LE REGARD D'ALAIN DELON

アラン・ドロンさんの魅力を探ります。

Les femmes de ma vie

2011-04-25 | THE BOOKS
Amazonのフランスで予約していた最新のドロンさんに関する書籍が本日我が家に到着しました。

これは以前にもこのブログでご紹介しました
ドロンさんがこれまでの人生において関わってきた女性たちにオマージュをささげた本"Les femmes de ma vie"です。

作者はドロンさん自身ですが、写真の提供などで先日お会いしたフィリップ・バルビエさんが彼とコラボレートした形になっています。
また序文にはブリジッド・バルドーがドロンさんに対する親愛の気持ちを書き綴っています。

160ページにわたって掲載された写真の大半はドロンさん自身とフィリップさんの個人コレクションからのもので
これまで見たことのない貴重なものが大半を占めています。
これだけでも十分に楽しめますが、ドロンさんが直筆で一人ひとりにメッセージを書いているのも興味深いです。

プライベートで関係のあったロミー、ナタリー、ミレイユらと同列にダリダも取り上げられていることに驚かされましたが、
そのほかに、これまで映画で共演してきた女優陣も一人ひとり丁寧に紹介されており、
ドロンさんのフィルモグラフィーを女性との関わりという視点から捉えた書籍は、
今まであったようで実はなかったなと再認識させられました。

この素晴らしい書籍に感動すると同時に、何がしか一抹の不安感を私は個人的に持っています。
ここまで自身の人生を総括してしまって、このあとドロンさんはどこへ向かおうとしているのかと。

昨日の日曜日、フランスのテレビの人気番組"Vivement dimanche"にミレイユ、ナタリー、そしてアヌーシュカと一緒に、
この本の出版を記念した特番のメインゲストとしてドロンさんが出演するはずだったのですが、
当日になってその特集はキャンセルとなり、ほんの数分だけの出演になったとの情報がありました。
ここでもまたアヌーシュカが出演者として名を連ねていたことに私は不安を感じます。
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UNE JOURNEE ORDINAIRE

2011-04-23 | Dossiers de Presse
"UNE JOURNEE ORDINAIRE"の舞台パンフレットです。

これは劇場のロビー内でスタッフの方が何人かで手分けして直接観客たちに売っています。

私は3日連続で何冊かを同じ人から買いましたので、
販売していたその初老のご婦人とはすっかり顔なじみになり、
最後の日は互いに別れを惜しみながら「どうもありがとう。」と日本語であいさつをしてくださいました。
あの方は今日も劇場で働いていらっしゃるのだろうなと、これを見ると懐かしく思います。

本題に入りますが、
さすがに今回のパンフレットは力が入っていて素晴らしい出来栄えになっています。

薄いベージュの基本色の上にエンジ色の題字の配色が極めて上品で
このカラーデザインは舞台セットの色彩にもそのまま引き継がれています。

いつも通りロミーさんと二人並んだ「太陽が知っている」のスチール写真、
そしてZegnaの広告がお約束ごとのように掲載されていますが、
今回は昨年話題になったDiorの"EAU SAUVAGE"の写真も裏表紙に大々的に掲載されています。

またドロンさん自身のブランドを象徴するブルーのシャツを着た写真も
ここではパスカル・ジャルダンのコメントを添えて掲載されています。

最終日の劇場の外でもらったアヌーシュカのサインにご注目ください。
今回の少しばかりの戦利品(?)でした。

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PARIS MATCH 21/04/2011

2011-04-21 | THE MAGAZINES
パリマッチ最新号はドロンさんの特集号のようです。
今月末に発売される写真集に関するインタビューが掲載されています。


Delon : Il les a tant aimes - ParisMatch.com
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Alain Delon 'Une Journée ordinaire'

2011-04-18 | ON STAGE
Alain Delon 'Une Journée ordinaire'
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UNE JOURNEE ORDINAIRE

2011-04-17 | ON STAGE
"Mr. Alain Delon is very very tired."

4月9日土曜日、舞台の最終公演を1時間後に控えた"Theatre Des Bouffes Parisiens"入り口の前で
フィリップ・バルビエさんを待って立っていた私を見つけたドロンさんのボディガードのDさんが、
とても申し訳なさそうに私に向かって彼のほうから握手を求めて英語でこう話してくださいました。

「ドロンさんはとてもとても疲れています。」
この言葉の意味することは、すなわち「彼は今日は誰にも会いたくない状態です。」ということです。
そのことをわざわざ劇場の外で待っている私のような一般人に伝えに来てくださったDさんの誠意に感謝し、
私はもうそれだけで十分満足でした。

その後しばらくして現れたフィリップ・バルビエさんと初めて対面した私は互いに固い握手を交わし、
このブログにいつも貴重な写真をご提供くださったことに感謝の気持ちを伝えました。
フィリップさんからも「あなたのブログに私の名前を載せてもらって光栄です。」と仰ってくださいました。
正確にはもう一人、当日の朝初めて会ったフィリップさんの友達のTさんも一緒に観劇する予定でそこに来ていましたので、
フランス語しか話さないフィリップさんに私の英語をTさんがフランス語に訳して伝えてもらいました。

