明日を信じられる時代になって欲しい。日常の活動日記

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異様な連続殺人事件。

2012年10月22日 23時45分00秒 | Weblog
異様な連続殺人事件。・・・(日々雑感)より


 またしても女が主人公の連続殺人事件だ。

しかし今回の尼崎の事件は鳥取県の結婚詐欺殺人事件も悪質だが、

それをさらに上回る極悪非道で悪質極まる事件だ。


 カネを毟り取るターゲットを決めると女がその筋を連想させる男たち数人を

引き連れて押しかけ、無理やり棲みついてターゲットの家庭を破壊しカネのみ

ならず命までも奪うというものだったようだ。


 さらに何人かを連れて女のマンションに帰り、そこで監禁暴行殺人事件

までも引き起こしているという異常な猟奇殺人ぶりだ。

被害に会われた方々の無念さと、家庭を破壊された被害者の方々の

恐怖心は癒しがたいものがあったと思われる。


 しかし、それにしても「なぜ」という疑問符が残る。

尼崎のマンションの住民やその近所の人たちは暴行される被害者の悲鳴を

聞いていなかったのだろうか。

監禁された人たちの救助を求める信号をキャッチしていなかったのだろうか。

そして警察は一切何も知らなかったのだろうか。

殺害された被害者と思われる人たちは8名に上っている。

他にも行方不明者がいるとの証言もあるようだ。


 いかに無法者といえども、彼らが善良な人たちの家に押しかけ、

異常な行動と仕打ちを家人にしていれば何らかの目撃者は出るものだ。

それらの誰一人として異様さを警察に通報しなかったのだろうか。

いや、或いはこれまで何人もの相談者が警察を訪れていたにも拘らず、

8名以上の犠牲者が出る事態になってしまったのだろうか。


 たとえば沖縄で崖から転落して死亡した親族がいたが、彼に巨額の保険金

がかけられていたり、死亡後に遺産の存続人が不自然であったりすれば、

保険会社が調査に乗り出したりしないのだろうか。

それを警察に通報したりしないのだろうか。


 中には年金詐欺の容疑で捕まった共犯者もいるようだが、年金受給者が

死亡後に保険金を本人に成り代わって取得していた詐欺犯のみならず、

その関係者たちの身辺調査をしなかったのだろうか。


 怪しい男たちを引き連れて乗り込んできた場合、その近所の人たちは

ターゲットとされた家庭の異変を民生委員や行政のしかるべき窓口に

相談しなかったのだろうか。

たとえ民事といえども威嚇や無法行為を働いても良いとはされていない。

最低でも彼ら気なぜ弁護士事務所に駆け込まなかったのだろうか。


 中国や韓国の尖閣諸島や竹島を奪おうとする企てに対して、日本政府は

無為無策であってはならない。

今回は両方とも毅然とした対処をしているが、断じて弱味を見せたり、

生半可な「物分りの良さ」を演じてはならない。

経済界は「何とかしろ」と泣きついているようだが、

中国リスクは当然儲けの中に織り込み済みだったはずだ。

何事もすべて順調に稼ぐことはできない。


 かつて警察官が地域の家庭を巡回して「住民調査」していたが、

いつからか来なくなった。それはなぜなのだろうか。

調査されて嫌な家庭があるとしたら、それこそ変ではないだろうか。


 その反面、ネットでPC乗っ取りソフトを使って反社会的行為を繰り返していた犯人により、何人もの人たちが冤罪で逮捕されていた事実が判明した。

彼らは身に覚えのないことで自白を強要されて調書を取られ、

犯人にでっち上げられた。

まさか尼崎の女と同じだとはいわないが、

警察も無実の人を捕まえて犯罪をでっち上げることがあると証明した。

世間の箍が緩んでいると感じるのは私だけだろうか。

いじめ・不登校問題の親子の絆について有識者によるパネルディスカッションを開催

2012年10月22日 22時45分28秒 | Weblog
いじめ・不登校問題の親子の絆について有識者によるパネルディスカッションを開催

2012.10.22 14:08

専門学校東京ネットウエイブ
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【文部科学省 教育・文化週間 関連行事】

コメンテーター「麻木久仁子」氏を招いて

いじめ・不登校問題の親子の絆について有識者によるパネルディスカッションを開催

パネルディスカッション『不登校、引きこもり、いじめ。そのとき親は子供といかに向き合うか』

主催 : 広域通信制高校サポート校 東京ネットウエイブ デザイン情報科
日時 : 2012年11月3日(土・祝日) 開場13:00/開会13:30~
会場 : 東京ネットウエイブ セミナールーム

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 広域通信制高校サポート校 東京ネットウエイブ デザイン情報科(東京都渋谷区千駄ヶ谷)は、11月3日(土)の「文化の日」に『不登校、引きこもり、いじめ。

そのとき親は子供といかに向き合うか』と題したパネルディスカッションイベントを開催します。

昨年10月に滋賀県大津市で市立中学2年の男子生徒が飛び降り自殺をするという大変痛ましいニュースがありました。

生徒、教育関係者、親御さんなど教育現場だけでなく地域社会全体で今回の自殺の背景や学校地域・親子のあり方について考える場を設け、不登校、いじめ、引きこもりでお悩みの保護者、地域の方々など、皆様とこの社会問題に向き合います。

広域通信制高校サポート校 東京ネットウエイブ デザイン情報科は、専門学校 東京ネットウエイブに併設されゲーム、デザイン、アニメ、声優など好きなことを学びながら広域通信制高校の連携による高等学校教育を行い、高校卒業資格を付与することを主たる目的としています。

様々な事情で高校を中退した子供や高校進学が出来なかった子供への社会進出支援と子供の将来に不安を抱える親御さんへ安心できる自立型教育の場を提供してきました。

今回のイベントは文部科学省が取り組む「教育・文化週間」に参加し、子供たちを取り巻く様々な問題に地域全体で関心を高め、そのとき私たちに何が出来るかを考える機会の場としたいと思います。

■開催概要

文部科学省 第54回 教育・文化週間 関連行事

パネルディスカッション『不登校、引きこもり、いじめ。

そのとき親は子供といかに向き合うか』

日 時 :2012年11月3日(土・祝日)開場13:00、開会13:30~、閉会15:00

会 場 :広域通信制高校サポート校 東京ネットウエイブ デザイン情報科 セミナールーム

(地図) http://www.tnw.ac.jp/hs/access/

定 員 :100名
参加費 :無料

■プログラム

13:00~ 開場
13:30~ 開会

(前半)パネルディスカッション

『不登校、引きこもり、いじめ。そのとき親は子供といかに向き合うか』

<ナビゲーター>
 ・麻木 久仁子:コメンテーター

<パネラー>
 ・浅川 英文:広域通信制高校サポート校 東京ネットウエイブ 学校長
 ・森 薫 :一般社団法人家族支援メンタルサポート協会 理事長 / 学びリンク総合研究所 所長
 ・林 真央/恵子 :いじめ、不登校を経験した親子

(後半)いじめ、不登校、引きこもりを克服した子供たちによる朗読劇
15:00 閉会
※閉会後、取材を頂ける報道関係の皆さまの取材等のお時間も別途ご用意させて頂いております。

■登壇者プロフィール
・麻木 久仁子 / コメンテーター
1962年、東京都生まれ。
"知性派タレント"としてクイズ番組や情報バラエティなどで活躍中。TBSラジオ「麻木久仁子のニッポン政策研究所」が高い評価を得ている。おすすめ本を紹介するサイト「HONZ(http://honz.jp/)」の「HONZ倶楽部」ではブックレビューを担当している。幅広い分野で活躍中。1児の母。

・森 薫 / 一般社団法人家族支援メンタルサポート協会 理事長、作家、学びリンク総合研究所 所長
1950年、佐賀県生まれ。
中央大学を卒業した後、2007年まで東京都内の中学校で、心障学級・通級情緒障害児学級などを受け持ち、熱心な生徒指導で保護者からも信頼を集める。2007年にはKTC総合教育研究所所長となる。元屋久島おおぞら高校副校長。2012年、一般社団法人家族支援メンタルサポート協会を設立、理事長に就任。専門分野は家族カウンセリング・非行問題・子育て支援・発達障害・不登校問題等多岐にわたり、年間100回以上の講演を行うなど、全国を駆け回っている。

・林 真央、恵子 / 親子
真央君は現在、東京ネットウエイブ別科デザイン情報科高校3年生。過去に「いじめ」を受けた経験があった。小学校3年生の頃から始まり、中学に進学後はますますエスカレート。
『とりあえず、いじめから逃げようと思った』
「いじめ」の相手が自分の家の前に住んでいるということで、中学1年生の夏休みに、今住んでいる神奈川県から、母親の実家である福岡県の八女で両親と離れて生活をすることになる。一年半の九州での生活が過ぎ、中学2年生の3学期に高校進学のことを考え、再び神奈川県の実家に戻り、以前通っていた、「いじめっ子」がいる中学校へ戻る。
真央君が中学校に戻ってきたときに、「いじめっ子」だった生徒が、申し訳なさそうに「ごめんなさい」と言ってくれた。そのひとことが、心の区切りになった。
「いじめ」を受けた親子が、同じように「いじめ」に苦しむ生徒と親御さんに向けて勇気を持ってパネルディスカッションに参加頂きます。

