「こんにちわッ、テディちゃでス!
あわわわッ、たいへんでスゥ~!」
「がるる!ぐるるるぅ~!」(←訳:虎です!忘れ物だぁ~!)
こんにちは、ネーさです。
昨日スーパーでお買い物をした際に、
お財布とスマホが置き忘れられているのを発見!
もう大急ぎで店員さんに報せましたよ。
早く落とし主さんの元に届けられますようにと願いつつ、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 糸暦 ――
著者は小川糸(おがわ・いと)さん、2023年4月に発行されました。
前回記事に続いて、今回のテーマも、そう、
《美味しいもの》……!
この御本は、
著者・小川さんによる、
卯月(4月)から弥生(3月)までの“12ヶ月“をめぐるエッセイ、
季節を楽しむレシピ6篇と、
山形県の山菜料理店『出羽屋(でわや)』さんを訪れる旅行記、
の3つのパートから構成されていて、
《美味しいもの》と《美味しいものの思い出》が
ぎっしり詰まっています。
「ふむむゥ! やまがたけんッ?」
「ぐるるがるるぐる?」(←訳:美食は山形にあり?)
小川さんの故郷は、山形県。
少女時代の小川さんを、
これは美味しい!と喜ばせたのも、
山形の野山が与えてくれる”恵み“でした。
12ヶ月のエッセイ中、
『文月』で語られているのは、
笹巻き(ささまき)という山形の郷土菓子です。
餅米を笹の葉で包んで、熱湯で茹でて、
一晩風に当てて冷まして。
これに、砂糖と塩で味付けした
きな粉をまぶしていただく。
って、作り方を書くのは簡単ですけれど、
笹の巻き方にはコツが要りますし、
各家庭で微妙に味が違うし、それでも。
《人生で最後に食べたいおやつは、笹巻きかもしれない》
と小川さんに言わしめる、
なつかしくも愛しい餅菓子なのでした。
「たべてみたいィでスゥ!」
「がるるるぐるぅ?」(←訳:どんな味かなぁ?)
御本後半の、
出羽屋さんを訪ねる
『旬の山菜とキノコを味わう旅』でも、
美味しいもの好きな方々を誘惑するお料理や食材が
これでもか~!と登場いたします。
山菜豆腐、胡桃味噌添え。
山菜のお浸し盛り合わせ。
フキノトウうどん、山菜の天ぷら。
ツキノワグマと浅葱、山椒の芽の鍋料理。
山菜のサラダと最上鴨。
桜鱒とウコギのごはんに、お味噌汁。
ウドを使った山のケーキ……。
「ほわァ~♪」
「ぐる~♫」
食いしん坊さんに、旅好きな方々に
激おすすめのこの御本には、
実はもうひとつ、”見どころ“があります。
12ヶ月のエッセイを飾るのは
杉本さなえ さんが描く繊細なイラストの数々。
とりわけ、53ページの、
栗の画は必見です!
という訳で、
文章もイラストも楽しめる食暦本を、
皆さま、ぜひ手に取ってみてくださいね~♪