ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

人権334~ロールズとコスモポリタンの論争

2016-07-31 08:39:13 | 人権
●ロールズとコスモポリタンの論争

 ロールズの正義論は、原初状態を想定する社会契約説に立つものゆえ、本来一個の政治社会すなわち国民国家の枠内での議論である。これに対し、ロールズの理論を継承しつつ、国民国家の枠組みを破って国際社会における正義を論じる動きが現れた。ロールズもこれに応え、自身の理論を国際法の領域へと拡大することを試みた。その結果として刊行されたのが、『諸国民衆の法』だった。
 『諸国民衆の法』への批判のうち、最も注目すべきは、コスモポリタニズムよる批判である。コスモポリタニズムとは、古代ギリシャ、ローマに現れた世界市民主義である。近代政治学ではこの用語はほとんど使われていなかったが、1990年代にグローバリゼイションの進行の中で、新たなコスモポリタニズムが登場した。
 代表的なコスモポリタン(世界市民主義者)の一人、トマス・ポッゲは、現代のコスモポリタニズムは、三つの要素を共有しているという。第一は個人主義である。「私たちが関心を向ける究極の単位は人間や人格であって、家族的、部族的、民族的、文化的あるいは宗教的共同体や国民国家ではない。これらの共同体は間接的に、つまり個々人がその構成員または市民であるという点でのみ関心の対象となるだろう」。第二は普遍性である。「個々人が関心の究極の単位であるという地位は全ての生存する人間に平等に与えられる」。第三は一般性である。「この特別な地位はグローバルな力を持っている。個々の人格は、自らの同胞や同じ信徒にとってだけでなく、全員にとっての関心の究極の単位なのである」とポッゲは言う。(『なぜ遠くの貧しい人への義務があるのか』)
 これら三つの要素――個人主義、普遍性、一般性――を共有する現代のコスモポリタニズムは、個々の人間を価値単位とし、すべて人間は平等な価値を持ち、それは国家・地域等を越えて普遍的であるとする。
 ロールズはコスモポリタンではなく、コスモポリタンによる正義論の批判者である。ロールズは、彼の正義の原理を国家の枠を超えて普遍的に適応することに賛成せず、国際社会における「諸国民衆の法」の制定に取り組んだ。それは、諸国の民衆を主体とした国際的正義の理論である。
 コスモポリタニズムの代表的な論者には、ポッゲのほかにチャールズ・ベイツ、マーサ・ヌスバウムがいる。ベイツとポッゲは、ロールズの正義論を出発点としながら、ロールズの国際正義論に批判的であり、個人を単位としたグローバルな正義を目指して、それぞれ独自のコスモポリタン正義論を提示した。またヌスバウムは、ロールズの正義論をセンのケイパビリティの概念を用いて批判し、グローバル正義の原理を提示している。

●世界の現状

 ロールズとコスモポリタンの論争は、単に学者による理論的な論争ではなく、世界の現状をどうとらえ、それに対してどう対処すべきかという現実的な課題につながっている。その論争は、人権をめぐる議論ともなっている。
 現代の世界では、地球的な不平等や極端な富の偏在が顕著になっている。これらの現象は、産業革命以降、とくに西欧で機械化や産業化が推進された19世紀以降に現れたものである。経済史学者アンガス・マディソンの試算によると、1820年に西欧の一人当たりの所得平均はアフリカの平均の2.9倍でしかなかった。その後、地域間の所得格差が急速に拡大した。第2次世界大戦後、旧植民地が独立し発展の道を歩んできたが、格差の拡大は続いている。
 ロールズとコスモポリタンの論争は、1980年代に始まり、活発に行われてきた。1980年代は、新自由主義・市場原理主義的な経済活動が米国から世界に広がった時期でもあった。資本主義の強欲的・投機的な活動によって、先進諸国でも国内の不平等が拡大したが、それ以上に地球的な不平等が拡大した。2008年にリーマン・ショックが起こる直前、先進国グループと最貧国グループの格差は、一人当たりのGDPで80倍以上となっていた。それは、地球上の富の偏在の進行を意味する。
 国連開発計画の『人間開発報告書』2004年版によると、21世紀初頭、世界の富裕層の上位から5パーセントの所得合計は、下位から5パーセント、つまり最貧層の所得合計の114倍だった。最も富裕な1パーセントは、下位57パーセントの合計と所得額が同じだった。米国の上位2500万人の所得合計は、世界で最貧の状態にある20億人の所得合計に相当していた。1日1ドル以下で暮らす人々が11億7千万人、慢性的栄養不良にある人々が8億3千万人、衛生的な水を利用できない人々が11億6千万人、適切な衛生設備をもたない人々が23億6千万人だった。さらに当時地球の約60億人の人口のうち、約10億人が適当な住まいがなく、9億人の成人が識字能力を身に付けていなかった。
 2000年には、国連でミレニアム・サミットが開催され、各国の代表者によって、ミレニアム宣言が採択された。宣言の最大の目標は、「2015年までに世界の貧困を半減する」というものである。各国、国際機関、民間団体及び諸個人による取り組みが行われてきたが、2015年となった現在、世界の状態は目立った形では改善されていない。
 一体、こうした世界の現状をどうとらえ、どのように対処すべきか。この現実的な課題に取り組む上で、ロールズとコスモポリタンの論争は、今日いっそう重要性を増している。ロールズの「諸国民衆の法」を受けて、これからベイツ、ポッゲ、ヌスバウムの論を概観し、ロールズと彼らの見解の違いを明らかにして、現代世界で目指すべき正義と人権のあり方について述べたい。