・浅川 英文 / 広域通信制高校サポート校 東京ネットウエイブ 学校長
1955年、神奈川県生まれ。
明治大学商学部を卒業後、大学院を経て安達学園グループ校に入職。専修学校教員として、32年間「生きる力の教育(職業教育)」「高関与教育」を推し進めている。現在は、入学前のAO研修やチャレンジ入学などの推進に努めている。
2010年4月 学校法人東京学園 専門学校東京スクール・オブ・ビジネス 学校長に就任。
2011年4月 学校法人東京学園 東京ネットウエイブ 学校長を兼任。

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[本件に関するお問い合わせ先]

◆広域通信制高校サポート校 東京ネットウエイブ デザイン情報科

担当:五十嵐
TEL:03-3401-9701

e-mail:igarashi@tnw.ac.jp
本件に関する特別サイト:http://www.tnw.ac.jp/hs/school/discussion/

【パネルディスカッションを取材頂ける報道関係者の皆さまへ】

当日のイベントでは報道関係者様の専用の招待席、撮影席、TVカメラ撮影場所をご用意させて頂きます。

ご取材頂けます場合は別途の出席用紙をFAXもしくはメールにてご連絡頂くか、お電話にてお問合せ下さい。

産経

いじめ認知1258件、昨年度1.5倍…岡山県

2012年10月22日 22時41分58秒 | Weblog
いじめ認知1258件、昨年度1.5倍…岡山県・・・読売新聞

 岡山県教委は19日、県内の国公私立学校でのいじめ認知件数が、今年4~9月の半年間で1258件に上り、昨年度1年間の認知件数(850件)の約1・5倍となったと発表した。


 石が投げつけられたり、リストカットしたりするなど「重大事案につながるおそれのあるいじめ」(国公立のみ)が16件あったといい、県教委は来月中に、臨床心理士や弁護士らで構成する専門チームを設置し、学校だけで対応が困難なケースの解決に臨むとしている。


 文部科学省の全国調査の一環で、従来は年度末に実施。今回は、大津市の中学2年の男子生徒自殺を受け、緊急調査として行われた。


 県内では8~9月上旬、692校にアンケートを依頼。小学校で299件、中学校422件、高校527件、特別支援学校で10件のいじめが確認された。


 内容(1件で複数にまたがる事例あり)では、「冷やかしやからかい等」が794件で最も多く、「軽くぶつかる、たたく、蹴る」の329件、「仲間はずれ、集団の無視」の217件が続いた。


 暴力行為など犯罪の可能性がある場合、警察へ「すべて通報する」と答えた学校が全体の33・2%、「特に重篤と考えるものに限定して通報する」が52・2%、「特に通報していない」が14・6%だった。


 件数の増加について、県教委生徒指導推進室は「いじめへの関心の高まりとともに、2学期に入って各校で生徒対象のアンケート調査や個人面談を実施し、相談する子供が増えた」と分析。認知件数の約75%にあたる942件はいじめの状態が解消されたといい、「初期の段階でいじめを把握できている。

警察との連携をためらわないようにするなど解決に向けて取り組みたい」としている。

(2012年10月21日 読売新聞)

③ 本日、シャープは『民族銘柄』になった!

2012年10月22日 21時49分52秒 | Weblog

③ 本日、シャープは『民族銘柄』になった!・・・(飯山一郎)より

稚内の夜は寒い。志布志の寒中より寒い。

散歩をしたが身体が温まらないので、ホテルに逃げ帰り風呂に入った。

本日のシャープ株だが、投資家たちの大きな注目を集め、熱かった。

出来高が凄い。7800万株! 2位の新日鉄住金が5000万株だから、

これほどの出来高は、世界をリードする大化けの期待が集まったという

ことだろう。

シャープ・フィーバーが起きたと言ってもEーだろう。

鷲は今後、シャープという銘柄を、『民族銘柄』 と呼ぶことにする。

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6753東証1部

シャープ(株)

  160 前日比+11(+7.38%)

 

チャート画像
期間 1日 | 1週 | 1か月 | 3か月 | 6か月 | 1年 | 2年 | 5年 | 10年

案の定3党首の茶番の結末 支持率最低野田まだ居座る

2012年10月22日 21時27分16秒 | Weblog
案の定3党首の茶番の結末 支持率最低野田まだ居座る

(日刊ゲンダイ)より

◆だが自民も公明も半国民でグルではないのかという重大な疑い

民・自・公の3党首会談が決裂し、週末、自公の幹部が吠えまくっていた。

野田首相から「近いうち」の具体的提案がなかったことを、自民・石破幹事長は「これが人間のすることか」と口汚く罵り、公明・山口代表も「失望を通り越して、怒りを覚えた」とブヂけた。


そうしたら、きのう(21日)前原国家戦略相の“歩み寄り”ともとれる発言が飛び出したのである。前原は「年明け解散では『近いうち』とはいえない。

首相は信義を重んじる」と言い、「特例公債法案」「衆院小選挙区の0増5減」「社会保障制度改革国民会議の設置」の3条件が実現すれば、年内解散はあり得るとにおわせた。


「アンタが首相か!」と突っ込みたくなるが、“言うだけ番長”の前原のことだ。

頭に血が上った自公に揺さぶりをかけようという魂胆だろう。

「実は安住幹事長代行も同じような誘い水をかけている。

表では『解散は首相のフリーハンド』とか言いながら、裏では自民党幹部に『3条件が整ったら解散しますから』と電話をしてきたそうです」(自民党関係者)


民主党は野田も執行部も解散なんて気はサラサラない。

内閣改造をしても支持率は最低で、選挙になれば100議席を割り込むのが確実なのに、やれるワケがない。

党内の1、2回生には300万円の活動資金を渡して、「年末に情勢調査をやるから頑張れ」と年内解散がないことを暗に伝えたばかりだ。

「0増5減」にしたって、民主党内では「成立後の周知期間が最低3カ月は必要」という解釈が広がっている。

まだまだ野田は政権に居座り続け、民主党は選挙から逃げまくるつもりなのだ。


◆党首会談の決裂はサル芝居

だが、そんなこと自公だって分かっているはず。

そうなると、党首会談の決裂は“サル芝居”ではないかという疑いが出てくるのである。

政治評論家の野上忠興氏がこう言う。

「自民党政権時代から、『解散』と『公定歩合』はウソを言ってもいいとされてきた。

安倍総裁も山口代表も野田首相が解散の時期など

言うわけがないことは分かっている。

常軌を逸したような言葉を使ってまで怒りの拳を振り上げるのは、

党内向けに『徹底的に戦った』というポーズを取りたいだけでしょう。

国会が召集されて審議拒否をすれば、批判は自公へ向かう。

解散に追い込めないのに審議拒否を延々1カ月も続けられるわけがない。

自公は消費増税に合意し、戦略を間違った。

もはや民主党と一緒にやるしかないのです」

3党合意で国民が望まない消費増税を成立させた時から、民・自・公は一蓮托生。

自公は、増税に反対した「生活」など中小野党とは組めない。

対決ポーズを装っても、最後は「国民のため」とかデマカセを言って、元のサヤに収まる。

民・自・公はグルなのだ。

さっそく、今月29日の国会召集前に民・自・公の再協議が

行われるという観測が出てきた。

これもシナリオ通りか。

何から何まで茶番としか言いようがない。

やらせてはダメだ、東京五輪 今回もすでに巨額都税が消えている

2012年10月22日 21時22分56秒 | Weblog
やらせてはダメだ、東京五輪 今回もすでに巨額都税が消えている

(日刊ゲンダイ)より

◆前回の五輪招致活動だけで石原都知事、電通、JTBに居巨額のカネが動いた疑惑判明

一体、このドタバタは何なんだ。

東京都の石原慎太郎知事(80)が入れ揚げ、失敗に終わった2016年五輪招致。その支出について“証拠隠滅”とも取られかねないデタラメが発覚した。

8事業、18億円分の書類が「なくなった」というのだ。

ところが、それが報じられると一転、「書類が見つかった」というのだから、わけが分からない。


きのう(21日)の朝日新聞によると、06~09年の招致活動費に関する文書の開示請求に対し、都スポーツ振興局は「書類はまとめて都庁内の棚に保管しているが、紛失した」と答えたという。

