陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

<日本一の芋煮会>と<牛肉サミット 2011>

2011-09-06 16:13:40 | 食べ物
 9月4日(日)の午前、教え子のAY博士が気仙沼漁港へ向かう途中、我が家へ立ち寄った。昨年暮れに逝去された恩師の仏前へ焼香することも兼ねての来駕だ。彼は、大学卒業後、有力な天幕企業で働き、努力を重ねて海洋工学方面で工学博士の学位を取得、現在は港湾関係の設計技術者として東京で働いている。

 南三陸町や気仙沼関係の漁港復旧のため、彼は既に3回被災地を訪問調査している。現地の凄まじい被害状況を短時間ながら聞くことが出来た。南三陸町は奥行きが深いので、驚くほど海岸から遠い所まで津波が押し寄せたようだ。

 現地交通機関としては、基本的にレンタカー利用、宿泊は現地市役所などが斡旋してくれた臨時宿泊施設になるらしい。ボランティアは、テント生活も多いとのこと。

 食料品や日用品を入手する店舗は殆ど無いと言う。移動販売車は稀に回ってくるらしい。漁港の復興や統合化構想は、具体化していないようで、以前のままの小さな漁港を復旧するのが先行していると説明してくれた。国が思い切った予算を執行しない限り、地方自治体の財力では復興は無理だ。

 彼は、慌しく午後の電車で去った。私は茹でたトウモロコシを食べながら、暫らく庭椅子に座って被災地の姿を考えていた。眼の具合も良くないし、被災地までのドライブは無理、でも何かボランティアで動けることはないかと考え続けていたら、夕方になった。

 そして、今日山形市で開かれた<日本一の芋煮会>を思い出した。


にぎわう日本一の芋煮会 山形自慢の秋の味覚 存分に
2011年09月04日 20:16

 「第23回日本一の芋煮会フェスティバル」が4日、山形市の馬見ケ崎川河川敷で開かれた。直径6メートルの大鍋で3万食分が用意され、大勢の観光客や芋煮ファンでにぎわった。

 ことしは同フェスティバル協議会が、食材の安全性を高めるために、大鍋「鍋太郎」に使用する市内産の里芋や長ネギ、コンニャクの放射性物質検査を実施。また余震対策として、鍋を支えるL字擁壁の固定を強化。台風に備えてテントが飛ばされないように重しも付けるなどした。

 しょうゆ味の山形芋煮とみそ味の庄内芋煮の両方を味わえる「芋煮茶屋」ゾーンには、山形市などが宮城県の被災者や市内に避難している約120人も招待。山形芋煮を初めて食べる人も多く、“日本一”の秋の味覚を存分に楽しんでいた。

 この日は台風の影響で時折小雨や強い風が吹いたが、蒸し暑い天候に。ともに山形市の会社員で斎丸ゆかりさん(25)と福井英理さん(23)は「牛肉がとてもおいしい。天候を心配したけど、崩れなくて良かった」と話していた。
http://yamagata-np.jp/news/201109/04/kj_2011090401199.php


 この日の午後、曇り空であったが大雨にならなかった。牛肉は、放射能汚染のないことを県がきちんと評価しているし、他の食材も問題は無い。

 山形市で避難生活をしている被災者の人々が、少しでも楽しんでもらえたのなら嬉しい。雪解けの頃に襲った大震災から早くも半年、秋を迎えた被災者の方々の帰郷が「一日も早かれ」と祈るばかりである。

 米沢牛も、山形牛も全頭放射能チェックをして先月から出荷されている。でも、関西方面の需要が著しく減り、昨年に比べると市場価格は25%も落ち込んでいる。今は、風評被害にじっと耐えなければならない時節だ。

 先月に大津市で行われた<牛肉サミット 2011>で、米沢牛近江牛を抑えてチャンピオンになった。松坂牛が出ていたらどうなったか分らないが、これは関西方面への良い宣伝になるだろう。


初代王座に「米沢牛串焼き」 滋賀の「牛肉サミット」で地力をアピール
2011年09月04日 12:54

 国内の牛肉料理の頂点を競う初のイベント「牛肉サミット2011」がこのほど、滋賀県大津市で開かれ、「米沢牛黄木」(米沢市、黄木修太郎社長)の「米沢牛串焼き」が初代チャンピオンに輝いた。素材の味で勝負するシンプルな調理法でつかんだ栄冠。国内有数のブランド牛・近江牛のお膝元で、米沢牛の地力を存分にアピールした。

 サミットは、近江牛の産地としての存在感を全国に発信することなどを目的に滋賀県内の企業経営者らが企画した。8月20、21の両日に開催され、各地から味自慢の「牛肉ファイター」20店が参戦。実際に食べた人の投票で順位を競うルールで、2日間計4万人の来場者を集めた。

 米沢牛黄木の「米沢牛串焼き」は、「中落ち」と「もも」の部位を使用。各種イベントに出店する際に使用している焼き機を会場に持ち込み「素材そのものの味を伝えたかった」(伊藤一則取締役)と塩、コショウだけの味付けで勝負した。

 投票の結果、「いわて短角和牛」の串焼きや、焼き肉巻おにぎりなどのライバルを抑えて最もおいしい牛肉料理に選ばれた。「優勝できるとは思わなかったので感激した」と伊藤取締役。用意した2500本は完売。一度食べておいしさを知り、再度購入してくれる客もいたという。

 銘柄牛を扱う全国の飲食店への参加呼び掛けは東日本大震災後の4月。村上肇大会実行委員会長は「参加者が集まるかどうか不安だった」と明かし「黄木さんには出店してもらっただけでありがたかった。おいしさはもちろん、遠く山形県から参加してくれた意気込みも食べた人に伝わったのではないか」と初代王者をたたえる。

 「関西での米沢牛の認知度はまだまだだが、今回いいアピールができた。次回も参戦したい」と伊藤取締役。「近い将来、震災から復興した東北で同じようなイベントが開催できることを願う」と話している。
http://yamagata-np.jp/news/201109/04/kj_2011090401191.php


 牛肉サミット 2011
http://www.gyu-summit.com/guide/
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