LE REGARD D'ALAIN DELON

アラン・ドロンさんの魅力を探ります。

LE LION

2011-01-30 | THE 00'S CINEMA
-あなたはこの作品をどうご覧になりましたか?

私は、視聴者が期待する以上の作品になったと思います。
有名な小説の映画化ですが、それでも驚かれることでしょう。
この作品は小さな作品ではありません。35ミリのフィルムで撮影した本物の映画なのです。
クリストファー・バルデリ(TF2の社長)は、この作品は『愛と哀しみの果て』のようですと私に言ってくれました。

-もともと原作のある作品ですが、あなたがこの企画を進めていったんですね。...

はい、いつも私は自分の企画を進めますが、この作品は自分の娘がパトリシアの役を演じるので特に力を注ぎました。
娘が出演することが私がこの作品に参加する条件でした。
企画が決定されると、ジョセ・ピネイロに私は監督を依頼しました。
彼は経験がありますし、素晴らしい技術と特殊効果のプロですから。
そして、私は、もうひとりの才能がある私の友人フィリップ・セボンにケッセルの小説の脚色を依頼しました。
そして娘の母親役にはオルネラ・ムーティが必要と考えました。
私は彼女の才能を素晴らしいと思っていますし、何よりも外見がアヌーシュカに似ていると感じたのです。

-そのアヌーシュカについてですが、彼女がこの役を演じることに不安はありませんでしたか?

スタッフたちは、撮影初日の最初のシーンまではとても心配していました。
私について言えば、私は娘を知っているので、全く心配はしていませんでした。
なぜなら私は、ドロン家の血筋が自然と演技に現れると信じていたからです。
私たちはサバンナの奥深くにチーム全体でロケーションを行わなければならないので、
主演女優を変更する余裕など全くありませんでした。
しかし、幸いなことに、みんなの意見で- 私は非常に客観的ではないので言葉を慎みますが-アヌーシュカは素晴らしかったです。
彼女は全力で役に取り組みました。
Kesselの小説は、正に少女がスタートしようとする人生の旅を表現しているのです。

-あなたはアヌーシュカがこの映画でひとつの段階を越えたと思いますか?

たぶん、キャリア全体として自分自身を見てから後になるでしょう。
今のところ、彼女はまだ自分自身を出し切って演じてはいません。
彼女は自分自身の立ち位置を役柄にシンクロナイズすることができて初めて気づくことになるでしょう。

-彼女はお父さんとアラン・ファビアンが共演するのを見て、あなたと共演したいと言ったとか...

はい、今度は弟のアラン・ファビアンがこの作品での姉を見て、より"大きな"の役を演じたいと言っています。
そして、アンソニーと私は、彼が私の息子を演じる映画のプロジェクトを探しています。
子供たちひとりひとりと作品を作ることが今の私にとって最大の目標です。

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2003年に娘のアヌーシュカと共演したフランスのテレビドラマ"LE LION"の公式サイト(現在は閉鎖されています。)
に掲載されていたアラン・ドロンさんのインタビューを翻訳しました。

現在ドロンさんはふたたびアヌーシュカと舞台で共演することになったわけですが、
その先駆けとなるこの作品の頃から彼女の女優としての素質を予感して演技を引き出していたことがわかります。

(原文を以下に記載いたします。翻訳におかしなところがありましたらご指摘ください。)

-Vous avez vu le film, qu'en pensez-vous ?

Je crois que les téléspectateurs ne s'attendent pas à ce qu'ils vont voir.
Même s'ils connaisent le roman, ils vont être surpris.
Le Lion n'est pas une bluette et son adaptation est un vrai film de cinéma, tourné en 35 mm.
D'ailleurs, Christopher Baldelli me faisait remarquer qu'il pouvait s'apparenter à des films du genre d'Out of Africa

-Sans être à l'origine d ce fIlm, vous en êtes le moteur...

Oui , Je le suis toujours un peu et sur Le Lion surtout, puisque j'ai tout fait pour que ma fille joue le rôle de Patricia.
C'était la condition à ma participation.
Une fois cela acquis, j'ai choisi José Pinheiro pour réaliser le film.
Il fallait un metteur en scène d'expérience, grand technicien et pro des effets spéciaux.
Et, j'ai demandé a Philippe Setbon, autre ami talentueux, d'écrire l'adaptation du roman de Kessel.
Omella Muti, quant à elle, s'imposait dans le rôle de la maman car je lui trouve, en plus de son talent, une jolie ressemblance avec Anouchka.

-A propos d'Anouchka n'avez-vous eu aucune appréhension a lui confier un tel rôle ?

