テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

パラドックス、ありや?なしや?

2012-10-16 23:24:50 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 皆さま、今日10月16日の『Google』トップページを御覧になりましたか~?

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うほほゥッ♪ きゃわゆいィでス!」
「がるる!ぐるぐるがるる!」(←訳:虎です!可愛い動画だね!)

 『田中久重 生誕2013周年記念』の動画は《文字書き人形》がテーマです。
 “からくり儀右衛門(ぎえもん)”こと田中久重(たなか・ひさしげ)さん(1799~1881)は、
 江戸時代末期~明治初期に生きた天才発明家さんでした。
 その代表作は、《文字書き人形》と《弓曳き童子》、
 和時計《万年自鳴鐘》(別名を万年時計)!

「ひゃわゥ! ちょうぜつゥぎこうッ!」
「ぐるぐるーがるー!」(←訳:アンビリーバボー!)

 からくり儀右衛門さんとはちょっと違いますけれど、
 本日の読書タイムに登場するのも……発明にまつわる小説作品です。
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  


 
                ―― ブラックアウト ――



 著者はコニー・ウィリスさん、原著は2010年に、日本語版は2012年8月に発行されました。
 英原題は『BLACKOUT』、
 裏表紙の筋書きにも明記されているので
 スッパリ言っちゃいますけれど、これは……

 時間旅行の物語!!

「じかんりょこうッてェ……!」
「がるるぐるるる!?!」(←訳:タイムトラベル!?!)

 そうです、タイムトラベル!

 からくり儀右衛門さんが発明したのは
 複雑にして美しい《万年自鳴鐘》でしたけれど、
 2060年の英国オックスフォード大学で稼動中の大発明品は、
 タイムトラベルマシン――時間遡行装置。

 しかも、この装置、飾り物ではありません。
 試験段階をとうに過ぎて、
 既に何名もの人間を
 時間の彼方へと送り出しているんです。

「……どらえもんのォ、せかいィみたいィでスゥ!」
「ぐるがるぐる!」(←訳:目が回りそう!)

 時間旅行へ出掛けるのは、
 オックスフォード大学の史学生さんたち。

 彼&彼女たちは、
 《現地調査》をするため、
 万全の準備を整えて
 過去へと出発してゆきます。
 目的地の言葉の発音を習得し、
 その頃にふさわしい衣服をあつらえ、
 お金だって当時の物を揃えます。
 当然ながら、知識や情報も詰め込めるだけ詰め込んで。

 でも、目的の時点が、普通じゃない、となると――

「……ふつーじゃないィ、でスかァ??」
「ぐるがるぐるるるがる!」(←訳:なんだか怪しい雲行き!)

 今回、三人の史学生さんの目的時点となったのは、
 1940年のロンドン。
 つまり、第二次世界大戦真っ只中です。
 毎夜の燈火管制。
 空襲警報。
 絵空事ではない、戦争が行われている時代……!

「それはァ、きけんッ、でスよゥ!」
「ぐるるるー!」(←訳:無謀だよー!)

 時を超えての危険な調査、
 いえ、危険か否かよりも
 大事な問題がありますよね?
 未来の人間が過去へ行ったら、
 歴史に変化が起きてしまうのではないのか?
 たとえ小さくても、
 変化が生じたなら、
 未来の歴史にもズレが……?

「かんがえるゥだけでェ~…」
「がるる!」(←訳:鳥肌が!)

 骨太かつ壮大な物語は、
 ミステリ作品専門の『ハヤカワポケットミステリ』と
 ほぼ瓜二つ?な体裁の
 『新☆ハヤカワ・SF・シリーズ』より刊行された《歴史観察SF》!
 いったいどうなる?とハラハラしながら、
 SF好きさんもミステリ好きさんも、
 ぜひ一読を~♪

「ながァ~いィ、おはなしィでスけどォッ!」
「ぐるがるるるー!」(←訳:挑戦してねー!)


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