goo blog サービス終了のお知らせ 

テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 記録を、歴史を、いま ~

2021-06-10 23:44:00 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あちゅちゅいィ~ッ!」
「がるるぐるがるるっ!」(←訳:虎です!真夏ですかっ!)

 こんにちは、ネーさです。
 熱中症の恐怖を
 ひしひしと感じる連日の暑さ……
 ほどよく冷やした紅茶を飲みながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~!

  


 
     ―― 歴史のなかの地震・噴火 ――



 著者は加納靖之さん・杉浦玲子さん・榎原雅治さん・佐竹健治さん、
 2021年3月に発行されました。
 『過去が示す未来』と副題が付されています。

 地震と噴火――

 日本列島に暮らす私たちは
 多くの自然災害から
 逃れることが出来ませんが、
 わけても、地震・噴火という
 ふたつの災害は
 “天敵”であると言っても大袈裟じゃないわね。

「よそくゥするのはァ~」
「ぐるるるる!」(←訳:難しいよう!)

 この御本では、
 とことん”過去の事例“を掘り起こし、
 何が起こったか、
 被害はどのようなものだったか、
 どのような対処がなされたのか、
 さまざまな角度から調べ上げてゆきます。

 本文は、

 第一章『東北の地震』
 第二章『南海トラフの地震』
 第三章『連動する内陸地震』
 第四章『首都圏の地震』
 第五章『歴史地震研究の歩みとこれから』

 と、五つの章で構成されていて、
 未だ記憶に生々しい
 東日本大震災から始まり……と思ったら?

「いきなりィ~へいあんッ??」
「がるるるるる?」(←訳:千年以上も昔?)

 貞観11年、
 西暦では862年のこと、
 陸奥の国で大きな地震がありました。

 東日本大震災との類似を指摘し、
 三陸地方では他にも
 大地震があったという記録を引用しながら、
 第二章に進むと、
 西日本でもまた、
 幾つもの地震の記録が。

 そして、
 富士山の噴火による災害に関しても
 データや図版が記載されていて。

「ちけいィがァ、かわッちゃうゥ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:溶岩流が樹海へ!)

 富士山噴火、なんていうと、
 SFみたいですけれど……
 決して空想譚ではないのだと、
 背筋が冷える思いです。

 それに、
 慄然とさせられたのは、
 明治24年(1891年)の
 濃尾地震(M8.0)……

 国内最大級の内陸地震、ですって?
 
「しらなかッたでス!」
「がるるぐるるる……!」(←訳:そんな大地震が……!)

 熊本の地震、
 関東大震災や富士山の噴火、
 安政の地震、
 もっと遡って
 天正の地震、
 文禄の地震……

 報道などで
 東日本大震災が取り上げられるたび、
 地震への意識を強くしてきたつもり……でしたが、
 いいえ、まだ足りませんでした。

「もッとォ、かんがえなくちゃッ!」
「ぐっるがるるるるぅ!」(←訳:もっと知らなくちゃ!)

 いま、あらためて見詰め直す、
 過去の記録。
 そこからは、たぶん、
 災害を乗り越える方法を
 汲み取ることも出来ようか、と切に期待して。

 ノンフィクション好きな方々に、
 歴史好きな方々に、
 いえ、敢えて全活字マニアさんに
 手に取っていただきたい力作です。
 みなさま、ぜひ!

 
 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ~ あたたかな日の色の果実 ~ | トップ | ~ クリーチャーたち ~ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

ブックス」カテゴリの最新記事