Nous avons été anxieux le jour J, première scène, et encore.
Moi, j'étais le moins inquiet de tous parce que je connais ma fille.
Je savais que chez les Delon le jeu vient naturellement
Enfin, j'impliquais toute une équipe dans un film situé au fin fond de la savane.
On ne pouvait pas se permettre de changer de comédienne principale au dernier moment.
Mais, heureusement et de l'avis de tous - moi je ne suis pas très objectif -, Anouchka a été exceptionnelle, comme si elle avait fait ça toute sa vie.
Le roman de Kessel décrit le parcours initiatique d'une petite fille.

-Pensez-vous qu' Anouchka franchira elle aussi, un cap avec ce film ?

Peut-être après l'avoir vu dans son intégralité.
Pour l'instant, elle ne se représente pas encore bien ce qu'elle a fait.
Elle n'en a aperçu que de courts extraits lorsque nous avons réalisé la post synchronisation.

-C'est apres avoir vu Alain- Fabien, qu' Anouchka voulait elle au jouer avec on papa...

Oui et maintenant qu'il a vu sa soeur dans Le Lion, Alain-Fabien voudrait luiaussi un plus "grand" rôle.
Et Anthony et moi cherchons un projet de cinéma où il pourrait interpréter mon fils.
Faire un film avec un de mes enfants est le plus bel accomplissement.
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Astérix aux jeux olympiques

2009-10-10 | THE 00'S CINEMA
前々回の記事にジャン・ポール・ベルモンドの映画復帰作をご紹介しましたが、
その約1年前に公開されたアラン・ドロンさんの10年ぶりの映画出演作が
このAsterix aux jeux olympiquesです。

日本では全くなじみのないフランスの人気コミックの映画化である本作は、
単なるお子様向けの映画というものではなく、
登場人物たちの台詞の内容に大人の鑑賞を前提とした
パロディーが多く含まれていることが大きな特徴です。
それは本作の主要な役柄からカメオ出演のキャスティングを観れば明らかですが、
我らがドロンさんの出演場面や台詞の中にも過去の主演作品のことを引用している部分があります。
これらのシーンは恐らく現代のフランスの子供たちや若者には理解しがたいであろうと思われ、
製作者たちは子供たちの親、あるいは祖父母の世代までを観客として想定していることがわかります。

そのドロンさんが本作品で演じているジュリアス・シーザーですが、
恐らくファンが誰一人として予想することができなかった
大衆の頂点に君臨する絶対的な権力者、独裁者の役柄です。
このような役柄をドロンさんに出演依頼したプロデューサーの着眼点に驚きますが
引退宣言を翻してまでも出演を快諾したドロンさんの懐の深さにさらに驚きを感じます。

出来上がった作品はいまどきの映画らしく過剰なCG満載で、
正直言って今の私にとっては鑑賞に耐えうるものではありませんでしたが、
ドロンさんの出演場面だけはやはり格段の存在感でもって観客をひきつけてくれます。

シーザーから覇権を奪取しようと何度も暗殺を試みようとするブルータスの悪だくみを巧みにかわしながら、
常に威厳を失わず、周囲に緊張感をもたらす存在感を嫌みなく演じきるドロンさんの姿は
これまでの数々の作品の中で観てきたようでもあり逆に初めてのようでもあり、
何とも不思議な気分にさせてくれます。

恐らくそれはこの役柄の中にドロンさんのキーワードである「孤独」が内在しているからなのだと思います。
そのことを見こしてドロンさんが出演にOKを下したのだとすれば、
やはりさすがだと言わざるをえません。
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FRANK RIVA アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ (6)

2007-12-21 | THE 00'S CINEMA
計6回に亘って放映されたこのドラマもとうとう最終回となりました。
この第6話はドロンさんの過去の出演映画を想起させるシーンが満載で、
シリーズ最終作にふさわしい正にドロンさんのためのエピソードとなりました。

宿敵マキシムがパリを去ったことでリーヴァ警視はバハマに帰る決意をし、
恋人のリディ署長に「一緒に島に帰ろう。」と誘いますが、
この辺は『復讐のビッグ・ガン』で主人公と恋人の女性刑事が
唐突に島に帰っているシーンが出てくるのに比べると丁寧な描写になっています。

部下の刑事たちに連れられて無実の罪を着せられて警察に出頭するシーンでは、
出迎えたリディに対して一瞬目線を合わせた後すぐにうつむいて目の前を去りますが、
これなどは『暗黒街のふたり』の中で、殺人を犯した主人公ジーノが、
保護司のジャン・ギャバンに警察内部で面会するシーンを思い起こさせます。

その後警察署内で長官や監察官たちから尋問を受けるシーンも
同じく『暗黒街のふたり』や『ブーメランのように』での
主人公が警察内で執拗に尋問を受けるシーンを思い起こさせます。

