こんにちは、ネーさです。
今日1月22日は私どもの地元・東京八王子の市長選挙の日!
寒~い中、いちばんガンバってくださったのは……
各投票所のスタッフさんたちでしたね!
「こんにちわッ、テディちゃでス!
みなさまァ、おつかれさまでしたでス!」
「がるる!ぐるがるるるぐるぐるる!」(←訳:虎です!朝からたいへんでした!)
お役所関係のお仕事は何につけタイヘンなものですが、
遠い異国でも、事情は大差ないらしゅうございますよ。
さあ、本日の読書タイムは、
2011年の翻訳ミステリジャンルでも話題になったこちらの御本を、どうぞ~!

―― 特捜部Q ―キジ殺し― ――
著者はユッシ・エーズラ・オールスンさん、
原著は2008年に、画像の日本版は2011年11月に発行されました。
大評判を呼び、
2011ミステリ本ランキングの上位に食い込んだ
オールスンさん著『特捜部Q ―檻の中の女―』に続くシリーズ第二作です。
「ふァいッ!
テディちゃ、おぼえてェまス!
でんまーくのォ、おじちゃんッ、なのでスゥ!」
「がるぐるる~ぐるがる!」(←訳:ひねくれ者で、切れ者で!)
ひねくれ者であるために、
通常の捜査課から、
『特捜部Q』などという、
新設の部署に追い出されてしまったコペンハーゲン署の刑事カール・マークさん。
いかなる幸運か偶然か、
いえいえ、カール・マークさんのこれこそが底力!であったのか、
なんと、
始動して間もない『特捜部Q』は
迷宮入り状態になっていた事件を解決してしまいました。
それが気の弛みとなったのか、
三週間の夏の休暇から戻ってみると……
おや?
次に手掛けようとしていた事件の資料は?
「ふぴゃッ? なくなッてるでスよゥ?」
「ぐるがるるるがるる~?」(←訳:どこ行っちゃったの~?)
でもって、この、
別の古い事件の資料の束は何なんだ?
助手のアサドさんに勧められ、
とりあえず資料に目を通してみたカール・マークさんでしたが、
やがて奇妙な点に気付きます。
解決済み。
犯人は犯行を自供し、
逮捕・収監されていて、
無罪を訴えているわけでもなく、
刑務所で従順に服役中。
……これのどこに『特捜部Q』の出る幕がある?
「なさそうゥでス!」
「がる!」(←訳:だね!)
いえいえ、もちろん、出る幕はあったのですよ。
資料の中に、カール・マークさんは見つけます。
解決されていない疑問を。
不審の数々を。
いや、それでも、
未解決の事件は他にも、
机の上に山となっている。
犯人が逮捕されているこの事件より、
別の未解決事件に取り組むべきなんじゃないのか、俺は?
「うむむゥ、そうともォ、いえまスゥ~」
「がるるぐるぐる~」(←訳:困難な選択だね~)
もう止めようか――
戸惑うカール・マークさんの背を押すのは、
助手アサドさんの悲鳴にも似た言葉です。
理解できません。
だって、今、被害者のために何かできるのは
私たちだけじゃありませんか。
カール・マークさんを動かす言葉。
そして、私たち読み手の心をも動かすことば。
アサドさんのこの言葉はまた、
すべてのミステリ愛好家の想いにも繋がります。
悪を、赦すな。
悪を、見逃すな。
悪を、野に放ってはいけない。
たとえ、ものがたりの中であっても――
そう、これはやはり、
『特捜部Q』が扱うべき案件だったのでした。
特捜部付きの新人秘書ローセさん、
警察署の捜査課長さんたち、
こき使える人員は皆こき使って、
カール・マークさんは邁進します。
解決済みのはずの、
古ぼけた事件の中心へ――
「はんにんはァ、どこォでスかッ」
「がるぐるるがるるるっ」(←訳:危険な匂いがするよっ)
今回も、著者・オールスンさんの手腕は冴えます!
未読の御方は、
先ずはシリーズ一作目の『特捜部Q ―檻の中の女―』を、
その次にこちらの『キジ殺し』をお読み下さいね。
ますます面白くなってくる北欧ミステリから、
目が離せませんよ~!