しかし、それが報道されると都は「文書が見つかった」と急きょ記者会見。

開示請求を受けた際は職員2人で探したが、今回10人で再調査したところ書類が出てきたというのである。

“消えた”とされた書類18億円分は、IOCへの申請ファイル作成の委託費用(約7億円)など、都が随意契約を結んだ高額案件がズラリ。

契約業者は、広告会社の電通と旅行会社JTBのグループ企業だった。


「都議会で『値段が業者の言いなりじゃないか』と追及された事業です。

『紛失した』と最初答えていたのは、問題事業だから隠したかったのかと疑われても仕方ありません。

ただでさえ、都は16年五輪招致で出した赤字6・9億円を電通に肩代わりしてもらい、その返済のため、20年五輪招致委から借金をする“付け替え”までやっている。

五輪招致活動をめぐっては、ウサンくさいカネの流れが目につくのです」(都政関係者)

見つかったとはいえ、18億円もの事業の書類がズサンに扱われていたのは間違いないし、隠蔽の意図がなかったのかどうかも怪しい。

それでなくても、石原知事は、前回招致で総額150億円をドブに捨て、都民の非難を浴びたばかり。

やっぱり、この老人に東京五輪をやらせてはダメなのだ。

ジャーナリストの横田一氏が憤慨して言う。

「石原知事は、やましい事実は何もないことを証明すべきです。

でなければ、20年五輪招致は絶対に許すわけにはいきません。

今回の招致経費について、都は『総額75億円に圧縮できた』と胸を張りますが、この調子だと税金が何に使われるか分かったものではない。

五輪招致に対する都民の支持率はそもそも低いが、この一件で、ますます支持は離れたと思います」

東京都は20年招致のため、すでに今年度20億4900万円の予算を投入している。

その税金だってどう使われているのか。

年寄りの道楽に使っていい税金なんてビタ一文もないのである。

金融円滑化法で支援しても 中小企業の倒産激増

2012年10月22日 21時18分58秒 | Weblog
金融円滑化法で支援しても 中小企業の倒産激増

(日刊ゲンダイ)より

金融円滑化法で支援しても、中小企業の倒産が止まらない。

帝国データバンクによると、支援を受けた後に倒産した件数は10年度上半期は

8件だったが、11年度上半期は90件、12年度上半期は184件と激増している。


中小企業金融円滑化法は、融資を受けた中小企業が返済猶予などを求めた場合、

金融機関が貸し出し条件の変更に応じるよう努力義務を課す法律。

このデータは、融資条件を緩和しても、デフレで悪化する事業環境に押し潰され、

中小企業が次々と倒産していることを示している。

しかも同法は3月末で終了。

何らかの手を打たなければ、融資条件が再び厳しくなり、倒産ラッシュが加速、

メーンの貸し手である地銀などの金融機関が大量の不良債権を抱えることになる。

「朝鮮・同和」という出自が明かされることは「人権侵害」なのか

2012年10月22日 20時51分54秒 | Weblog
「朝鮮・」という出自が明かされることは「人権侵害」なのか

(太陽光発電日記 by 太陽に集いしもの)より 


週刊朝日の連載記事で、「被差別」出身で「朝鮮系」の血が流れているということを公表された橋下大阪市長が、「人格攻撃」「人権侵害」と怒り会見を開き、「朝日新聞社」に対する取材拒否を宣言し、結果的にその連載企画は、連載中止が決められました。


抗議されてあわてて「連載中止」にするような問題のある記事なら、最初から掲載すべきでないと思いますが、なんか「人権擁護法」の「言葉狩り」の予行演習みたいですっきりしない事件だと思いました。



被差別として具体的な地名が出ていて、それが問題だという論調でしたが、被差別地区であることを明らかにすることが問題視されるということは、逆に被差別=全否定ということではないかと思ってしまうのですが、間違いなんでしょうか?


被差別出身だからどんなに優秀な人材でも就職できないとか、無実なのに犯人扱いされ冤罪被害にあうということは、あきらかに「差別」だと思いますし、断じて許されることではありません。


しかし、たまたまその土地で生まれ、ヤサグれた環境で育ったという事実は事実として受け入れるしかないわけで、どうしようもないことだと思います。


逆に出身地が被差別であることを明かされて逆切れするのは、本音では「被差別出身者」を否定している逆の差別意識の現われではないかと思います。


もともと被差別というのは、江戸時代の身分制度の士農工商の最下層に位置づけられたエタ・ヒニンといわれた階層の人間を集めた場所で、カムイ伝で描かれたように忍者の養成所になっていた側面もありますが、皮加工・死体処理・首切りなど穢れが多いとされる職業についた人たちと、前科者として追放された人により構成されていたようです。


そうした場所だから、流れ者とか逃亡者が紛れ込みやすく、戦前戦後は朝鮮半島出身の不法入国者が日本人になりすます入籍拠点になりやすい地域だったようです。


名古屋市内でも被差別エリアはありますが、なぜかハングルの店が多いといか、公明党のポスターが多いとか、区画整理で地名が変わっても、「ここがそうだったか」というのがわかる独特の空気かあります。


そうした独特の環境で独特の気質が再生産されていたという経緯があると思います。


ですから、そこの地区出身ということは、そこに多い気質の人間だという先入観でみられるということになりますが、「だからどうした?」という問題じゃないでしょうか?


先入観というのはなんだってあるわけで、問題は、実際その本人がどうゆう人間かどうかということで見ればいいのではないかと思います。


仮にえげつなくライバルを落としいれ、がめつく貪欲に獲物をしゃぶりつくすという性格の人間が多いとしても、よくいえば「バイタリティがある」という評価ができるわけで、出自がどうかというのは、善悪の判断ではなく、結局のところ、性格の好き嫌いのレベルの先入観の問題じゃないかと思います。


わたしの個人的な好きか嫌いで言えば、「息をするようにうそをつける」「逆切れして火病を発症する」「やたら「生」で「中出し」したがる性欲暴走癖」に象徴されるえげつない気質というのは、生理的に吐き気がするタイプですが、その手合いの性格の人間が多い「韓国系」の人間だとわかっても、「韓国系」ということで全否定するわけでないわけですから、それはそれでいいんじゃないでしょうか?


「被差別」の出身だとしても、「実際はどんな人間なのか」ということで「好き」「嫌い」が分かれるわけで、まして「正しい」か「間違ってる」の判断材料になるわけでないわけですから、「目くじら」立てるのはどうかと思います。


生まれつき「イケメン」の人もいれば、生まれつき「ブサオ」の人もいます。

不細工な人は不細工であることにコンプレックスをもっている可能性が大きいかもしれませんが、不細工は不細工なんだからしょうがないじゃないですか。

不細工といわれて人権侵害だあと目くじらたてるほうがおかしいんじゃないかという気がします。

自分も「イケメン」ではありませんが、「不細工は不細工なり」に、誇らしい生き方をするしかないと思うわけです。



ところで、今回のことで、「息をするようにうそが連発できる」「すぐに逆上して暴走司会をする」読売テレビの辛坊次郎が、「許せない人権侵害」と怒っていて、今回のことで自身が寄稿している週刊朝日の連載を断るつもりだったといきまいていましたが、橋下氏と同じ出自の人間として許せないということなんでしょう。


しかし、小沢氏の「政治と金」のから騒ぎでは、単なる期ズレ記載の「記載ミス」を、重大な犯罪行為隠しであるかのように印象誘導していた自分はどうなんでしょうか?


「無実の人間を犯罪者扱いしてたたきまくった」行為については「人権侵害じゃないの?」という逆に突っ込みをいれたくなりましたね。


「小沢事務所にやみ献金した」という水谷建設の元社長の証言というのは、実のところは裏づけが皆無のガセネタで、本当のところは、検察が証拠開示を封印している「愛人に渡す金を会社から調達するには、やみ献金をするといって経理から金をせしめればいい」といっていたという同業者の証言メモのとおりだったんじゃないかと思います。


そうした事実を無視しながら、「小沢憎し」で「限りなく黒に近いグレー」と連呼して「小沢氏」を「貶めていた」辛坊次郎・・・・あんたの度重なるバッシングはどうなんだ!それこそ人権侵害なんじゃないのか!ということだと思います。


参考記事

息をするようにうそをつく辛坊次郎の動画を発見!

http://yokotakanko.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-cd9b.html


橋下大阪市長については、今回のことがなくても、過去に弱みを握られやすいところがあるから、いろんな勢力のひも付きになりやすいというリスクを感じていましたが、被差別出身だからとか、朝鮮系の血がはいっているとかどうでもいいと思いますね。


ただ本人が、昔から「息するようにうそがつける」「逆切れ火病」「性欲絶倫」で見事に「韓国系の三大気質」もってると感じていたので、「なるほどね」と思った程度です。

【注目記事】 『クリフハンガー:崖っぷちの米国経済』

2012年10月22日 20時24分38秒 | Weblog

【注目記事】 『クリフハンガー:崖っぷちの米国経済』

~いよいよ手詰まりを迎える末期患者”アメリカ~

暗黒夜考~崩壊しつつある日本を考える)より


ギリシャをはじめとするEU諸国の経済危機が叫ばれて久しいが、本ブログにて以前よりコメントしているように、真に経済危機に瀕している”本丸”はアメリカであるというのが個人的見解である。