そして監察官らに連行される途中で銃を手渡されて脱走を試みる場面で
足でドアを閉めながら車に乗り込み、銃で刑事たちを威嚇するドロンさんの演技は、
『ル・ジタン』の主人公が復活したかのようでした。

脱出に成功したリーヴァは『サムライ』の主人公よろしく地下鉄でもって逃亡を開始します。

行き着いた先はいつものレストランのベルモンドに似た主人。
彼は全く躊躇せずリーヴァに隠れ家といくらかのお金、そして携帯電話を提供します。
これは『仁義』でドロンさんが逃亡犯のジャン・マリア・ボロンテを助け隠れ家を提供するという、
他人の痛みが分かる犯罪者同士の心のふれあいを再現しているように感じます。

その後真犯人を探すためにリーヴァ刑事が協力を依頼しに出向いた先は、
かつて自分が密告したために逮捕された経歴を持つ男が経営するビリヤード場。
このビリヤード場という場面設定も『仁義』の印象深いシーンを思い出させますし、
何よりもリーヴァを出迎えるこの主人がどこかチャールズ・ブロンスンに似ていて、
自分の拳銃をリーヴァに提供する場面などは『さらば友よ』を連想させます。

そしてラスト・シーンでの真犯人との正面からの一対一の対決場面は
『ジェフ』、『リスボン特急』、そして『チェイサー』などで目にしてきました。

思いつくままに私が過去のドロンさんの作品とダブっているように感じた場面を書きましたが、
どこまで製作者たちがこれらを意識していたかは定かではありません。
ですのであくまで私の主観的なものに過ぎないのですが、
こんな形でこの作品を楽しむことができたのは、
やはりドロンさんのこれまでのキャリアがあってのことであり、
他の俳優では成立し得ないものなのだと改めて感じ入った作品でした。
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FRANK RIVA アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ (5)

2007-12-16 | THE 00'S CINEMA
『アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ』放映もいよいよ第5話まで終わりました。
あと残すところは最終回のみとなってしまいましたが、
今回の第5話は非常に完成度の高いドラマであったと思います。

この第2シリーズは主人公のリーヴァ一人ではなく
彼の周りの登場人物の描写にもそれぞれ時間を割いているせいで、
物語の焦点が絞りにくくなっているのが欠点と前回書きましたが、
この第5話ではそういうことはなく、各俳優それぞれの熱演のせいもあって、
あっという間に時間が過ぎてしまいました。

登場人物一人ひとりの行動が決して場当たり的ではなく、
いわゆる偶然の出会いで物語が進行することは皆無で、
必然の行動結果の積み重ねでドラマを盛り上げていく脚本のうまさが光ります。

また「ニーナの子供を守る」という一つの目標を共有することによって
刑事仲間の中で新たな連帯感が生まれてきていることが
観ている者にとって大変心地よいものになってきました。

さらにリーヴァは彼らの中で理想的なリーダー像となっており、
人間的にも尊敬されている事が現実のドロンさんとダブって見えてきます。
今回は受身の演技が多いドロンさん扮するリーヴァの表情も
劇中でミレイユ・ダルク演じるカトリーヌから指摘されたように
とてもいい顔つきになっています。

脇役の俳優陣の中ではエズペランザ刑事を演じる
エリック・デュフォッセの演技には眼を見張るものがあります。
ドロンさん関連の作品では『ハーフ・ア・チャンス』『刑事物語』に続く出演ですが、
今回の南米からやってきた刑事の役はやや年齢も高めに設定されているようで
声色も完全に変えての熱演は非常に魅力的であり、
この第2シリーズでは彼の存在抜きには考えられません。

ニーナの生んだ子供の名前が「アントワーヌ」というのは
ドロンさんの現実の世界を彷彿とさせるものですが、
さらにキャフェの傍らで泣く赤ん坊を抱きかかえる見ず知らずの母親の姿を見たミレイユさんが
「昔のことを思い出すわね・・」とドロンさんに語りかけるシーンは
往年のファンには感慨深いものとなりました。

いよいよ来週は最終回です。
次回はドロンさんのフィルム・ノワール時代を思い出させるシーンが満載で、
久々のガン・プレイも見られます。
どうぞお楽しみに。
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FRANK RIVA アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ (4)

2007-12-07 | THE 00'S CINEMA
昨日放映された『アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ』第4話ですが、
もともとフランス本国では前回の第3話までが第1シリーズとして2003年に放映され、
この第4話から6話までは第2シリーズとして翌年の2004年に放映されました。

当初このドラマは12話までの制作が予定されていたようですが、
残念ながら第2シリーズの視聴率低下により打ち切りとなりました。
従いまして第6話のラストはドラマチックではありますが、
まだ次回に続いていくようなあっさりとしたエンディングとなっています。

