LE REGARD D'ALAIN DELON

アラン・ドロンさんの魅力を探ります。

Bande-annonce Asterix aux Jeux Olympiques

2007-11-30 | THE INFORMATIONS
Bande Annonce "Asterix aux Jeux Olympiques" ! - Buzzline

ドロンさんの映画最新作の予告編第2弾がいよいよ公開されました。
今回はドロンさんの出演シーンも観ることができます。
では皆様。どうぞお楽しみ下さい!
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訪中キャンセル

2007-11-25 | THE INFORMATIONS
http://tf1.lci.fr/infos/people/0,,3633929,00-grosse-colere-alain-delon-.html

http://www.lefigaro.fr/politique/2007/11/24/01002-20071124ARTFIG00529-alain-delon-furieux-contre-les-charlots-de-lelysee.php

ドロンさんは本日から3日間、サルコジ大統領の中国訪問に
民間大使として随行する予定でしたが、
大統領府の連絡ミスにより訪問はキャンセルとなったようです。

25日はアヌーシュカ様の17回目の誕生日で、
この訪問で留守になるからそのための段取りを考えていたのに、
とドロンさんのお怒りのコメントが上のニュース記事に書かれています。

中国のファンの方々はがっかりなさっているのではないでしょうか。
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FRANK RIVA アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ (2)-2

2007-11-18 | THE 00'S CINEMA
先週から放映が始まったこのドラマですが、
これまでフランス語盤DVDで推測しながら鑑賞していた部分が明らかになるにつれ
改めてこのドラマがよくできていることに感心させられています。

粋な台詞のやりとり、共演者たちとのうまく合った呼吸、
さらにドロンさんの見せるクールな刑事の演技の復活は
見事としか言いようがありません。

前作の『刑事物語』はもともと原作小説があるなかでの
ドロンさんのキャラクター設定だったわけですが、
今回は完全なオリジナル脚本で、
ドロンさんのイメージを忠実に再現しようとする
製作者たちの試みは非常に成功しています。

比較するのもどうかとは思いますが、
『刑事物語』の主人公ファビオ・モンタルは、
もともと生まれ故郷のマルセイユにしっかりと自身の生活基盤を築き上げ、
部下や友人たち人脈にも十分恵まれていた設定でした。
マルセイユの青い空と海の下、陽気な刑事であるファビオ・モンタルは
これはこれで魅力的な刑事像をドロンさんは作り上げていました。

一方の『フランク・リーヴァ』は潜入捜査官という宿命に人生を翻弄され
周りの人間との接触を一切断ち切ったまま故郷のパリに舞い戻ると言う
非常にドラマチックな設定をまず作り上げたことが
この脚本の第1の成功要因です。

ここに過去に愛しあった恋人との再会を絡め、
さらには潜入捜査中に知り合ってしまった別の恋人の悲しい最後や
その彼女との間にできた娘をその元恋人が育てていた事実など
複雑すぎて難しくわかりにくい設定ではありますが
演じているドロンさんの実人生に関連付けて考えていくと
全く違和感の無いものになってしまいます。

さらにその恋人を演じるのがミレイユ・ダルクというのも
あまりにもぴったりはまりすぎていて
画面を観ていると現実と虚構の世界の区別がつかなくなります。

また舞台となる冬のパリのロケ撮影による町並みの風景の美しさも素晴らしく
そこでコートを着たドロンさんの「歩く演技」もたっぷりと楽しめます。

まだまだドラマはラストまでドラマチックに展開していきますので、
ドロンさんのファンにとっては至福の期間が年末までしばらく続きます。

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『帰らざる夜明け』『個人生活』『未知の戦場』でドロンさんとコンビを組んだ
ピエール・グラニエ・ドフェール監督が昨日お亡くなりになったようです。
80歳だったとのことです。
また一人ドロンさんゆかりの映画人の悲しいお知らせとなりました。

http://www.radio-canada.ca/arts-spectacles/cinema/2007/11/17/001-deces-granier-deferre.asp
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Asterix aux Jeux Olympiques

