goo blog サービス終了のお知らせ 

テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 季節の宴と、山形の美味 ~

2023-08-13 22:08:56 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 あわわわッ、たいへんでスゥ~!」

「がるる!ぐるるるぅ~!」(←訳:虎です!忘れ物だぁ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 昨日スーパーでお買い物をした際に、

 お財布とスマホが置き忘れられているのを発見!

 もう大急ぎで店員さんに報せましたよ。

 早く落とし主さんの元に届けられますようにと願いつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

            ―― 糸暦 ――

 

 

 著者は小川糸(おがわ・いと)さん、2023年4月に発行されました。

 前回記事に続いて、今回のテーマも、そう、

 《美味しいもの》……!

 

 この御本は、

 著者・小川さんによる、

 卯月(4月)から弥生(3月)までの“12ヶ月“をめぐるエッセイ、

 季節を楽しむレシピ6篇と、

 山形県の山菜料理店『出羽屋(でわや)』さんを訪れる旅行記、

 の3つのパートから構成されていて、

 《美味しいもの》と《美味しいものの思い出》が

 ぎっしり詰まっています。

 

「ふむむゥ! やまがたけんッ?」

「ぐるるがるるぐる?」(←訳:美食は山形にあり?)

 

 小川さんの故郷は、山形県。

 少女時代の小川さんを、

 これは美味しい!と喜ばせたのも、

 山形の野山が与えてくれる”恵み“でした。

 

 12ヶ月のエッセイ中、

 『文月』で語られているのは、

 笹巻き(ささまき)という山形の郷土菓子です。

 

 餅米を笹の葉で包んで、熱湯で茹でて、

 一晩風に当てて冷まして。

 これに、砂糖と塩で味付けした

 きな粉をまぶしていただく。

 

 って、作り方を書くのは簡単ですけれど、

 笹の巻き方にはコツが要りますし、

 各家庭で微妙に味が違うし、それでも。

 

 《人生で最後に食べたいおやつは、笹巻きかもしれない》

 

 と小川さんに言わしめる、

 なつかしくも愛しい餅菓子なのでした。

 

「たべてみたいィでスゥ!」

「がるるるぐるぅ?」(←訳:どんな味かなぁ?)

 

 御本後半の、

 出羽屋さんを訪ねる

 『旬の山菜とキノコを味わう旅』でも、

 美味しいもの好きな方々を誘惑するお料理や食材が

 これでもか~!と登場いたします。

 

 山菜豆腐、胡桃味噌添え。

 山菜のお浸し盛り合わせ。

 フキノトウうどん、山菜の天ぷら。

 ツキノワグマと浅葱、山椒の芽の鍋料理。

 山菜のサラダと最上鴨。

 桜鱒とウコギのごはんに、お味噌汁。

 ウドを使った山のケーキ……。

 

「ほわァ~♪」

「ぐる~♫」

 

 食いしん坊さんに、旅好きな方々に

 激おすすめのこの御本には、

 実はもうひとつ、”見どころ“があります。

 

 12ヶ月のエッセイを飾るのは

 杉本さなえ さんが描く繊細なイラストの数々。

 とりわけ、53ページの、

 栗の画は必見です!

 

 という訳で、

 文章もイラストも楽しめる食暦本を、

 皆さま、ぜひ手に取ってみてくださいね~♪