ギリシャの債務残高(借金)が多く見積もっても50兆円程度であるのに対し、アメリカのそれは実に1京円(1兆円の1000倍)を遥かに超えるというのであるから、その深刻さがわかるであろう。

アメリカの実際の債務残高がいくらなのかは実際のところ、複雑に絡み合ったCDSやデリバティブ(金融派生商品)の金額を誰も把握できないというのであるから、より深刻やも知れないレベルである。

そんな”死神ゾンビ”状態のアメリカがここまで持ちこたえているのは、FRB・バーナンキが”緊急輸血”的に米ドル札を無尽蔵に刷り散らかしているからに他ならないと言ってよいであろう。

しかし、それも以下のエコノミスト記事にて指摘されている所謂「ブッシュ減税」(個人・企業減税を中心とする景気刺激策)の終了をこの年末に控え、いよいよ”断末魔の叫び”を迎えようとしているのである。


同エコノミスト記事では、共和党・民主党が協調して税制改革による歳入増を図ること等が提言されているが、そんなことで”末期患者”たるアメリカの経済が持ち直すのはほぼ不可能であろう。

となるとアメリカの取り得る手段は、もはや「ウォーエコノミー(戦争経済)」への突入ぐらいなものであろう。

即ち、アメリカは”借金を苦にした無差別殺人鬼”の如く、実に危険な状態にあるということである。

今後、世界の目は「EU危機」からやがて「アメリカ危機」に向かうことが予想されるが、何をしでかすか判らないアメリカの”断末魔の如き”行動をよくよく注視する必要があろう。



※参考1「瀕死の”末期患者”アメリカが没落する今、日米関係を再考すべし」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/7f05f188b749d1a51e8bd2fdfb5cb4cf

※参考2「瀕死の”末期患者”アメリカが「米ドル札刷り散らかし作戦」の断行を決定」
http://blog.goo.ne.jp/tarutaru22/e/3954fbce14e3413c5fb0785cf7fb7efe



(転載開始)

◆クリフハンガー:崖っぷちの米国経済
 2012.09.26(水) The Economist
 (英エコノミスト誌 2012年9月22日号)


FRBのベン・バーナンキ議長は米国経済を救うために応分の務めを果たした。

 

今度は政治家が動く番だ。

最近の米国経済は、弱い景気回復の基準からしてもなお、弱々しく見える。

 

成長率は2%以下まで落ち込み、失業率は8%を超えたままだ。

 

製造業の生産活動もどうやら縮小している。

④暗黒

それでも、特にウォール街では、間違いなく楽観論が芽生え始めている。株式市場は2007年以来の高値をつけた。

消費者の信頼感は徐々に改善し、それとともにバラク・オバマ大統領の支持率も上昇している。

 

ミット・ロムニー氏の失言が明るみに出る前から、オバマ大統領の再選の可能性は高まっていた。

この回復ムードはすべて、中央銀行とその印刷機のおかげだ。

 

米連邦準備理事会(FRB)は9月13日、住宅ローン担保証券(MBS)をはじめとする資産の買い入れを無期限で行い、失業率の改善に明確な進展が見られるまでそれを続けると述べた。

その1週間前には欧州中央銀行(ECB)が、ユーロ圏崩壊の懸念を抑え込むために必要なだけの国債を買い入れると約束した。

 

日銀も、資産買い入れの規模を10兆円拡大した。

 

これらの発表は投資家を喜ばせている

 

中央銀行は政治家と異なり、好きなだけ貨幣を印刷できるためだ。


○インフレ懸念以外に恐れるものはない?

では、市場の楽観論は妥当なのだろうか?  FRBは以前にも同様の「量的緩和(QE)」を実施しているが、結果は目覚ましいものではなかった。共和党はFRBによる貨幣の増刷を「一時的な効果」にすぎないと非難している。

 

ロムニー氏はFRBのベン・バーナンキ議長について、2014年の任期終了後に交代させると明言している。

量的緩和に対しては、ほかにも2つの大きな批判がある。

 

しかし、いずれも量的緩和の正当性を覆すものではない。

1つ目の批判は、量的緩和がインフレを促進するため、効果より悪影響の方が大きいというものだ。

 

しかし、そうなる可能性は低い。

 

金融緩和がインフレを促進するのは経済が過熱している時であり、現在のように十分な余剰生産能力がある時にはインフレは促進されない。

FRBがインフレを嫌うというイメージは根強く、それが量的緩和の効果を弱めた可能性はある。

 

投資家は、インフレ率がFRBの目標である2%を少しでも上回れば、金融緩和措置は打ち切られると考えたからだ。


③暗黒
紙幣増刷に対しては、批判も根強い〔AFPBB News〕


だが今回は、バーナンキ議長は失業率の改善を目標に定めることで、インフレ率が2%を超えても、すぐには方向転換しないと示唆している。

この発言は、家計や企業を説得し、インフレによって蓄えが目減りするよりは今すぐ消費や投資に向かう気にさせるはずだ。

2つ目の批判は、米国経済の苦悩は高金利とは無関係なため、さらに量的緩和を実施しても助けにならないというものだ。

 

この批判には確かに一理ある。債務に起因した金融危機が起きると、家計や企業は大抵、何年も債務を減らすことに集中し、低金利の誘惑にかなり鈍感になる。

米国では多くの場合、1世代に1度の歴史的な低金利を利用したいと思う人は、審査の基準が厳格化されたために、ローンを組めない。

 

しかも、世界経済の減速や欧州の景気後退に関しては、いくらFRBでもどうにもできない。


○今回のQEは違う

しかし、いずれもFRBが従来の方針を維持する理由にはならない。

 

これまでの量的緩和は万能薬ではなかったかもしれないが、いくらか助けにはなっている。

 

例えば、住宅ローンの長期金利を下げることで、住宅市場が活気づいた。

そして、今回の量的緩和はこれまでとは違う。ECBの発表にもあったように、国債買い入れという力技だけでなく、将来見通しの変化にも頼っているためだ。

来る2013年には、回復を妨げていた様々な力が弱まり、FRBの措置の効き目は強くなるだろう。

 

デレバレッジング(負債圧縮)は順調に進んでいる。

 

住宅市場は回復しており、住宅価格の上昇に伴い、消費者は豊かさを実感し、銀行は融資に積極的になるはずだ。

さらに、ECBはまだユーロ危機を解決していないが、ユーロ圏が後々まで尾を引くような崩壊に至る可能性は低くなっている。


○年末に迫り来る「財政の崖」


②暗黒
11月の選挙後に、民主、共和両党は財政政策に関して合意をまとめられるか?〔AFPBB News〕

 
しかし、大幅に悪化する恐れのある問題が1つある。

 

財政政策がそれだ。

今年末にはジョージ・ブッシュ前大統領が実施した減税の期限が切れ、自動的に歳出削減が始まる。

 

財政引き締めの規模は1年でGDP(国内総生産)の5%ほどに上る。

 

米国を景気後退に逆戻りさせるのに十分な数字だ。

たとえ政治家がこの「財政の崖」から落ちる時期を遅らせる方法を考え出したとしても、これまでの景気刺激策が終了し、計画済みの緊縮策が始まれば、やはり経済は財政引き締めに足を引っ張られることになる。

崖から落ちてはならないと考えているのは共和党も民主党も同じだ。しかし、その方法について両党の考え方が根本的に異なるため、どちらも選挙後まで問題を先送りにしようとしている。

 

前もって計画を立てる努力をする企業にとって、先送りは意味をなさない。


○民主党と共和党が合意すべきこと

両党が合意に加えるべき要素は明白だ。

 

米国は直ちに中期的な計画を立てなければならない。

 

税制改革によって歳入を増やすとともに、年金や高齢者の医療(メディケア)といった社会保障給付金の長期的な増加を抑えるような計画だ。

 

しかもそれは、緩やかに進めなければならない。

これを実現するには、共和党は増税、民主党はメディケアに関して、越えてはならないとしている一線を取り除かなければならない。

 

もし両党がこれに同意しないのなら、政治家を助けるためにバーナンキ議長にできることはもう何もない。

2012 The Economist Newspaper Limited. All rights reserved.


(転載終了)

①暗黒

マグネシウムが変えるか、日本のエネルギー問題

2012年10月22日 19時07分19秒 | Weblog

マグネシウムが変えるか、日本のエネルギー問題

(日々坦々)より

●マグネシウムが変えるか、日本のエネルギー問題 (1/3)

http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1201/31/news055.html

「電気は貯められない」。現在のエネルギー政策は、この主張が大前提になっている。

20090703_03.jpg



だが、東北大学未来科学技術共同センター教授の小濱泰昭氏は、この主張に真っ向から異議を唱える。
 
太陽光でMg(マグネシウム)を精錬し、Mgを組み込んだ燃料電池に加工する……、こうして、電力を物質の形で蓄え、輸送し、新しいエネルギー循環を作り上げられるという。
 
同氏は実際に機能するMg燃料電池も開発した。

[畑陽一郎,@IT MONOist]

