LE REGARD D'ALAIN DELON

アラン・ドロンさんの魅力を探ります。

LE FIGARO TV MAGAZINE octobre 2010 (3)

2010-11-28 | INTERVIEW
今回は共演女優のローリーのインタビューの翻訳です。

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"アランは、私たちがスーパースターと聞いて想像するような人物とはほど遠い人です。
最初、私の周りの誰もがこう言いました。
"ああ!なんということでしょう。ドロンと共演するなんて。
きっとあなたとけんかになるでしょうね。彼は簡単なタイプではないわよ .. "と。

そして私は一人のジェントルマンに出会いました。
彼は絶対的な魅力を持って、思いやりがあって、包容力のある人でした。
撮影が始まると彼は私を呼んで新しいことを教えてくださり、いろいろなアドバイスをしてくださいました。
そしてすぐに食堂で一緒にランチを取る間柄になりました..
一言で言えば、彼はまるで父親のような人でした。
人々が想像するような傲慢なスーパースターでは決してありませんでした。"

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こうやってドロンさんと一緒に仕事をした経験のある人たちの話は、
どんな評論家の意見やジャーナリストの言葉よりも説得力があって大変興味深いです。
彼らの言葉の中からドロンさんの本当の姿というものが浮き彫りになってきます。

そしてそうやってドロンさんと一緒に仕事をすることができた人たちをとてもうらやましく思ってしまうのは
決して私だけではないことでしょう。
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LE FIGARO TV MAGAZINE octobre 2010 (2)

2010-11-26 | INTERVIEW
前回のインタビューの続きです。

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あなたは他のスターたちよりも早くからテレビに主演されました。なぜでしょうか?

テレビは映画とは違うんだ。はるかに速いペースで作品を作っていく。
私は少し懐かしい気持ちでよく思い出すんだが、昔の時代を代表する俳優たち、
例えばギャバンはテレビのような速いペースの撮影に慣れることができなかったんだよ。
映画のセットでの私たちの仕事のやり方はとても異っていた。
私は早く仕事を終わらせることが好きなタイプなので、テレビにはすぐに適応することができたんだ。
だけど23日間、映画の撮影にかかりきることもいやではなかったけどね。

舞台はいつから始まるのですか?

何日か後には、私は「典型的な一日」のリハーサルを開始するよ。
Éric Assousが私の娘と私の為に書いてくれた父と娘の関係についてのドラマチックなストーリーで、
私の偉大な友人だったジャン=クロード・ブリアリーの劇場Bouffes-Parisiensで1月からスタートする予定だ。
私はブリアリーに敬意を表して、娘の初めての舞台に彼の劇場を選んだんだよ。

あなたが心底打ち込んでいたプロジェクトですね?

この舞台が実現できるなんて言葉がないくらい幸せなことだよ。
私の娘と一緒に舞台に立って演技をするなんてね。
これが終わったらもう全ての仕事をやめてもいいと思っているよ...

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このインタビューの直後に舞台の監督の降板の報道があり、
その後は新しい演出家が起用されたようですので、果たして予定通りに開演されるかどうか見守りたいところですが、
それにしてもドロンさんの口からまるでこれが最後の仕事のような発言があるのは少し寂しい気持ちになります。
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LE FIGARO TV MAGAZINE octobre 2010 (1)

2010-11-25 | INTERVIEW
ドロンさんの最新のテレビドラマ"Un maride trop"が特集された"LE FIGARO TV MAGAZINE"をご紹介します。
ドロンさんの役柄は主人公の結婚相手の父親役で、服装からもエグゼクティブな階級にいる人物のようです。

以下ドロンさんのインタビューの要約です。

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ヒロイン役のローリーについて

ローリーは"何か"を持っている女優だ。派手ではないが、美しく親しみやすい。
現代の若手女優の中では比較的まれなことだけれども人格もりっぱだよ。
私たち二人のシーンの中で特に印象に残っているんだが、非常に彼女の存在感を感じたんだ。
彼女は自分の今の職業を愛し、この道を歩み続けるのに必要なことを好きになっている。
そして彼女は俳優としての長いキャリアを築いていくのに必要なすべての資質を持っているよ。
私はそんな彼女がとても好きだ。

他の共演俳優たちについて

二人の青年を演じたAlexander Varga とPhilippe Basたちも素晴らしかった。
Alexanderは私の息子の役を演じたが、非常に才能豊かで美しい。
いろいろな役を演じることができる本物の俳優だ。

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『TROIS HOMMES A ABATTRE』

2010-11-13 | THE SOUNDTRACKS
アラン・ドロンさん主演で、ジャック・ドレーが監督し、クロード・ボリンが音楽を担当した5作品を集めたベスト・アルバム

"Les Musiques De Bolling Pour Les Films De Delon Mis En Scène Par Deray" をご紹介します。