2007-11-14 | THE INFORMATIONS
アラン・ドロンさんの約10年ぶりの出演映画である、
“Asterix aux Jeux Olympiques”のスティール写真が公開されました。

いろいろなサイトで紹介されていますので
もうご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、
ジュリアス・シーザーに扮したドロンさんの勇姿をご紹介します。

衣装と美術の豪華さには目を見張るものがあります。
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FRANK RIVA

2007-11-08 | INTERVIEW
アラン・ドロンさんの72回目の誕生日を記念しまして、
本日午後7時からいよいよ日本初放映となる『アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ』を特集した
フランス本国のテレビ雑誌“France Soir TV MAGAZINE”誌
でのドロンさんのインタビューをご紹介します。
(例によって意訳を数多く含みますが・・・)

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『刑事フランク・リーヴァ』の3つのエピソードの撮影は66日間を要することになる。
前作の『刑事物語』の大成功を受けて、アラン・ドロンは新たな刑事像を作り上げている。
『仁義』のラストシーンに使われたのと同じ場所のロケ地で、
スター・ドロンはこのドラマで演じる役について、俳優としての欲求について、
テレビに出演することについて熱く語った。

Q「『フランク・リーヴァ』はあなたにとって賭けですか?」

ドロン(以下D)「私のキャリアの中では賭けと言うほどのものではないよ。
20年から30年前に作り続けていた映画作品の中の1本にすぎないようなものさ。
私は単に自分自身が作りたいものを作っているんだ。
今の時代にはそれがテレビ・ドラマだということさ。」

Q「『ファビオ・モンタル(=刑事物語)』があれだけ大成功したんですから、
もう引退してもよかったのでは・・・」

D「そうだな、そうすればよかったかな。
だけど私は行動する人間だし、何事にも熱くなる人間なんだ。
仕事こそが私の人生そのものなんだよ。
映画界からは「もう引退する。」って宣言したし、
舞台にも「もう上がらない。」って言ったし(注;2003年当時)、
そうすると唯一私に残されてるテレビの仕事を止めてしまったら
家で植物の世話をすることぐらいしか、することがなくなってしまうじゃないか(笑)。」

Q「この仕事から立ち去ることは難しいですね?」

D「世間の人たちから“もういいよ、家にいてください。”って言われたら引退するよ。」

Q「じゃあもし人々がその言葉を言わなかったらどうします?」

D「そうだな、私は舞台の上で死ぬんじゃないかな。
『ファビオ・モンタル』が1250万人もの人たちにテレビで見られて、
3話平均で1170万人もの視聴者が観てくれたことは私にとって失敗では全く無かったよ。
はじめに私はこう言っていたんだ。
“視聴率が40%を下回ったら失敗だ。30%を切ったら大失敗だ。”ってね。
皆は“何をこいつ言ってるんだ”って笑っていたよ。
でも私たちは48%を勝ち取ったんだ!
確かにこれだけの成功を収めてしまうと、
普通ならこれで満足して同じようなものに安住してしまうものだ。
だが私の感覚で言うならば4匹目のドジョウはいないってことさ。」

Q「なぜ主人公の名前がFrank Rivaなのですか?」

D「彼は脚本家(=フィリップ・セボン)が創作した人物だよ。
私の先祖は地中海のコルシカ島出身だ。
ファビオ・モンタルもイタリア系フランス人だったし、このフランク・リーヴァもそうだ。
この名前は響きがいいね。
ファビオ・モンタルを演じて以来、
私のことをジャック・デュポンと呼ぶ人はいなくなったよ。(←この原文意味不明です。)
“Frank”に関して言えば“Franc”じゃないところがオリジナルなところだ。
さらに“Riva”という名前は私にとって1950年代にサントロペの港で見た
世界でもっとも美しい船の名前を思い起こさせるものなんだ。

Q「主人公はどんなタイプの刑事ですか?」

D「フランク・リーヴァはファビオ・モンタルとよく似た経歴を持っている。
しかし職務上の理由から、さらに自らの身を守るためにリーヴァは国外に亡命していたんだ。
25年後にある事件が起こり、それを解決できる人間が彼しかいないということになった。
だが1975年と2003年では警察内部も全てが変わってしまっていたんだ。」

