以前、応用編の話題で釜山の発音のことを書いたことがありますが(記事はこちら)、先日Sさんに尋ねたところ、「プ」とか「ブ」とかいう出てきた音の問題というよりも、音の出し方(発声法?)が違うということのようです。日本語で発音する「プ」は口先だけの音ですが、釜山の「부」は喉を通って(?)出てくる音だ、と言われてやってみたら、出来てたらしいです。(自分で確信を持てないところが、なんとも頼りないのですが・・・苦笑)
それで、朝鮮語辞典などを見てみたところ、韓国語の「p」の音は3種類、つまり平音(無気音)、濃音(硬音)、激音(有気音)で、これは呼気の強さの違いによるものだそうです。
一方、日本語でいう清音と濁音は、無声音(p)か、有声音(b)かの違いで、声帯を振動させるかどうかの違いによるもの。(註:ハ行の濁音b(バ)に対する無声音はp(パ)で、h(ハ)でない。) ハングルでも有声音化というのがありますが、それは特定の条件のもとで表れる音声的現象で、別の音としては意識されないということです。
さて、「부산」ですが、喉の感じから言うと、音としては「ブ」の方が近いような気がします。でも、表記という点で考えると、日本語に置き換えるのは目安なわけですから(例えば、子音終わりの語なども、しっかり母音をつけて書いていますし)、「語頭の平音は濁らない」という原則でいって「プサン」でしょう。あまりに音にこだわってしまうと、発音記号で書くしかないですもんね。いささんが「言葉の網目の違い」ということを書かれていたのですが、こういうことなんだろうなと
自分なりに納得してみました。(間違っていたら、ご指摘ください。)
あと、韓国の方の発音って、日本人より力が入っているような感じを受けませんか?先週末からラジオ講座を録音し始めた(ばっきーさんの影響です)のですが、応用編を再生した時に、ゲスト3人の声は十分聞こえるのに、野間先生の声になると音量が小さくなるような気がするのでした。
単に、声質の違い?はたまたマイク位置の違いなのかもしれませんが、発声法の違いもあるのかなぁと思ったのは考え過ぎでしょうか??