 次回に続く。
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人権333~ロールズの思想と手法の限界

2016-07-30 08:52:40 | 人権
●ロールズの思想と手法の限界

 ロールズの「諸国民衆の法」について書いてきた。私は、人権とは歴史的・社会的・文化的に発達する「人間的な権利」という考えだが、その視点から見て、ロールズの考え方は、人権の発達と国際的正義の実現を結びつける注目すべきものではある。だが、ロールズの基本的な思想や手法には限界があり、理論は粗雑であり、また現実の国際社会においては、あまり役に立たないものに終わっている。
 まずロールズは、「諸国民衆の法」において、「人間は道徳的人格である」とか、「人間は神の前では同じ価値を持つ」といったことを主張せず、また「人間には一定の道徳的能力や知的能力が備わっており、それゆえに人権を享受する資格が与えられる」などと主張するものでもないという。ここでロールズが斥けるのは、もともと彼が多くを負っていたカントに源を持つ考え方である。世界人権宣言、国際人権規約には、カント思想が色濃く影響している。そして、国際社会の大多数の国々は、既に宣言・規約に賛同している。ロールズは人権を「道理に適った諸国民衆の社会において好ましい状態にある、諸々の社会の許容可能な国内法に、制限を加える」ものとし、その役割を三つに限定しているが、これは歴史的に発達してきた人権の思想の広がりを考慮せずに、自らの政治理論を作成しようとしたため、と私は思う。
 人権の思想は、17世紀以来、ロック、ルソー、カント、J・S・ミル等によって、それを担う人間の考察とともに展開されてきた。20世紀以降の世界的な人権の発達においても、彼らの思想が影響を与え続けている。人権は、法的な権利となる、ならないにかかわらず、道徳的な権利として主張される傾向にある。そして、人権は道徳的な権利として主張された要求の一部が、権利として認められ、法に規定されることによって、歴史的・社会的・文化的に発達してきたものである。その発達は、国家の枠を超え、国際的な次元でも継続・拡大されている。人権の確保・拡大は、ある種の政治的・社会的運動の目的となっており、今日の国際社会においても様々な新たな要求が出されている。それらの要求は、議論の末に、条約に盛り込まれたり、国内法で法的権利とされたり、逆に採用を斥けられたりしている。
 だが、ロールズは、「諸国民衆の法における人権とは、奴隷状態や隷属からの自由、良心の自由(しかし、これは必ずしも、良心の平等な自由ではないのだが)、大量殺戮やジェノサイドからの民族集団の安全保障といった、特別な種類の差し迫った権利を表している」等として、人権を非常に狭く限定する意見を表明している。人権の内容をどういう範囲にするかは、本稿の重要な課題だが、ロールズに関しては、彼の考え方は、歴史的事実や国際社会の現実とはかなり異なっている。その原因は、ロールズの基本的な思想や手法にあると私は考える。具体的には、個人主義的で政治的な自由主義と社会契約説である。
 まず彼の個人主義的で政治的な自由主義という思想について言うと、ロールズは、国際的正義の考察では各国民衆を主体としているが、そのもとになった正義論では個人を主体としていた。人間の個人性と社会性を踏まえた集団の権利あっての個人の権利というとらえ方をしていない。あくまで個人主義的自由主義の立場から正義を説き、それを国際社会に拡張しようとする。その際に、国際的な場面では主体を個人から人民・民衆に切り替える。実際の国際社会において、各国は国内では諸個人の自由と平等の均衡を図っても、対外的には国家という集団としての国益を追求する。その点では、ロールズにおける主体の切り替えは、国際社会の実態に合ってはいる。ただ、ロールズにおいては、個人と集団の関係について理論的に考察することなく、この主体の切り替えを行っている。人間の個人性と社会性を掘り下げて考察することなく、個人主義の立場で国内的な正義の原理を立て、それを民衆に主体を切り替えて国際社会に拡張しようとするから、理論的に無理を生じているのである。
 ロールズは、包括的な哲学を追求せず、自由主義の中でも政治的自由主義に立場を限定する。限定した後は、人間の政治的側面を論じるのみで、人間そのものを考察しない。そもそも人間とは何か、という問いの考察を避けて、政治の諸原理を打ち立てようとしている。そのため、議論が皮相なところにとどまっている。そこにロールズの個人主義的かつ政治的自由主義の限界があると私は考える。
 次に、社会契約説を用いる手法について、ロールズは18世紀にはすでに歴史的事実と異なるとして実証的に否定された社会契約説を、現代の正義論に応用しようとする。現実の国家は、社会契約によって成立したものではない。その国家における正義は、権利関係・権力関係を通じて優位者によって形成されたものである。諸国家において、歴史的・社会的・文化的な条件によって、正義の原理は異なる。社会契約説は、市民革命や人権思想の発達に一定の歴史的な役割は果たしたが、その過程で解体された残骸である。
 にもかかわらず、ロールズはあくまで社会契約説にこだわり、これを一般化し、抽象度を高めようと試みた。そのため、思考実験が恣意的・独断的なものになっている。国内的な正義の追求において既にそうだが、国際的な正義の追及に社会契約説を用いて、歴史的事実とも国際社会の現実ともかけ離れた理論を作り上げた。なぜロールズは、もともと欠陥のある社会契約説を今日において用いようとしたのか。私は、ロールズが米国人であり、米国において社会的な正義を構築しようとしたことに理由があると考える。米国においては、様々な宗教・哲学・道徳が併存しており、それぞれのコミュニティのローカルな集団内的な正義を越えて、ナショナルな連邦国家全体の社会の統合力を確保しようとするならば、米国憲法に依拠するしかない。米国憲法は、18世紀末において社会契約説に基づいて制定された。その憲法以外に、米国の社会的統合力のもとにし得るものがない。それがロールズの事情だと私は考える。
 だが、米国憲法の社会契約説は、旧宗主国のイギリスには立憲君主国として受け入れられるものではないし、様々な歴史と政体を持った国々が統合を目指している欧州連合にとっても、そのまま採用し得るものでもない。米国憲法は米国憲法であり、これをいかに一般化しても、そのまま国際的正義の基本原理になるものではない。
 次に、国連憲章については、ロールズはこれを重視しない。第2次世界大戦の連合国の代表が議論して合意した国連憲章は、国際的正義に係る歴史的な資料だが、大戦中の連合国、後の戦勝国の論理が一貫しており、これもやはりいかに一般化しても、そのまま国際的正義の基本原理になるものではない。ロールズの「諸国民衆の法」は、抽象的な理論構築に傾き、これらの歴史的な文書の成立過程の検討や内在な分析を怠っている。そのこともまた社会契約説へのこだわりに原因がある。
 このようにロールズには、個人主義的自由主義、社会契約論へのこだわり、歴史的な事実と国際社会の現実の軽視等の問題がある。それでもなお現代において自由と平等の均衡という課題を提起するために、米国から正義論を発した意義は大きい。また、個人単位のグローバルな正義ではなく、集団単位の国際的正義を追求している点も評価できる。国際正義論では、個人ではなく国民国家を主体とし、穏当な多元性を認め、自立への支援であって分配による平等の実現までは行わないことなど、概ね妥当な見解を示してもいる。しかし、それは彼の正義論の正しさによるものではなく、自らの正義論の基本的な考え方を転換したからである。それゆえ、個人主義でなく集団主義へ転換し、社会契約説でなく歴史的事実と国際社会の現実を踏まえたアプローチを取れば、もっと有効な正義論を構想し得ただろう、と私は思う。
 さて、ロールズの「諸国民衆の法」には、様々な批判がある。なかでも、世界市民的な見方を持つコスモポリタニズム及びそれを批判するリベラル・ナショナリズムの論者たちは、注目すべき存在である。次に彼らの思想について検討する。

 次回に続く。
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「大混戦の東京都知事選~都民は賢明な判断を」をアップ

2016-07-29 08:53:42 | 時事
 都知事選まで、あと2日となりました。都民の選択は、日本の将来にも関わります。
 7月15~28日の間にブログとMIXIに書いた東京都知事選挙に関する拙稿を編集し、マイサイトに掲示しました。通してお読みになりたい方は、下記へどうぞ。

■大混戦の東京都知事選~都民は賢明な判断を
http://www.ab.auone-net.jp/~khosoau/opinion13v.htm
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都知事選8~小池氏は良識的な国家・教育・家族観を持つ

2016-07-28 09:29:20 | 時事
外国人参政権に関する姿勢

 小池氏は、外国人地方参政権付与について明確に反対を表明している。増田氏は以前は付与に賛成だったが、今回都知事選に出た後、自民党の働き掛けで「慎重に考える」と態度を変化させた。鳥越氏は、「東京に10年住めば、地方参政権を付与する」という暴論を吐いている。
 小池氏は、平成22年(2010)1月22日の衆議院予算委員会で、は外国人参政権の問題について質問した。当時小池氏は自民党で、政権は民主党だった。

 「小池 これは、平成7年の2月に大阪で永住資格を持つ在日韓国人らが選挙権を求めて起こした訴訟の最高裁判決を踏まえたものと見られるわけでございまして、判決では、参政権は国民主権に由来をし、憲法上、日本国籍を有する国民に限られるとする従来の判決、判例を維持したもので、上告は棄却をされております。(略)それで、憲法15条が定める選挙権について、我が国に在留する外国人には及ばないという判断がございます。(略)」
 「小池 (略)この外国人参政権について、民主党のマニフェストには参政権の付与は記されていないわけでございますね。(略)赤松農水大臣、もう一度お答えいただきましょう。
 12日の民団の新年のパーティーで、永住外国人への地方参政権の法案の成立は民団への公約だとおっしゃったそうでございますね。日本の有権者には約束をしていないのに、民団の方には約束をする。一体、民主党はどこの国の政党なのでありましょうか。ほかに裏マニフェスト、ほかにもあるのでしょうか。(略)
 農林水産大臣 赤松広隆 (略)私自身はこの問題に熱心に長い間取り組んできた一人だと思っておりますので、私の意見を申し上げたということでございます。
小池 では、公約というのは何なんですか。永住外国人への地方参政権の法案の成立は民団への公約だとおっしゃったと報道されております。
 赤松 (略)私は、意識としては、私自身の政治家としての信念であり約束であると。個人としてですね。そういう思いだったことは事実だと思います。」
 「小池 この問題は多くの課題、つまり、日本国はだれのものであって、だれによって決めるのかという一番基本のところですよ。ここのところが今十分な議論もされずに、ましてや、これから閣法で出そうというじゃありませんか。ここのお隣、松原先生も、閣法で出たときどうしますか。閣議でこれはサインが必要になるんですが、亀井大臣どうされますか。お答えください。
 内閣府特命担当大臣(金融) 亀井静香 提出をされておりませんので仮定の問題について答えるわけにはまいりませんが、私の所属しております国民新党は付与することについては反対でありますし、私としても反対であります。
 小池 その御判断、しっかり守っていただきたい、このように思います。公約を守られる国民新党でいらっしゃいますから」