燃料電池は何らかの物質を酸素と反応させて電気エネルギー(と水など)を取り出す発電装置だ。
 
モノ(燃料)を入れると電力が出てくるという点で、火力発電といくぶん似ている*1)。
 
ただし火力発電よりも効率が高く、CO2(二酸化炭素)の排出を減らせる。

*1) 一方、リチウムイオン二次電池などは電力を入力し、蓄え、電力を出力する装置だ。モノを入れる必要はないが、最初に電力を入力しなければ機能しない。

 燃料電池はモノを入れなければ動かない。現在広く使われている燃料電池は低分子の炭化水素や水素を燃料として用いる。例えば家庭用の設置型装置である「エネファーム」はCH4(メタン)を主成分とする都市ガスなどを使い、燃料電池車(FCV)ではH2(水素)を主成分とするガスを利用する。いずれも原料物質を酸化する過程で電力を取り出し、水などを排出する。

 燃料電池が大規模に普及し、成功するかどうかには、さまざまな要因が関係する。例えば燃料の流通インフラや燃料電池のコスト低減などだ。
 
しかし、地球全体のエネルギー循環まで考慮すると、長期的には投入するモノが再生可能かどうかによって決まるだろう。
 
CH4は化石燃料であり、H2は現時点では再生可能になっていない*2)。

*2) 水素は水の電気分解で作り出せるため、原理的には再生可能エネルギー(例えば太陽光発電)で量産できる。
 
しかし、現在量産されている水素は製鉄の副産物(関連記事:市街地に水素を供給、北九州市で燃料電池の実証実験始まる)やメタノール分解、都市ガス分解などを使って作り出しており、化石燃料が必要だ。

Mg燃料電池が登場

 東北大学未来科学技術共同センター教授の小濱泰昭氏が2012年1月26日に発表した「Mg燃料電池」は、再生可能であるところに特長がある。
 
「太陽エネルギーを使ってMgを精錬するめどがついており、効率よく量産可能な燃料電池が実現する」(小濱氏)。
 
Mgは地球上で8番目に多い元素であり、海水にもMgCl2(塩化マグネシウム、にがりの成分)として大量に含まれている。
 
レアメタル問題を起こすこともなく、人体にも無害だ。

 小濱氏の開発品は、燃料電池としてどのような点で優れているのだろうか(図1)。
 
3点ある。

図1 Mg燃料電池 写真のセルは60Ah、6V。
 
これを2つ直列にして使う。セルの寸法は幅約20cm、奥行き約23cm×高さ約15cm。
 
重さは約4kg。
 
出典:東北大学小濱研究室

 まず、第1に電池としてのエネルギー密度が高く、小型化に向くということだ。
 
小セルでの実験値は1464mAh/gであり、これはリチウムイオン二次電池の5倍以上に当たる。
 
今回開発したMg燃料電池はまだ小型化の取り組みが十分進んでいないが、鉛蓄電池(35Wh/kg)や、ニッケル水素二次電池(60Wh/kg)を既に上回っており、リチウムイオン二次電池(120Wh/kg)がすぐ目の前に見えている性能だ*3)。

*3) 充電可能な鉛蓄電池やリチウムイオン二次電池と、1回ごとに使い切るMg燃料電池のエネルギー密度を直接比較する意味は薄いという意見もある。
 
Mg燃料電池は、二次電池というよりも充電できない一次電池と似ている。
 
しかし、非常用など、使用時に再充電ができず、1回限りで利用する場合には比較に意味が出てくる。

 次に低コスト化が可能であることだ。
 
原料金属が安価であることなどから「電池の実装について協力を求めた古河電池によれば、60Ah、12Vという開発品と同じ容量のPb電池(2万円)を示して、この半分にはできる」(同氏)という。
 
つまり1万円が目標になる。

 最後に、「寿命」が長いことだ。ここで言う寿命とは、いわゆるサイクル寿命ではない。
 
電池内部にエネルギーを蓄えたまま、どの程度の時間、放置できるかという意味での寿命だ。
 
二次電池は自己放電を起こすため、満充電状態にしても数カ月単位でエネルギーを失ってしまう。
 
「Mg燃料電池は電解液を入れない状態で放置すれば50年、100年持つと考えている。
 
このような性質は非常用電源として優れている」(小濱氏)*4)。

*4) 電池全体の反応はMgと酸素、水が反応してMg(OH)2(水酸化マグネシウム)が生成するというものだ。
 
正極の反応は1/2O2+2H++2e- → 2H2O。負極の反応はMg+2H2O → Mg(OH)2+2H++2e-。
 
電池全体の反応は、Mg+1/2O2+H2O → Mg(OH)2だ。

羽の生えた鉄道の研究から始まった

 Mg燃料電池が生まれたきっかけは何だったのか、何がブレークスルーなのか、小濱氏に電話でインタビューする機会を得た(図2)。

@IT MONOist(MONOist) Mg燃料電池が生まれた背景を教えてほしい。

小濱氏 私の専門はそもそも電池とは無関係の流体力学だ。
 
長年、乗り物の効率向上に取り組んでおり、高速輸送が可能な乗り物「エアロトレイン」(図3)を提案してきた。
 
約20年前に最初のモデルを発表している。ただし、研究の当初から、輸送機関のエネルギー問題が気になっていた。
 
リニアモーターカーのような高速輸送機関はエネルギーを大量に消費する。
 
いわば原子力発電所を前提とした輸送機関であり、エネルギー問題の今後を考えるとこれではだめだ。
 
そこで自然エネルギーだけで時速500kmで走行できる輸送機関の研究を続けた。

図2 東北大学未来科学技術共同センター教授の小濱泰昭氏

MONOist エアロトレインにMgが必要だったのか。

小濱氏 そうだ。軽量化が必要だった。Mgを取り入れたエアロトレインのモデルを2010年に開発できた。
 
産業技術総合研究所基礎素材研究部門(九州センター)の協力を得て、難燃性Mg合金を見つけ出すことができたからだ*5)

*5) Mg(比重1.74)はAl(アルミニウム、比重2.7)の3分の2と軽い。しかしMgは、発火、燃焼しやすく、成形加工が難しいなどの理由から、これまで構造材としての利用が広がっていなかった。関連資料:「産総研のハイテクものづくり(第10回)」(PDF)。


図3 エアロトレイン 新幹線の2倍、時速500kmで浮上走行しながら、新幹線の3分の1以下の消費電力を目指したもの。
 
航空機と鉄道を融合したような大量輸送機関である。
 
出典:東北大学小濱研究室

MONOist しかし、このMg合金は電池とは無関係なのではないか。

小濱氏 エネルギー問題について常に考えていたため、新しいMg合金の電気的特性を調べることにした。
 
2010年の暮れに基礎実験を始めたところ、非常に良い特性を持っていることが分かった。
 
例えば、純粋な金属Mgを使って燃料電池を構成すると、1日で電池としての性質が失われてしまう。
 
Mgを電解液に入れると水素を出して溶けてしまうからだ。
 
電流を取り出すことがほとんどできない。
 
溶け出さないようにすると、表面に酸化被膜などができてしまい電池として役に立たない。
 
ところが、新しいMg合金では電池として3週間機能した。

MONOist 成功の秘密は何なのか。

小濱氏 Ca(カルシウム)だ。
 
もともとはMgの発火、燃焼を抑制するためにCaを添加したものであり、なぜ電気化学特性が良くなるのかは不明だ。
 
しかし、水素の発生などの不具合が起きなくなった。
 
Mg電池の実装については、これまでMg燃料電池に取り組んだ経験がある古河電池に協力を仰いだ。
 
だが、古河電池は従来のMg燃料電池がものにならないことを理解しており、当初は「ダメだろう」という対応だった。
 
しかし、新Mg合金を試した結果、「これは違う」ということになった。

 今後は正極、負極ともにさらに内部抵抗の低減が必要であり、電池としての耐久性も高める必要がある。
 
古河電池と協力して取り組む予定だ。

MONOist Mg燃料電池はエネルギー問題に対してどのような意味を持つのか。

小濱氏 これまでは経済発展のために原子力発電は仕方がないことだ、というのが国全体の方針だった。
 
このような方針の前提は、電気は貯められないものだという主張である。
 
だが、私のMg燃料電池は、太陽エネルギーをMgの形に貯めることができる。
 
Mgはモノだから、輸送も可能だ。
 
送電線で長距離送電する場合と異なり、効率低下もない。

MONOist 今後の研究方針について教えてほしい。

小濱氏 これからは「燃料を作る時代」に入ったということを主張したい。
 
化石燃料や原子力はもう50年もたない。
 
その後は燃料物質を作るしかない。
 
ちょうど食料を調達するために、当初は直接採取だったものが生産(農業)に変わっていったようなものだ。

 燃料を作る際、太陽エネルギーを利用すれば、Mgを作り出して消費しても、元のMgに復元できる。
 
このようなサイクルを成り立たせる研究を続ける。

どうすればMgサイクルを作り出せるのか

 インタビューを終えて感じたことは、小濱氏の議論が燃料電池単体だけで小さく閉じていないことだ。
 
研究の発端が輸送機関にあったためか、一国、さらに世界のエネルギー循環をどうすれば作り上げられるかを考慮した形になっている。

 同氏の構想は、欧州と中東、北アフリカの各地に分散する再生エネルギー発電所(風力、太陽熱、太陽光など)を長大な送電網で結ぶDESERTEC(デザーテック)構想と似ている。ただし、日本向けに改良を加えた形になっている。

