陸奥月旦抄

茶絽主が気の付いた事、世情変化への感想、自省などを述べます。
登場人物の敬称を省略させて頂きます。

山口大学の研究費不正流用事件

2010-11-21 01:43:42 | 教育と研究
 山口大学大学院理工学研究科(宇部市)の元教授(63)ら15人が研究費を不正流用し、その額は2004~2009年の5年間で、約1億3000万円に達すると言う。山口大は、本年2月27日付けで懲戒解雇した元教授が約7000万円を騙し取ったとして、今年6月に詐欺容疑で告訴していた。

 この研究費は、金額の大きさからして、文科省校費だけとは考えにくいので、科学研究費または民間からの外部資金(受託研究費、奨学寄附金)も含まれるのであろう。元教授は、研究に用いる発光ダイオードや消耗品と称して、架空取引で業者に購入代金をプールさせた。加えて、PC170台やデジカメ100台を購入し、それらを転売して資金化したようだ。

 山口大学は、そのHPに学長の謝罪記事を載せている。

公的研究費の不適切な会計処理問題について
http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~syukei/61kenkyuhi/no-fusei100406/no-fusei.html

 元教授は、教育者にあるまじき不正行為に励んでいたのだが、同学の工学部、医学部の教授や准教授14人も不正に関与していたのは情けない話である。伝統ある山口大学の信用を失墜させる愚行としか言いようが無い。



不正経理で山口大捜索、元教授「一部遊興費に」

 山口大の研究費不正経理問題で、大量のパソコンなどを偽装購入したとして懲戒解雇された大学院理工学研究科の元教授(63)が山口地検の事情聴取に対し、偽装購入したほとんどの物品を転売し、「(転売で得た)金の一部は遊興費に使った」と説明していることが関係者への取材でわかった。

 地検は16日、元教授が使っていた同大工学部(山口県宇部市)の教授室などを詐欺容疑で捜索した。

 文部科学省によると、不正経理問題で大学に強制捜査が入るのは極めて異例。

 山口大の内部調査によると、元教授は2004~09年、業者にパソコン171台やデジカメ100台など計869点(約1億3000万円相当)を納品するよう指示。代金は実験用器具などを購入したように装い、大学から振り込ませていた。同大は6月、詐欺容疑で地検に告訴した。

 内部調査に対し、元教授はデジカメ19台(約2000万円相当)の私的流用は認めたが、使途は明らかにせず、ほかの物品については「耐久性を調べる実験に使った」と私的流用を否定していた。しかし、地検の聴取に対し、偽装購入した物品について、「ほとんどをインターネットやリサイクルショップなどで転売した」と説明。転売で得た金の使途は「一部を遊興費に使った」などと話しているという。
(2010年11月16日 読売新聞)
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20101116-OYS1T00594.htm?from=nwlb
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