 概略上記のような質疑が行われた結果、小池氏は亀井大臣から、外国人参政権付与に反対という答弁を引き出し、民主党政権における参政権付与を阻止した。

●歴史観

 小池氏の歴史観について、都知事選の主要三候補の中で、小池氏は「新しい歴史教科書をつくる会」(高池勝彦会長)の運動を支持している唯一の候補であるという。同会に賛同するということは、戦後の自虐史観に基本的に反対ということである。自虐史観は、東京裁判による一方的な日本の断罪に基づくものであり、また旧ソ連による階級闘争史観、中国による抗日解放史観の影響を受けている。小池氏の歴史観は、そうした歴史観とは一線を画していることがわかる。
 「新しい歴史教科書をつくる会」は、7月19日、緊急理事会を開催し、都知事選挙で小池百合子候補を支持することを決定し、声明として発表した。支持の理由の第三に歴史観を挙げている。
 「第一は、今回の都知事選挙の最大の争点である外国人参政権問題について、有力三候補の中で唯一、明確に反対しているのは小池候補だけだからです。外国人参政権は、国家主権に関わる極めて重要な問題です。自民党がこうした問題について、適格性を欠く候補を擁立したことは遺憾です。
 第二は、2020年に東京オリンピックを迎えるにあたって、開催国の首都東京のホスト役として、小池候補が最も適当な人材であると考えるからです。首都東京のトップが女性であることは、参加国に清新なイメージを与え、日本の国際的地位を向上させ、国益につながります。安倍首相が掲げる、女性が輝く社会の実現の看板にもなり得るものです。
 第三に、歴史観についても、小池候補はしっかりとした見解を持っておられます。国会議員として教科書問題にも取り組んでこられ、3人の候補のなかで、「つくる会」の運動を支持してくださった唯一の候補でもあります」
 なお、私は「つくる会」の会員ではなく、同会と競合する団体にも所属していない。

●靖国神社に対する姿勢

 小池氏は、靖国神社に参拝し、英霊への感謝と敬意を表している。
 小池氏は、平成15年(2003年)8月15日に東京・九段の靖国神社境内で開かれた「戦没者追悼中央国民集会」で登壇した。小池氏は、「国家への帰属意識や伝統への尊敬の念」などが失われると「国家は内部崩壊を始める」と主張し、当時社会問題化していた「親殺し、子殺し、少年による幼児殺し」を列挙した。そして、「家族に対する愛情なき人に国家への愛を求めるのは土台無理な話。これも自虐的な戦後教育の結果です」と訴えた。

●家族に関する考え方

 小池氏は、家族の絆を守ることを訴えている。

<小池百合子 official websiteより>
「政策、あります。実績、あります。」(コムネット26号 2000年6月)
 「守るものの一つは家族の絆です。家族を中心に考えれば、今、政府は何をすべきかがおのずと浮かび上がってきます。少年による凶悪犯罪の続発、リストラで行き場と面子を失った人の自殺多発、経済面では個人消費の低迷など、原因の多くが家族のありかたにまで行き着くのです。ちなみに私の両親も年老いてきました。娘の私がしっかりしなくちゃと考えています。家族の絆を再認識しています。
 これまで核家族化を促してきた税制、都市政策、住宅政策、労働環境を、大家族化政策へ転換する必要があると考えています。「核」家族から「融合」家族への大転換です」
http://www.yuriko.or.jp/bn/column-bn/2000kan/colum000608.shtml

●少子化の原因と対策についての考え方

 小池氏は、少子化の原因と対策について、男性・女性の役割を踏まえ、男性教育の重要性を説き、頼もしい日本人づくりが必要だと主張している。

<小池百合子 official websiteより>
「頼もしい日本人作り」(社団法人日本青年会議所 W・Book 2000年度)
 「今、わが国が抱える最大の問題は少子高齢化である。年金、介護、雇用…。いずれも原点は人口構造の歪みに帰結する。
 そこで少子高齢化と称し、数兆円規模の予算が投入されてきたが、多くは保育、子育て支援であって、直接の少子化対策ではない。私は政策決定の場で違和感を訴えてきたが、男性諸氏にはおわかりにならないようだ。
 問題は、今時の女性が結婚に価値を見いださず、結婚したいと思わなくなったことにある。「この人の子供を生みたい」という気にならないことにある。では、なぜ結婚や出産に価値を見いださないのか。経済力アップ、一人者の気楽さ、面倒臭い、人それぞれだろう。単なる女性のわがままという人もいる。しかし、女性が結婚へのあこがれをまったく失ったわけではない。結婚しなくても、子供だけはほしいという女性も驚くほど多い。
 社会心理学的には、女性はどんなに社会的、経済的に強くなったとしても、どこかで、誰かに守ってもらいたいという「シンデレラ・コンプレックス」を持つものである。ところが、最近の男性は女性化する一方で、むしろ自分が守ってもらいたいような母性愛を求める傾向が強いようだ。このすれ違いこそが女性に結婚や出産を思いとどまらせる原因となっているのではないか。つまり、頼もしい男性が決定的に減っていることこそが、少子化の最大の原因というのが小池説である。
 つまるところ、教育である。女子教育もさることながら、男子教育こそ重要だ。別に喧嘩が強ければ頼もしいとはいわないが、例えばイギリスの宰相ディズレーリの母は、子供に喧嘩に強くなるように教育し、その中からリーダーシップを体感するようにさせた。
 誰も肉体的マッチョになれとは言わない。精神面の強さ、芯の強さ、責任感、それらを総合した頼もしさを学んでほしい。高校生への海外ボランティア制度の導入などを通じて、教育面から、頼もしい日本人作りをしてみたい」
http://www.yuriko.or.jp/bn/column-bn/colum2000/colum000801.shtml

 こういう思想・見解を持った政治家が、東京の政治に取り組もうと立候補したのである。歴代の都知事と比べると、石原慎太郎氏に最も近いところに立っていることがわかる。
 今回の都知事選で、初めて小池氏の主張に触れた有権者は、都政に関する彼女のビジョン・政策しか聴くことができない中で、他の候補者と比較検討して、一票を投じることになる人が多いだろう。
 私の概評としては、小池氏は日本の伝統を大切にする国際派日本人であり、物事を根本的かつ総合的に考える思考力と、創造的なアイデアを以て具体的に改革を行う実務能力を持った数少ない保守の政治家の一人だと思う。
 これに比べ、増田寛也氏は、今回の選挙で支持政党の求めに応じて長年の持論を大きく変えた。彼が過去に書いたものは、本人が見解を変えため、矛盾・不一致を確認する材料にしかならない。よく言えば柔軟だが、信念らしい信念がなく、良くも悪くも官僚的な人物だと思われる。鳥越氏は、認知症が深刻な状態であり、論じるに値しない。
 以上、参考になれば、幸いである。
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都知事選7~小池氏の先見性のある安全保障観