Q「主人公の性格はどのようなものですか?」

D「彼はドロンにそっくりだよ!強烈な個性を持っているが、とても人間くさい男さ。
心が豊かで、しかも繊細な神経も併せ持っている。そして同時に行動的でもある。
彼がパリに舞い戻ってくると、武器と権力を持って事件解決に向けて行動することになるんだ。」

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次回に続きます。
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FROM MY NEW SCRAP BOOK (43)

2007-11-04 | THE BRILLIANT PHOTOS
『アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ』
のスティール写真です。

アシェット・コレクションズより。
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アラン・ドロンの映画吹替史 (10) 1990年代以降

2007-11-04 | THE DUBBING ARTISTS
自称吹替評論家様からいただいたデータも今回が最終回となりました。
改めまして貴重なデータを躊躇無く、かつ快くご提供下さった
自称吹替評論家様には心より感謝申し上げます。

私の方で末尾にテレビ映画の吹替えデータを追加いたしましたが
この2作品の記録を作成するだけでも一苦労でしたので、
評論家様のご苦労はいかほどのものであったかと
改めて認識したしだいです。

誠にありがとうございました。

今後新録音で吹替放映が実現することを祈りつつ
このカテゴリーはひとまずこの記事にて終了します。

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アラン・ドロンの映画吹替史72
1991年9月8日<テレビ東京>
「冒険者たち」
アラン・ドロン(野沢那智)
リノ・バンチュラ(吉水慶)
ジョアンナ・シムカス(井上喜久子)

アラン・ドロンの映画吹替史73
1992年5月28日<テレビ東京>
「アラン・ドロン 私刑警察」
アラン・ドロン(野沢那智)
ミシェル・セロー(麦人)

アラン・ドロンの映画吹替史74
1993年3月14日<テレビ朝日>
「最後の標的」
アラン・ドロン(野沢那智)
カトリーヌ・ドヌーブ(弥永和子)

アラン・ドロンの映画吹替史75
2001年4月5日<テレビ東京>
「ハーフ・ア・チャンス」
アラン・ドロン(野沢那智)
ジャン・ポール・ベルモンド(羽佐間道夫)
バネッサ・パラディ(岡本麻弥)

アラン・ドロンの映画吹替史76
2004年9月2日<テレビ東京>
「レッド・サン」
三船敏郎(大塚明夫)
チャールズ・ブロンソン(大塚周夫)
アラン・ドロン(野沢那智)
ウルスラ・アンドレス(深見梨加)
キャプシーヌ(塩田朋子)

アラン・ドロンの映画吹替史77
初放送日・放送局不明
「さらば友よ」
アラン・ドロン(堀勝之祐)
チャールズ・ブロンソン(森川公也)
ベルナール・フレッソン(池田勝)

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以下は私の方で作成した追加データです。


アラン・ドロンのテレビ映画吹替史

「シネマ」
アラン・ドロン(野沢那智)
セルジオ・カステリート(富山敬)
イングリッド・ヘルド(島本須美)
エドウィージュ・フュエール(稲葉まつ子)


「アラン・ドロンの刑事物語」
アラン・ドロン(野沢那智)
マチルダ・メイ(平淑恵)
セドリック・シェバルメ(寺杣昌紀)
エレナ・ソフィア・リック(立石涼子)
ジョルジュ・ネリ(石津康彦)
エリック・デュフォッセ(壇臣幸)
アストラッド・ヴェイロン(森永明日夏)
アラン・ドロン・ジュニア(こおろぎさとみ)
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アラン・ドロンの映画吹替史 (9) 1980年代

2007-11-03 | THE DUBBING ARTISTS
自称吹替評論家様からご提供いただいた
アラン・ドロンさんの吹替映画データより、
今回は1980年代の放映記録です。

この時代になるとドロンさんの映画のロードショー公開は激減し、
ドロンさんのファンにとって“氷河期”に入ります。
そんななか、本国フランスでの大ヒット作品である
"PAROLE DE FLIC"がテレビ初公開されたときは大変喜んだものでした。

