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地元福岡~イタリア留学からワーキングビザ取得しての海外生活を写真で綴るつれづれ日記

ロンドンオリンピックの旅(14)~旅の終わりとそのつづき

2012-08-19 21:08:15 | ★イタリア留学日記
9日間のロンドンオリンピック観戦の旅、今日で最終日。

夕方の飛行機に乗る前に、キュー・ガーデンズへ。

世界中から集めた4万種の植物が茂る王立植物園。

植物生態学出身としては気になるところ。

まずは巨大な温室へ。
 
  
巨大だと思った温室は植物達にとっては狭い檻。
 
その中でひしめくように絡み合いながら四肢を伸ばし、
 
水を求め、光を求め、熱い吐息をもらしながら、生きている。
その生をむさぼる熱い力を前に私の命はかけらほどに小さい。
 
植物園の植物は、大事に育てられてるって感じがしてたけど、
ここの植物は生きている。
ここに連れて来られて過ぎた長い年月の間に
この土地にしっかりと根をおろし、生きるようになったんだ。
世界中の植物を集めて、イギリス、すごいって思ったけど、
どんなに人ががんばったって、やっぱり自然は強い。
巨大な温室をつくって威張ってみたって、
私たちは所詮、自然の中で生かされる存在なのだから。
 
温室の外へ出て深呼吸。
 

夏の庭は今を盛りに色鮮やかに香る。
 
境なんてないんじゃないかと思うくらい広い敷地を歩く。
 
ときおり緑の風が草花を揺らしながら私を追い抜いていく。

歩きながら
初めて見たオリンピックの感動、
たくさん見た立派な建物、美しい景色。
イギリス社会の素晴らしさ、ま、これは表面しか見てないので一部だけ。
でもやっぱり整然とした社会が為されているのはそのシステムの良さだろう。

そして、母との旅。
この母娘は相変わらず上手く噛み合ない。
私はあっという間に、母の腕に抱けないくらいに大きくなった。
健康で、活発で、何でもこなす、
どしどし外に出ては、ひとりでメキメキ新しい世界を開いて大きくなった。
それでもまだまだ子どもの頃、抱かれない寂しさがあったと思うが、
抱けない寂しさもあったのではと、最近ようやく思うようになった。
単身、海外に渡り、孤独の中でたくさんの事を知り、理解出来るようになったと思ったけど、
すれ違った日々をまだ埋め合わせる事ができずにいる。
少女のように小さな母を抱き締めてあげられる大人に私はいつなれるだろうか。。
 
ガーデンにあるカフェで、
旅の疲れを癒すあまーいケーキを最後の晩餐、いや、お昼ご飯に
長いイギリス、オリンピックの旅が終わる。

帰りの飛行機、昼と夜の狭間を飛びながら知る。

私はまだどこにも到達していない。
まだまだ旅の途中なんだと。
どうか最後まで飛び続ける力がありますように。

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