今日1月22日は私どもの地元・東京八王子の市長選挙の日!
寒~い中、いちばんガンバってくださったのは……
各投票所のスタッフさんたちでしたね!
「こんにちわッ、テディちゃでス!
みなさまァ、おつかれさまでしたでス!」
「がるる!ぐるがるるるぐるぐるる!」(←訳:虎です!朝からたいへんでした!)
お役所関係のお仕事は何につけタイヘンなものですが、
遠い異国でも、事情は大差ないらしゅうございますよ。
さあ、本日の読書タイムは、
2011年の翻訳ミステリジャンルでも話題になったこちらの御本を、どうぞ~!

―― 特捜部Q ―キジ殺し― ――
著者はユッシ・エーズラ・オールスンさん、
原著は2008年に、画像の日本版は2011年11月に発行されました。
大評判を呼び、
2011ミステリ本ランキングの上位に食い込んだ
オールスンさん著『特捜部Q ―檻の中の女―』に続くシリーズ第二作です。
「ふァいッ!
テディちゃ、おぼえてェまス!
でんまーくのォ、おじちゃんッ、なのでスゥ!」
「がるぐるる~ぐるがる!」(←訳:ひねくれ者で、切れ者で!)
ひねくれ者であるために、
通常の捜査課から、
『特捜部Q』などという、
新設の部署に追い出されてしまったコペンハーゲン署の刑事カール・マークさん。
いかなる幸運か偶然か、
いえいえ、カール・マークさんのこれこそが底力!であったのか、
なんと、
始動して間もない『特捜部Q』は
迷宮入り状態になっていた事件を解決してしまいました。
それが気の弛みとなったのか、
三週間の夏の休暇から戻ってみると……
おや?
次に手掛けようとしていた事件の資料は?
「ふぴゃッ? なくなッてるでスよゥ?」
「ぐるがるるるがるる~?」(←訳:どこ行っちゃったの~?)
でもって、この、
別の古い事件の資料の束は何なんだ?
助手のアサドさんに勧められ、
とりあえず資料に目を通してみたカール・マークさんでしたが、
やがて奇妙な点に気付きます。
解決済み。
犯人は犯行を自供し、
逮捕・収監されていて、
無罪を訴えているわけでもなく、
刑務所で従順に服役中。
……これのどこに『特捜部Q』の出る幕がある?
「なさそうゥでス!」
「がる!」(←訳:だね!)
いえいえ、もちろん、出る幕はあったのですよ。
資料の中に、カール・マークさんは見つけます。
解決されていない疑問を。
不審の数々を。
いや、それでも、
未解決の事件は他にも、
机の上に山となっている。
犯人が逮捕されているこの事件より、
別の未解決事件に取り組むべきなんじゃないのか、俺は?
「うむむゥ、そうともォ、いえまスゥ~」
「がるるぐるぐる~」(←訳:困難な選択だね~)
もう止めようか――
戸惑うカール・マークさんの背を押すのは、
助手アサドさんの悲鳴にも似た言葉です。
理解できません。
だって、今、被害者のために何かできるのは
私たちだけじゃありませんか。
カール・マークさんを動かす言葉。
そして、私たち読み手の心をも動かすことば。
アサドさんのこの言葉はまた、
すべてのミステリ愛好家の想いにも繋がります。
悪を、赦すな。
悪を、見逃すな。
悪を、野に放ってはいけない。
たとえ、ものがたりの中であっても――
そう、これはやはり、
『特捜部Q』が扱うべき案件だったのでした。
特捜部付きの新人秘書ローセさん、
警察署の捜査課長さんたち、
こき使える人員は皆こき使って、
カール・マークさんは邁進します。
解決済みのはずの、
古ぼけた事件の中心へ――
「はんにんはァ、どこォでスかッ」
「がるぐるるがるるるっ」(←訳:危険な匂いがするよっ)
今回も、著者・オールスンさんの手腕は冴えます!
未読の御方は、
先ずはシリーズ一作目の『特捜部Q ―檻の中の女―』を、
その次にこちらの『キジ殺し』をお読み下さいね。
ますます面白くなってくる北欧ミステリから、
目が離せませんよ~!