 地球上で太陽エネルギーを得やすい場所は限りないが、いずれも熱帯や乾燥地帯に位置する。欧州はこのような条件を満たす国と地中海を挟んで隣り合っており、無理のないエネルギーネットワークを形成できるだろう。

 一方、日本はこのような条件を満たす国から遠く離れている。
 
小濱氏によれば、太陽エネルギーを得やすいオーストラリアでは70km四方の土地*6)を使うだけで日本が消費する全エネルギーを得られるという。
 
残念ながらオーストラリアと日本の直線距離は6000kmにも及び、送電は非常に難しい。

*6) オーストラリアの国土面積は2770km四方に相当する。
 
なお、オーストラリアは世界有数の日照条件を誇る(関連記事:成功するメガソーラーの条件とは、日本商社がドイツで取り組む)。

 ここで小濱氏の構想が生きてくる。オーストラリアで金属Mgを作り出し、日本に送る、さらに日本から使用済みのMgO(酸化マグネシウム)をオーストラリアに送るという物質循環であれば送電とは異なり、実現可能だ(図4)。
 
数千km離れた地点からエネルギー源を大量に運び利用する。
 
これはまさに中東から原油を運んで燃やしている現在の姿と重なる。

図4 Mgの物質循環 小濱氏が提案する持続可能な「Mg・Soleil」社会の概念図(一部を抜粋、全体は同氏のWebページを参照)。
 
臨海砂漠地帯(図左)では太陽熱を利用してMgを精錬する。
 
日本国内(図右)ではMgを受け取り、電力源、構造材料などさまざまな用途に用いる。
 
その後、使用済みのMgを送り返す。
 
出典:東北大学小濱研究室

 小濱氏は「砂漠が燃料工場になる」と主張している。
 
具体的にはどうやって金属Mgを作り上げるのだろうか。
 
このような疑問にも回答を用意している。
 
例えば、2011年10月には凹面鏡を使った金属Mg精錬技術を発表している(図5)。
 
リニアモーターカーの走行実験に使われていた実験施設内(宮崎県日向市)に設置した凹面鏡を利用したものだ。

 Mg燃料電池の性能改善とともに、低コストで金属Mgを作り上げる技術の改善が進めば、石油などの化石燃料の置き換えが進むだろう。




Magnesium and the Sun
 

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太陽光と海にほぼ無尽蔵に含まれるマグネシウムを使って、石油も石炭も天然ガスもいらない持続型エネルギー社会を実現する…。
 
そんな「マグネシウム・エネルギー社会」の構築を提案している矢部孝東京工業大教授に、ベンチャー企業から自動車会社、さらにはオイルマネーまで世界中から問い合わせや見学が殺到している。
 
実証実験も順調に進んでおり、これはひょっとすると、ひょっとするかもしれない。
 
 (引野肇)

 【クリーンで無尽蔵】
 高温のマグネシウムに水をかけると水素が発生する。
 
さらに高温にすると、この水素が爆発的に燃えて再び水となる。
 
水素を使えば燃料電池の燃料になるし、爆発力を利用すれば発電機を動かしたり、自動車のエンジンに使える。

 このシステムは二酸化炭素も窒素酸化物も出さずクリーンだし、太陽光、水、マグネシウムは無尽蔵だ。
 
矢部教授は「海水には千八百兆トンものマグネシウムがある。石油に換算すると三十万年分にもなる」と言う。

 【夢の循環システム】

 矢部教授が提唱するマグネシウム・エネルギー社会はこんなイメージだ。

 海岸に建設された淡水化・マグネシウム精錬プラント。
 
屋根には太陽に向かって大型プラスチックレンズが並び、精錬に必要な高温を作り出している。
 
ここで海水から農業用水を生産する一方、海水に含まれる大量の“にがり”から金属マグネシウムを取り出す。

 生産されたマグネシウムはトラックや船で、各地の発電所や家庭、コンビニなどに運ばれる。
 
発電所では、マグネシウムを石炭代わりに燃やす。
 
家庭に運ばれたマグネシウムは燃料電池の燃料として家庭用電源となる。
 
燃料電池の排熱は、風呂や暖房に使われる。
 
コンビニで売られているのは真空パックに包まれたマグネシウム。
 
これは燃料電池車やパソコン、携帯電話などのバッテリー補充用マグネシウムだ。

 マグネシウムは使い捨てではない。
 
使用後の酸化マグネシウムは、回収車によってリサイクルセンターに集められ、精錬プラントにあるのと同じ「太陽光励起レーザー」で再び金属マグネシウムに変換される。

 【太陽光レーザー】

 現在、マグネシウムの精錬は、鉄とケイ素の合金を触媒に大量のエネルギーを投入して行われる。
 
マグネシウム一トンを製造するのに石炭十トンを使う。
 
こんなにエネルギーを大量消費しては、マグネシウム・エネルギー社会など成立しない。

 矢部教授が提案するのは、大型レンズで集めた太陽光を、イットリウム、アルミ、ネオジム、クロムのセラミックによって赤外線レーザーに変換し、さらにレンズで集光して約二万度という高温を実現。
 
この高温でマグネシウムを精錬しようというのだ。

 このため矢部教授は二年前、北海道千歳市に太陽光励起レーザーの実験施設を作った。
 
二メートル四方の透明プラスチックレンズで集光、その焦点にセラミックのレーザー素子を置いた。
 
ここでの成果に自信を得た矢部教授は、実際にマグネシウムの精錬を行うため今年、沖縄県・宮古島に大型の施設を建設する計画だ。

 【安全な燃料電池】

 現在、世界中で水素を使った燃料電池車の開発が進められている。
 
コストの問題もさることながら、軽くて漏れやすく、爆発しやすい水素をどうやって運ぶのかという大問題がある。
 
七百気圧の高圧ボンベに詰めるとしても、ボンベはあまりに重い。

 一方、マグネシウムなら六百五十度以下では発火しないし、長期保存も簡単。「マグネシウムは石炭と同じ固形燃料と考えていい。
 
マグネシウム燃料電池は、いまのリチウムイオン電池の約七・五倍の重量当たり出力がある。
 
コンビニで真空パックのマグネシウムを買い、電池に差し込めば一回の充電で千八百キロくらい走る」と矢部教授はいう。

 【実験で裏付け】

 マグネシウム・エネルギー社会がもし実現したら、火力発電所も原子力発電所も核融合炉もいらない。
 
ガソリンスタンドも石油タンカーも不要だ。
 
矢部教授にその実現性を聞くと「百パーセントこれは実現する。すべて実験の裏付けがあり、何も失敗するところがない」と、自信満々の言葉が返ってきた。

マグネシウムの特徴としては
   
①海水中に無尽蔵にあること。
          海水中には1800兆トンのマグネシウムが含まれている。
  
②常温では反応しないため安全で持ち運びが可能なこと。
          水素もガソリンも常温で反応してしまう。
  
③650℃程度の温度で水と反応し反応熱及び水素を発生すること。
          マグネシウムの水和反応  Mg+H2O→MgO+H2+86kcal
          水素燃焼分は56kcalになるので、全体で144kcal/モル
          重量あたりの、水素燃焼も加えた反応熱は25MJ/kg
          これは石炭の燃焼熱30MJ/kgとほぼ同等。
  