2016-07-27 09:25:07 | 時事
●国家安全保障に関する考え方

 小池氏は、わが国ではじめて女性の防衛大臣となった。環境大臣、消費者問題担当大臣、少子化対策担当大臣等は、閣僚への女性参加ということで、比較的女性政治家が登用されやすい。だが、防衛大臣となると、それなりの見識がないと指名されないだろう。 この点、小池氏は、確固たる見識を持っている。

<小池百合子 official websiteより>
「主体性のある国家へ-国権・国益・国民の財産と生命をどう守るか」(アイアイアイ 2003.4月号)
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小池 超党派で「このままで日本は本当にいいのか」といった共通の思いを抱いて勉強しておりまして、目的は集団的自衛権の解釈を変更しようというものです。これは法案化すると紙切れ一枚でできます。もしくは総理大臣が予算委員会などの場で「変えます」と宣言すればいい。それが議事録に残るだけでも可能です。

 松島 もともと政府見解という、立法処置でもなんでもないものに縛られている。いまおっしゃったことは手続きも簡単だし…。

 小池 これがまさに政治決断です。もっと本質的、本筋でいえば憲法改正です。解釈変更だけでは、別の総理大臣が出て「また、変えます」といったら終わりです。私は次の総選挙は消費税の利率を巡る議論よりも、むしろ憲法を改正するか、しないか、”どう変えるか“という大きなテーマを打ち出すべきだと思います。

 松島 そうなってほしいですね。例えば自衛隊の基になっている自衛隊法。これは政府見解や閣議決定というあまり強固でないものを基盤にできあがっています。ですから、政府見解が変わると自衛隊の行動規範がすぐ変わります。そうではなく、憲法できちんと決めて、それに則っていくというようにすることが望ましいと、ずーっと思っていました。

 小池 基本的なことはずっと避け続けてきました。言葉のレトリックでよっぽど危ないのに。情緒論になりますが、いまの日本は1億人が自信を失っている。揺るぎない経済大国なのに、前向きのエネルギーが出ない。その最大の理由は、ご都合主義で読み方を変える憲法問題に帰着します。21世紀という世界の大きな流れの中で、日本という国がしっかりと礎を降ろして発展していくためには、今こそ真正面の議論に取り組むべきだと思っています。
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http://www.yuriko.or.jp/bn/column-bn/column2003/column030504.shtml

<小池百合子 official websiteより>
「イラク、北朝鮮、そして日本」(コムネット No.36 2003.6)
 「圧倒的なアメリカの軍事力は、これまでの兵器を無力化してしまいます。わが国は、今後、どのような防衛手段を持つべきか。日本の国連神話からの脱却や憲法の見直しとともに、防衛力整備の見直しが必要です」
http://www.yuriko.or.jp/bn/column-bn/column2003/column030628.shtml

<小池百合子 official websiteより>
「日本ができる経済制裁-食糧封鎖から送金停止、臨検へと徐々に圧力は増す」(VOICE 2003年4月号)
 「最後に、「なにを、いまさら」と感じる極め付きは、イラク問題に関しての反戦運動である。何十万人規模で展開される世界各国での反戦運動と比べると、たしかに日本は静か過ぎるほど静かだ。わが国で米英主導のイラク攻撃を批判する輩こそ、日本の主体性ある外交、防衛を拒否してきた勢力である。北朝鮮という危険極まりない国を隣国にもち、わが国国民を暴力的に拉致してきた北朝鮮に媚びを売ってきた人たちだ。憲法改正ノー、空中給油機導入ノー、不審船への対抗手段ノー、臨検ノー、核の持ち込みノー。ノー、ノー、ノーの大合唱の結果、わが国は自国の防衛さえ、他国に委ねる選択肢しかなくなってしまった。一独立国としての主体性を放棄させたうえで、主体性ある外交、防衛を持ち出せというのは自己矛盾である。
 あくまでも北朝鮮には毅然とした態度をとりつづけ、そのうえで、わが国の真の主体性確立のための準備を着々と進めようではないか」
http://www.yuriko.or.jp/bn/column-bn/column2003/column030712.shtml

<小池百合子 official websiteより>
「着眼グローバル 第13回 アフガン復興で問われる日本のプレゼンス」(フォーブス日本版2002年1月号)
 「湾岸戦争やカンボジア、東ティモールなど、世界の和平確立、復興の場で日本の果たすべき役割は大きいものがあります。よく日本では平和主義の日本こそ、対話の仲介の労をとるべきという主張を耳にします。しかし、現実には政治力、経済力、軍事力の三本柱が整っていないと、紛争国は相手にしません。
 「うちは平和主義を貫いており、丸腰です。だからあなたも戦いを止めなさい」と言って、耳を貸す戦争当事者はいないでしょう。今回、アフガニスタン和平と復興に、日本がこれまで以上の存在感を示せるのも、さまざまな支援に乗り出したからだとも言えます。
 どたばたで成立した今回のテロ新法は時限立法にすぎません。まず安全保障基本法で自衛隊の憲法解釈を変更し、次に9条以外の部分も含めて、憲法改正作業に入れるよう本腰を入れる時期でしょう。そんな思いもあり、先日、党派を超えた若手の有志議員が集まり、党利党略ではない安全保障論議と具体的な立法作業に入る準備会も行いました。
 「自衛権の権利はあっても、行使することはできない」という部分を「行使する権利もある」と憲法解釈を変更する。そのことによって我が国の安全保障を「できる、できない(Can/can not)」の選択ではなくて「する、しない(Do/Do not)」の選択に変えなければならないのです。
 ただし自衛権の権利は権利である、義務ではないことを強調しておきます。そこで初めて日本の主体的な判断が生きてくると信じています」
http://www.yuriko.or.jp/bn/column-bn/forbes/forbes13.shtml

 上記の引用は、すべて12~13年前の発言である。小池氏は、国家の安全保障の本質を把握して発言している。またそれとともに、ここ10数年の日本を取り巻く国際環境の変化、そして現在の東アジア情勢を見れば、小池氏が先見性のある安全保障観を打ち出してきたことが、わかるだろう。

 次回に続く。
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都知事選6~小池百合子氏は憲法改正に積極的

2016-07-26 08:51:06 | 時事
 今回の都知事選で、私が最も驚いたのは、次の写真である。



 都知事候補・小池百合子氏の街頭演説の模様である。東京・銀座4丁目に、かつて見たことのないほどの人だかりである。組織の動員なしでこれである。ツイッター等で演説の予告を見た人たちが、自発的にこれだけ集まる。かつてない動きである。こうしたエネルギーが、どれだけ票という形に実るか。SNSが普及する東京で、誰も結果を予測できない前代未聞の現象が起こっていると思う。
 さて、その小池氏についてであるが、彼女は今回都知事選に出る前は、衆議院議員だった。環境大臣としてはクールビズを施行し、防衛大臣としては“たかり次官とおねだり妻”で悪名を馳せた守屋武昌事務次官を斬った。そうした小池氏の政治家としての基本的な思想はどういうものだろうか。
 小池氏は、今回の都知事選では、都政を語っている。国政レベルの憲法、安全保障、教育等については、これまで多量の発言・著書があるが、それを披歴することは控えている。そこで、あえてここでは、その国政レベルの見解を紹介する。

●憲法改正に積極的

 東京都知事選に立候補した小池百合子元防衛相は、どのような憲法観を持っているか。
小池氏は、積極的な改憲派である。
 平成12年(2000)11月30日、衆院憲法調査会は、「二十一世紀の日本のあるべき姿」と題して審議を行った。石原慎太郎東京都知事(当時)とジャーナリストの櫻井よしこ氏らが参考人として呼ばれた。
石原氏は現行憲法を「歴史的に否定すること」こそ国会がすべきことだと主張した。
当時、自由党から分かれた保守党に所属する議員だった小池氏は、それを受けて、最後の質問で次のように述べた。

