LE REGARD D'ALAIN DELON

アラン・ドロンさんの魅力を探ります。

DANCING MACHINE

2005-06-30 | THE 90'S CINEMA
Dancing Machine (1990)

アラン・ドロンが『ヌーヴェル・ヴァーグ』と『カサノヴァ最後の恋』の間に主演し、
日本未公開作(ビデオも未発売)であった幻のこの作品が先日フランスでDVDで発売されました。

早速取り寄せて初めて観ることができましたが、
なぜ今まで日本で無視されてきたのか疑問に思えるほど、意外に面白い作品でした。

バレエ教室の主催者で、独裁者のように生徒たちに振舞う元著名なダンサーで、
カリスマ性はあるが怪我のため今は杖を手放すことが出来ない足の不自由な男を
アラン・ドロンが久々に怪しさ満天に演じています。(役名はアラン・ウルフ!?)

生徒たちのダンスのシーンはだらだらと無駄な描写も多く、映画館で見たらきっと退屈するでしょうが、
DVDだと一瞬のうちに早送りできるので、そう気にはなりません。

共演のクロード・ブラッスールもドロンを連続殺人の犯人ではないかと追い回す刑事役で、
これも『愛人関係』を想起させるキャスティングで、懐かしくなります。

ドラマの結末は意外なものなのでここでは書けませんが、これを知ってからもう一度見直すと
ドロンの演技がまた違った印象を受けるような作りになっています。
(それをドロンが計算した上で演じているのかどうかわかりませんが。)

詳しいライナーノーツのご紹介はいずれまたの機会に。
Comments (2)
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『TEHERAN 43』

2005-06-29 | THE SOUNDTRACKS
Tegeran-43 (1981)

アラン・ドロンが初めてソ連(1979年当時)映画に出演した、
ということで話題になった(のかどうかわかりませんが)
『テヘラン』のサントラ盤です。
(下のドロンの写真はジャケット写真ではありません。)

正確には同作品の音楽を担当したジョルジュ・ガルバランツが作曲し、
シャルル・アズナブールが主題歌を歌った作品のコンピュレーション・アルバムで、
『テヘラン』からは4曲が収録されていました。

物語が第2次大戦中から現代にかけての大河ドラマ風の展開となるため、
音楽もスケールの大きいオーケストラによる演奏がメインとなります。
アズナブールの歌う主題歌はメロディの美しい、哀愁漂う名曲です。
(この曲のみアレンジはフランシス・レイとのコンビで有名なジャン・ミュジー)

アラン・ドロンはこの作品では出演シーンは多くはないものの、
上記写真中央のようによれよれのレインコートを身にまとって
明らかに刑事コロンボを意識したようなリラックスした刑事像を作っています。
しかしながらナチの黒幕をハイジャック犯の要求に応じて空港で釈放する場面でのドロンの演技は、
他の共演俳優たちとは異質の格段の陰りを感じさせるものでした。
フランス人がナチに対して抱く憎悪の感情を象徴的に見せてくれたような気がします。

ドロンの出演場面にはNO,25『Paris,ma ville』が流れますが、
パリの街角の雰囲気を表現したワルツが随所に効果的に使われています。
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『VARIATIONS ENIGMATIQUES』

2005-06-28 | THE SOUNDTRACKS
アラン・ドロンが96年と98年に上演した舞台、
『VARIATIONS ENIGMATIQUES』(『謎の変奏曲』)
のサントラ盤です。

エリック・エマニュエル・シュミット原作のこの舞台については、
私は全く知りませんが、先日こちらにお越しいただきました
Tomo様のサイトにそのエピソードが書かれていますので、
どうぞ皆様そちらをご覧下さい。

日本では、①仲代達也&風間杜夫、②杉浦直樹&沢田研二
のコンビでそれぞれ上演されており、二人しか登場しない劇のようです。

音楽はエドワード・エルガーという人の実在のクラシック曲で、
それがそのままこの舞台のサウンドトラックとして使用されています。

ドロンの作品としては大変珍しい純クラシック音楽のCDです。
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『CINEMA』

2005-06-27 | THE SOUNDTRACKS
"Cinéma" (1988) (mini)

