7月16日の欧州議会で次期EU委員会委員長に、ウルズラ・フォン・デア・ライエン独・国防相(60)が選ばれた。彼女は、メルケル政権内の重要人物であり、CDU党内ではメルケル党首に次いで、副党首の立場にある。
メルケル首相は、別の人物を委員長候補として推薦していたが、マクロン仏大統領の支持が得られず、フォン・デア・ライエン国防相が僅差で議会過半数を制した。彼女の委員長任期は、今年11月1日から始 . . . 本文を読む
今年のビルダーバーグ会議(第67回)は、5月下旬ー6月3日にスイスのレマン湖畔、モントルーで開催された。これは、ロスチャイルド財閥とロックフェラー財閥が主催する秘密国際会議(欧州と北米国がメンバー)で、我が国の政治家は参加が許されていない。
興味深いことに、今回の会議にはトランプ大統領の女婿G.クシュナー氏、ポンペイオ米国国務省長官、マイクロソフトの経営層が議論に加わったこと . . . 本文を読む
注目されていた英国の総選挙(6/8)は、保守党の敗北に終わった。保守党は、第一党に留まったものの、過半数に足りないので、北アイルランド地盤の民主統一党(DUP)の閣外協力を得てメイ内閣は維持される見込みだが、当然政権の安定性は著しく低下する。
来週にも始まるEUからの離脱交渉は、予定通り行われるようだが、移民制限を強く打ち出している「ハード・ブレグジット」方針はどの程度主張されるのだろうか。 . . . 本文を読む
本年3月、英国国会議事堂周辺(ウェストミンスター地域)で、自動車テロ事件が発生、ロンドン市民は恐怖に慄(おのの)いた。また、5月にはマンチェスター市のコンサート会場で爆弾テロ事件が起きて、少女を含む多数の犠牲者が出た。
6月3日の深夜(現地時間)、今度は観光名所として著名なロンドン橋とその周辺で、自動車暴走テロ事件が発生、死者6人、負傷者20名が犠牲となった。
何とも凄まじいばかりのテロ . . . 本文を読む
英国マンチェスター市のテロ事件、エジプト・コプト教徒へのバス襲撃事件、アフガン自動車爆弾テロ事件とこの10日間の内に悲惨な「ISテロ襲撃」が発生している。フィリピンでも、ホテル襲撃で30人以上が殺害された。
このような状況が続く中で、我が国の国会(参議院)では、加計学園疑惑で「テロ等準備罪」法案審議が遅れている。国会議員は、もっと緊張感を持って審議に集中して欲しい。
昨日、ド . . . 本文を読む
再び英国で、ISによる爆弾テロが起きた。今回はマンチェスター市で行われた音楽イヴェントが狙われた。米国の人気歌手アリアナ・グランデ(23)のツアー・コンサートゆえ、参加していた約2万人の聴衆は若者が多く、22人の死亡が確認された。8歳の女の子も含まれると言う。怪我をした人達は59人。まずは、犠牲者の方々に哀悼の意を捧げます。
昨年(2016)7月24日には、やはり音楽コンサートを狙った爆弾テ . . . 本文を読む
本日(5/7)フランス大統領選挙の決選投票が行われる。非政党・中道派のエマニュエル・マクロン候補(39)が下馬評通りに勝つか、それとも民族派の国民戦線、マリーヌ・ルペン候補(48)が「トランプ的」逆転で大統領の座を射止めるか、大変興味が持たれる。
5月に入って、両候補の舌戦は鋭くなり、最後のTV討論はマクロン候補が優勢と欧州マスコミが伝えたが、果たして実態はどうであったのか?マクロン候補は、 . . . 本文を読む
読売新聞によると、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題で、マーティン・ウインターコーン最高経営責任者(CEO)は23日、「責任を感じており、CEOの職を辞する」との声明を発表したとのこと。クリーン・ディーゼルエンジンを搭載したリコール台数は1,100万台、改修費用として当面8,700億円を計上したVW社としては、まずCEOの馘首から具体的対策を始めた。
この問題の経緯と背景 . . . 本文を読む
衛星TV海外放送を見ていると、先月から英国、フランス、ドイツ、スペインなどの各放送局は、毎日のように中東難民*)移動の様子、あるいは欧州各国政府の対応を詳しく報道している。最近は、我が国国内TV各局もこの問題を少し取り上げるようになった。既に欧州共同体(EU)圏に流入した難民は18万人に達すると言われ、なおバルカン半島や地中海を経由して続々と難民はEU圏へ押し寄せている。
*) 英BBCでは移 . . . 本文を読む
アンゲラ・メルケル独首相(60)が3月9日に来日、安倍首相との会談を行い、1泊してさっさとドイツに戻った。彼女は、洞爺湖サミット(2008.7)以来7年ぶりの来日だと言うので、少々話題になっていた。今年6月に、ドイツで行われるG7首脳サミットに関する打ち合わせが中心であった。
現在、欧州連合(EU)はユーロ金融問題で苦吟し、一方、ウクライナ問題ではEUとして対露交渉に深く関与している。E . . . 本文を読む
昨年11月から続いていたウクライナ騒乱は、ソチ冬季五輪が終わると同時に急展開した。暴徒と化した反体制派が首都キエフを制圧、ヤヌコビッチ大統領は2/26にロシアへ逃亡し、彼の親露政権は崩壊した。
プーチン露大統領は、直ちにウクライナ東側国境近くで15万人のロシア軍を展開、演習と称して自らこれを視察した。同時に、クリミア半島の2つの空港とセバストポリ軍港のウクライナ海軍司令部を特殊部隊で制圧、実 . . . 本文を読む
寒気団の居座りによる豪雪に悩まされる日本海沿岸だが、気温はマイナス6~7℃で、今のところ凍死被害者は出ていない。北海道では、流石にマイナス10℃以下になる場所も多く、水道の凍結などで苦労が絶えないと想像される。豪雪で亡くなった犠牲者は、屋根の雪下ろし作業のミスや、屋根からの落雪が原因(窒息)、それも年配の人々が多い。
欧州も、北極からの寒気団南下で気温が著しく低下、中欧や東欧諸国では、凍死者 . . . 本文を読む
ムーディーズ、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)、フィッチは、米国の三大格付け会社で、有力国際企業の株式や社債、そしてソブリン債(各国政府の発行する国債)の安定度評価を行い、それらを公表している。大凡、三社のリスク評価結果は、一致しているようだ。
ギリシャ危機が始まってから、PIIGSソブリン債は遠慮無くこの三社によって、レーティングが落とされ、その都度ソブリン債の利回りは上がった。つ . . . 本文を読む
英国は、欧州連盟(EU)加盟国であり、その運営に強い発言力を保持して来た。だが、次の点で欧州大陸の加盟諸国とは一線を画している。
(1)ユーロ圏に入らず、自国通貨ポンドを維持
(2)シェンゲン協定に未加盟
欧州大陸諸国から英国へ入国するには、その都度パスポート・チェックが必要。
(3)大陸では、メートル法が普通だが、英国はヤード・ポンド法を墨守している。
これは、繰り返し大陸側から . . . 本文を読む
昨年末に、1ユーロ=99円台となって話題となったが、私もユーロの下落速度が少し早過ぎるなと感じた。半年前には、欧州危機が深化し、それがユーロ下落を招いて、100円を割るだろうと予測をしたのだが、昨年10月にメルケル独首相とサルコジ仏大統領の努力によって、ギリシャ危機は一応回避された。
それを反映して、1ユーロ=105円台まで回復、2012年前半くらいまで、1ユーロ=100円以上をぎりぎりで維 . . . 本文を読む