今回の第4話を観終わって感じたことは
第1シリーズとのいろいろな面での相違点でした。
前回までの主人公フランク・リーヴァは、その過去が謎に包まれた人物として画面に登場し、
その秘密が一つずつ明らかになっていく過程を丁寧に描くことで
一種のミステリーの謎解きの要素が強かったドラマでした。

今回からはその謎が明らかになった後の出来事を描いていくことになるため
前回までのドラマとは基本的に組み立て方が違ってくるのは仕方の無いところです。

ドロンさん演じる主人公ですが、
彼のミステリアスな雰囲気は今回も継承されてはいるものの、
娘と孫をマフィアから「守る」立場になったことは大きな違いです。
それゆえ敵のマフィアやその一味に向けるフランク・リーヴァの視線も
より険しくかつ敵意を抱いたものになっています。
この辺りの演技の使い分けですが、先日スマスマで仰っていたように
正に「役を生きる」ドロンさんの真骨頂であるといえます。

その他のキャストは前回と全く同じメンバーが再集結しており、
それぞれがいいお芝居を魅せてくれています。
主要なメンバーの他にも印象に残るのは、いつもリーヴァが出入りするカフェの主人です。
この俳優さんは誰なのか知りませんが、ベルモンドによく似ていて
二人のやり取りを観ているのが楽しくなります。
その他にも犯人の情報を得るために無理やり押しかけるカフェで
第1シリーズのときのようにコーヒーをテーブルにわざとこぼすかどうかの
ドロンさんとセドリック・シュバルムの演技もユーモアに溢れたものになっています。

ただドロンさんがほとんど出ずっぱりだった第1シリーズに比べると
それぞれの登場人物にも独自の見せ場を与えているため、
ドラマの焦点がぶれている結果にもなっているようにも思えます。
妻に離婚を言い渡されて泣きながら同僚の女刑事のアパートに泊まる
若手刑事のエピソードなどはどうも首を傾げてしまいます。

ドロンさんの演技はそんななかでもやはりスターの存在感で見せきりますが
特に先にも述べた演技を超えた「眼」の力は、他の俳優たちとは比べようも無いものです。
この第4話も改めてドロンさんの素晴らしい演技に堪能させられたドラマでした。
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FRANK RIVA アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ (3)-4

2007-12-01 | THE 00'S CINEMA
先日放映された第3話については以前に以下の記事を書いてきましたが、

FRANK RIVA アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ (3)-1
FRANK RIVA アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ (3)-2
FRANK RIVA アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ (3)-3

今回日本語訳を初めて観て理解できた後の今の感想を書き連ねていきます。

まずは3話通して一番感じるのは『復讐のビッグ・ガン』との関連性でした。
そこで改めて85年のこの作品を見返してみると
初見当時は感じなかった『復讐~』のシナリオの粗雑さが浮き彫りになってきます。
確かにいくつかのシーンはよくできていますし、
ラストのドロンさんとジャック・ペランとのやりとりは
大変いいムードがかもし出されてはいます。
しかし全体的には暴力的でやや下品な空気が流れており、
今回の『フランク・リーヴァ』の上質さとは比べ物になりません。

恐らく両作品の執筆者であるフィリップ・セボンPhilippe Setbonは『復讐~』のシナリオの弱点を強く認識しており、
今回新たな物語においてそのエッセンスを再構築しようとしたのではないかと個人的には感じました。
ご本人のインタビューの中では具体的に言及されてはいませんが、
例え無意識でもそのような心理が働いたとしても不思議ではありません。
約20年経って人生経験も重ねた脚本家が同じ主演スターをイメージして
よりドラマ性に膨らみを持たせたシナリオを執筆する作業と言うのは
恐らく非常に充実した仕事になったのではないかと推察します。

公式サイトの彼のインタビューに印象深い言葉があります。
Frank Riva - Le site de la serie : photos, videos, personnages, acteurs et episodes France 2
“アラン・ドロンというスターを主演にしたシナリオを書くとき
彼の過去を無視するようなことをしてはいけない。
そんなことをしてしまうと、ドロンの過去の映画を観て抱いている
観客のイメージや感情を奪い取ってしまうことになってしまうからだ。”
『フランク・リーヴァ』は正に彼のこの信念に基づいて執筆された
(『シネマ』に匹敵するような)オリジナル長編物語の力作であると言えます。