1988年製作、アラン・ドロンが初めて主演したテレビ・ドラマの大作
『シネマ』(『CINEMA』)のサントラ盤です。
(下の写真はジャケットのものではありません。)

音楽を担当したのはジャン・マリー・セニア。
(この方も私は勉強不足で、どういう人なのか全く知りませんでした。)

物語は現代が舞台にもかかわらず、その背景には第2次大戦の影が色濃くあり、
しかもキーパーソンとなる主人公の母親が元著名なピアニストであったことから
サウンドトラック盤はピアノとオーケストラの演奏が中心となっています。
壮麗な宮廷音楽を思わせる色鮮やかで奥行きのある曲の数々は
それまでのアラン・ドロン映画の音楽にはなかったものでした。

このCDには時間にして計46分、曲数にして全24曲が収録されており、
ドラマで使われた曲がほぼ完全な形で聴くことができる正にサントラのお手本のようなアルバムです。

1曲目の「LA CHANSON DE MANDA」はドラマのエンド・タイトルのバックに流れ、
その美しいメロディは主人公マンダの奥深い人間性、
優しさ、力強さ、そして少しばかりのユーモアを同時に感じさせてくれる見事な曲です。
このメロディはドラマの中でマンダのテーマという位置づけで頻繁に流れ、
CDの中では1、の他に2、7、10、11、12、13、14、17、19、23曲目が
それぞれこのメロディをアレンジしたバリエーションになっています。

3曲目の「LE PIANO DE LULU」はオープニング・タイトルのバックに流れる曲で、
主にヒロイン、ルルのテーマとして、これも頻繁にドラマの中で流れます。
CDでは、他に4、6、9、15、18、20曲目がこのメロディを加工した曲たちです。
特に9、は最初ピアノ・ソロから始まり、徐々にオーケストラがかぶさっていき、
最後は映画の主演に抜擢されたルルの歓喜の気持ちが湧き上がるような
至福のエンディングへと連なります。

他にはイタリアのチネチッタ撮影所の活気に満ちた様子を描写する10、が印象的で
ここではニーノ・ロータの音楽を彷彿とさせるようなメロディが聴けます。

このCDを車のチェンジャーに入れて大音量で鳴らして運転していると
周りの街の景色が全く別世界のように見えてきて、
心の底から優雅な気分にさせてくれます。
映画音楽として誠に素晴らしい作品です。(ジャケットの左右反転写真を除いて。)
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D'URBAN (3)

2005-06-26 | CM FILMS
こちらは78年のCMより
若いバレーダンサーを応援するドロン、
という設定の映像からのものです。
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『FRANK RIVA』

2005-06-25 | THE SOUNDTRACKS
昨年第2シリーズがフランスで放映されたばかりの
アラン・ドロン主演の最新刑事ドラマ『FRANK RIVA』
(公式サイトはこちら→http://frankriva.france2.fr/qui_est_riva.php3)
のサウンドトラック盤です。

音源は第1シリーズも第2シリーズも同じものが使用されており、
ドラマの統一感が保たれています。

音楽担当はPierre-Luc Jamainという人ですが、初めて聞く名前で私はどういう方なのか知りませんでした。
しかしながら主題曲はミュート・トランペットで演奏されるメロディが大変印象深いもので、
このフレーズはドラマの中ではドロン刑事のテーマとして再三使用され、効果を上げています。
(上の公式サイトの“★VIDEOTHEQUE”から“VOIR LE GENERIQUE"をクリックすると聴く事ができます。)

全体的にはアコースティックなジャズを基調とし、バックにぶ厚いストリングスの演奏が絡む曲が中心です。
これは明らかにフィルム・ノワール全盛期の音楽を再現しようとした作者の意気込みが感じられ、
往年のドロン作品を見てきたファンにとって好感が持てるものでした。
かといって懐古趣味一辺倒というわけでもなく、随所にシンセサイザーも効果的に使われており、
新しいフィルム・ノワール・ミュージックの創造が試みられています。

アルバム最後に収録されている曲は第1シリーズのエンド・クレジットで流れる主題歌で
唄っているのはAXELLE RED。
間奏の部分ではアラン・ドロンとミレーユ・ダルクの劇中での台詞を聴くことができます。