フィリップさんは今日ドロンさんに会うつもりで事前にDさんに電話した上で私を一緒に誘ってくださってましたので、
「ドロンさんが疲れている」ことを聞いたフィリップさんは一瞬残念そうな態度を見せましたが、
やはり永年ドロンさんと親交のある方らしく、
そこはもうそれ以上に無理をお願いするようなことはなく、3人で静かに開演を待ちました。

午後8時過ぎになりますと劇場の入り口が開き、観客たちがロビーに入っていきます。
ロビーの雑踏の中でフィリップさんはDさんを見つけてハイタッチで握手しながら一言二言互いに言葉を交します。

午後8時30分、いよいよ最終公演が始まります。

場内のアナウンスで「携帯電話を切ってカメラの撮影をしないよう」にと指示があります。
その後幕の奥の方から「ダ、ダ、ダ、ダダ、ダダ、ダーン」と床か壁をたたくような音が聞こえてきます。
まるで歌舞伎役者が舞台の床を踏み鳴らすような音に驚いたのですが、毎夜この音が聞こえることから、
これは今から劇が始まることを観客に知らせる合図のようです。

《注意》以下この舞台の内容についてネタバレがありますのでご注意ください。
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照明が少しずつ暗くなり、同時にモーツアルトの曲(だと思います。)が劇場内に鳴り渡ります。
(この劇場の音響のよさもとても印象に残りました。)
場内が真っ暗になったところで、幕が上がります。

いきなりドロンさんとアヌーシュカが舞台の上にいます。
アヌーシュカは前方のソファに座り、裸足で足の裏を観客に向けて携帯を一生懸命操作しています。
一方ドロンさんはそのソファの後方で、観客に背を向け、先ほどのモーツアルトの曲に合わせて
両手で指揮棒を振るまねをしながら優雅に体を左右に揺らせています。
ドロンさんの今までに見たことのない演技にまず度肝を抜かされますが、当然私たち観客は大喜びで拍手喝采となります。

その後、父と娘との間で言葉遊びを絡めた会話が延々と続いていく中で、
娘が自分のボーイフレンドと一緒に暮らしたいこと、父にも恋人がいて、
それを娘には隠していることなどが言葉のわからない私でも少しずつわかってきます。
二人のそのやりとりにはユーモラスな部分も多く、その都度場内は観客の爆笑の渦に包まれます。

このようなペースでドラマはホームコメディーのようなほのぼのとした結末に向かっていくのかと思いきやさにあらず。
この劇は恋人に去られ、一人娘も家を出て行き、結局一人ぼっちになってしまった初老の男の悲劇を描いたものでした。

ドラマの最後のシーン、
家を出て行く娘が最後に後ろから父親を抱きしめると、父の目から感極まった涙があふれて出てきます。
父はその涙を見せまいと娘を振り返らないまま、彼女がドアを開けて出て行くのをその音で感じ取ります。
そのあと一人残された部屋をさまよいながら、テーブルの上に残された娘のメモ書きを発見、
そこには彼女の新住所が書かれているようで、それを見た父は涙が止まりません。

そしてソファの上に娘が外出の際にいつも置き忘れるスカーフが今日も同じように忘れられている。
いつもなら大声でドアから娘を呼べば、彼女が取りに帰ってくるはずが、
今日はドアまで呼びに行っても、もう彼女は帰ってこない。

「ジュリー・・・ジュリー・・・」

舞台正面後方の家のドアから舞台中央まで歩を進め、
そのスカーフに顔をうずめて娘の名前を何度も泣きながらつぶやく父の姿で舞台の幕は静かに下ります。

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これまでドロンさんが娘の父親の心境を演じた作品は、
映画では『泥棒を消せ』『真夜中のミラージュ Notre histoire (1984)』、『カサノヴァ最後の恋 Le Retour de Casanova (1992)』、
『L’Ours en peluche (1994)』、『ハーフ・ア・チャンス Une chance sur deux (1998)』、
テレビでは『刑事フランク・リーヴァ』
(『Le Lion』は実の親子ではないのであえてここでは外します。)
舞台では『Les Montagnes Russes (2005)』と意外と多いのですが、
今回のこの舞台はその娘を演じているのがドロンさんの実際の娘のアヌーシュカである点で
他とは全く異なる心境で演じることになったのは誰もが想像できることです。

実際舞台の上で繰り広げられる父と娘のやりとりは実生活の二人そのものといっても過言ではないでしょう。
舞台セットにも実際のドロンさんがアヌーシュカの子供のころに撮った写真が飾られていますし、
また突然娘たちのいる部屋にやってきた父親の恋人に向かって、娘が亡くなった自分の母の写真を見せるシーンもありますが、
この写真に写っているのはロミー・シュナイダーです。

これほど演技を超えて私生活のすべてをさらけ出してしまったドロンさんを観て
はたして彼はいったいどうなってしまうのだろうと劇を見ながら心配になってしまいました。
この劇はドロンさんにとってあまりにハードすぎたはずです。