第1シリーズのキー・パーソンであるグザヴィエ警視の妻役の
ニコール・カルファンの公式サイトでのインタビューを最後にお届けします。

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“アラン・ドロンは私にとって映画界でのゴッド・ファーザーと言ってもいい人です。
1969年、私は『ボルサリーノ』のカメラ・テストに合格しました。
私の目の前にいたのはジャック・ドレー監督、ジャン・ポール・ベルモンド、
そしてアラン・ドロンでした。
皆様そのときの私の気持ちがどんなだったか想像できますか?
彼らは私にチャンスを与えてくれたのです。
次の年、私はジャン・ポールと一緒にヴェルヌイユ監督の『華麗なる大泥棒』LE CASSEに出演しました。
そして1977年に今度はジャック・ドレー監督とドロンとともに『友よ静かに死ね』に出演しました。
これは素晴らしい作品でした。

その後アランと私は一緒に仕事する機会はなかったのですが
私が舞台に出演したとき彼はよく観に来てくださいました。
彼は私にとってとても信頼できる友人です。

『フランク・リーヴァ』出演については、彼が私にこう言ってくれたのです。
“もっと主要な役柄を君にオファーできたらよかったんだけれども、
それでも君がこの役を演じてくれたら僕は嬉しいんだ。”
私は全く躊躇しませんでした。
監督のPatrick Jamainとは以前にテレビ・シリーズの
"Navarro" (1989) で一緒に仕事をしていますし、
共演のジャック・ペランも私の尊敬する俳優でしたから。

アランと一緒にお芝居をするといつも感銘を受けます。
なぜなら彼は役の上での人間関係がどんなものであろうと
深みを持たせてくれますし、さらに感動を与えてくれるのです。
なぜなら役を離れた私たち自身が深く信頼しあっていますので
心からの言葉を発することができるからなのです。

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なおこの作品のサントラについてはこちらをご覧下さい。
『FRANK RIVA』
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FRANK RIVA アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ (2)-2

2007-11-18 | THE 00'S CINEMA
先週から放映が始まったこのドラマですが、
これまでフランス語盤DVDで推測しながら鑑賞していた部分が明らかになるにつれ
改めてこのドラマがよくできていることに感心させられています。

粋な台詞のやりとり、共演者たちとのうまく合った呼吸、
さらにドロンさんの見せるクールな刑事の演技の復活は
見事としか言いようがありません。

前作の『刑事物語』はもともと原作小説があるなかでの
ドロンさんのキャラクター設定だったわけですが、
今回は完全なオリジナル脚本で、
ドロンさんのイメージを忠実に再現しようとする
製作者たちの試みは非常に成功しています。

比較するのもどうかとは思いますが、
『刑事物語』の主人公ファビオ・モンタルは、
もともと生まれ故郷のマルセイユにしっかりと自身の生活基盤を築き上げ、
部下や友人たち人脈にも十分恵まれていた設定でした。
マルセイユの青い空と海の下、陽気な刑事であるファビオ・モンタルは
これはこれで魅力的な刑事像をドロンさんは作り上げていました。

一方の『フランク・リーヴァ』は潜入捜査官という宿命に人生を翻弄され
周りの人間との接触を一切断ち切ったまま故郷のパリに舞い戻ると言う
非常にドラマチックな設定をまず作り上げたことが
この脚本の第1の成功要因です。

ここに過去に愛しあった恋人との再会を絡め、
さらには潜入捜査中に知り合ってしまった別の恋人の悲しい最後や
その彼女との間にできた娘をその元恋人が育てていた事実など
複雑すぎて難しくわかりにくい設定ではありますが
演じているドロンさんの実人生に関連付けて考えていくと
全く違和感の無いものになってしまいます。

さらにその恋人を演じるのがミレイユ・ダルクというのも
あまりにもぴったりはまりすぎていて
画面を観ていると現実と虚構の世界の区別がつかなくなります。

また舞台となる冬のパリのロケ撮影による町並みの風景の美しさも素晴らしく
そこでコートを着たドロンさんの「歩く演技」もたっぷりと楽しめます。

まだまだドラマはラストまでドラマチックに展開していきますので、
ドロンさんのファンにとっては至福の期間が年末までしばらく続きます。

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『帰らざる夜明け』『個人生活』『未知の戦場』でドロンさんとコンビを組んだ
ピエール・グラニエ・ドフェール監督が昨日お亡くなりになったようです。
80歳だったとのことです。
また一人ドロンさんゆかりの映画人の悲しいお知らせとなりました。

http://www.radio-canada.ca/arts-spectacles/cinema/2007/11/17/001-deces-granier-deferre.asp
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FRANK RIVA (3)-3

2007-01-07 | THE 00'S CINEMA
本作の脚本はフィリップ・セボンによるオリジナルですが、
彼のインタビューを読みますと、
アラン・ドロンについて私たちファンが抱いているイメージを
決して崩すことのないよう配慮がなされていたことがわかります。

