「こんにちわッ、テディちゃでス!
くうきィはァ~ふゆゥでスけどォ!」
「がるる!ぐるるるるるがるる!」(←訳:虎です!お花屋さんは春です!)
こんにちは、ネーさです。
菜の花に桃の花、とりどりのアネモネ……と、
お花屋さんの店頭は春の色合いですね。
そこで、本日の読書タイムも、
春……ならぬ“アオハル”なエッセイ作品を御紹介しますよ。
さあ、とちえあを、どうぞ~♪

―― べらぼうくん ――
著者は万城目学(まきめ・まなぶ)さん、
2019年10月に発行されました。
『週刊文春』2017年11月2日号から
2019年5月23日号にかけて連載した当時は、
『人生論ノート』というタイトルだったのですが……
「いつもォまにかッ??」
「ぐるがるぅっる!」(←訳:変身しちゃった!)
『べらぼうくん』。
箆棒、と難しい漢字で表されるこの言葉は、
あまりにひどい、馬鹿げている、筋が通らない、等の他に、
阿呆だ、という意味も込められているのだそうです。
そして、著者・万城目さんが、
阿呆やなぁ、と言いたげに振り返るのは、
昔の自分――
小説家への道を歩み始めようとしていた
“青春時代”の万城目青年、なのでした。
「ちょッこッとォ、あんらッきィ?」
「がるぐるがっるーるる!」(←訳:でも実はラッキーかも!)
万城目さんが
《私の人生が始まったのだ》と評するのは、
浪人生のときから。
京都大学に一発現役合格して、
エリートになっちゃって、
人生バラ色~♫
になる予定が、浪人して、大手予備校で仕切り直しして。
しかし、万城目さん御自身が、
ここから始まった、と言い切るのですから、
人生とは本当に不思議なものです。
「えんじんッ、すたァーとォ!」
「ぐるぅーるるる!」(←訳:猛チャージだよ!)
翌年、万城目青年は
晴れて京大法学部に入学し、
チャラついた学生生活を
思う存分謳歌することに……
ならないのよねえ。
「まじめェ、なのでス!」
「がぅるるるるる!」(←訳:チャラくないよ!)
自分なりの一人暮らしスタイルを確立した万城目さん、
夏休みには勇んで海外旅行へ。
その頃は、
格安航空券の黎明期。
夜明け前の、つまりまだ小さな店舗だった『H.I.S.』で
ヨーロッパ行きチケットを恐る恐る購入して、
トーマス・クックの時刻表を荷物に詰め、
でもガイドブックは持たずに、
未知の地へ。
ええ、万城目青年は、
沢木耕太郎さんの『深夜特急』に
すっかり影響されていたんです。
「そこらへんがァ~」
「ぐるるるがる!」(←訳:べらぼうくん!)
べらぼうくんの海外ひとり旅は、
ああ、やっちまいました……
ヴェネツィアの海水浴場で置き引きに遭い、
パスポートも航空券も現金も、
ぜ~んぶ持っていかれて……。
「もうゥ、ぼうぜんッでスよゥ~…」
「がるるぐるるるる……」(←訳:言葉もありません……)
いえいえ、ここからが
べらぼうくんの本領発揮です。
いざサバイバル!
19歳のすべての知恵と知識と語学力と度胸をフル稼働して、
道を探そう!
切り拓こう!
そうしてまた、
この旅の間に、
万城目青年は発見するのです。
ノートを広げて日記をつけながら、
自分にしっくりくるものは、
絵ではなく、詩でもなく、
日本語である、と。
「おおォ~♪」
「がる~♫」
発見は、さらなる始まりでした。
小説家になる、
そのための、
助走の始まり。
その激闘を、その胸の高鳴りを、
苦難の道のりの記憶を、
万城目さんのファンの方々は、
ぜひ、一読してみてくださいな♫
「ほるもォー!」
「がっるるるぐるるー!」(←訳:待ってますホルモー!)
