goo blog サービス終了のお知らせ 

テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

闇から、光へ!

2014-09-18 21:47:12 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もうすぐゥ~はッぴきィ~はろうィんッ♪」
「がるる!ぐるるぅがるる~!」(←訳:虎です!カボチャ飾ろう~!)

 こんにちは、ネーさです。
 前回記事のオマケ画像で御紹介しましたように、
 街のあちこちにカボチャさんたちが大増殖!
 さらには……本日の読書タイムにまでカボチャさん登場です~!

  



               ―― ハロウィーンの文化誌 ――



 著者はリサ・モートンさん、原著は2012年に、日本語版は2014年8月に発行されました。
 英語原題は『 TRICK OR TREAT : A HISTORY OF HALLOWEEN 』、
 ハロウィーン文化をテーマとしたノンフィクション作品です。

「かぼちゃまつりィ!」
「ぐるるがるる!」(←訳:仮装のお祭り!)

 ハロウィーン、もしくは、ハロウィン。
 それは、オバケやら妖精さんやらの仮装に身を包み、
 お菓子をねだるお祭り……ではありませんよ、もちろん。

 異教徒(キリスト教徒から見ての異教徒、ですね)の新年の祝祭、
 キリスト教徒の死者の祝日、
 秋の収穫祭などなど、
 起源や謂われは多々あるのですが、
 その名の由来ははっきりしているようです。

 『万聖節の前夜(オールハロウズ・イヴ)』。

 もとは、11月1日を『万聖節(オールセインツ・デー)』としていたのが、
 『セインツ』の部分が『ハロウ』になり、
 やがて、『オールハロウズ・イヴ』が『ハロウィーン』になりました。

「ぷふッ♪ それはァ、まるでェ~」
「がるぐーるがるるる!」(←訳:伝言ゲームみたいな!)

 ええ、そうなんですよ。
 本当に《ハロウィーン》って、
 伝言ゲームのごとく
 様々なカン違いや地域的要素を吸収し、
 本来の意味が薄れさせながら、
 地球規模に拡大していった季節イベント、なのです。

 ケルトの祭祀、
 古代ローマのお祭りに
 ガイ・フォークス・デーの花火、
 悪魔の裏をかいた鍛冶屋ジャックの伝説、
 それが、どこをどうしたら
 お菓子ねだりの仮装パーティーになるのやら?

「こんがらがッてまスねッ!」
「ぐるるる!」(←訳:大混乱だ!)

 どうやらひどい混乱の原因は、
 伝言ゲーム同様に、“通信状態の悪さ”にありそうです。

 欧州から新大陸・アメリカへ、
 新大陸から欧州へ、
 お祭りの特徴が伝えられたり戻ってきたりするうちに
 儀式の神聖さは削り取られてしまい、
 遊びが主体のイベントに変身。

 それがまた、電波やWebに乗せられて、
 ぐんぐんヒネくれてゆく……。

「かぼちゃきーんぐゥ!」
「がるるがるる!」(←訳:お菓子お菓子!)

 しかし、著者・モートンさんは
 ヒネくれる過程、
 起源となった古代の祭事、
 ハロウィーンに取り込まれていった各地の文化、
 現在のハロウィーン事情まで
 悠々と“刈り採って”ゆきます。

 すると、表れたのは……
 死ではなく生命を讃えるお祭りの姿?

「くらァ~いィ、あきのよるにもォ!」
「ぐるるるるがるるるるぐる!」(←訳:寒い冬にも負けないぞ宣言!)

 いったい何なんだハロウィーンって?
 と、かねてより思っていた活字マニアさんに
 この御本、おすすめですよ♪

 読み終えたら、晴れ晴れ気分で、さあ!

「はッぴきィ~!」
「がるるぅーる!」(←訳:ハロウィーン!)