インタビューでは具体的に語られていませんが、
全体的な物語の構成はセボンが以前執筆した『復讐のビッグ・ガン』
を焼き直したものになっているようで、
冒頭のバハマ島での描写は『復讐の~』のそれに酷似しています。(写真上部)
昔の親友役としてジャック・ペランがキャスティングされているのも
決して偶然ではないでしょう。(写真中部)

また、
「リボルバーに対する偏愛」
(インタビューでは『サムライ』の中の、と書かれていますが、
『最後の標的』のシーンを私は思い出しました。)

「野良猫に向ける親愛の情」
(『スコルピオ』や『最後の標的』、ドロンではありませんが『仁義』)
といった過去の作品へのオマージュを、決してパロディではなく、
まじめに引用しているところも好感が持てます。

極めつけは監督のパトリック・ジャメインのインタビューで語られている、
第3話のラスト近くのロケ撮影についてです。
ここは『仁義』のラスト・シーンの撮影が行われたのと同じ場所とのことで、
「アラン・ドロンに対するささやかなプレゼントである。」と同時に、
「ジャン・ピエール・メルヴィル監督へのオマージュである。」と書かれています。
(写真では建物の様子が違いますが、恐らく建て替えられたのか、
それとも同じ敷地内の別の場所なのか、定かでありません。)
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FRANK RIVA (3)-2

2007-01-05 | THE 00'S CINEMA
本作の公式サイト
http://frankriva.france2.fr/acteurs.php3
には出演者、監督、などの興味深いインタビューが掲載されており、
(残念ながらアラン・ドロン自身のものはありませんが。)
数回に分けて抜粋をご紹介していきます。

今回はジャック・ペランのインタビューです。

「私はドロンとは特に親密と言うわけではなかったけれども、
昔からよく知っており、交流はあった。
私はデビュー当時イタリアのバレリオ・ズルリーニ監督の作品
『鞄を持った女』や『家族日誌』に主演しており、
数多くのフランス人の俳優がイタリア映画に招かれていた幸福な時代を経験した。

私はフランス人の俳優だけが良い俳優であるとの信念を持っていたが、
この流行は長くは続かなかった。
イタリア人の俳優たちにとってそれは幸運であったかもしれない。

ところがアラン・ドロンがズルリーニ監督の『高校教師』に主演したときは、
彼は誰よりも異質であり、そして素晴らしかった。
既に彼はフランス国内だけではなく、
イタリアやそれ以外の国でも偉大なスターであったのだ。

私たちの真の出会いは1985年の『復讐のビッグ・ガン』においてであった。
恐らく監督のジョゼ・ピネイロと脚本のフィリップ・セボンの推薦によって
実現したのであろうと信じている。

そしてこの『FRANK RIVA』がドロンとの再共演となったのだ。」

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ジャック・ペランとアラン・ドロンの共演というのは70年代にはなく、
85年になってようやく実現するわけですが、
既に『高校教師』を見たペランがドロンの実力に敬服していたことが、
このインタビューで語られています。
ペランにとってドロンとの共演は永年待ち望んでいたことだったのかもしれません。
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FRANK RIVA (3)-1

2007-01-03 | THE 00'S CINEMA
皆様新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

今年最初の記事はアラン・ドロンが2003年に主演した刑事ドラマの第3話
"Frank Riva" Le dernier des trois (2003)
をご紹介します。
お正月はこの作品をじっくりと鑑賞いたしました。

第2話の最後で誘拐されてしまった娘ニーナを奪還するまでを描いたこのエピソードは
同時に第1シリーズのエンディングとなります。

(以下ネタバレを含みます。)

ドロン扮する主人公フランク・リーヴァ刑事は
かつてマフィア組織壊滅の密命を受けた潜入捜査官として活動し、
任務終了後は組織の残党から身を守るために、
今はバハマの片田舎で漁師としてひっそりと過ごしていました。

そこにかつての親友で今はフランス警察の上官となった
ジャック・ペラン扮するグザヴィエから緊急の呼び出しがかかり、
やむなく刑事に復帰するところから第1話は始まります。

その後ミレイユ・ダルク演じる昔の恋人カトリーヌと再会し、
別の恋人との間に生まれた実の娘の存在を初めて彼女から教えられます。
しかもカトリーヌがその娘ニーナの世話をしていたことなど、
自分の知らなかった過去が次第に明らかになるにつれて、
失った過去を憂うリーヴァ刑事の苦悩を
実に思い入れたっぷりにアラン・ドロンは演じきります。

このあたり、ミレイユがキャスティングされているせいもありますが、
(『シネマ』の時同様)まるでドロンの自叙伝ではないかと錯覚してしまいそうです。
公式サイトでは作品のオリジナル脚本を執筆したフィリップ・セボンが
ドロン本人のイメージを忠実に再現しようとしたことが書かれています。

