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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

“地方”が集う、花の都。

2014-09-19 21:42:45 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ブエルタ・ア・エスパーニャが終わったばかりですが、
 この9月22日~28日にかけて、
 スペインのポンフェラーダでロード世界選手権が開催されます。
 自転車競技の2014王者決定戦ですよ~!

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ちゃんぴおんにィなるのはァ、だれだッ?」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!激戦です!)

 各国の、そして日本の選手さんたちの健闘を祈りつつ、
 さあ、本日の読書タイムは、こちらを、どうぞ~!

  



          ―― おいしいフランス おいしいパリ ――



 著者は稲葉由紀子(いなば・ゆきこ)さん、2014年4月に発行されました。
 『Les Plaisirs du Terroir a Paris et ailleurs』と仏語題名が付されています。
 世界選手権が行われるスペインの、
 その隣国さんの花の都・パリの《食》ガイドです♪

「♪るるゥ~♪ぱりのォそらのォしたァ~♪」
「ぐーるるがるる~♪」(←訳:セーヌは流れる~♪)

 花の都にして、
 美食家――グルマンたちの都・パリ。

 パリの食、レストランやカフェについて書かれた御本は、
 それこそミシュランの星の数以上に刊行されておりますが、
 著者・稲葉さんは、

  “パリにいながら」地方を食す”

 ことを目指して、
 地方の名物料理を食べさせてくれるパリのお店を訪ねました。
 その数、30軒!

「……ふしぎなァ、おりょうりがァ、あるゥ!」
「がっるるるぅ……!」(←訳:かっカエルぅ……!)

 カエル――蛙。

 そうよね、カタツムリちゃんだって、
 イノシシだってシカだって食べちゃうのが
 おフランスの人たち、ですものね。

 この御本で、カエル料理を出すお店として紹介されているのは
 パリ9区のブルゴーニュ・レストラン
 『Bourgagne Sud(ブルゴーニュ・シュッド)』。

 テーブルに運ばれてきた《カエルのフリカッセ、ドンブ風》、
 お店の看板料理だそうですよ。
 はい、ボナペティ!

「かッ、かかかッ、かえるゥ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:ホントにカエル!)

 看板料理と銘打たれていても、
 カエルくんたちを食すのは今や簡単ではありません。

 フランスでも、農薬の影響なのでしょう、
 カエルくんたち、カタツムリくんたちは激減しています。
 食用のカエルは、
 はるばるトルコやアルバニアから輸入している、とか。
 そのため、普通のレストランやビストロでは
 カエル料理は出されなくなりました……。

「ふァ~、ほッとするようなァ~」
「がるるぐるる~」(←訳:悲しいような~)

 他にも、パリで頑張る地方食のお店がいっぱい♪
 オーヴェルニュの、ジャガイモ餅?風のお料理《アリゴ》。
 スペインに近いバスク地方のピリ辛シチュー《アショ》。
 ブイヤベースとはちょっと違う、《コルシカ風魚のスープ》。

 著者・稲葉さんがロワール地方で見つけたローカルなお料理・食材、
 ブノージュという村での田舎暮らしの様子も
 実に美味しそうで、
 読んでいてワクワクさせられます。

「ふらんすッてェ、こういうゥおりょうりもォ~」
「ぐるるるるる!」(←訳:あるんだねえ!)

 広大な《美食》の国・フランスの、
 多彩な《食》MAP。

 稲葉さんの文章は読み手を楽しい《食》旅行へ
 連れ出してくれます。
 パリのレストランに行く予定はなくとも、
 食いしん坊な活字マニアさんにこの御本は
 ぜひのおすすめ!ですよ♪

「おしゃしんもォ、きれいィ~なのでェ……いただきまスッ!」
「がるぐるるぅがるっ!」(←訳:本は食べちゃだめっ!)