陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

今秋、庶民がサンマを味わう機会は減る?

2010-08-18 12:29:45 | 食べ物
 お盆明けの8月17日午前7時、再開された釧路市の魚市場では、サンマの不漁で閑散としていたようだ。この日の水揚げは、0.6トン、豊漁であった昨年の200分の1しかなく、価格は4倍近くになったとNHK・TVが報道

 サンマ漁が本格化する8月上旬、産経新聞は次のように書いていた。

秋の味覚サンマ、不漁で高値の恐れ 「猛暑」で水面温度上昇が原因?
2010.8.4 09:06

 庶民の“秋の味覚”サンマが今年は不漁で高値になる心配が出てきた。水産庁が発表した2010年の北西太平洋サンマの推定資源量は221万トンで、昨年の351万トンから約4割もの減少になった。08、09年は豊漁だったが、今年は大幅に漁獲量が減少するとみられ、漁業関係者の間では、「異常気象の北半球の猛暑が影響しているのでは」との声も出ている。

 今年のサンマ漁は、7月に始まった「流し網漁」の漁獲量が減少。8月3日に北海道根室市の花咲港に初水揚げされた「棒受け網漁」の小型船の漁獲量も例年に比べ異常に少なかったという。今後、大型船の棒受け網漁も順次解禁されるが、当面、不漁が続く可能性が高い。

 漁獲量の減少で、東京・築地市場の卸値も、前年同期よりも4割程度の高値に上昇している。

 水産庁は、資源量が減少した原因について、「不明」としている。ただ、漁業関係者からは、「夏場の主な漁場となる北海道沖の表面水温が、猛暑の影響で上昇し、サンマが集まってこない」との指摘が出ている。サンマの成魚は水面近くを群れをつくって泳ぐため、「表面水温によって、これまでの回遊パターンが崩れている可能性がある」という。

 サンマは夏場はオホーツク海で回遊し、秋には産卵のため南下し、主な漁場は関東沖になる。
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/100804/sty1008040907002-n1.htm


 上掲記事のように、北西太平洋サンマの推定資源量は、221万トンと昨年の351万トンから4割近く減少するとなれば、価格上昇は必定。既に小売価格は1匹400円と昨年の倍以上らしい。30cm強の大きなサンマは、1匹800円近くまで跳ね上がっている。

 今年のサンマは、北上して千島沖や遠くカムチャッカ沖へ行ってしまったのだろうか?その内、ロシア産やカナダ産のサンマが輸入されるのかも知れない。

 新鮮なサンマを使った刺身も旨いが、やはり七輪と炭火で焼いた脂の滴(したた)るサンマを大根おろしを添えて食べるのが最高である。以前、小名浜港近くに住む知人が、毎年9月初めに大きな活きの良いサンマを沢山送ってくれた。ご近所へもおすそ分けをしたが、それでも数日はサンマ料理が続いた。

 そんなことを思い出すと、少々寂しい今年の秋である。
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