出産当日の話(長いです)

2009年07月29日 | Weblog
原因不明の出血が続いたので、翌日、月曜日を待って(というのは日曜日はスタッフが手薄だから)陣痛促進剤を使って早めに産むことになりました。

前日の0時から絶食。前日初めての入院で一睡も出来なかったので、睡眠導入剤をもらって熟睡。
月曜日、目が覚めるとたまに下腹と背中が痛むようになっていました。
もしや陣痛ではと、促進剤を使わなくてすむかと期待しましたが、残念ながら強さも弱くてダメ。

私はお産自体に恐怖心はなく、結構軽い気持ちでいました。
同室の女性(すっかり仲良くなった)に驚かれたくらい。でもこうなったらまな板の上の鯉。
それにほら、無痛分娩を選択しておいたし。


ところでこの無痛分娩、全くの無痛と言う訳ではなく子宮口が十分に開いてから麻酔を注入するので、それまで陣痛の痛みはあります。


当日。
朝一番でモニタリングと子宮口のチェック。モニタリングでは赤ちゃんの心音と子宮の収縮状況をチェックします。
子宮口は柔らかくなっていましたが、開いてはいませんでした。

旦那が到着後、お産準備室へ。


ここで、もう一度チェック。羊水が少量出ている事がわかったので抗生物質を点滴。
あと絶食中なのでブドウ糖も点滴。
2日前から付けられていた留置針がやっと活躍。

まずは子宮口辺りにジェルを入れます。子宮口を開く為で、まずは2時間待って開き具合をチェックすることになっていました。子宮口が開かないと陣痛促進剤は使えません。
子宮が開くまでに1日から2日かかる事が多いそうで、明日も同じ事をするかもしれませんと助産婦さんから言われていました。


ところが、、、

注入後5分も経たないうちに、激しい痛みが下腹部と腰に。
ベルトか何かで縛られて思いっきり締められているような、腰が砕けちゃいそうな強い痛みでびっくり。
しかも間隔を空けずにずっと痛いまま。

私の急変に旦那もびっくり。

急いで助産婦さんを呼んでチェックしてもらうと、なんと子宮口が開いていました。
あまりの早さに助産婦さんまでびっくり。


隣の産室に移されて、ベッドに腰掛けて麻酔医が来るのを待つ事になりました。
これが長い!妊婦は私だけじゃないので麻酔医も引っ張りだこ。
痛みは2、3分くらい(多分)の間隔で起こるようになったので息が出来る様になりましたが、堪え難いほど痛い。

助産婦さんの話だと、普通徐々に来る痛みがジェルによっていきなり強いのが来たため、よけい痛いのだそう。
この間習ったヨガの呼吸法をするものの苦しくて駄目。


15分後(旦那談)麻酔医登場。
あごを引いて背骨を丸めて、陣痛が収まるのを待ちます。針は陣痛と陣痛の間の子宮が収縮していないときじゃないと打てないんです。
まず最初に局部麻酔。
そのあとまた陣痛が来たので待って、収まってから硬膜外麻酔の針を入れました。
チクっとしましたが、陣痛の痛みに比べたら屁(失礼)みたいなモノ。そのあとチューブを背中に通して準備完了。
このチューブを通すときに電気が走るような妙な感覚がしました。

ベッドに横になって、麻酔薬が流れ始めると徐々に痛みが減って、すぐに何も感じなくなりました。
痛みを感じないだけで他の感覚は残っているんです。足も動くし。


これからはラクチン。
旦那とさっきの陣痛の話をしたり、モニターに移る他の妊婦さんたちの子宮収縮のデーターと私のを比べてみたり、すっかりくつろぎムード。

メモなんかとったりして。

メモの内容ーーーーーー

 11時30 子宮口にジェルを入れる
 11時45 陣痛が始まる 助産婦さんチェック 
 12時15 麻酔
 13時15 子宮口4cm開く
 14時15 子宮口5cm 破水させる
 15時30 子宮口8cm 赤ちゃんに発熱の心配あり
 