復活したマフィア組織と対決し、
事件を解決していく為に周りの警察の仲間たちや
カトリーヌたちの協力を得ながら人間的に成長した主人公は
冒頭の世捨て人のような生活に戻っていくのをやめて
彼らとパリで新たな人生を歩むことを決断します。

前作の『アラン・ドロン刑事物語』での悲しいエンディングとは異なり
この暖かい平和的な結末は観る者の心を十分に癒してくれるものとなりました。
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FRANK RIVA (2)

2006-10-13 | THE 00'S CINEMA
アラン・ドロンが主演した2003年のテレビ・シリーズの第2話
"Frank Riva" La croix toile (2003)をご紹介します。

第1話はシリーズ全体の序章的な位置づけであったのに対し、
この第2話は主人公が本格的に活躍を開始する見ごたえのあるエピソードです。

と書きながらも、フランス語を理解しないまま見ていますので
ストーリーその他人間関係など詳しいことはわかりません。
しかしたとえ言葉がわからずとも、
ドロンのクールな演技の素晴らしさは十分に堪能できますし、
90分間退屈せずに見せ切る演出力も確かなものがあります。

この回ではドロン扮するフランク・リーヴァ刑事のもうひとつの
隠された過去が明らかになっていきます。
それは昔愛した女性と彼との間に生まれ、
その後彼とは生き別れとなっていた娘の存在です。

彼女との再会のシーンでのドロンが見せる父親の苦悩の表情は、
同じようなシチュエーションの『ハーフ・ア・チャンス』のそれよりも
さらに陰影深いもので、彼女とのいさかいもリアリティに溢れたものとなっています。

また今回の話でもう一人のキーパーソンとなるのが、
マフィア組織に肉親を殺害され彼らに復讐を誓っている殺し屋の女性です。
彼女とドロンとは互いに共通の敵に相対することから次第に共感を持つようになり、
とうとうリーヴァは彼女の復讐の手助けも行うことになります。
男同士の友情はこれまで何度となく演じてきたドロンですが、
こういう若い女性との友情を見せる作品というのは
あまり記憶になく新鮮なものがあります。

ドロンの表情も生き生きとしており、特に目の輝きが印象的です。
またダークスーツにノー・ネクタイのシャツを組み合わせた
昔からお馴染みのファッションが復活しているのも嬉しくなります。
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FABIO MONTALE アラン・ドロンの刑事物語(3)

2005-10-28 | THE 00'S CINEMA
第3話のタイトルは“SOLEA”
これは『ソレタード=孤独』を意味するアンダルシア地方の方言とのことですが、
劇中ドロン扮するモンタル警視が愛聴するレコードにある曲の題名からの引用でもあります。
そのアルバムとは、1959年発表の
マイルス・デイビス/スケッチ・オブ・スペイン +3
です。(「SOLEA」は5曲目に収録されています。)

実際にドラマの中でこの曲が流れることは一切ありませんでしたが、
主人公モンタルの孤独な心情を表すジャズ調のサントラの曲に
「SOLEA」の雰囲気を受け継いだようなものを感じることができました。

マイルス・デイビスのことをより深く知りたくなり、
CBSの公式サイトMiles Davis
を見たり、研究本を買って読んだりしているうちにあることに気がつきました。

「アラン・ドロンとマイルス・デイビスには共通点がある。」

ということです。

その共通点とは、
「二人の経歴を辿ることにより各々の活躍する分野の歴史が見えてくる」
ということです。

上記サイトにあるようにマイルスの経歴は初期のハードパップ時代から
後期のエレクトリック時代に至るまで、常に時代の先頭を走り続け、
彼とコラボレートしたミュージシャンはそれぞれマイルスを離れて
単独で活躍の場を広げてからも「以前マイルスと共演した」ことを
ひとつの勲章のように言われます。
マイルスの歴史はすなわちモダン・ジャズの歴史でもあります。

一方のアラン・ドロンはどうかというと、
彼もまた初期の巨匠監督たちに使われていた時代から
中期後期のアデル・プロ独立プロデューサー時代に至るまで、
常に近代フランス映画界の中心に位置し、
彼と共演した俳優や演出した監督はそれぞれ単独でも独自の地位を築いています。
残念ながら休止中ですが、ライブ(舞台)活動にも積極的で
創作意欲が衰えていないことも晩年のマイルスに似ているように思います。

二人の天才アーティストは恐らくお互い会ったことはないでしょうが、
これからも私たちに大きな影響力をもたらしてくれることは間違いありません。
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FABIO MONTALE アラン・ドロンの刑事物語(2)

2005-10-27 | THE 00'S CINEMA
本日放映の第3話のモンタルは、
政界汚職を記録した「セラノ文書」が原因で殺された親友の敵を討つまで、
頑なに警察への協力を拒んだ『チェイサー』の主人公グザヴィエ
を思い出させるキャラクターでした。