 「石原都知事、本日はありがとうございます。いろいろと御示唆いただきました。結論から申し上げれば、一たん現行の憲法を停止する、廃止する、その上で新しいものをつくっていく、私はその方が、逆に、今のしがらみとか既得権とか、今のものをどのようにどの部分をてにをはを変えるというような議論では、本来もう間に合わないのではないかというふうに思っておりますので、基本的に賛同するところでございます。」
 「きょうはいろいろと、憲法調査会でございますから憲法問題に関連してお話しいただいているわけですが、私は、むしろアメリカの戦略とすれば、日本にこの憲法を変えさせないのが最大の戦略になってくるんじゃないか。つまり、いろいろな点でがんじがらめにしておいて、そしてそのたびに出おくれるような形にして、最後は小切手外交をさせようというのが、これは一番アメリカにとっていい方法で、なおかつ思いやり予算というような形で置いて、ありがたくそこに海兵隊の人たちが住んでいるというような状況。ですから、アメリカの側から見れば、それが戦略なのかなと思ったりもするわけでございます。」
 「二十一世紀を見詰める上で、今後の日本がどうあるべきかということを踏まえた、ある意味では帰納法的な憲法の創憲ということを目指すべきではないかという私の意見を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。」

 石原氏は、現行憲法を無効と宣言して停止して、新しい憲法をつくるべきだという無効破棄・自主憲法制定を持論としている。小池氏は、平成12年の時点では、その考え方に基本的に賛同し、「二十一世紀を見詰める上で、今後の日本がどうあるべきかということを踏まえた、ある意味では帰納法的な憲法の創憲」を目指すべき、という積極的な意見を表明していた。

 小池氏は、その後、自民党に移った。小池氏は、民主党政権時の平成24年(2012)年7月9日の衆院予算委員会で、野田佳彦首相(当時)に、「国防軍」保持や「緊急事態条項」創設を盛り込んだ自民党改憲草案の丸のみを要求した。自民党の憲法改正論は、現行憲法の改正条項である96条の規定に則ったものである。石原氏の無効破棄・自主憲法制定論とは違う。小池氏は、この時点で、石原氏より穏健な手法を取る自民党の憲法改正論に転じたことになる。
 また、小池氏は、平成27年(2015)2月19日の衆院予算委員会で、緊急事態規定に関する安倍晋三首相の「イメージ」を質問した。首相は、憲法改正案は国会が発議するものであり、自民党総裁(兼任)として「最終的に判断する」と答弁したにとどまった。これに対し小池氏は、緊急事態規定に関して83条の財政の条項の改正から行ってはどうかと発言した。当時、国民投票法が制定され、憲法改正の手続きが整ったところだったが、国民は一度も憲法改正の国民投票をしたことがないので、「いきなり全部のメニューを最初からというよりも、96条よりも、私は83条から始めるべきではないかと思っている」と発言した。この意見は、憲法の全体を改正するというより、まず特定の条項から改正するという部分改正の提案である。小池氏は、平成24年から27年までの3年間の間に、改憲についてより穏健で現実的な方法を取る方向に変化したことが分かる。
 一貫しているのは、積極的な憲法改正派であることである。

 次回に続く。
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都知事選5~鳥越俊太郎氏は認知症・淫行・利益供与の疑い

2016-07-25 10:38:42 | 時事
 私は、鳥越氏には認知症の症状が色濃く出ていると思う。肉体の病気よりも、知事職を担うには、認知症はもっと大きな問題である。専門の医師が誰も鳥越氏の異常について公言しないなか、高須クリニックの高須克弥院長は、鳥越氏を認知症と見て、同氏経営の病院に診察に来るよう勧めている。
 「どなたか、鳥越氏に親身に話のできる方がいらしたら、選挙戦から降りるように忠告なさってください。本人のため、都民のためです」―――7月19日私はこのようにSNSに書いた。その後、鳥越氏自身、6年前に認知症について、平成22年(2010)に次のように語っていたことを知った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
鳥越俊太郎のひと言 「老人力」に思う(10/05/25)
https://www.youtube.com/watch?v=khjafWmgWY0

平成22年(2010年)5月25日(当時70歳)
文字起こし 0:58~
「で、ボクも、あのー、自分が70歳になって老人と呼ばれる身になって、最近、時々あるんですけどね。あのー、DVDを、まー「ツタヤ」なんかに買いに行くじゃないですか。『あっ、これ面白そうだな』と思って買って帰るとね、自分のその棚に既にそれがあるっていうことあるんですよ。ありゃーー、また買ってきちゃったって。それ1回や2回じゃなく何回もある。ねっ。で、これは完全にボケだ。ボケたな、俺もやっぱり記憶力落ちたなと思うんだよ。でも、折角買ってきたから、まー見てみるかぁと思って、見てみると、頭から全然憶えてないんだよ! だから、、、1回見た物が、もう1回楽しめる!1から!ねっ。(略)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 6年前の時点で、これである。認知症は、個人差はあるが、進行する病気である。知名度だけで知事選に担ぎ出した民進党などの野党4党は、無責任このうえない。都民に謝罪して推薦を取り消すべきである。
 北海道で日々認知症患者の治療に携わっているという梶原昌司医師は、鳥越候補はアルツハイマー氏病が初期を過ぎて進行中と診断を下している。7月22日の友人へのメールがフェイスブックで公開されているので、転載にて紹介する。
 「即時記憶ー近時記憶ー遠隔記憶と時間により記憶を区分します。アルツハイマー氏病では、エピソード記憶の近時記憶に収められる機能に障害が出ます。よく言うところの”ついさっきの事柄が思い出せない”というやつです。病気の初期では、遠隔記憶はよく保たれます。進んでくると、遠隔記憶を想起するときに、時間的に矛盾した内容が混乱して想起されます。そして、この混乱に対して違和感を抱きません。
 これが立候補記者会見における”昭和15年生まれで終戦時20歳云々”の発言です。遠隔記憶になったエピソード記憶が消えだすと、つまり想起不能になりだしますと、病気としては末期となります。
 この方の場合、少し疲労すると、同時に飛び込んでくる複数の情報の並列処理がうまくいかなくなり、混乱し、不穏になり、興奮し、錯乱しかねません。コンピューターのフリーズの状態が、人間では錯乱の姿です。首都直下型大地震の時に、頭がフリーズする都知事を望みますか?」
 梶原医師は、より詳しい専門的な所見も発表している。
 鳥越氏は「私は昭和15年の生まれです。終戦のとき20歳でした。勿論空襲も覚えています。防空壕に逃げ込んだ事もよく記憶しております」と述べた。だが、実際は終戦時に5歳である。しかも、彼が5歳の時に住んでいた福岡県浮羽郡吉井町は田舎の僻地で、爆撃はなかった。今も昔からの町並みが健在だという。ここまで来ると、単なる認知症による記憶に関する障害というより、空想を実体験と思い込む症状か、虚言症が疑われる。

 鳥越氏には、心身の健康状態や能力の問題だけでなく、他にも問題が出ている。7月21日発売の週刊文春が、鳥越氏の女性問題を掲載した。ソースは大学生時代に被害を受けた女性の夫の告白である。21日付の産経新聞が記事の概要と鳥越氏側の対応について書いた。
http://www.sankei.com/・・・/news/160721/afr1607210011-n1.html
 鳥越氏側は公職選挙法違反・名誉棄損で裁判に訴える方針だが、危機管理的には、本人がすみやかに、また明確に否定して、有権者にシロと感じさせることができるかどうか。特にテレビと街頭演説で、どう語り、どう振る舞うかが影響するだろう。
 鳥越氏は、この点でも全く駄目である。民進党の集会では、事実無根だとし、「政治力が働いた」という主旨の発言をした。ところが、記者団のぶら下がり会見では、質問をされても法廷で弁護士が答えるとし、自ら説明をしない。ジャーナリストとしても、政治家を目指す者としても、ここは言論で応えるべきところだろう。「政治力」について聞かれても、何ら根拠を示さず、自分の「勘」だという。自分の行動への疑惑について説明責任を果たさず、あたかも権力による圧力があるかのように示唆してはぐらかすのは、公職を目指す者としては、不誠実な態度である。
 舛添前都知事の時は、週刊文春の記事が辞職に追い込んだが、鳥越氏に対しても、今回の記事がその時のような衝撃をもたらす可能性がある。文春はただのゴシップ誌ではない。しばしば強力な取材力を発揮する。今回も鳥越氏と女性側との間の示談書を入手しているらしい。
 文春は「淫行」と報じたが、相手の女性は18歳以上だというから、法規上正しくは「淫行」ではなく「強制猥褻」である。鳥越氏が、上智大学でジャーナリスト志望の学生に教えていた時に関するもののようである。だとすれば、ほかにも被害にあった女子学生が相当数あっただろうと見られる。上智大某重大事件として伝えられるからである。

