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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ お江戸の、チャリリ~ン! ~

2021-10-28 23:33:51 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ちゃりィ~んッ?」
「がるる!ぐぅるるる!」(←訳:虎です!ちゃりりん!)
 
 こんにちは、ネーさです。
 ああ、もうすぐ神無月も終わりますね……
 会社さんによっては、
 ウチは10月末が決算なんだ!
 と大忙し中の方々もおられることでしょう。
 そこで、本日の読書タイムは、
 お金をテーマとする
 こちらの御本を、どうぞ~♪

  



      ―― 江戸のお勘定 ――



 著者は大石学(おおいし・まなぶ)さん、
 2021年8月に発行されました。
 私たちの知らない世界……
 それは、江戸の物価。

 お江戸の時代、
 食品は、
 生活必需品は、
 ささやかな娯楽費は、
 いったい《おいくら?》だったのか。

 著者・大石さんのガイドに従って、
 さあ、覗いてみましょう♫

「おおばんッ、こばんッ!」
「ぐるが~っる!」(←訳:ハウマ~ッチ!)

 序章『江戸時代のお金』では、
 江戸の貨幣の基本が
 四進法であったことが解説されています。

 換算レート図が掲載されていて、
 これがものすっごく分かりやすいわ!

 当時のお金を、
 生活感覚を加味して、
 現在のお金に
 置き換えてみると……

 一文は、約30円。
 金一両は、約12万円。

「ふわァ! じゅうにまんえんッ??」
「がるるぐるがるる……」(←訳:実感がいまひとつ……)

 ええ、当時の金銭感覚を
 実感するために、
 第一章から第五章は、
 【生活篇】【食事篇】【娯楽篇】
 【意外篇】【再生篇】に分け、
 モノのお値段が紹介されています。

 家賃一ヶ月分は、800文(2万4千円)!

 お風呂屋さん(湯屋)は、
 大人10文(300円)!

 駕籠(かご)は、
 日本橋→新吉原が
 金2朱(1万5千円)!

「わッ! かごッてェ、たかいィ~!」
「ぐるるるがる!」(←訳:庶民にはムリ!)

 寺子屋さんの入学金は、
 金1朱(7千500円)。

 一日がかりのお芝居見物は、
 土間1升が25匁(5万円)と、
 まさに大掛かりな”お遊び”。

 子どもの絵本は、一冊4文(120円)。

 浮世絵は、一枚16文(480円)。

「うんうんッ、それならァ~」
「がるるるぐるるる!」(←訳:推しカツできそう!)

 さまざまな《江戸のお勘定》の中で、
 異質っぷりが
 ひときわ目立つものは……
 はい、こちら!

 朝顔・万年青は、
 1鉢1千両(1億2千万円)!

「ひいいィ!」
「ぐるるがるぅ?」(←訳:お花が1億ぅ?)

 江戸時代、
 大ブームとなった
 万年青(おもと)や
 変化朝顔(へんげあさがお)については、
 小説のテーマになったりしていて、
 活字マニアさんはよく御存知でしょうけれど、
 はぁ~…
 鉢ひとつが1億って……
 そりゃ皆さん育成に走るワケよね~…
 納得しました……

「めずらしいィいろとォ、かたちィ!」
「がるるるぐるる!」(←訳:垂涎の的でした!)

 水道代は?
 牢屋での小遣いは?
 貸本料は?
 甘酒一杯は?
 カツオは?
 マグロは?
 伊勢神宮で祈祷をお願いしたら、
 おいくら?

 貨幣が広く全国に流通したのは
 元禄時代であった、と
 著者・大石さんは述べています。
 
 その経緯や理由が記されている
 『あとがき』まで、
 全編読みどころ盛り沢山の
 お江戸マネーガイドは、
 歴史好きな方々に
 おすすめの一冊ですよ。
 ぜひ、手に取って、
 ほほぉ!と唸ってみてくださいな~♪