カメラといっしょ★

地元福岡~イタリア留学からワーキングビザ取得しての海外生活を写真で綴るつれづれ日記

なごり雪降りぬ

2012-02-29 18:01:20 | └・国内旅行
目覚めたら、そこは雪国だった。。

って、東京だって、ココ!
と、寝ぼけ頭で我につっこんだ朝。
昨日まで春を感じる日和だったのに、
一面の銀世界。
しかし、東京滞在のお世話になっている友人宅では
世界が雪に埋もれてても、
いつも通りいそいそと忙しく一日が始まった。

お母さんが作った温かな朝食の湯気の中、
みんな昨日の疲れを残したぼんやり眼で、
家族揃って朝食に箸をすすめる。

交わされる短い会話。
今日も遅くなりそう
帰る頃には雪やんでるかな

それは今、世界で一番幸せな景色。

ずっと昔、私もその中に居たかもしれないが、
その頃には学校に遅刻しやしないかと気が気でなくて、分からなかった。
今はそうだと分かる、
なぜなら私はそれを客観的に見る事が出来る傍観者だから。
”傍観者”
青春な歌のフレーズではネガティブに語られるその言葉も、
「あなたは本当は幸せなんですよ」と告げる人であれば
なんだかそんなに役立たずな者でもない気がする。

雪ニモ負ケズ、いや雪なんてもろともせず
出勤、通学していった友人家族をぼー然と見送った後、
私は考えた、今日の予定。
今日はまだ営業アポを取れていない。
雪も降っている。
足下には温かな炬燵、コタツ。。
それはイタリアにいて、もっとも欲しいアイテム。
それなしで、どうやってマイナス0に冷やされた石の家の中で眠ろうぞ。
コタツがある、、しあわせ、、
うとうととうたた寝る。
ボロ雑巾のように疲れきった体はしおしおと眠りまどう。
時々、家の子猫が私のまわりを走り抜ける。
大猫は知らぬ顔。
 
連日の営業の緊張と、毎夜の酒盛りに疲れ果てた体
でも、むくっと起きた。
東京、なごり雪→写真撮らなくちゃ
これ、職業病に認定してもらえるでしょうか。。
もらえる訳はないので、
腹いせに写真を撮りにでかけた。
 
真っ白な雪は全てを覆い隠す。
清らかな白
清らかで冷酷な色
全てをなかった事にする
真っ白
なかった事になった東京は美しい

私は東京が大好きだ。
世界に出て、世界の街を見た今でも大好きだ。
古くて、新しくて、
満員で、
いっぱいに膨らんだ風船のようにかわいくて、愛おしい。

でも今回、1年ぶりに帰国して見た東京、
何かとても違和感を感じた。
なんだろう、、上手く言えない。
しぼんだ風船。

駅ビルを新しくして活気づいた福岡を先に見たからかもしれない。
でも活気づいたってたって、同じ日本、
福岡の経済だけが良い訳は到底なく、もっと厳しい状況だと思う。
それでも、町には若い人が溢れ、
女の子達はバイト代を全部つぎ込んだのってくらい
キラキラにおしゃれして、かわいらしい笑顔をふりまいていた。

肩を丸め、踵をすって新宿の交差点を渡る人をながめる。
どうしたんだろう、日本。
ちょっと留守をした間に、こんなに変わっては
私はどこに帰ればいいんだろう。。
変わったのは私なの?
私はどこに行けばいいんだろう。。

降り尽くす雪はただ白く、
全ての道を覆い隠してしまい、
ただただ私は途方にくれるのでした。

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