このアルバムは以前にご紹介した"Les Musiques De Claude Bolling"のリニューアル盤ともいえる作品ですが、
前回と違って各作品で聴けた映画の中のドロンさんたちの台詞は一切収録されておらず、あくまで音楽中心で、
『ボルサリーノ1&2』以外は音質もリマスターされて格段に向上しています。

さらに今回嬉しいことに前作では1曲も収録されていなかった『ポーカー・フェイス』から4曲を聴くことができます。
これだけまとめてこの作品の音楽が聴けるのは恐らく初めてのことと思います。
それぞれの曲について簡単に説明しますと

【1】Générique 
この映画のメイン・タイトルに使われているナンバーで、初めて聞いたときはオーソドックスで地味な曲のように思いましたが、
何度となく聴いているうちにこのメロディーに潜む厳しさとやさしさと哀しみの混在の魅力にやみつきになってきます。

【2】Menace
バロック音楽を取り入れた劇伴で、殺人事件に巻き込まれていく主人公の不安な気持ちを描写しています。
この曲は恐らくLP時代にも発表されておらず、世界初CD化です。

【3】Poursuite Voitures
カー・チェイス・シーン用にクロード・ボリンが用意したアクション曲で、
ボリンはここであえてバロック音楽を取り入れることで斬新な効果を狙ったのですが、
監督のジャック・ドレーはこのまま映画に採用することを良しとせず、結局最初の数秒間のみが使われて、
その後のカー・チェイス・シーンは現実音のみでサスペンスの効果を高めることが選択されました。(ライナー・ノーツより)

アクション場面で作曲家が用意したバロック調の音楽が監督の気に入られずに結局ボツになったという話は
スティーブ・マックィーンの『ハンター』でのミッシェル・ルグランのエピソードを思い出しました。

【4】Béa
これも世界初CD化の曲で、映画のラスト直前、主人公とヒロインが再会する平和なシーンに流れるハリウッド映画のようなナンバーです。

以前にこのブログでご紹介しましたフィリップ・バルビエさんとFacebookでやりとりするなかで教えていただいた情報ですが、
この作品のカー・チェイスのシーンにミレイユ・ダルクが一瞬カメオ出演しています。
私も確認してみて初めて知りました。一瞬の後姿だけでわかりにくいのですが、皆様も一度ご確認いただければと思います。
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ALAIN DELON SELECTION 9

2010-11-11 | ALAIN DELON SELECTION
アラン・ドロンさん主演映画のサウンドトラック盤を独自に編集したコンピュレーション・アルバムの9枚目です。
これは先日の『アラン・ドロン・ファンの集い2010』にお越しくださった皆様へのお土産用に作成しました。
例によって手前味噌ですがご紹介します。

今回のテーマはドロンさんご自身が映画のタイトルを決めるときに重要視していたというキーワード"FLIC"です。
この"FLIC"がタイトルに含まれる4作品から“燃える”スコアを中心に選曲しましたが、
それだけでは単調になりますので、他に『ヌーヴェルヴァーグ』などの作品からもピックアップしています。
曲のジャンルはシャンソンの名曲からジャズのスタンダード、カントリー、パンクロック、R&B、AORまでと
非常に広範囲に亘っています。こういうバラエティーさもドロンさんの映画音楽の魅力です。

曲目は以下の通りです。
【1】Nouvelle Vague"Distant Fingers" (Patti Smith) (4:21)
【2】Flic Story "Introduction Parlee" (1:01)
【3】Flic Story "La vie en rose" (Edith Piaf) (3:08)
【4】Flic Story "Flic Story" (2:36)
【5】Ne reveillez pas un flic qui dort (version rapid) (4:22)
【6】Le Choc "LA MALLE" (2:25)
【7】Parole De Flic "Sequnce afrique: Bar et combat" (4:57)
【8】Nouvelle Vague"Sonate vom rauhen Leben" (Werner Pirchner)(2:16)
【9】Nouvelle Vague"Do You Be? "(Meredith Monk) (4:12)
【10】Parole De Flic "Depart peche" (1:13)
【11】Pour la Peau d'un flic"Petite fleur" (Sidney Bechet) (3:15)
【12】Ne reveillez pas un flic qui dort "LA MORT DE PERET" (2:03)
【13】Parole De Flic "Get Outa Town" instrumental (2:44)
【14】Pour la Peau d'un flic"Don't it make my brown eyes blue"(Crystal Gayle) (2:42)
【15】Flic Story "Musique Piano et Dialogue" (1:41)
【16】Ne reveillez pas un flic qui dort "GRINDEL JENNIFER" (5:00)
【17】Pour la Peau d'un flic"Bensonhurst Blues" (Oscar Benton) (3:56)
【18】Parole De Flic "I Don't Know" instrumental (2:07)
【19】Love At Second Sight (David Foster & Vikki Moss) (5:51)
【20】Ne reveillez pas un flic qui dort (4:08)
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【21】One day I'll Fly Away (TOKU) (4:23)

