清凉寺からさらに奥へと進みます。
少しずつ坂道になっていくので、化野念仏寺の駐輪場に自転車をおいて愛宕念仏寺を目指します。
途中には嵯峨鳥居本(さがとりいもと)があり、その周りには瓦屋根の町家風民家と、茅葺きの農家が見られることから、1979年に国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されました。
ここまで来ると市内の喧騒感はまったく感じられずとても静かです。
愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)の仁王門が見えてきました。
この先には清滝トンネルが見えます。
昼間でもなんだか気持ちが悪いな~と思っていたら、なかなかの心霊スポットとか。
愛宕念仏寺は比叡山の僧、千観内供(せんかんないぐ)によって復興されました。
重要文化財に指定された本堂には、御本尊の厄除け千手観音が安置されています。
こじんまりとした境内には、優しいお顔の観音様を手で触れて拝めば、心身の痛みを癒してくださる「ふれ愛観音堂」があります。
みなさまに触れられてピッカピカ!
所狭しと羅漢様が並び、その数は1200体。
昭和56年から10年間かけて、1200人の一般の参拝者の手によって彫られた「千二百羅漢」。
眠そうな顔や抱き合っていたり、杯を交わしていたり、笑っていたりとどれも愛嬌があって癒されます。
愛染橋を渡り階段を上がれば、金色に輝く「虚空菩薩」が上から見守ります。
多宝塔もあります。
帰りに、鐘の音律によって仏の心を自然界に伝える三宝の鐘を叩きました。
ここから化野念仏寺へと下ります。
化野念仏寺は、1200年ほど前に弘法大師が開創されたと伝えられています。
化野念仏寺の境内に祀る八千体余りの石仏・石塔は、あだし野一帯に葬られた人々のお墓。
ひとつふたつと石を積み上げた河原のように見えることから、西院の河原といわれています。
竹林の道もとても美しいです。
嵐山の竹林の小径に行きたかったのですが、そこまでたどり着くのも大変なくらいの人混みだったので、諦めていましたが、ここでこんな美しい竹林に出会えるなんて、それに人もまばら。
しっかり写真に収まりました。
竹林の道を上って行くと、六面体地蔵があります。
地獄・餓鬼・畜生・修羅・人道・天道の6つの世界を六道といいます。
この六面体地蔵を、天道から人道へと時計回りに、お水をかけながらお参りします。
水によって罪障を洗い流します。
その時は、「オン・カカカ・ビサンマエイ・ソワカ」と唱えるのですが、これがなかなか覚えられず、四苦八苦。
お参りも済んですっかり喉も乾き、足も疲れたので、次はスイーツタイム。
予定をしていた寿楽庵へ。
自転車を置いて一番に勇んで進んでいくと、嵯峨野らしい草庵という触れ込みでしたが、なんだか寂れ感がたっぷり。
思わず後ずさりする私…
門も傾き、建物もかなり朽ちている感じで、みんなでどうする?って話をしていると、優しげな女将さんが、「おこしやす」とはんなり声をかけられ、恐る恐る店内へ。
お客も誰もいないし、不安な私たち。
ひとまず、わらび餅と抹茶のセットを注文!
待てど暮らせど、なかなか出てこないし、なんだかお餅をこねているような音が…
30分ほど待つと、いかにも美味しそうなわらび餅が出てきました。
注文をしてから作って下さるので、わらび餅は出来たてで美味しいし、宇治の高級な抹茶も合います。
建物で判断をしてはいけないと思いました。大正解!
建物は140年近く経っているとかで、レトロな建物に多い歪んだ窓ガラスも。
庭の先には、瀬戸内寂聴さんの寂庵が見えます。
美味しい和菓子で大満足し、嵐山で自転車を返して、今宵のお宿はおごと温泉です。
京都駅から湖西線で20分。
忍びトレインで、向かいます。
次回は温泉三昧!近江牛に大満足のお宿の紹介です。