マルキーズ紀行4 タフアタ島のミニヘイヴァ2 (長いです)

2006年03月24日 | 旅行・ホテル
陸に上がっても、気持ち悪いのがなかなか治らないので、炭酸飲料でも飲めば良くなるかなとスナックがあったので、コーラーを飲む事に。(もちろんダイエットコーラよ!)

これが効いたのか、元気になって来たのでヴァイタフの村を観光。
ミニヘイヴァはこのヴァイタフ村と谷を越えた向こう側で行われていたらしいのですが、向こう側の広場が2日間雨が降った為地面がぐちょぐちょになってしまい、最終日はヴァイタフ村だけで行う事になっていました。

そうそう、雨が降ったんですよ
実は前の晩にペンションのレストランに旦那の生徒さんがご飯を食べにきて、前日までのお話しをしてくれたんです。残念な事に初日と翌日が雨に見舞われてしまい、思ったように事が運ばなかったそう。
だからこの日も雨が降るのではと心配しました。雨具を用意していなかたんです。
やはりいざと言う時に供えて、折り畳みの傘1つと雨合羽(おっと年がばれる)レインコートくらいは持って行った方がいいですね。

私たちは雨が降ってもいいように、ダイビング用の防水バックとバスタオルを持って水着を来て行きました。水着の上はタンクトップタイプだったので、下だけパレオを巻きスカートの様に巻いて。

でもね、雨は降りませんでした。やはり日頃の行いがいいのかしら(ホホ)
だけど晴れる程行いが良い訳じゃないようで、曇り空でした...

ヴァイタフ村は石で出来た美しい教会がある事で知られています。
船着き場(と一応呼んでおきましょう)から歩いてすぐ、村の集会所が見えてきます。
他の地方(ソシエテとかツアモツとか)では珍しい石造りの建物です。


正面から見るとこんな感じ。


集会所のすぐ傍に市場のような建物があり、そこが民芸品売り場になっていました。
民芸品売り場の前は特設休憩場みたいなっていて、椅子や屋根付きの台がならんでいました。


ロザリオのおばあちゃんです。
こんな感じで座ったり寝転がったりして使います(笑)

民芸品売り場の横が広場になっていて、これが村の中心の全て。

集会場を曲がって坂を上ると、スナックが一軒(コーラーを飲んだとこ/多分ヴァイタフ唯一のスナックだと思います)あってその先は民家がぽつぽつ。さらに上がると遺跡があるそうですが、まだ本快じゃないので途中で止めました。

民家の写真。




バナナのシーズンなのか至る所でバナナを吊るしていました。バナナは青いうちに収穫してこうして吊るします。


マンゴーもたくさん。

フルーツがたくさん実っていたので、どこかで買って持って帰ろうかなと思ったのですが、どこにも売っていません。
もともとフレンチポリネシアでは島から島へ植物を持ち込むのは禁止されています。虫の被害のない島を守る為です。
ただモーレアからタヒチに植物を持ち込む事は出来ます。(その逆もOK)
タフアタとヒヴァオアは近く、タヒチとモーレアみたいな感じだったので、大丈夫だと勝手に思っていたのですが、実はダメ。タフアタは他の島にはいない虫がいるらしく、ヒヴァオアやヌクヒヴァの空港にもタフアタから植物や香木とその加工品の持ち込みまで禁じる政府の広告が貼ってありました。

道理で売ってないわけです。

坂を降りて休憩場に戻るとどこかで見たような人がいます。
お祭りに併せてパペーテから警察官と消防士が呼ばれていて、その中にどこかで見た顔が。
向こうも私を見てびっくりしているし。

おおー、ダイビング仲間の消防士さんです。
私はフランス軍の施設でCカードをゲットしたのでダイビング仲間は軍関係の人が多いんです。(消防士さんもパリとマルセイユは軍の管轄になります。)

こんな所で知り合いに会うとは。
消防士さんたちは特設テントで寝ているらしく、お疲れの様子でした。

このミニヘイヴァは、マルキーズ諸島の各島々から代表が集まって行われています。
ダンスも各島々のダンスグループが来ていますし、石上げ競技も島の代表が競い合います。

民芸品売り場にはマルキーズ特産の彫刻品やウアポウ島の木の実のネックレス、石彫りのティキ、花の石と呼ばれる模様が綺麗な石で出来たすりこぎやティキ、豚の骨のアクセサリー、ヌクヒヴァの木の実のネックレスなどがいろいろ並んでいました。

