衆院岩手1区の階氏秘書 新党「生活」へ移籍
(河北新報社)より
新党「国民の生活が第一」の小沢一郎代表(衆院岩手4区)の元側近で、
民主党に残った階猛衆院議員(同1区)の公設第1秘書が9月末に退職し、
生活の県連に採用されていたことが3日、分かった。
「1区の民主人脈を知り尽くす人物」(階事務所)とされ、次期衆院選で
対立候補の擁立を目指す生活の切り崩し工作との見方もある。
階事務所によると、辞めたのは50代のベテラン男性秘書。
達増拓也岩手県知事が衆院議員時代、達増氏の秘書を経験した。
達増氏の知事転出に伴う2007年の衆院岩手1区補選で、
後継の階氏が初当選して以降、公設第1秘書を務めてきた。
達増氏から引き継いだ階氏の後援会の組織づくりを事実上、
一手に引き受けていたが、9月21日の民主党代表選後、
健康上の理由で辞職を申し出た。
階氏は慰留したが辞意は固かったとされる。
民主党を離れた小沢氏や達増氏とたもとを分かって以降、
階氏の後援会では、各地区会長の辞任が相次ぐ。
退職した秘書は、階氏の支持者を訪問し、生活への支持を訴えているという。
取材に対し、元秘書は「何も言うことはない」と話すが、
生活県連には今月1日付で採用され、岩手1区対策室長に就任。
生活関係者は「もともと小沢さん側の人。
生活に加わるのは当然の成り行きだ」と冷静だ。
岩手1区では民主党県議4人全員が階氏と共に党に残留したが、
今回のベテラン秘書の移籍は階陣営の大きな不安要素となる可能性がある。
階後援会の幹部は「みんな辞めた秘書を頼っていた。
生活に強く説得されたと聞く。
後援会が弱体化するのは避けられない」と危機感を抱く。