そうそう、この破水がまた驚き。
先っぽに刃が付いたハサミを使って、卵膜をカットしたんです。
その時厚い風船が破裂するような鈍い『ボンッ』って音がしました。旦那も音を聞いたそうです。
水が大量に流れ出るのを感じました。

子宮口が8cm開いた所で、モニタリングの赤ちゃんの体温が熱いため産科医登場。
国立病院は通常分娩の場合は女産婦さんが赤ちゃんを取り上げます。産科医は問題があったときだけ。

この日は男性の医者が担当だったそうですが、R先生に勧めら面接を担当してくれた女医のC先生がいたため、わざわざ男の先生と交代してC先生が来てくれました。
これは心強かったです。

C先生の判断でもう少しまつ事にしたものの、子宮の収縮が足りないので陣痛促進剤を少し注入。

これで子宮口が開ききってイキミ開始。


女産婦さんがモニターを見ながらいきむタイミングを指示するので、それに併せて大きく息を吸って限界まで踏ん張ります。
1回の収縮でだいたい3回いきむのですが、これが結構大変。やはり体力がいまいちなのかも。

何回かいきむものの赤ちゃんは降りて来ません。
ここで女産婦さんから『赤ちゃんが引っかかって出て来れないので、先生に来てもらいます』と説明がありました。

『先生に来てもらうのは鉗子を使うからで、重大な事態になっている訳じゃないから心配しないで』との事。


C先生がやって来て、女産婦さんの言う『小さいスプーン』を使って赤ちゃんの頭を挟んで軌道修正することに。

小さいスプーンって言う割には、C先生の持っている包みが大きいので見ていたら、サラダサーバーぐらいの大きなスプーン!!

あんなの入るのかと思いましたが、赤ちゃんの頭に比べれば小さい小さい。
麻酔も効いてるし。
実際違和感はあるものの痛みはなし。

私は引っ張られている感じはあったものの、そんな激しくは感じませんでした。
旦那の話だと、思いっきり何度も引っ張って、最後はベッド挟んであったビニールシートがぶっ飛んだそうです。

ここで、私も赤ちゃんが降りて来たのがはっきり分かりました。
う◯ちが詰まっているみたい(ごめんなさい)。

次の収縮を待って、思いっきりいきんだら頭が出て来ました。ここからはそっと押す様にしていきむと『つるり』と赤ちゃんが出て来ました。

本当は父親が臍の緒を切るのですが、出てくるのに時間がかかったりと問題があったので先生がさっさとカットして、新生児検査室へ連れて行ってしまいました。

一瞬お腹の上に乗せてもらいましたが。


旦那は赤ちゃんに付き添って検査室へ。私は胎盤が出るまで同じ格好で一休み。
胎盤が出た後、裂けた部分を縫ってもらって、一休みしていると赤ちゃんが帰って来ました。

ここで初めて授乳。うまく吸い付いてくれたので良かったです。
寒そうだったのですぐ着替えさせて、旦那と3人でしばらく寛ぎました。

そうそう縫っている間に麻酔薬が切れたんですよ。縫い終わる前に麻酔が切れたらどうしようと気が気じゃありませんでした。


赤ちゃんが生まれたのはジェルを入れてから6時間後。
私は夜の10時に個室に移され、夕飯を食べてさせてもらいました。お腹がすいていたので持参のクッキーも齧って。
赤ちゃんはその日から同室。おとなしく寝てくれたので助かりました。