マチルダ・メイ扮する女性警部のモンタルを慕う気持ち、
部下の若い刑事たちのモンタルを守ろうとする熱意、
親友フォンフォンの友情から来る手厳しいモンタルへの忠告、
など全ての善意がモンタルという人物の人間的な魅力に起因するもので、
その主人公をアラン・ドロンという大スターが演じるからこそ、
それがリアリティを持って視聴者に伝わってきます。
本当に今のドロンの年齢にふさわしい良質な作品を残してくれたと思います。

アコースティック・ギターの奏でる叙情的な音楽はフランソワ・ド・ルーベ風であり、
サスペンスシーンのBGMはエンニオ・モリコーネ風、
エンド・タイトルはジョン・バリー風、
と正統派の映画音楽を堂々と聴かせてくれます。
担当をしているのは『LE LION』と同じSerge Perathoner & Jannick Top
のコンビです。
サントラCDは発売されていないのが残念ですが
フランス盤DVDには特典映像に録音風景が記されており
これも見ごたえがあります。

マチルダ・メイの息子トマに扮した子役はドロンの息子のアラン・ファビアンで、
自然な演技に好感が持てました。

これからもこの作品を何度も見直すことになりそうです。
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FABIO MONTALE アラン・ドロンの刑事物語(1)

2005-10-26 | THE 00'S CINEMA
"Fabio Montale" (2001) (mini)

昨日からNHK・BSで再放送中ですが、
このドラマはドロンの近年の出演作の中でベスト・ワンの作品だと私は思います。

ドロンが現役の刑事を演じた作品はこれまでに
『リスボン特急』『フリック・ストーリー』『テヘラン1943』『私刑警察』、
元刑事を演じた『危険なささやき』『復讐のビック・ガン』と合わせて6作品と、
あまり多くはないのですが、
今回のドロン刑事のキャラクターは70年代に演じたクールさを取り戻し、
80年代の作品の中で時折見せていたコメディタッチの演技はほとんど見られません。
まるで『チェイサー』の主人公のように、友情を重んじ正義に生きる一匹狼の男、
それでいて後輩の面倒見がよく部下たちから慕われる
『私刑警察』のグランデル警部のその後の姿のようでもあり、
あるいは『燃えつきた納屋』のクールな判事のその後の姿のようにも見えます。

この作品のドロンは役作りの為か、かなり太っており、堂々とした恰幅で、
まるでジャン・ギャバンかリノ・ヴァンチェラが演じているように一瞬見える時があります。
きっとドロンは昔共演したこの二人の先輩スターたちの演技をいつか超えたいと思っていたのでしょう。
数多くのスターたちが逝ってしまい、唯一今も現役バリバリで生き残ってきたドロンが、
彼らへの敬意を込めて役作りに打ち込んだものと思われます。

ヘリコプターからの空撮や移動キャメラの撮影を多用したジョゼ・ピネイロ監督の作り出す映像美、
ドロン作品では『ボルサリーノ2』以来の舞台となるマルセイユの美しい風景、
そして過去のドロン作品で聞いたことがある懐かしい旋律(第3話冒頭)
を聞かせてくれる素晴らしい音楽ともども十分に楽しむことができるTVドラマです。

あともうひとつ、
マルセイユのせまい路地裏に車をすばやく走らせて事件現場に到着するときに見せる
ドロンの運転のテクニックもさすがに見事です。
Comments (5)
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FRANK RIVA (1)

2005-10-19 | THE 00'S CINEMA
"Frank Riva" (2003) (mini)

アラン・ドロンさんとミレーユ・ダルクが2003年に共演したフランスのTVドラマです。

物語はドロン扮するミステリアスな元刑事フランク・リーヴァが、
パリで起こったある殺人事件をきっかけに刑事に復職し、
事件を解決しながら過去の秘密が明らかになる過程を描いています。

主人公リーヴァ刑事が過去に愛した女性として登場するのがミレーユ・ダルクで、
まるで実生活で二人が再会して復縁したかのような錯覚を覚えます。
二人の演技はそれだけ真に迫る感動をもたらします。

日本では未放映のままですが、いつかオンエアされる日が来ることを祈ります。
      ↑
(2007年10月追記)
この祈りがようやく通じたようで、
いよいよ2007年11月8日、ドロンさんの72歳の誕生日に
WOWOWにてオンエアーされます
      ↓
アラン・ドロン デビュー50周年記念 アラン・ドロンの刑事フランク・リーヴァ|WOWOW ONLINE

またこの作品のサントラ盤についてはこちらに記述しています。
     ↓
『FRANK RIVA』
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