夜独りで車を運転しながら聴くのにお薦めの一枚です。
(ジャケット写真は他になかったものかとちょっと残念です・・・)
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PARIS MATCH (2)

2005-06-22 | THE MAGAZINES
1949年創刊の「PARIS MATCH」誌の創刊50周年記念号から

我らがアラン・ドロンは中央から向かって右側に、
ジャン・ポール・ベルモンドと二人で並んで座っています。
(ベルモンドは映画“Peut-être”の撮影中のようで、忍者の首領のような風貌です。)

その他にも
ミレイユ・ダルク、クラウディア・カルディナーレ、シャルル・アズナブール、
ミシェル・サルドゥ、シルヴィー・バルタン、アヌーク・エメ、
ピエール・カルダン、ミレイユ・マチュー、ジャック・デュトロン、
クロード・ルルーシュ、ジャン・ジャック・アノー、フランシス・ユステール、
ロジェ・ヴァディム、ジジ・ジャンメール、ミシェル・ドリュケール、
クロード・ベリ、ジャン・ポール・ゴルチエ、ロベール・オッセン、
ジャンヌ・モロー、クラウディア・シェーファー、ミシェル・モルガン、

などなど正にスーパースターが一堂に会した1999年の記念すべき写真です。
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D'URBAN (2)

2005-06-22 | CM FILMS
前回と同じCMのスナップ写真です。
(スクリーン誌&ロードショー誌より)
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D'URBAN (1)

2005-06-19 | CM FILMS
あまりにも有名なこのCMですが、
今となってはその映像は公式にビデオ化されることもなく
幻の作品となってしまいました。

後期の作品群のスナップ写真をスクラップブックより
これらも不定期的にご紹介していきます。

第1回目は私の最もお気に入りの作品、79年のピストルを撃つ映像のものからです。
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Mazda Cappella (1)

2005-06-18 | CM FILMS
ダーバンのCMが終了したのとほぼ同じ時期から
新たにドロンが出演するCMが始まりました。

ダーバンのそれとは180度趣きが異なるその映像に、
当初はかなりとまどいましたが、
今観てみると、80年代という時代の軽い空気感が漂っており、
これはこれで価値のあるものだったなと今は感じております。
全9エピソードの映像を不定期的に順番にご紹介していきます。
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FROM MY SCRAP BOOK (4)

2005-06-18 | THE BRILLIANT PHOTOS

スクリーン誌より、『危険なささやき』完成直後の頃の写真です。
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FROM MY SCRAP BOOK (3)

2005-06-17 | THE BRILLIANT PHOTOS

『ポーカー・フェイス』完成後、スクリーン誌に紹介された同作のスナップです。
今にも日本で封切られそうな感じの書き方だったのですが、
結局は未公開で、しかしながら数年後にビデオ化された同作品には、
3枚の写真に該当するような場面は全くありませんでした。
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FROM MY SCRAP BOOK (2)

2005-06-17 | THE BRILLIANT PHOTOS
これはスクリーン誌からではないのですが、
前の(1)と同じ日の写真のようです。
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FROM MY SCRAP BOOK (1)

2005-06-16 | THE BRILLIANT PHOTOS

80年か81年頃の雑誌「スクリーン」誌からのスナップです。
テレビに出演中のようで、胸にマイクがあります。
なかなかよい笑顔ですね。
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USUAL APPEARANCES いつも出てくる人(3)

2005-06-16 | TRIVIA

Jacques Pisias、または Firmin Pisias が登場したアラン・ドロンの作品を
ざっと並べてみました。(他にもまだあるのですが、それらはまた次回に。)

写真の上から順番に
『LE CHOC』『PAROLE DE FLIC』『ARMAGUEDON』『危険なささやき』
『鷹』『ル・ジタン』『パリの灯は遠く』『ポーカー・フェイス』
『チェイサー』『暗黒街のふたり(2回目)』『暗黒街のふたり(1回目)』『フリック・ストーリー』
『真夜中のミラージュ』『UN CRIME』『プレステージ』『シネマ』

すごいフィルモ・グラフィーです。(しかしギャラはもらえてるんだろうか?・・・・)
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