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アラン・ドロンの映画吹替史64
1980年5月27日<東京12チャンネル・現・テレビ東京>
「名誉と栄光のためでなく」
アンソニー・クイン(小林昭二)
アラン・ドロン(富山敬)
クラウディア・カルディナーレ(小谷野美智子)
ジョージ・シーガル(伊武雅之)
ミッシェル・モルガン(杉田郁子)
モーリス・ロネ(青野武)

アラン・ドロンの映画吹替史65
1980年10月31日<フジテレビ>
「ブーメランのように」
アラン・ドロン(野沢那智)
シャルル・バネル(高塔正康)
カルラ・グラビアーナ(沢田敏子)
ルイ・ジュリアン(鹿沼政仁)

アラン・ドロンの映画吹替史66
1982年4月4日<テレビ朝日>
「エアポート”80」
アラン・ドロン(野沢那智)
ジョージ・ケネディ(小林清志)
シルビア・クリステル(上田みゆき)
スーザン・ブレイクリー(武藤礼子)
ロバート・ワグナー(城達也)
エディ・アルバート(村松康雄)
ジョン・デビッドソン(田中秀幸)
アンドレア・マルコビッチ(幸田直子)
シビル・ダニング(宗形智子)
ロビン・ガンメル(仁内達之)

アラン・ドロンの映画吹替史67
1983年1月26日<日本テレビ>
「チェイサー」
アラン・ドロン(野沢那智)
ミレーユ・ダルク(朝井良江)

アラン・ドロンの映画吹替史68
1983年9月18日<テレビ朝日>
「ボルサリーノ」
アラン・ドロン(野沢那智)
ジャン・ポール・ベルモンド(山田康雄)
ミシェル・ブーケ(富田耕生)

アラン・ドロンの映画吹替史69
1984年9月2日<テレビ朝日>
「太陽がいっぱい」
アラン・ドロン(野沢那智)
モーリス・ロネ(有川博)
マリー・ラフォレ(榊原良子)

アラン・ドロンの映画吹替史70
1987年6月21日<テレビ朝日>
「復讐のビッグガン」
アラン・ドロン(野沢那智)
ジャック・ペラン(中田浩二)
フィオナ・ジェラン(戸田恵子)
ビンセント・ランドン(曽我部和恭)
ガイ・ビルタード(飯塚昭三)

アラン・ドロンの映画吹替史71
1989年3月12日<テレビ朝日>
「アラン・ドロンのゾロ」
アラン・ドロン(野沢那智)
オッタビア・ピッコロ(小山茉美)
スタンリー・ベーカー(小林勝彦)
ムスターシェ(玄田哲章)
ジャコモ・ロッシ・スチュアート(池田勝)
アドリアーナ・アスティ(此島愛子)
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MICHEL LEGRAND JAPAN TOUR 2007

2007-11-02 | THE INFORMATIONS
今回はドロンさんに直接は関係の無い話題ですが、
一昨日東京出張の仕事終了後、渋谷のBunkamuraオーチャードホールにて行われた
「ミシェル・ルグラン・グランド・オーケストラ・ジャパン・ツアー2007」
に行ってまいりましたので、その内容についてご報告いたします。

(写真上はコンサートのプログラム、下は私が所有するルグラン関連のCD、DVD、書籍です。
なぜこのブログで採り上げるのか、それは後ほど書きます。)

あまりにも有名なフランスの映画音楽界の巨匠であるミシェル・ルグランの
「生誕75周年スペシャルコンサート」と銘打たれた今回のツアーですが、
文字通りスペシャルな演奏の数々に至福の時間を過ごすことができました。

映画『三銃士』からのメドレーで始まったコンサートは
前半の数曲がルグラン指揮によるオーケストラの見事な演奏が続き、
日本人のシャンソン歌手の登場を過ぎた頃からは
ルグラン自らがマイクを持ってボーカルの披露を開始します。
奥さんのソロハープ演奏も加わった演奏も終わるといったん休憩。
休憩後の後半が始まると、まずはスペシャル・ゲストとして森●良子が登場し
ルグランとのデュエットも聞かせてくれます。