旦那が作ってくれたおにぎり。
入院中毎日持って来てくれました。美味しかったです。




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20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ご苦労様 (mimi)
2009-07-29 05:51:17
これは、感動の一こまですね。
自分が出産した時の様な気になって読んでしまいましたょ。読み終わって一瞬ホーッ。あの痛みは、読んだだけで実感としてもどってきました。(苦笑)
ご主人の作って下さったおにぎりに思わず涙が出そうでした。優しい旦那だね~~
私の時は、病院のすぐ近くに日本レストランがあったので、お寿司だった~(ふふふ)でもそれは、二番目の時ね。一番目の時旦那はアトランティックのリグの上だった。思い出しちゃった。
十分に休養して、三人で楽しくね。
Unknown (愛犬ももな)
2009-07-29 07:45:17
うーん、よかった。
maiさん淡々と語られるけれど、まだ想像でしかない痛みを思うと恐ろしいです
maiさん偉いなのひとことです。
ほんと、出産って重みのある事で大変そうです。
ベビちゃん、かわいいですか。
旦那さんのおにぎり、優しさがいっぱいですね。
混ぜわかめぽくて日本食はやっぱり落ち着きますよね。
Unknown (eiko)
2009-07-29 08:31:02
自分の時を思い出しながら、夢中で読ませていただきました。
最後のおにぎりの写真に、ほっとしたのと同時に、涙が溢れてきました。
異国で初めてのお産を経験するのに、不安もおありではなく、無痛分娩とは言え、日本のご家族も心配されておられたでしょうに。
どうぞゆっくりと静養して下さいね。
と言っても、これからが大変ですが~

mimiさん (mai)
2009-07-29 17:20:10
お寿司!うらやましいです。
前に手術を受けた時、ちょうど近くに日本のお弁当を出すレストランがあってそこで買って来てもらった事がありました。
体が弱っているときは和食がいいですよね。

出産もそうですが、おにぎりも良い思い出です。


ももなさん (mai)
2009-07-29 17:23:08
日本は無痛分娩やっている所が少ないですからね。
あれをずっと耐えるのは無理かも。

あかちゃん可愛いです(←親ばか)。
ずっと眺めていても飽きません。

おにぎりは日本から送ってもらったおむすび山をつかったんですよ。弱っているときは日本食ですよね。

ヌメアでもアクアさんの近くのコンビニでメリディアンの和食レストランが作っているお弁当を買って来てもらいました。美味しかった。
eikoさん (mai)
2009-07-29 17:25:27
日本の家族は来る事が出来なかったからよけい心配したと思います。
旦那がよく面倒を見てくれるので、その間にお昼寝をするようにしています。
これから動く様になったらもっと大変でしょうね。
でもがんばります。
Unknown (プルーン)
2009-07-29 20:33:24
maimitiさんのこの実況記録素晴らしいですね!!
私は二人とも異常分娩でしたが、この生まれた瞬間のスッキリ感だけは鮮明に覚えています!

最後のおにぎりの写真のご主人様の愛情の深さを感じました。
子育ては二人三脚で楽しんで下さいね☆
改めておめでとうございます! (ともぶた)
2009-07-29 22:10:25
わー!何だか私も魂半分、立ち会えたかのような臨場感!
赤ちゃんの手、本当にかわいらしいですね♪
今頃旦那さんは全身キスの雨嵐をお見舞いしてそう(笑)
今度は赤ちゃんの足の裏、プリーズ!

それにしても、出産ってほんとに命懸けですね。
maiさんは努めて明るくリポートしてくださったけれど
麻酔以前の痛みとか、凄かったんだろうなぁ…。
何人も産んでる方々、友達も含めて尊敬します!
Unknown (がんばりましたね~~~♪)
2009-07-29 23:59:34
おめでとう~~~♪
そしてお疲れ様でした!
出産記録を読ませていただいてると、新しい命を授かることは改めて二人の尊い共同作業って気がしました。
赤ちゃんを大切に、大切に育ててくださいね。
おめでとうございます♪ (kay)
2009-07-30 00:48:37
小さな手が可愛いですね。
おにぎりも、ちゃんと三角で素晴らしい~
やっぱり、痛いんですよね。
話には聞くけれど、未体験なので怖さが先に来ちゃいます。。
そんな想像を絶する痛みと体力勝負に打ち勝ったmaiさん、本当に、お疲れ様でした

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