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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

いえいえ、ヘンじゃありません!

2013-01-14 23:15:50 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あめェ~ッ!」
「がるる!ぐる~っ!」(←訳:虎です!大雪~っ!)

 こんにちは、ネーさです。
 年に一度の成人式の日が、とんでもないお天気になってしまいましたね。
 とはいえ、
 新成人の皆さま、おめでとうございます!

「おめでとうございまスゥ!」
「ぐるがるがるる!」(←訳:成人おめでとう!)

 本日の読書タイムでは、祝!日本の新成人さん!の意をこめ
 “日本”のエッセンスあふれる一冊を御紹介いたしましょう♪
 さあ、こちらを、どうぞ~!

   



 
              ―― ヘンな日本美術史 ――



 
 著者は山口晃(やまぐち・あきら)さん、2012年11月に発行されました。
 活字マニアさんには書籍の装画や挿絵で、
 音楽好きさんにはCDのジャケット画で、
 またユニークな展覧会でアート好きさんにも御馴染みの画家・山口さんが、
 日本美術の新たな解析に挑みましたよ~!

「むふふゥ♪ へんてこォ、でスかッ♪」
「ぐるるるがる~!」(←訳:へんてこ歓迎~!)

 山口さん、数年前にカルチャースクールで
 『私見 にっぽんの古い絵』という講義を行ったのだそうです。
 当時の内容をもとに加筆し、

  《やあ、色んな絵があって面白いぞ、
   先達は凄いなぁ、よぅし自分も頑張ろう》

 そんな思いをちりばめて、
 この御本が生まれました。

 中国や西洋から見て、現代人から見て、
 『変わっている』日本美術。
 『ふしぎ』な日本美術。
 どこがどう変わっているのか、というと――

「まずはァ、うさぎとォ、かえるゥッ!」
「がるがるぐる!」(←訳:鳥獣戯画だね!)

 平安時代から鎌倉時代にかけて描かれた『鳥獣人物戯画』は、
 なかなかにヘンテコな作品です。
 甲(こう)乙(おつ)丙(へい)丁(てい)各巻とも、
 作者は不明で、
 巻によってタッチが変わり、
 コンセプトも違っていて、
 それでいで昔から皆に愛されて、
 国宝にもなっちゃいました。

「かわいィけれどォ~!」
「ぐるがっるる!」(←訳:謎もいっぱい!)

 『鳥獣戯画』をはじめとする、
 名品の数々に、
 山口さんのアンテナは反応します。

 画聖・雪舟さん。
 洛中洛外図くらべ。
 下手っぴぃな?絵巻。
 明治画壇の大混乱。
 日本ならではの遠近法、
 修復の是非、
 忘却と再評価――

「にほんのォ、びじゅつもォ!」
「がるがる!」(←訳:波乱万丈!)

 『ヘンな日本美術史』と銘打ってはいますけれど、
 いいえ、とっても正調な、
 深い知識と理解をもって、
 良心的に日本美術と向き合う山口さんの
 先人さんへの敬意と愛。

 日本美術の特徴って?
 その歴史って?
 答えを知りたい方々は、
 ぜひ、この御本を!

「しんせいじんさんにィ、よんでもらいたいィ!」
「ぐる!がるるぅ~♪」(←訳:傑作!ですよぅ~♪)