そうですね、
いつか《鴨川ホルモー》新作が読める日を
心待ちにしながら……。
くうきィはァ~ふゆゥでスけどォ!」
「がるる!ぐるるるるるがるる!」(←訳:虎です!お花屋さんは春です!)
こんにちは、ネーさです。
菜の花に桃の花、とりどりのアネモネ……と、
お花屋さんの店頭は春の色合いですね。
そこで、本日の読書タイムも、
春……ならぬ“アオハル”なエッセイ作品を御紹介しますよ。
さあ、とちえあを、どうぞ~♪

―― べらぼうくん ――
著者は万城目学(まきめ・まなぶ)さん、
2019年10月に発行されました。
『週刊文春』2017年11月2日号から
2019年5月23日号にかけて連載した当時は、
『人生論ノート』というタイトルだったのですが……
「いつもォまにかッ??」
「ぐるがるぅっる!」(←訳:変身しちゃった!)
『べらぼうくん』。
箆棒、と難しい漢字で表されるこの言葉は、
あまりにひどい、馬鹿げている、筋が通らない、等の他に、
阿呆だ、という意味も込められているのだそうです。
そして、著者・万城目さんが、
阿呆やなぁ、と言いたげに振り返るのは、
昔の自分――
小説家への道を歩み始めようとしていた
“青春時代”の万城目青年、なのでした。
「ちょッこッとォ、あんらッきィ?」
「がるぐるがっるーるる!」(←訳:でも実はラッキーかも!)
万城目さんが
《私の人生が始まったのだ》と評するのは、
浪人生のときから。
京都大学に一発現役合格して、
エリートになっちゃって、
人生バラ色~♫
になる予定が、浪人して、大手予備校で仕切り直しして。
しかし、万城目さん御自身が、
ここから始まった、と言い切るのですから、
人生とは本当に不思議なものです。
「えんじんッ、すたァーとォ!」
「ぐるぅーるるる!」(←訳:猛チャージだよ!)
翌年、万城目青年は
晴れて京大法学部に入学し、
チャラついた学生生活を
思う存分謳歌することに……
ならないのよねえ。
「まじめェ、なのでス!」
「がぅるるるるる!」(←訳:チャラくないよ!)
自分なりの一人暮らしスタイルを確立した万城目さん、
夏休みには勇んで海外旅行へ。
その頃は、
格安航空券の黎明期。
夜明け前の、つまりまだ小さな店舗だった『H.I.S.』で
ヨーロッパ行きチケットを恐る恐る購入して、
トーマス・クックの時刻表を荷物に詰め、
でもガイドブックは持たずに、
未知の地へ。
ええ、万城目青年は、
沢木耕太郎さんの『深夜特急』に
すっかり影響されていたんです。
「そこらへんがァ~」
「ぐるるるがる!」(←訳:べらぼうくん!)
べらぼうくんの海外ひとり旅は、
ああ、やっちまいました……
ヴェネツィアの海水浴場で置き引きに遭い、
パスポートも航空券も現金も、
ぜ~んぶ持っていかれて……。
「もうゥ、ぼうぜんッでスよゥ~…」
「がるるぐるるるる……」(←訳:言葉もありません……)
いえいえ、ここからが
べらぼうくんの本領発揮です。
いざサバイバル!
19歳のすべての知恵と知識と語学力と度胸をフル稼働して、
道を探そう!
切り拓こう!
そうしてまた、
この旅の間に、
万城目青年は発見するのです。
ノートを広げて日記をつけながら、
自分にしっくりくるものは、
絵ではなく、詩でもなく、
日本語である、と。
「おおォ~♪」
「がる~♫」
発見は、さらなる始まりでした。
小説家になる、
そのための、
助走の始まり。
その激闘を、その胸の高鳴りを、
苦難の道のりの記憶を、
万城目さんのファンの方々は、
ぜひ、一読してみてくださいな♫
「ほるもォー!」
「がっるるるぐるるー!」(←訳:待ってますホルモー!)
そうですね、
いつか《鴨川ホルモー》新作が読める日を
心待ちにしながら……。