 私は、昭和29年(1954)生まれだが、私が鳥越俊太郎というジャーナリストの名前を知ったのは、平成元年(1989)宇野宗佑首相が女性問題で辞任した時である。鳥越氏は、当時、週刊サンデー毎日の編集長をしていた。サンデー毎日は宇野氏が首相に就任した3日後に、東京・神楽坂の芸妓の告発掲載し、宇野の女性スキャンダルが表面化した。サンデー毎日は毎日新聞社系列の比較的固い雑誌である。そうした雑誌が女性側の一方的な証言を生々しく載せた。ゴシップ誌並みの取り上げ方だった。これが外国メディアのワシントンポスト等と掲載され、逆輸入の形でわが国で話題となった。首相の愛人問題は大スキャンダルとなり、自民党は参議院選挙で大敗。宇野首相は短時日で辞任した。鳥越氏は、この政治家の私的な問題をえげつなく攻め、政局を動かした。
 そういう人物が、自分の女性問題については、説明責任を果たそうとせず、弁護士に任せるというのは、ジャーナリストとしての資質が問われよう。まして知事職という公人を目指すには、不適格である。

 鳥越氏の女性問題については、週刊文春だけでなく、週刊新潮、週刊朝日も、一斉に書いた。内容はそれぞれ違う。こうしたスキャンダルが、鳥越氏支持者の多い60代以上の世代の有権者や女性層にどの程度、衝撃をもたらすかが、世論の動向のポイントだろう。
 これから報道されるらしい新たな女性問題の疑惑が、既にネット上に流れている。日曜日の夕方の番組レギュラーだった鳥越俊太郎氏はその番組の20代女性ADと不倫関係になったという。その際に離婚しその女性ADと一緒になると約束したものの女性ADの妊娠が発覚後に豹変し別れ話を切り出し堕胎を進めたという。その後、女性ADは自殺したという。このことはTwitterに投稿されており、遺書は文春が入手しているという。

 別の問題も浮上している。作家の百田尚樹氏のツイートを紹介する。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
百田尚樹 ?@hyakutanaoki
 先程、信頼できる筋から驚くような話を聞いた。某知事候補が某ガン保険の会社から一回100万円の講演で計5000万円を受け取っていたという。選挙公約で「ガン検診100%」をテレビで語ったとなれば、これはあからさまな利益供与と見られても仕方がない。
2016年7月20日 15:25

百田尚樹 ?@hyakutanaoki
 知事選でガンのことを強く訴え、都民の100%がガン検診を受けるようになれば、当然、ガン保険に入る人が激増し、保険会社は大きな利益を得る。選挙公約でガン検診100%を第一に掲げている人が、ガン保険のCM に出て、なおかつ高額の講演料を貰っている人となれば…
2016年7月20日 15:44
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 百田氏は、候補者の氏名と保険会社の社名を書いていないが、鳥越俊太郎氏とアフラックであることはあきらかである。利益供与と立証するのは難しい気もするが、政治家を目指す人間としてはモラルが問われる。ほかにこれといった政策らしい政策がなく、「ガン検診100%」をフリップで掲げましたから、一層姿勢が問われるだろう。
 鳥越氏については、まだ問題が噴き出している最中である。これから31日の投票日までに、いろいろ出きそうである。仮に都知事に当選した場合は、都議会は開催時点から、それらの疑惑の追及で紛糾するだろう。

 鳥越氏は現在、それなりに体力を維持しているようだが、選挙戦で無理をすれば、ガンが再発し、寿命を縮めるおそれがある。また、興奮や過労が続くと、認知症は、より深刻な状態になりやすい。鳥越氏は到底、都知事という重職を担える能力でも体力でもない。今からでも立候補を取りやめた方が、本人のためであり、東京のためである。
 情報不足のため彼に期待して投票する有権者は、期待を裏切られることは必至である。仮に知事に当選しても、その後、健康・能力・素行の問題で、知事を辞めることになったら、どうなるか。また50億円かけて都知事選をやらなければならないことになる。その間、都政は停滞・混乱する。
 都民の皆さんには、ぜひとも賢明な判断をお願いしたい。

 次回に続く。
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都知事選4~鳥越氏は都知事のできる健康状態ではない

2016-07-24 08:50:26 | 時事
 7月19日昼のフジテレビのバラエティ―番組「バイキング」では、鳥越氏の言動は、もっとひどかった。この番組には、都知事選の有力候補である小池・鳥越・増田の三氏が出演した。そこで鳥越氏が小池氏にかみついた。そのやりとりの大要を書き起こした人がいるので、まずそれを転載させていただく。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・鳥越氏 小池さんは街頭演説の中で、「病み上がりの人を連れてきてどうするんだ」と言われましたか。
・小池氏 言ってないですね。
・鳥越氏 ここに証拠がある。日本テレビのニュース番組でテロップが入っている(テレビ番組の画像のコピーを見せる)。
・小池氏 でも、今、お元気になられてるじゃないですか。
・鳥越氏 こういうことをおっしゃったかどうか聞きたいんですよ。
・小池氏 記憶にないですよ。
・鳥越氏 まあ、実際にはテロップに出てますからね。
・小池氏 それは失礼しました。
・鳥越氏 これはガン・サバイバーに対する大変な差別ですよ。偏見ですよ。
・小池氏 もし言っていたならば、失礼なことを申しあげました。
・鳥越氏 失礼で済まされますか。僕に対する問題じゃない。
      ガン・サバイバーは何十万、何百万といるんですよ。そういう人たちに
      「1回がんになったら、あなたはもう何もできないんだ」と決めつけるのは…。
・小池氏 いや、そこまでは言ってないですよ。それを決めつけているのは鳥越さんでしょ。
      これが選挙なんですよ、坂上さん。
・司会の坂上忍 急に僕に振られましたね。
・鳥越氏 病み上がりというレッテルを人にはって、差別をする。
      ガン・サバイバーは何もできないというイメージを与える。
・小池氏 そこまで広げて言っておりません。大変お気遣いをしているわけです、鳥越さんに対して。
・鳥越氏 え?
・小池氏 これから長い(選挙戦の期間)がありますから。逆に言えば、そこの部分しかご質問はないんですか。
・鳥越氏 僕は別に何も思ってません。一般のガン・サバイバーがどう思っているか、僕は非常に…。
・小池氏 これからはがん検診も含めて、保険会社のコマーシャルじゃないですけど、ぜひ徹底してやっていきたい。
 この舌戦を見た坂上は「オレだったら、ちびっちゃう」と迫力に驚いた様子。
小池氏は「これなんか政策論争のうちに入らない。政策論争の場を自ら放棄されるのは良くない」と鳥越氏を批判した。