④反応後は安定して自然界に存在する酸化マグネシウムになる。
          精錬過程と同じ方法で再生できるため、石油のように浪費するだけではないこと。

  
実用化に向けての課題としては、
①精錬や再生過程のエネルギー効率を上げること。
②そのためのレーザー技術の高度化が必要。
  
というところのようだ。
  
これらを、マグネシウムという材料とレーザーとの複合システムと捉えてみると、特徴が良くわかる。

《矢部孝氏のレビュー論文:マグネシウムとレーザーを用いた再生可能エネルギーサイクルを参考に作成。》
  
システムの特徴①  変化する自然エネルギーの貯蔵が可能になる。
  
太陽光発電などの変化する自然エネルギーの利用には、必ずエネルギーの貯蔵システムが必要になる。
 
発電時間帯と電力需要の時間帯は異なるからだ。
 
たとえば、晴れた昼間に発電した電気は、どこかにためておかないと夜間には使えない。
 
そのための蓄電池は太陽光発電パネルより高価で、規模が大きくなると大爆発に危険性さえある。
  
それに対して、太陽光励起レーザーを用いたマグネシウムの精錬(還元)過程そのものが、自然エネルギーを貯蔵していることになる。
 
あとは、必要に応じてエネルギーを取り出せばいいだけになる。
 
これは、一日の変動だけでなく、夏と冬の地球上での太陽エネルギーの差を平準化することにもなる。
  
システムの特徴②  植物の葉緑素のような反応でCO2の削減が可能になる。
  
CO2の削減が温暖化にどうのような効果があるのか懐疑的だが、これがエネルギー浪費対策の一つの指標になることは確かだろう。
 
通常の生産ではCO2発生の方向の反応ばかりだ。
 
これと逆の反応として環境を維持しているのが、植物の太陽エネルギーによって炭酸ガスを吸収する反応だ。
  
この反応と酷似した反応をマグネシウムは示す。反応によって生成した酸化マグネシウムは炭酸ガスを吸収し、炭酸マグネシウムとなって固定化される。
  
以上が大きな特徴だ。

これらの技術は着々と進化を遂げているようだが、問題点もある。
 
それは、ここにも市場の影が忍び寄っていることだ。
 
現在行われている大規模な実証実験は、日本の国家補助金ではなく、外国企業による投資で実現されている。
 
当然、実用化の暁には、外国資本の影響をうけることになるだろう。

  
先に書いた様に、これからの技術は単に市場の覇権をにぎるために必要なのではなく、脱市場という文脈の中で、本当にそれを必要としているところに提供すべきだと思う。
 
そのような意味で、このように重要な技術開発は国家支援の下に行われるのが本来の姿ではないかと思う。




●「世界は、石油文明からマグネシウム文明へ(1)」(09/09/28)

「マグネシウムがエネルギーを生む社会!!」(206517)で紹介されていた、矢部孝教授の取組みについて、現在の状況とより詳しい質問と矢部教授の回答を紹介してくれているサイトがあったので紹介します。

マグネシウムという新エネルギーがどこまで実現可能なのか?
 
非常に興味深い内容です。

以下、引用は「山地達也のエコ技術者に聞く」の「世界は、石油文明からマグネシウム文明へ(1)」2009年7月の記事

リンクからです。

>化石燃料の枯渇が迫っているが、自然エネルギーだけで今の世界経済を支えることはできない。
 
理想のエネルギーと言われる核融合への道もまだ遠い……。
 
だが今、エネルギーや資源の問題を一挙に解決するかもしれない研究が進んでいる。
 
その鍵はマグネシウム。海水に無尽蔵に含まれるマグネシウムを取り出し、エネルギー源として利用。
 
生じた酸化マグネシウムは、太陽光レーザーを使ってマグネシウムに精錬する。
 
この壮大な計画に取り組むのが、東京工業大学の矢部孝教授である。


■マグネシウムを燃やして、エネルギー源にする

金属マグネシウムは、携帯電話を始めとする電子機器や飛行機、自動車などで広く使われる。

──次世代エネルギーとして、マグネシウムを用いる研究を進めているとお聞きしました。
 
マグネシウムがよく燃えるのは知られていますが、なぜ今までエネルギー源として使われてこなかったのでしょうか?

ほとんどの金属は粉末にすればよく燃えて、燃料として使うことができます。
 
昔から、金属燃料エンジンの研究はどの自動車会社もやってきていますし、実際にマグネシウムを配合したロケット燃料も作られています。

では、なぜマグネシウムが一般的なエネルギー源として使われていないかといえば、マグネシウムを作るのに莫大なエネルギーをかけなければならないからです。
 
触媒を使う今までの技術だと、マグネシウム1トンを作るために石炭が10トンも必要になります。
 
石炭の発熱量が30MJ/kg、マグネシウムは25.5MJ/kgとほぼ同じ。
 
これでは誰もマグネシウムをエネルギー源に使うはずがありません。

それならば、自然エネルギー、例えば太陽光を集める太陽炉を使って酸化マグネシウムや塩化マグネシウムからマグネシウムを直接精錬してはどうかということになるわけですが、これも困難でした。酸化マグネシウムからマグネシウムを精錬するには2万℃という超高温に相当するエネルギーが必要で、仮に太陽光を集めてそれだけの温度にできたとしても、炉が耐えられません。製鉄炉の耐熱温度が千数百℃ですから。

マグネシウムをエネルギー源にできるなど、誰も考えていなかったのです


■太陽光を直接レーザーに変換する「太陽光励起レーザー」

──それなのに、なぜマグネシウムをエネルギー源にできると思われたのですか?

きっかけになったのは、7年前です。
 
私は30年以上レーザー核融合を研究しているのですが、それを応用して、飛行機を飛ばす実験を行いました。

──レーザー核融合と飛行機にどういう関係があるのでしょうか?

レーザー核融合では、レーザーを使って数千万度の超高温を作り出します。
 
レーザーがすごいのは、時間的にも空間的にもエネルギーを集中できるということ。
 
つまり、少ないエネルギーであっても、一瞬だけ一点に集中させることで、大きな効果を得ることができるのです。
 
私たちは、長さ5cmくらいの小さな模型飛行機に水タンクを載せ、外からレーザーを照射しました。
 
水は一瞬で水蒸気に変わって飛行機の後方へ吹き出し、その反作用で飛行機が進みます。
 
つまり、水蒸気ロケットができたということになります。
 
この実験で使用したレーザーの出力はたったの5W。
 
5Wなんて懐中電灯並みですが、レーザーにすれば模型飛行機を飛ばすこともできるのです。

では、人が乗れるような飛行機を飛ばすには、どれだけの出力を持ったレーザーがあればよいのか。
 
計算してみたところ、1GW(1ギガワット=100万キロワット)という答えが出ました。
 
これは大規模発電所の出力に相当しますから、こんなレーザーを電気で作ることはできません。

どうしたらよいかと考えた時に思い当たったのが、太陽光をそのままレーザーに変換する、太陽光励起レーザーです。
 
1995年、我々のグループの一人、吉田國雄特任教授がクロムとネオジムからレーザー媒質を開発していました。
 
日本のある会社はこれをさらに改良し、2005年には効率が42%のレーザー媒質を作ることに成功しました。
 
太陽光をこのレーザー媒質に当てると、レーザー光線が出ます。

──このレーザー媒質は大量生産できるのですか?

クロムとネオジムを混ぜて焼き固めるだけですから、大量生産するのは簡単です。

ただ、レーザーで飛行機を飛ばすといっても、そんな実験にはどこもお金を出してくれないので、別の応用を考えました。
 
それが次世代エネルギー、レーザーによる酸化マグネシウムの還元だったのです。
 
もっとも、今ではこちらが本命になってしまいましたが(笑)。




●世界は、石油文明からマグネシウム文明へ(2)上
(09/09/28)

■海水中には無尽蔵のマグネシウムが含まれている

―─マグネシウムを燃やしてエネルギーを生み出し、できた酸化マグネシウムは太陽光励起レーザーで還元して、またマグネシウムに戻すわけですね。
 
しかし、リサイクルを綿密にやったとしても、エネルギー源になるほどの量があるのでしょうか?

この地球上には、マグネシウムが無尽蔵といってよいほどあります。
 
海水中には石油30万年分に匹敵するマグネシウムが含まれています。

──ですが、海水からマグネシウムを取り出すにもエネルギーが必要になるでしょう?

そう思うでしょう(笑)。ここにもう1つのポイント「淡水化」があります。

2025年には、30億人分の淡水が不足すると言われています。
 
最も広く使われている逆浸透膜方式で30億人分の淡水を作ったとすると、現在世界で使われている電気の半分が必要になります。

そこで、太陽光を使った淡水化装置を作り、特許を取りました。
 
私たちは「エレクトラ」というベンチャー企業を興し、この装置を海外に販売しています。現在、アジアの二カ国から国家レベルの発注が来ています。

──太陽光を使って淡水化するということは、光を集めて水を蒸発させるということですか?

そういうことです。
 
しかし、単純に熱を加えて蒸発させようとすると大量のエネルギーを消費します。

みんな、水は100℃にならないと蒸発しないと思っていますが、私たちが汗をかいたら自然に乾きますね。洗濯物も自然に乾きます。

──湿度が関係しているのですか?

はい。湿度のバランスをうまく調整することで、エネルギーをほとんど使うことなく淡水を作ることができます。

現在の逆浸透膜方式は、装置コストを1とすると、20年使った場合のランニングコストは20。

これに対して、私たちの装置は装置自体のコストも1桁安いですし、エネルギーもほとんど必要としません。
 
スピードも速く、1台当たり1日10トンの淡水を作れます。
 
2Lのペットボトルなら5000本分です。

──あとには、塩やその他の物質が残るというわけですね。
 
マグネシウムはどう取り出すのでしょう?

