「こんにちわッ、テディちゃでス!
わほゥ! こんざつゥしてないィ??」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!週末は混むかも!)
こんにちは、ネーさです。
先日ご紹介しました福島県立美術館の
『東日本大震災復興祈念 伊藤若冲展』(~5/6)ですが、
まだ始まったばかりとあってか、
そう混雑していないようですよ。
(ただ駐車場は午前の早い時刻にすぐ満杯になってしまうとか…)
若冲さんの作品を間近に鑑賞した方々は、
観光をかねて、ぜひ!!
さあ、ではここからは読書タイムです。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― モーツァルトのムクドリ ――
著者はライアンダ・リン・ハウプトさん、
原著は2017年に、画像の日本語版は2018年9月に発行されました。
英語原題は『Mozart's Starling』、
『天才を支えたさえずり』と日本語副題が付されています。
「むくどりッてェ、あのォ?」
「ぐるるがるぐるるがるる!」(←訳:大群で飛ぶワルいヤツら!)
そうね……
野鳥のムクドリに関しては、
“良いイメージなし”が世界共通認識なのよね……。
著者・ハウプトさんも、
御本冒頭の『前奏曲』で、
《アメリカ一嫌われている鳥》だと認め、
鳥類学者さんたちにも
《愛すべき鳥ではない》と、
そっぽを向かれちゃってる始末……。
「ところがァ、どすこォ~いィ!」
「がっるるぐるぅ!」(←訳:どっこいでしょ!)
そう、ところが、なのでした。
モーツァルトさんは違ったのです。
ペットとして、ムクドリを可愛がっていた――
これは、伝説や伝聞ではなくて、全き事実。
「あのォうるさいィとりをォ??」
「ぐるるる??」(←訳:可愛がる??)
ええ、日時もはっきり判っているんですよ。
1784年5月27日、
ウィーンのグラーペン通り。
或る旋律を耳にしたモーツァルトさんは
その音を辿り、
小鳥店の扉をくぐって、
籠に入れられた一羽のムクドリに出会ったのでした。
“Das war schon!”(それは美しかった!)
と、モーツァルトさんは支出簿に記して、
34クロイツァーと引き換えに、
ムクドリを自宅に連れ帰ります。
「ものずきィ~!」
「がるるるぐっるぅるるる~…」(←訳:ホントに飼っちゃうんだ~…)
それは、気まぐれ、だったのでしょうか。
好奇心か、ヒマつぶしだったのでしょうか。
著者・ハウプトさんは、
単なる気まぐれやヒマつぶしだったとは考えません。
ムクドリがモーツァルトのもとで過ごした時期は、
モーツァルトさんの人生が最も充実した期間と
重なっています。
8つのピアノ協奏曲、3つの交響曲、
『フィガロの結婚』を著したときも、
ハイドンさんを招待して
客間で四重奏曲を初演したときも、
モーツァルト家に男児ふたりが誕生したときも、
そのうちのひとりが幼くして世を去ったときも、
ずっとずっと、
ムクドリはモーツァルトさんのかたわらに在った……
そこに何の意味もないさ、などと誰が言えるでしょう。
「ひとりとォ、いちわのォ?」
「ぐるがる?」(←訳:音の旅路?)
ムクドリとの生活はどんなものなのか?
実感実証すべく、
ハウプトさんはムクドリの仔を飼い始めます。
手元で日々育ってゆくムクドリ、
カーメンと名付けたムクドリを見守りながら、
ハウプトさんの眼に
より鮮やかに、より痛切に、
明らかになってゆくモーツァルトさんの貌、
その生涯とは。
「ゆだんッしてるとォ~…」
「がるる……」(←訳:つい涙……)
もの哀しくも力強い、
ハウプトさん入魂の『終楽章』を読了すれば、
ムクドリへの見方・感じ方が
必ずや一変すること必至のノンフィクション作品は
歴史好きさん&音楽好きさんに、
いえ、全活字マニアさんにおすすめです。
一羽のムクドリに想いを託し、
皆さま、ぜひ、一読を♪
わほゥ! こんざつゥしてないィ??」
「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!週末は混むかも!)