曲について補足で解説いたしますと、

【1】と【8】および【9】は先日ご紹介したNOUVELLE VAGUEからの曲。

【2】と【4】は『フリック・ストーリー』から。劇中で印象的に使われた超有名曲【3】を間にはさみますとより映画の記憶が蘇ります。

『危険なささやき』からは【11】【14】【17】を。
この作品もサントラ・アルバムは存在しませんので、それぞれ別個のアルバムからの収録です。
また【17】は映画で採用されたバージョンではなくPOUR LA PEAU D'UN FLICでご紹介しました『ブッシュ・ド・ノエル』からの新録バージョンを収録しました。

『復讐のビッグ・ガン』『私刑警察』からは全て先日ご紹介したアルバムから選曲しております。

【19】はMazda Cappella (6)
のバックに流れたバラード・ナンバーですがオリジナルのヴィッキー・モスのソロ音源は所有しておりませんので、
曲の作者でプロデューサーでもあるデヴィッド・フォスターとのデュエット・バージョンを収録しました。
今回のアルバムには80年代以降の作品からのものが数多くありますので、こういったAORの曲もあまり違和感はありません。

そして最後の【21】はボーナス・トラックとして毎年私が独自の解釈で選んでいるドロンさんをイメージする既成曲で、
今回選んだのはニコル・キッドマンも『ムーラン・ルージュ』で唄っていたランディ・クロフォードの名曲「One Day I'll Fly Away」です。
なぜこれがドロンさんに結び付くのか自分でもそれほど確固たるものはないのですが、
歌詞の内容の中に若き日のドロンさんが抱いた人生への決意のようなものを感じ取ることができたのが一番の理由です。
演奏しているのは日本のジャズ・ボーカリストでフリューゲル・ホーン・プレイヤーでもあるTOKUで、このバージョンは私の大変お気に入りです。

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このアルバム作りをやり始めた頃に比べますと今は何でも簡単にユーチューブで観たり聴いたりできてしまう世の中ですし、
CDという媒体自体も、もはや時代遅れになりつつある感も否めませんが、それでもやはりこれはやめられません。
ただし今回でかなりの音源を出しつくしましたので、正直ネタギレになりつつあります。
次回はさてどうなることでしょうか。

これまでの分につきましては以下のリンクからご覧ください。

ALAIN DELON SELECTION(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)
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Un bonne Anniversaire à Alain Delon

2010-11-08 | THE INFORMATIONS
今日はアラン・ドロンさんの75歳の誕生日です。
世界中のドロンさんのファンがお祝いされていることでしょう。
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『アラン・ドロン・ファンの集い2010』のご報告

2010-11-07 | THE INFORMATIONS
昨日開催されました『アラン・ドロン・ファンの集い2010』につきましてご報告いたします。

ご参加いただいたのは、
皆勤賞(!)のおばさん2号様、2007年に続いて2回目参加のけいてぃ様、
そして今回初参加となる3名様、名古屋のF様、神奈川のM様、大阪のB様、
そしてお忙しい中会合場所をご提供くださったアラン・ドロン・インフォメーション・デスク社の社長ご夫妻、
及び私と私の家族含めた計10名の会合となりましたが、
例年通り約5時間、さまざまなドロンさんについての話題で盛り上がり、
時間はあっという間に過ぎていきました。

おかげさまで今年は初参加の男性2名の方が素晴らしいコレクションの数々をお持ち寄り下さり、
冒頭からそれらを皆で拝見しながら、関連した話題が次から次へと展開し、
自己紹介の時間も後回しになるくらいの、例年にないほどのパワーアップされた会合と相成りました。

また先日お亡くなりになられた野沢那智様についての話題が出たことも今回の大きな特徴で
直接お会いになった方からお聞きする彼のエピソードや、
それに絡んだドロンさんの吹替えについて熱く語られる場面も見られました。
そういう展開を予想していたわけでもないのですが、
私の方で事前に野沢那智様のドロンさん吹替え映像のダイジェスト版DVDを作成し持参しておりましたので、
それをバックに流しながら語り合うことができて、彼への追悼の意味を込められたのではないかなと思います。

その他の話題としてどうしても確認しておきたかったのが来年のドロンさんの舞台の行方でしたが、
事務所の社長様にもまだわからないとのことでした。
いずれ近いうちに公演再開の正確な情報が来ることを待ち望みたいと思います。

今回初めて参加された方からもお言葉をいただきましたが、
ドロンさんについて共通の話題を熱く語り合うことができる時間と場所は何と貴重で素晴らしいことでしょうか。
心の洗濯をたっぷりと行うことができました。皆様ありがとうございました。
次回開催の折にもどうぞよろしくお願い申し上げます。

最後にこのような会合に毎年快く場所をご提供くださるアラン・ドロン・インフォメーション・デスク社様に改めて感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。
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