そしてそれ以上にまだ成人したばかりのアヌーシュカがこの劇をどう受け止めているのか、そちらも気がかりとなりました。
彼女は女優としてのキャリアをスタートするにあたりパリの芸術学校で演技を勉強したドロンさんの言葉で言うところのコメディアンです。
一方でドロンさんは演技の学校に通ったことはないアクターです。
アクターであるドロンさんとコメディエンヌを目指すアヌーシュカとの間で演技に関する対立はなかったのか。
またこのような題材に身をおかなければならない彼女自身に心理的な抵抗はなかったのだろうか。

ひとつとても気になったことがありました。

私は最後にドロンさんに向けたメッセージカードをお渡しできればと
終演後もしばらく劇場の外でボディガードのDさんが出てこないかT様と一緒に待っていました。
結局出てこられることはなかったのですが、その代わりに何とアヌーシュカが彼女の実生活のボーイフレンドと共に出てきたのです。
そのとき彼女にサインだけもらえたのですが、よくよく考えてみると、当日は彼女の記念すべき舞台デビュー作の千秋楽です。
普通なら出演者やスタッフたちが揃って打ち上げパーティーなどあるのではないでしょうか。
そういう習慣がないとしても、少なくともこの舞台の機会を作ってくれた父親がそんなに疲れているのであれば、
彼女はそばにいてあげるべきではないのでしょうか。

まるでさきほどの舞台のラスト・シーンの延長を観たかのようなその光景に私は愕然としました。

冒頭で書きましたように、ドロンさんは疲れていました。
毎日毎日あのような号泣演技を繰り返し、彼の顔は少し腫れ上がっているように見えましたし、
日々公演を重ねていくうちにアヌーシュカとの間に埋めることのできない溝が深まっていったのではないかと直感的に感じました。
精神的にも肉体的にも、もうこれが限界だったのではないかと思います。
公演スケジュールが突然変更となったのも、こういったドロンさんの事情があったのだろうと理解できましたし、
そう考えれば、ドロンさんがもう誰にも楽屋では会いたくない、という心理状態にあることもとても納得できました。

私はそんな孤独なドロンさんの楽屋での姿を想像して、一人部屋に帰ってきて涙しました。
ドロンさんに次のお仕事があるのであれば、個人的にはもっと気の休まるものであってほしいという思いで今はいっぱいです。
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UNE JOURNEE ORDINAIRE

2011-04-08 | ON STAGE
実は今パリに来ています。

日本がこんな大変な時期に海外に出かけていくなんて、
と皆様から不謹慎に思われるだろうと思い大変心苦しかったのですが、
ドロンさんの舞台が9日で終演することになったので急遽予定を早めることにしました。
実際この舞台を観なければ一生後悔するであろうとのあせりにも似た気持ちが高まっていたのも事実です。

関空で7日午前11寺半発のエールフランスの便に乗ってから約13時間半後、
パリに到着したのが現地時間で7日の夕方5時。
空港からタクシーに乗ってホテルに到着後あわただしくそのまま劇場に向かいました。

今回上演される劇場はパリのオペラ座から歩いて10分もたたないところにあり、
とてもこじんまりとした、それでも格式のある特別な雰囲気を持つ場所でした。

フランス語がわかりませんので細かなせりふのやり取りの中身の理解は全くお手上げでしたが、
フランス人の観客たちは終始二人の会話を聞いて大いに爆笑しており、
その雰囲気の心地よさもあってドロンさんやアヌーシュカの演技を十分に楽しむことができました。
あるときはドロンさんがボケを演じてアヌーシュカがそれにツッコミをいれ、
また次の場面では二人の立ち場が反対になる、その切り替わりのタイミングが小気味いいです。
このようなコメディータッチで最初から終盤までドラマは進んでいくのですが、
ラスト近くからそのペースが変わっていきます。
ドロンさんらしい孤独な男の悲哀の感情を、いつものように心の内に秘めてしまうのではなく、
珍しく一気に外に爆発させるラストシーンには思わず涙してしまいました。

終わってからのカーテンコールも大変感動的で、
観客の拍手に答えて何度も登場するドロンさんの姿を見てまたまた涙してしまいました。
私はこれまでドロンさんの作品を観て涙が出るようなことはなかったので、ある意味ショックでした。
それはこの作品がもしかしたらドロンさんにとっての最後の作品になるのではないだろうか
というこちら側にある勝手な予感がそうさせたのかもしれません。

いずれにしましてもこの作品を観る事ができてよかったです。
今回は単身行動ですのでドロンさんにお目にかかれることはないでしょうが、
それでも十分に満足しました。

今日の晩と明日のファイナル公演の2回を観て日曜日の午後の便で帰国します。
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Gala numero 928 du 23 au 30 mars 2011

2011-04-06 | THE MAGAZINES
フランス雑誌“Gala”の3月23日号から

ドゥーシーの別荘でドロンさんとミレイユ・ダルクの仲むつまじい写真が多数掲載されています。
ドロンさんのインタビューもありますが、またの機会にご紹介いたします。

Gala Spécial Mireille Darc n°928 du 23 au 30 mars 2011 - Gala

Vidéo - Les coulisses du Gala spécial Mireille Darc - Vous y êtes! - Gala tv - Gala - Gala
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