陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

「フランダースの犬」を想う

2006-11-30 07:17:04 | 読書・映画・音楽
 欧米人は、アントワープを考える場合、まず第一にその街が貿易港として繁栄し、今もなおヨーロッパ屈指の物流拠点だと知っている。次に彼らが思い浮かべるのは、ダイヤモンド加工と取り引きでこの街がその世界を支配している、それもユダヤ人の手中にある事実だ。勿論、17世紀の大画家、ルーベンスがこの街に生まれて活躍し、沢山の優れた宗教画を残している事も熟知している。  多くの日本人がアントワープ市を訪れる時、 . . . 本文を読む
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アントワープの街(1)

2006-11-27 06:21:19 | 旅行
 アントワープ駅の外は豪雨であった。午後5時頃なのに、辺りはもう真っ暗で、赤や黄色のネオンサインが鮮やかだ。時折、稲妻が走り、雷音が轟く。駅前の「アストリッド女王広場」では、全体改良工事が進められ、ブルドーザーがひっそりと雨に打たれていた。雨宿りしている人々に混じりながら、眼を凝らしてホテルの位置を確かめる。右手直ぐに、<ホテル・アトランタ>のネオン文字を見つけ、少々ほっとした。彼拠(あそこ)まで . . . 本文を読む
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防衛省への昇格実現を期待

2006-11-26 03:54:28 | 国内政治:議会と政党
 イラク問題と北朝鮮問題に対し、米国政府はどうやら方針を変えるようだ。だが、今の所我が国との外交姿勢は変わらない。中共は、国内情勢の混乱が目立ち、安倍訪中を機会に日本への強硬姿勢を緩めているように見えるが、油断は出来ない。ロシアの狡猾さと暴力体質は、旧ソ連と何も変わっていない事が露呈しつつある。  イランの石油採掘権問題で、我が国は損をしそうであるが、粘り強く外交を続けて欲しい。そして、東南アジ . . . 本文を読む
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高校女生徒の死よりもワイン乾杯が大事なのか

2006-11-25 05:04:49 | 教育と研究
 若年者自殺は止まる事を知らぬかのように広がっている。文部科学省は、戸惑いながらも様々な調査を行い、変化ある対策を考え、手を打ちつつあるようだ。だが、小中学校を管理する市などの地方自治体では、当該の学校管理者を含めて調査の進め方、対策、保護者への説明に真剣味を欠いている。  読売新聞によると、岐阜県瑞浪(みずなみ)市の市立瑞浪中学校2年の女子生徒(14)がいじめを苦にして自殺した問題で、同市教育 . . . 本文を読む
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いじめ問題への私見

2006-11-19 04:53:21 | 教育と研究
 <いじめ>が原因となって、子供達が自殺する。それも小学生、中学生が眼に付く。子供の立場に立っても、親の気持を考えても何とも切ない話である。さすがに大学生が<いじめ>や仲間はずれで自殺したと言う話は伝わって来ないが、大学内ではアカデミック・ハラスメント(通称アカハラ)を含めて学生相談室を訪れる数が大いに増えていると言う。  伊吹文科相へ直訴状や自殺予告状が届き、それを公開する事で輪を掛けて直訴状 . . . 本文を読む
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ルクセンブルグ市の訪問

2006-11-18 12:01:04 | 旅行
 ブリュッセル市から、北方向へIC列車に2時間40分乗るとアムステルダムへ着く。逆方向の南に向かってICを使うと2時間弱でパリ到着。ベルギー王国の東側、ドイツのフランクフルトまでは、ケルン経由ECで3時間強。一方、西側のロンドンへは英仏トンネルを通る<ユーロスター>で2時間半。まるで東京から新幹線に乗り、大阪、仙台、新潟へ行くような感じだ。パリ北駅からは、ブリュッセル経由アムステルダム行きの小豆色 . . . 本文を読む
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ブリュッセルへの旅

2006-11-13 02:41:31 | 旅行
 アイントホーフェンを午前10時頃に出発、IC列車は少し北行してから分岐点で方向を変え、真西へ向かって走る。周囲は牛が群れている牧草地帯か、もしくは麦畑。兎に角、この国は何処までも平坦である。日本なら遠景に必ず山が見えたり、列車自体が山中を走ったりして変化があるが、ここは単調そのもので、それだけのんびりした風景が楽しめる。  ブレダ駅で別の列車に乗り換える。4両編制のローカル線だが、1等車が付い . . . 本文を読む
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オランダへの旅

2006-11-12 04:44:34 | 旅行
 急にオランダへ会議参加で行く事になった。ついでに、ベルギーとルクセンブルグも覗き見することにした。10月25日昼頃に成田から出発、オランダのスキポール空港へ到着したのは同日午後6時少し前、時差は-7時間。空港近くのスキポールA4ホテルへ泊まる。  翌日は、スキポールからアイントホーフェンへIC列車で行った。約2.5時間の乗車。アムステルダムを過ぎて、1等車の通路を挟んだ向こうの席から、紳士風の . . . 本文を読む
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予想を許さぬ昨今の内外情勢変化

2006-11-10 06:11:36 | Weblog
 10月下旬から11月上旬にかけて、10日間程ベネルックス3国を訪問した。 その印象は、これから少しずつ書き記したい。オランダ、ベルギー、ルクセンブルグのベネルックス3国は、北緯52度位に位置し、樺太の中間部分の緯度に相当する。既に午後5時には夕闇に包まれるし、朝も午前9時近くまで薄暗い。あちらでは、10月末まで気温20℃前後で過ごし易かった。  だが10月29日(日)午前2時にサマータイムが終 . . . 本文を読む
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