7月16日の欧州議会で次期EU委員会委員長に、ウルズラ・フォン・デア・ライエン独・国防相(60)が選ばれた。彼女は、メルケル政権内の重要人物であり、CDU党内ではメルケル党首に次いで、副党首の立場にある。
メルケル首相は、別の人物を委員長候補として推薦していたが、マクロン仏大統領の支持が得られず、フォン・デア・ライエン国防相が僅差で議会過半数を制した。彼女の委員長任期は、今年11月1日から始まる。
フォン・デア・ライエン国防相は、熱心なEU構想の支持者であるが、EU加盟各国が統合構想で意見が分裂している昨今、どのような舵取りをして行くのであろうか。10月31日は英国EU離脱の期限である。来週にも決まるであろう英国新首相との交渉は注目に値する。
さて、EUの財政をコントロールするECB総裁に、ラガルドIMF専務理事(63)が選任された。任期はEC委員長と同じく今年11月1日からだが、ラガルド専務理事は9月にもIMF業務を辞任し、ECB総裁としての準備に入るらしい。ラガルド氏のパンダ・ハガー振りは著名だが、EUとしてチャイナにどのようにして対処するのであろうか。
混沌とした国際情勢の中、政治・経済面で影響力の大きいEUのトップが女性政治家で占められたことに不思議さを感じている。
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