(※最初提示された動画は削除されたが、下で会話を聴くことが出来る)
https://youtu.be/4rVZsyI2u5w
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 書き起こしは一字一句正確なものではないが、大要はつかめよう。鳥越氏の発言は、被害妄想気味である。もともと被差別意識が強いのか、認知症のため感情的になりやすくなったのか。都知事の候補者が公開の場で行う討論のレベルではない。
 私は録画を見た。鳥越氏は、小池氏が街頭演説で「病み上がりの人を連れてきてどうするんだ」と言った、と決めつけて激高した。だが、鳥越氏が手にしていたニュース番組「every」のテロップは「病み上がりの人をただ連れて来ればいいというものではないんです」と書いてあった。お粗末である。被害妄想による言いがかりである。
https://twitter.com/kagometonnka…/status/755307332863533056…
 「病み上がりの人」という発言の有無を追求する鳥越氏に対し、小池氏は「もし言っていたならば、失礼なことを申しあげました」と穏やかに応答した。鳥越氏は、それでも激高し、自分だけでなく、何十万、何百万、東京にいるガンサバイバーへの差別だ、偏見だ、何もできないというのか等と極端に誇張して非難した。小池氏は「そこまで広げて言っておりません」と明確に、また上品に受け答えをしていた。
 小池氏が「病み上がりの人」やガンサバイバーを差別したり、偏見を持っているとは、到底思えないやりとりだった。実は、小池氏は国会議員時代に、末期がんの母親を本人の希望に沿って自宅で介護したそうである。また自身は子宮全摘手術を受けているそうである。病者の辛さや心の痛みを知っている人なのだろう。またそれを公の討論で、売り物にしない奥ゆかしさ、節度を持っている人なのだと私は思う。
http://hinomoto.jpn.org/archives/296356.html
 なお、小池氏の発言は「病み上がりの人をただ連れて来ればいいというものではないんです」という言葉の前に、「政策も何も無い人」という言葉が発せられていた。つまり、「政策も何も無い人、病み上がりの人をただ連れて来ればいいというものではないんです」と言っている。ただ「病み上がりの人」と言ったのではない。またこの発言は、鳥越氏を直接批判したのではなく、「ただ連れて来れば」と言っているように、鳥越氏を担ぎ出した野党4党を批判しているのである。
 鳥越氏は、都知事を目指すのであれば、その「政策も何も無い人」というところに堂々と反論し、政策を具体的に示すべきだった。むしろ、それができないから、「病み上がりの人」の文言に感情的に反発し、醜態を全国にさらしたのである。病み上がりであろうがなかろうが、ガンサバイバーであろうがなかろうが、問われるのは政策である。このやりとりは鳥越氏の能力の程度を、隠すことなく表している。

 もう一つ付け加えるべき事実がある。鳥越氏は、「病み上がりの人と言うのは癌サバイバーに対する大変な差別ですよ! 偏見ですよ!」と声を荒げて、小池氏を非難した。だが、鳥越氏は、今年3月23日に外国人記者クラブの会見で「第一次安倍政権でお腹の具合が悪いとか言って辞めちゃいましたけど」と、当時潰瘍性大腸炎という難病を患っていた安倍首相を揶揄していた。他人に対しては公然と悪口を言っていながら、自分のことをちょっと言われると過剰反応する――これは、人格的に問題があると私は思う。
 なお、鳥越氏はガンだけでなく、メニエール病も患っている。本人が2001年ころ発症としたと発言し、耳鳴り・難聴・めまいを訴えている。
http://www.replantrecords.com/?p=128
 この病気は完治が難しい。これからも、症状は続くだろう。都の知事職という激務を担うには、相当厳しい健康状態と思われる。

 鳥越氏は、もし体調の悪い時に、都政の重要な会議や行事があったら、知事として責務を果たせるのか。テロ・地震等の緊急事態が起ったら、都民の生命と財産を守れるのか。一人で自由な言論活動をするジャーナリストと、1350万人の都民の暮らしと将来に関わる知事は、立場が全く違う。そのことを、鳥越氏に理解させるのが、政治のプロや有識者の役割だろう。民進党などの野党の政治家には、それのできる人間が誰一人いないようである。能力の不足というより、良心を欠くというべきだろう。

 次回に続く。
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都知事選3~鳥越氏の巣鴨演説は、公選法違反の疑いも

2016-07-23 09:30:21 | 時事
 東京都知事選に民進党等の野党4党が推薦して出馬した鳥越俊太郎氏は、過去に次のような発言をしている。彼の思想・見解の特徴をうまくまとめているものがあるので、拝借する。



 リベラルというよりは左翼であり、また極めて中国寄りである。まずこうした基本的な思想・見解を確認する必要がある。彼は、かつての筑紫哲也氏以上に偏向した左翼ジャーナリストである。鳥越氏は、かつて「日本人の不祥事対応が下手な理由は、神道(多神教)の考えと、昭和天皇の戦争責任を問わなかったから」 という趣旨の発言をしている。左翼の典型的な歴史観である。鳥越氏の父親は、福岡では知られた共産党員だという。
https://t.co/StTcfNJFp8
 今回の都知事選の最大の争点は、こうした思想・見解を持つ人物を日本の首都・東京の長に選ぶのかどうかにある。
 鳥越氏は、7月10日の参院選の結果を見て、都知事選への立候補を思い立ったという。参院選の結果、いわゆる改憲勢力が3分の2超の議席を獲得した。鳥越氏は、これに危機感を抱き、憲法改正を阻止するために、知事選に出たのである。

 突然の立候補だから、鳥越氏は、都政についてどういう政策を掲げるか、全く準備不足である。語るのは、国政レベルのことがほとんどで、都知事として東京をどうしたいのか、具体的な政策を示すことが出来ていない。その極みが、巣鴨での演説である。
 鳥越氏は、7月18日高齢者の集まることで有名な東京・巣鴨で街頭演説を行った。応援演説に続いて、本人が登壇すると、わずか1分程度で終わった。しかも内容は歌手の森進一氏の紹介だけだった。政策については発言なし。暑いさなか集まった多くの高齢者に対して、これはひどい。聴衆から怒りや落胆の声があがったと聞く。
 詳しくは19日付の産経新聞が書いた。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
http://www.sankei.com/・・・/news/160719/plt1607190015-n1.html

 東京都知事選(7月31日投開票)で、民進党や共産党など野党4党が候補に推薦したジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)が18日、豊島区巣鴨の巣鴨地蔵通り商店街で街頭演説を行った際、わずか約40秒という演説時間の短さに集まった聴衆からブーイングが起きる騒ぎがあった。
 この日は気温31度という炎天下。鳥越氏はツイッターなどで午後1時から街頭演説を行うと予告していたが、集まった中高年ら約500人の前に約20分遅れで現れた。
 商店街を歩いて登場した鳥越氏は「巣鴨とげぬき地蔵通りにお集まりの皆さん、私、鳥越俊太郎でございます」とあいさつ。その後「今回、都知事選に立候補しました。最後まで戦い抜くつもりです。どうかご支援ください」と続けた後に「今回は私の30年、40年来の友人である歌手の森進一さんが応援に駆けつけてくださいました。早速バトンを渡したいと思います」と演説しただけで、応援演説に駆けつけた森進一さん(68)に早々とバトンタッチした。
 この間、わずか約40秒。政策について具体的な言及は一切無い。鳥越さんが森さんを紹介すると、歓声が。続けて「皆知ってるよね? 森さん。知ってるよね? あの森さんだよ」と聴衆に繰り返した。
登壇した森さんは「40年近くのつきあいになりますが、都知事に望むのはクリーンさだと思うんです。東京都民の一人として高齢者として鳥越さんに託したい」などと鳥越氏をアピールした。森さんの話もわずか約1分10秒。このあと、聴衆から「歌ってー」とリクエストがあり、「えり~いもの~」と、名曲「襟裳岬」のサビを披露した。
 その直後、司会が「次の遊説地への時間が迫ってまいりました」とアナウンスすると、聴衆からは「えー!?」「何だよ!」などとブーイングが。鳥越氏が乗って来た車まで歩く間も、聴衆からは「政策の演説してよ」「30分以上待ってたのに」「こんなことしてちゃだめだよ」などの怒号がとんだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 応援演説で、鳥越氏は、プロ歌手の森進一氏に歌を歌わせた。この行為は、公職選挙法違反になる可能性があるという。弁護士法人ALG&Associates弁護士の山室裕幸氏は、以下のように指摘している。
 「プロの歌手である森氏の歌というものは、通常は高いお金を払って聴きに行くものですから、客観的な経済的価値が認められる無形の財産であるといえます。そのため、候補者等が聴衆に対して無償で森氏の歌を聴く機会を与えるということは、聴衆に対して物品を提供する行為と実質的に同義であるといえます。
 したがって、鳥越氏の行為は同法における『寄附』や『財産上の利益の供与』に該当すると解釈することができるため、候補者等が選挙区内にある者に対し、名義を問わず寄附をすることを禁止している同法第199条の2第1項(公職の候補者等の寄附の禁止)や、候補者等が当選等を目的として有権者に財産上の利益を供与することなどを買収罪として規定している同法第221条第1項第1号に抵触する可能性が十分に認められると考えられます」
山室弁護士は、今回の行為が公選法違反に該当すると判断された場合、鳥越氏には刑事罰が科されることになるという。
 「まず、同法第199条の2第1項に違反すると判断された場合には、1年以下の禁固または30万円以下の罰金が科せられることになります(同法第249条の2第1項)。さらに、同法第221条第1項第1号の買収罪に該当すると判断された場合には、3年以下の懲役もしくは禁固または50万円以下の罰金という重い刑罰が科せられることになります」と。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160720-00010010-bjournal-soci