こういうお祭りのいい所は普段見かけない掘り出し物があるところ。

タヒチは不思議な所で、いかにも土産って感じの(でも高い)はごろごろありますが、美術品のような職人が作った品はなかなか見つからなかったりします。

タヒチ島のヘイヴァでもタヒチアンの友達に、初日に来ていいものを買うべしとアドヴァイスを受けました。

ところが今回は最終日。
案の定いいのは売れてしまっているようです。

ウアポウ島のネックレスは大きな木の実(タマヌ)に彫刻を施した物で、欲しいものの一つでしたが、既に売り切れ。


この写真の女性がしているのがそう。
聞いてみたら初日で全部売れたんだそう。やっぱり.ー。

彫物はフルーツ皿(タヒチ語でウメテ)を狙っていました。
去年ヘイヴァで買ったのは、自然の木の形をいかしたデザインが気に入っているのですが、彫刻が少なかったので、彫刻がされているのを欲しかったんです。

で、見て廻ると、ありました。



隙間のないくらい彫刻が施され、バランス良く絵柄が配置されています。
職人技です。

一つだけのこっていたウメテを眺めると、そこには.............





vendu 売り切れ の文字が。





やっぱりね
職人のおじさんと話しをした所、これを買ったのは消防署長さん。








働けよ.............







気を取りなおして、今年のタヒチのヘイヴァ手工芸展に来るか聞いてみた所、『品物は作る傍から売れて行くので、持って行く作品が少ないから行かない』とのこと。
この辺にタヒチの芸術品の謎があるのかも。
ティファイファイもそうだけど、皆注文を受けて作る事が多いので、なかなかお店に並べたりする作品まで作っている余裕がないんです。このおじさんもそう。

うーん残念。

いろいろ話し込んでいるうちに、おじさんのアトリエはヌクヒヴァにあることが分かりました。
ヌクヒヴァには4日後に行きます。
どこに泊まるの?と聞くのでパールロッジだよと言うと、『あそこなら俺の事をしっているよ。アトリエに来れば今作成中のがあるから』と言ってくれました。おお、ウメテ・ゲットなるか?


マルキーズでもう一つ手に入れたかったのは木の実のネックレス。赤や黒、白、茶色の実で作られたマルキーズ独特のものです。
普段使いにできそうな大降りじゃないのをみていると、2ついいのが見つかりました。

1つは茶色くてデザインが気に入ったのですが、実際につけてみるともう一つの黒い方が見栄えがいい。
売り場のおじさんはヌクヒヴァの人でヒヴァオアでは買えないから、いまがお買い得だよなんて言っていました。
確かにヒヴァオアでは見かけません。

悩んだ末黒い方を購入。
我が歩くお財布を探しに行くと、誰かと話し込んでいます。タフアタのヘイヴァの事を教えてくれたもう一人の生徒さんでした。
この子、休みくらいは先生の顔を見ないで過ごしたいと言っておきながら、『宿題、やって見たけど難しくて分からない』とこぼしに来たん出そう(笑)

ショッピングの後は、教会を見にいきました。

教会は広場の奥に建っています。1988年にヴァチカンが建てた石の教会です。


中はステンドガラスで装飾されています。



あとからペンションのオーナー・ジョジョが教えてくれたのですが、教会の真ん中に鎮座するマリア像は、島の郵便局の隣にあった大きな木を1本使ってつくられたもの。
この木は台風の時に郵便局が飛ばされるのを防いでくれたといわれています。
そんな木を切っちゃっていいのかしら....
でも心配無用、木は切られた後も成長を続け、いまでも郵便局の傍に生えています。

ランチは、お祭り用にお弁当コーナーが設けられていたのですが、ステーキとポテトしかなかったので、さっきのスナックへ行きました。
このスナックは軽食と商店を兼ねていて、店の横でおじちゃんがお肉を焼いています。
旦那はハンバーガー、私はエビのココナツカレー(まただ!)を注文しました。

ハンバーガーはタヒチアンが大好きな食べ物の一つ。朝からマクドに人が集まっていたりします。
さっきコーラーを飲んだ時も、ハンバーガーにフライドポテトで朝食を取っている人がいました。朝から凄い食欲です!