私の正直な感想を言えば、この日本人2人の出演は不要でした。
特に前半のシャンソン歌手は高いチケット代に釣り合うゲストとしては
役不足であり、やや品の無い口調のMCにも興ざめでした。

日本人のゲストが去った後、いよいよ後半は怒涛の盛り上がりを見せていきます。
まずはジャン=ポール・ラプノー監督3作品のメドレー。
『城の生活』、ベルモンド主演『コニャックの男』、
そして私がルグラン音楽に目覚めるきっかけとなった
モンタン、ドヌーヴ共演の感動的な『うず潮』主題曲へと続いていきます。

このメドレーの間は終始指揮のタクトを振り続けていたルグランでしたが、
次の曲では再びピアノに腰掛け、あの『愛と哀しみのボレロ』から
荘厳な雰囲気を持つ名曲「世紀末の香り」を歌い出します。
サントラ盤ではジャッキー・ワードが歌った2番の部分に差し掛かると
舞台の袖口からいよいよルグランの実姉クリスチャンヌ・ルグランが登場です。
その歌声の力強さにただただ聞きほれてしまい、
少しフランス語訛りの英語も全く気になりません。

私はドロンさん主演の『太陽が知っている』の主題歌で印象深かった
二人のスキャットの掛け合いをこのステージで再現してもらいたい、
と心の中で念じ続けていましたが残念ながらありませんでした(涙)。

というわけでこの後はルグランの定番曲が続きます。

『君に捧げるメロディー』はジャズのアレンジが施されて
ルグラン姉弟もリラックスした雰囲気でデュエットを聞かせてくれます。
ドラムスの村上ポンタ秀一(!)とルグランのピアノとの掛け合いも見事で、
曲が終了した直後、彼の頭をルグラン先生自らが
「よくがんばったね」という風にポンとたたきに行き、
ポンタ氏もテレながら笑顔でそれに返すという
信じられないような光景が目の前で展開されます。

そして代表曲『シェルブールの雨傘』ではルグラン姉弟のデュエットと
オーケストラのアンサンブルがまるで映画の一場面のように
ドラマチックな展開を見せ、感動的なフィナーレに続いていきます。

歌い終えたクリスチャンヌが大喝采を浴びて舞台を去った後
ルグランの機関銃のようなピアノ・ソロの演奏から
ルグラン自身のボーカルが加わり「風のささやき」が始まります。
そしてそこにオーケストラもそこに加わり大団円を迎えます。

アンコールはクリスチャンヌ・ルグランと奥さんが再びステージに登場し
3人の演奏による「Dis-Moi」で全てのプログラムは終了します。

とにかく今年75歳になるミシェル・ルグランのパワフルなパーフォーマンスには
ただただ圧倒されるばかりでした。
右手でオーケストラを指揮しながら左手でマイクを握り姉とデュエットし、
歌の合間にピアノに座ってアドリブ・ソロを弾くという超人技。
彼のしないことと言えば踊りを踊ることぐらいでした。

全ての雑事を忘れ、音楽の洪水にただただ身を委ねて酔いしれる時間は
なんと素晴らしいことだろうかと、あらためて感じ入ったひとときでした。


これでステージ鑑賞記録は全て終わりますが、
冒頭に申し上げたドロンさんに関連することとは、
("こじつけ”と言われても仕方ないのですが、)
クリスチャンヌ・ルグランの歌声です。

もう皆様お分かりかと思いますが、
彼女は『冒険者たち』のレティシアの水葬シーンに流れる
あのスキャットを奏でている歌手です。
もちろん昨日のセット・リストにはあの曲は含まれていませんでしたが、
昨日初めて生で聞いた、女神のように澄んだ彼女の歌声は、
40年前の映画での歌声と何ら変わることなくそこに存在していました。
『太陽が知っている』の主題歌は聴けませんでしたが、
ドロン・ファンとしても十分に満足のいくものでした。

本日東京で最終公演があります。
見逃している方にはぜひぜひお薦めのライブです。
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