 次回に続く。
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都知事選2~浮かび上がった自民党都連の問題体質

2016-07-22 06:28:22 | イスラーム
 東京都知事選まで、あと10日を切った。東京都知事選について、私は、7月15日ブログに拙稿「大混戦の東京都知事選~どう考えるか」を掲載した。
http://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/31761c969116c059f864b360dd56d635
 その後、SNSに書いたものに編集・加筆をして、短期集中連載する。

 今回の都知事選を通じて、自民党都連の問題体質が浮かび上がってきた。7月11日自民党都連は、所属議員だけでなく、その親族も含めて、推薦候補以外を応援したら除名等の処分を下すと通達した。共産党でもあるまいに、と有権者の反発を買った。



 通達後、都連会長の石原伸晃氏の弟、石原良純氏がテレビ番組で、反自民の鳥越俊太郎氏を評価する発言をした。有名人がテレビで発言したのだから、影響は少なくない。都連は通達に則り、会長の石原伸晃氏を除名にしないと、通達は事実上、空文化する。
 だいたい自民党は、小池百合子氏を除名にしていない。都連等に相談せず、また党からの推薦を受けずに出馬した小池氏を除名せずに、その応援をした者を除名するというのは、矛盾している。小池氏を除名処分にすると、有権者の反発や同情を呼ぶのが怖いからだろう。
 都連の石原伸晃会長、内田茂幹事長は、愚かなことをやったものである。都連の体質を自ら露呈し、有権者の批判を巻き起こしただけである。
 自民党は、都連の改革をしないと、真に国民の信頼を得られる政党に改善されないだろう。

 自民党都連が先の通達を出した翌々日の7月13日元都知事の猪瀬直樹氏が衝撃発言を行った。夕刊フジと産経新聞が次のように報道した。

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●産経ニュース 平成28年7月15日

http://www.sankei.com/politics/news/160715/plt1607150009-n1.html
 猪瀬直樹元東京都知事がインターネット上のインタビューで、「都議会のドン」に関する衝撃的な発言を炸裂(さくれつ)させた。2011年に自殺した自民党都議が、ドンのいじめに遭っていた-というすさまじい内容だ。猪瀬氏は自身のツイッターで、遺書ととれる「殴り書き」の公開にまで踏み切った。都知事選を直撃しかねない、強烈な「爆弾」が投げ込まれた格好だ。(夕刊フジ)

 インタビューが掲載されたのは、ニュース共有サービス「NEWS PICKS」(ニューズピックス)で、13日に公開された。
 猪瀬氏は、自民党都議の樺山卓司(かばやま・たかし)氏(当時)が、11年7月1日に自宅で自殺した原因について、「(都連実力者の)A氏にあります(中略)。A氏に何をされたかというと、都議会議員の集まりの中で嫌がらせ的に罵倒されたり、議長になれたのにならせてもらえなかったり、ギリギリといじめ抜かれた(中略)。『反A氏』の声を上げると粛清されてしまう-そんな世界が都議会にはあるわけです」と語っているのだ。
 猪瀬氏が名指ししたA氏は、都知事選に出馬した小池百合子元防衛相も「都議会のドン」と呼び、注目を集めたことでも知られる。
 猪瀬氏は先日、樺山氏の親族から「父は憤死した」との連絡を受け、遺書を見せてもらったという。猪瀬氏は証拠を示すかのように自身のツイッターで遺書を公開した。
その遺書には、《これは全マスコミに発表して下さい。Aを許さない!!人間性のひとかけらもないA。来世では必ず報服(原文ママ)します!御覚悟!!自民党の皆さん。旧い自民党を破壊して下さい》という壮絶な殴り書きが確認できる。
 なお、産経新聞は11年7月2日付朝刊で、樺山氏が1日未明に死亡したとの記事を掲載し、「警視庁は、自殺の可能性が高いとみて調べている」と報じている。
 猪瀬氏が投げ込んだ「爆弾」は、都知事選を「A氏ら自民党都連に支援された増田寛也元総務相」と「A氏らと戦う小池氏」という構図にするのか。猪瀬氏はインタビューの中で、小池氏について「期待したい」と語っている。(略)
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 文中でA氏として名が伏せられているは、都議会のドンこと内田茂都議である。自民党都連幹事長である。自殺した樺山卓司氏の遺書とは、次のものである。



 選挙期間の序盤に、問題の核心部分が鮮やかに浮かび上がった。ここで正邪善悪を明らかにして、大きな膿を出さないと、東京都は健全化されないだろう。
 猪瀬氏の衝撃発言のもとの記事は、下記に開催されている。
https://newspicks.com/news/1663515/

 元都知事であり都議会の実態を知る人物の発言だから、重みがある。また都知事選の序盤で公表したのは、発言のタイミングがよかった。猪瀬氏はお金の問題で辞めたが、東京都の浄化に貢献することで、責任を果たしてほしいものである。

 自民党の推薦を受けずに立候補した小池百合子氏は、こうした自民党都連のあり方を変えようと改革の意思を明らかにしている。7月10日小池氏はツイッターで、次のように決意表明していた。

 「7月10日: 今夜8時参議院選挙の終了とともに、自民党都連への推薦願いを取り下げに党本部へ参りました。14日からの都知事選には推薦なしで出馬いたします。「都議会のドン」やひと握りの幹部による都政運営を改め、都民のための「東京大改革」を進めます。」
https://twitter.com/ecoyuri/status/752102006597165058

 このツイートが7月10日であったことに注目したい。自民等都連の除名等通達や猪瀬元都知事の爆弾発言で、都連の問題点が、世に知られるようになる前である。なぜ彼女が都連幹部に対して無礼とも映る行動をあえてしたのか。今は多くの人が理解している。この決意を生かさなければ、都政の改革はなしえないだろう。
 その心意気は立派である。一方、自民・公明・こころが推薦する増田寛也氏は、この問題に取り組もうとしていない。これは、候補者の誰に一票を投ずるかの選択において、重要なポイントである。

 都知事選で小池百合子氏がたった一人で戦いを挑んだ「都議会のドン」こと内田茂自民党都連幹事長については、暴力団との関係が噂されてきたが、次のような情報が広がっている。
 ――警視庁は、内田茂自由民主党東京都連幹事長を指定暴力団山口組の組員と義兄弟の契りを交わしたとして、現在、徹底捜査中である。余罪有り。内田氏の姉の夫が工藤会のヤクザだったーーー。
 真偽の解明が待たれる。

 次回に続く。
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