こんにちは、ネーさです。
先日ご紹介しました福島県立美術館の
『東日本大震災復興祈念 伊藤若冲展』(~5/6)ですが、
まだ始まったばかりとあってか、
そう混雑していないようですよ。
(ただ駐車場は午前の早い時刻にすぐ満杯になってしまうとか…)
若冲さんの作品を間近に鑑賞した方々は、
観光をかねて、ぜひ!!
さあ、ではここからは読書タイムです。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― モーツァルトのムクドリ ――
著者はライアンダ・リン・ハウプトさん、
原著は2017年に、画像の日本語版は2018年9月に発行されました。
英語原題は『Mozart's Starling』、
『天才を支えたさえずり』と日本語副題が付されています。
「むくどりッてェ、あのォ?」
「ぐるるがるぐるるがるる!」(←訳:大群で飛ぶワルいヤツら!)
そうね……
野鳥のムクドリに関しては、
“良いイメージなし”が世界共通認識なのよね……。
著者・ハウプトさんも、
御本冒頭の『前奏曲』で、
《アメリカ一嫌われている鳥》だと認め、
鳥類学者さんたちにも
《愛すべき鳥ではない》と、
そっぽを向かれちゃってる始末……。
「ところがァ、どすこォ~いィ!」
「がっるるぐるぅ!」(←訳:どっこいでしょ!)
そう、ところが、なのでした。
モーツァルトさんは違ったのです。
ペットとして、ムクドリを可愛がっていた――
これは、伝説や伝聞ではなくて、全き事実。
「あのォうるさいィとりをォ??」
「ぐるるる??」(←訳:可愛がる??)
ええ、日時もはっきり判っているんですよ。
1784年5月27日、
ウィーンのグラーペン通り。
或る旋律を耳にしたモーツァルトさんは
その音を辿り、
小鳥店の扉をくぐって、
籠に入れられた一羽のムクドリに出会ったのでした。
“Das war schon!”(それは美しかった!)
と、モーツァルトさんは支出簿に記して、
34クロイツァーと引き換えに、
ムクドリを自宅に連れ帰ります。
「ものずきィ~!」
「がるるるぐっるぅるるる~…」(←訳:ホントに飼っちゃうんだ~…)
それは、気まぐれ、だったのでしょうか。
好奇心か、ヒマつぶしだったのでしょうか。
著者・ハウプトさんは、
単なる気まぐれやヒマつぶしだったとは考えません。
ムクドリがモーツァルトのもとで過ごした時期は、
モーツァルトさんの人生が最も充実した期間と
重なっています。
8つのピアノ協奏曲、3つの交響曲、
『フィガロの結婚』を著したときも、
ハイドンさんを招待して
客間で四重奏曲を初演したときも、
モーツァルト家に男児ふたりが誕生したときも、
そのうちのひとりが幼くして世を去ったときも、
ずっとずっと、
ムクドリはモーツァルトさんのかたわらに在った……
そこに何の意味もないさ、などと誰が言えるでしょう。
「ひとりとォ、いちわのォ?」
「ぐるがる?」(←訳:音の旅路?)
ムクドリとの生活はどんなものなのか?
実感実証すべく、
ハウプトさんはムクドリの仔を飼い始めます。
手元で日々育ってゆくムクドリ、
カーメンと名付けたムクドリを見守りながら、
ハウプトさんの眼に
より鮮やかに、より痛切に、
明らかになってゆくモーツァルトさんの貌、
その生涯とは。
「ゆだんッしてるとォ~…」
「がるる……」(←訳:つい涙……)
もの哀しくも力強い、
ハウプトさん入魂の『終楽章』を読了すれば、
ムクドリへの見方・感じ方が
必ずや一変すること必至のノンフィクション作品は
歴史好きさん&音楽好きさんに、
いえ、全活字マニアさんにおすすめです。
一羽のムクドリに想いを託し、
皆さま、ぜひ、一読を♪
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