エビのココナツカレーはちょっとしょっぱかったけど、辛みが効いていて美味しかった。


これはデザートのスイカ。黄色です。食べる前になくなってしまいました(涙)

食後は、石上げ大会とカァク作りがありました。
石上げはタヒチ島のヘイヴァでも行われるもので、100kgくらいの石を持ち上げます。

カァクはマルキーズの食べ物でパンの実を潰してつくります。作り方は次の記事を参照(まっててね)。
カァクを作る前にダンスが奉納されました。





ダンスにあわせて広場に大勢の人が集まりました。
ほとんどが地元の人(マルキーズ諸島の人)といった感じで、観光客っぽいのは数人のフランス人とアジア人1人(わたし)だけ。
観光化されていない地元の人の普段のお祭りをかいま見る事が出来ました。それだけでも恐い思いをしてタフアタまで来た甲斐があったかも。

出来上がったカァクはスタッフのご飯になるらしく、そのままどこかに持って行ってしまいました。
試食は無かったんです(涙)

この後、スタッフのご飯タイムが1時間半くらいありました。
この辺ののんびりした所が、いかにもポリネシアン。


待っている間にまた民芸品売り場を覗くと、大きな木の器に彫刻を施している人がいます。


下絵も描かずに彫っています。私もビックリしましたが、横にいたマルキジアンの男の子もびっくり顔。
話しを聞くと『昔は下絵を描いて彫っていたけど、いまじゃ全てココに入っているからね』と頭を指差してにっこり。
直線も曲がる事無く平行に綺麗に彫っていきます。

貝や骨でネックレスを作っているお兄さんもいました。
タトゥーと、はにかんだ笑顔がナイス。
私好みのイケメンだったので、写真を撮らせて頂きました


そうこうしているうちに石上げ競争の表彰式の準備が始まりました。
大きな石の器に、これまた大きなすりこぎ石が飾られます。


この写真だと分かりづらいけど、高さ50cmはありました。これをこれを肩に乗せて運んでいるおじちゃんを見た時は、あぜんとしてしまいました。
一緒にいた船長さんの娘(8歳)もあんな大きいの見たの初めて、あれじゃパンの実が崩れちゃうよ~、と大はしゃぎ。

すりこぎの形はほら縁起物なんですよ。子孫繁栄とかの。

飾り用の大きな石を運ぶおじちゃん。カメラを向けたら、撮るまで石を下ろさず待ってくれました。




随分待った後、やっとスタッフが戻って来て表彰式が始まるかなーと思いきや、なにか上手く打ち合わせが出来てないみたいでもめています。この段取りの悪さも.............。
ゴタゴタしている間、私は船長さんの娘さんとココナツの葉の4つ編みに挑戦。彼女にしきりに日本の事を聞かれました。
『日本は雪は降るの?』とか『船で何時間くらいかかるの?』とか(笑)。
かわいい子でした。

随分経ってから、予定が変更になりダンスの準備が始まりました。



カメラを向けたら『ちょっと待ってねと言って、小さな女の子を連れて来てくれました』皆フレンドリーです。

残念ながらダンスの途中で船長さんファミリーがヒヴァオアに戻る事になったので、見学はここで終わり。
またカツオ漁船です。

行きにあれ程恐い思いをしたのに、なぜか帰りは平然としていました。
途中一緒にいたフランス人ファミリーから、あの船長さんは腕がいいこと、無茶な事はしない事、今朝の揺れは特別だったと聞かされていたのと、海が落ち着いているのが見えたのが良かったみたい。

船に乗るのもまた大変でしたが、消防士さん達が助けてくれました。

波は行きよりずっとましで、揺れましたが気持ち悪くなる程でも無く1時間程度でヌクヒヴァに着きました。
写真を撮る余裕までありました。



ヌクヒヴァの港からペンションまでは歩くようかなと思っていたら、船長さんファミリーが通り道だからと車に乗せてくれました。
車に乗ると言ってもこちらではトラックの荷台に乗るって事です。
ロザリオのおばあちゃんも奥さんも子供達もみんな荷台。

これが結構気持ちがいい。風を感じながらよく晴れ上がった空の下、みんなで冗談をいいながらドライブ。

いい思い出になりました。



つづく