淡水を取ったら、あとには塩(塩化ナトリウム)と、にがり(塩化マグネシウム)が残ります。
 
塩とにがりを分離するのは、エネルギーが不要な昔ながらの方法を使います。

塩化ナトリウムと塩化マグネシウムの混合物に、上から少し水を掛けると、ぽたぽたと液体がしたたってくるのですが、これがほとんど塩化マグネシウムなのです。
 
塩化マグネシウムは塩化ナトリウムより水に溶けやすく、この性質を利用するだけで簡単に塩化マグネシウムだけを取り出せます。




●世界は、石油文明からマグネシウム文明へ(2)下(09/09/28)

■マグネシウムがエネルギー源になると、世の中はどう変わる?

──あとは、太陽光励起レーザーで塩化マグネシウムをマグネシウムに精錬するというわけですね。それでは、マグネシウムは世の中でどう使われるのでしょうか?

まず、火力発電所です。現在の火力発電所では、石油や石炭で湯を沸かし、その蒸気でタービンを回して発電しています。
 
マグネシウムの場合、水と反応させることで水素が発生し、この水素を燃やせば高温高圧の水蒸気が発生します。
 
これでタービンを回して発電すればよいのです。
 
これまでの火力発電所の設備は、タービンも含めてほとんどそのまま流用できます。
 
発生した水素と酸素を反応させれば水になりますから、二酸化炭素も出ません。

自動車用の燃料電池も研究が進んでいます。
 
例えば、米国のベンチャー企業は亜鉛燃料電池で動く自動車を2003年に開発しました。
 
この自動車は百数十kg弱の亜鉛を積み、走行距離は600kmです。
 
マグネシウムなら亜鉛に比べて3倍のエネルギー密度がありますから、10kgあれば200kmは走れるでしょう。
 
燃料となるマグネシウムは、コンビニで売ることを想定しています。
 
爆発もしませんし、少々水がかかっても大丈夫です。
 
マグネシウムの価格は現在kg当たり300〜400円ですが、太陽光励起レーザーによる精錬で価格が下がれば、マグネシウム燃料電池自動車以外はすべて消えることになるでしょう。

──マグネシウム燃料電池も水と反応させるのですか?

火力発電の場合は水と反応させますが、燃料電池の場合は酸素と反応させます。
 
酸素と反応させると水素が発生しないため、安全だからです。
 
水素は軽いために自動車のどこかに貯まる可能性があり、引火すると爆発してしまいます。
 
また、燃料電池の電極に水素が付くと、電極の性能が著しく低下します。
 
現在の燃料電池は、高価な白金で水素を吸着しようとしていますが、それくらいなら最初から水素が発生しない反応を使えばよいのです。

マグネシウム燃料電池の技術的課題はほとんど解決されており、今は燃料待ちの段階。
 
マグネシウムの価格が安くなれば一挙に実用化が進むでしょう。
 
燃料電池を使って生じた酸化マグネシウムは、やはり太陽光励起レーザーを使ってマグネシウムに精錬できます。
 
■400Wの太陽光励起レーザーを今年中に実現

──太陽光励起レーザーを使って、いかに低コストでマグネシウムを精錬できるかにかかっているのですね。

2007年に北海道の千歳にレーザーの実験施設を作り、実験を重ねてきました。
 
現在4㎡のレンズで集めた太陽光をレーザー媒質に当て、80Wのレーザーを出力できています。
 
80Wのレーザーでもステンレス板に一瞬で穴を開けるほどの威力があります。
 
しかし、4㎡に当たる太陽光は4kWですから、80Wというのは2%の変換効率でしかなく、このままでは商用化できません。
 
目標の出力は400Wですが、すでに目処はついており、今年中には達成できるはずです。

──5倍の出力アップをそんなに簡単に実現できるものなのですか?

まず、レーザー媒質に混ぜるクロムの割合を増やします。
 
理論的には、これだけで変換効率を3倍にできます。

また、太陽光励起レーザーではこういうプラスチックレンズを使っているのですが、この設計を改良します。

──えっ、こんなプラスチックレンズなんですか?

はい、これのサイズを大きくしたものを使っています。
 
金型でどんどん作れますから、大量生産すれば製造コストはタダみたいなものですよ。

ただし、現在のレンズは気泡が混じっていたりして、太陽光を半分くらいしか集められていません。
金型を作り直してレンズの精度を上げれば、太陽光の透過率は2倍にはなるでしょう。

レーザー媒質とレンズの改良を合わせれば、5倍の出力アップはそれほど難しくないと考えています。

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 淡水化も、マグネシウム発電も、矢部氏の研究成果である太陽光励起レーザーという技術が前提となっています。
 
つまり、太陽エネルギーを高密度に集約した自然エネルギー技術の一環であることが解ります。
 
マグネシウムは触媒としての位置づけですから、一定の物量を確保できれば、その後の酸化還元反応は太陽光だけで済みそうです。




世界は、石油文明からマグネシウム文明へ(3)(09/09/28)

■太陽光励起レーザーの発生装置は1台50万円

──酸化マグネシウムからマグネシウムを精錬するには2万℃の超高温が必要になるとおっしゃっていました。これに耐えられる炉は実現できるのでしょうか?

そこでレーザーの長所が発揮されます。レーザーなら、1mmのスポットだけ2万℃にするということが可能です。
 
その周辺はすぐに冷えますから、炉全体が2万℃に耐える必要はありません。

──細いレーザー1本では、大量の精錬が難しいのでは?

だからこそ、太陽光励起レーザーの装置をたくさん作るのです。
 
何百台という装置を並べてレーザーを作り、各装置から光ファイバーで精錬所に伝えます。酸化マグネシウムにレーザーが当たると、0コンマ数秒でマグネシウムを精錬できます。

──レーザーの発生装置は高価になりませんか?

現在東工大の屋上で実験装置を稼働させており、太陽の位置を自動追尾して最適な出力を得ることができます。
 
水道用のパイプなどを利用して組み立てたら、1基当たり50万円ほどで制作できました。

──太陽光がいつもあるところでないと、精錬はできませんね。

アリゾナやモンゴルの砂漠など、1年中雲のない地域は世界中どこにでもあります。
 
こういう地域でマグネシウムを精錬して、日本に持ってくればよいでしょう。

■淡水化事業からスタートし、マグネシウム循環社会へ

──マグネシウムの循環社会は、どういうステップを経て実現すると考えていますか?

まずは、海水を淡水化する事業で利益を上げます。
 
先に述べたとおり、すでに海外から淡水化装置の発注が来ており、この事業だけでも十分に利益を出せます。
 
今後、世界の淡水ビジネスは年間150兆円規模になると言われています。

次は、マグネシウムの精錬ですが、最初はエネルギー源としてではなく、資源としてマグネシウムを売ればよいでしょう。
 
携帯電話のボディなど、マグネシウムの需要はいくらでもあります。
 
マグネシウムは今1kg当たり400円と高価ですからここでも利益を得られ、そうすれば太陽光励起レーザーの装置をもっとたくさん作れるようになります。
 
ちなみに、マグネシウムに限らず、鉄やアルミ、シリコンも、レーザーを使って同様に精錬可能です。
 
金属産業の構造を根本的に変えてしまう可能性もあると思っています。

そうして十分にマグネシウムの値段を下げられるようになったら、エネルギー源として、発電所や家庭、自動車に使えばよいでしょう。
 
燃料として使った後にできる酸化マグネシウムは、太陽光励起レーザーで精錬してマグネシウムに戻します。

──これからのロードマップはどうなっていますか?

ある外国の企業が出資してくれることになり、この資金を使って今年中には沖縄の宮古島に実験施設を作ります。
 
この施設では、海水の淡水化からレーザーによるマグネシウムの精錬まで全サイクルの実験を行います。
 
投資を得られたので、政府からの補助金も必要なくなりました。

■マグネシウム循環社会は、2025年に実現する

──エネルギー生産から、産業利用、リサイクルまで、1つの街で完結するんですね!

はい。宮古島の施設が成功したら、東南アジアの各所に同じような施設を作り、もっと大規模な実験を行う予定です。

うまく行けば、2025年頃にはマグネシウムをエネルギー源とした社会を実現できるのではないでしょうか。
 
みなさんが考えるより、早いペースで進むと思っています。

──少し前には、水素社会という言葉がもてはやされました。
 
マグネシウムではなく、水素をエネルギー源にしてもよいのではないでしょうか?

水素は、保管場所が問題になります。
 
700気圧で保管すれば場所を取らないという人がいますが、700気圧に耐えられるタンクはごくごく小さいものしか作れず、結局は1気圧で保管するしかありません。
 
日本が必要とするエネルギーをすべて水素にしたとすれば、日本中の地下が水素タンクになるでしょう。

──マグネシウム循環社会の実現可能性をどう見ていますか?

私は30年間レーザー核融合の研究をしてきました。
 
レーザーを出す、金属を溶かして反応させる、そうした研究はマグネシウムの精錬や淡水化にすべて活かされています。
 
そして、吉田國雄特任教授によるレーザー媒質。
 
こうした要素が今この時期にすべて合わさったのはとても不思議で、自分はこれをやるために生まれてきたのではないだろうかという気すらします。
 
実験を繰り返して実証データも蓄積されており、実現には絶対的な自信がありますよ。