Butzmetz LingerieZ Blog

Butzmetz社長による徒然音楽日記。

音楽ネタその169:Gadd Gang

2007-11-29 01:15:43 | Weblog
なんとも懐かしい映像だ。約20年前の六本木ピットインでのライブで、現代のドラム・スタイルを築いたといっても過言ではないSteve Gadd率いる"Gadd Gang"のライブの模様だ。そのものずばりではないかもしれないが、私もこのバンドの来日公演は見に行ったことを鮮明に覚えている。

このバンドは1970年代後半に、日本の当時のプロミュージシャンに衝撃を与えた"Stuff"というバンドのメンバーが半分を占めている(ドラムのスティーブ・ガッド、ピアノのリチャード・ティーとギターのコーネル・デュプリー)。曲は"Stuff"でもお馴染み、スティービー・ワンダーのカバー曲である"Signed, Sealed, Delivered, I'm yours"である。

なんといっても圧巻は楽曲の後半部にあるピアノのリチャード・ティーとスティーブ・ガッドとのコラボだ。リチャード・ティーのホンキートンク・ピアノが最高だ。

私は学生の頃、今でこそシンガーソングライターとして大活躍している川村結花嬢とバンドを組んだことがあり、彼女にこのピアノをコピーして演奏してもらったことがある。彼女いわく、「難しいことはやってないんだけど、弾くのはすごい体力いるんだよね」なんて言っていた。それこそ、強力なタッチが印象的なピアノなのだ。

残念ながらリチャード・ティーは数年前に故人となっているし、六本木ピットインも閉鎖の憂き目にさらされている。なんだか、時の経つのは早いねぇ。

http://www.youtube.com/watch?v=dbXm3QQ843M

(Butzmetz社長)

音楽ネタその168:Brian Setzer Orchestra

2007-11-27 23:04:42 | Weblog
前回の音楽ネタで少し取り上げたStray Catsのリーダー、Brian Setzerが結成したビッグ・バンドの映像を今宵はお楽しみいただこう。少し季節を先取りしてクリスマス・ムードたっぷりのライブだ。

ストレイ・キャッツ解散後にビッグ・バンド・スタイルのアンサンブルを選んだ理由として、ブライアンは「ビッグ・バンドのもつゴージャスなサウンドに自分のギターを載せてみたかった」と述べているインタビューを読んだ記憶がある。確かに、ゴージャスな雰囲気たっぷりのサウンドで、思わず腰が浮き出す感じだ。

私はビッグ・バンドが結構好物だ。若い頃「営業バンド」にもぐりこんだ経験があり、一番勉強になったのがビッグ・バンドでのアンサンブルだった。基本的に生楽器の集合体なので、電子楽器の集合体によるアンサンブルよりもダイナミクス(音の強弱の表現とでも言おうか)が強烈かつ豊かなのだ。これはアンサンブルの中に入らないとわからない。しかも、私がもぐりこんだビッグ・バンドは、ギター・トリオにサックス3本(時々4本)、トランペット2本、時々トロンボーン1本というすごい「歯抜け」の形態だったので、ギターでありながらピアノの譜面を見ながら弾かされることが多く、そのお陰で結構譜面が瞬時に読めるようになったものだ。

それはともかく、このBrian Setzer Orchestraは意外に短命に終わる。ビッグバンドは全員そろえば20人近くにもなる大所帯だ。プロの音楽活動ということになれば、ギャラがバカにならない。そりゃ、大人数よりは少ない人数の方が営業コストも抑えられる。結局、ブライアンもその辺りに行き詰ったように聞いている。

私もいつの日か、ビッグ・バンド・アンサンブルに参加できるのであれば、レベルは問わないので(市民オーケストラとか、そういうやつで全然OK)是非参加したいものだ。だが、事務局とかリーダーには絶対なりたくないもんだな(笑)。

http://www.youtube.com/watch?v=v9QeCEYhdhQ

(Butzmetz社長)

音楽ネタその167:Summertime Blues

2007-11-26 00:51:30 | Weblog
今宵は偶然YouTube Surfしていて見つけた楽曲集といってみよう。特定のアーティストに対するものではなく、特定の楽曲に対するもので、ネタは"Summertime Blues"だ。いうなればロックンロールのスタンダード・ナンバーといっていいだろう。

私は随分若い頃、キャバレーのハコバンなどに出入りしていたことがあり、特にオールディーズをやるハコでの営業は苦痛でしかなかった。楽曲がどれもこれもつまらなかったからだ。だがそんな中でもこの曲だけは好きだった。なんというか、シンプルなんだけど演奏していて楽しいと思える数少ない曲だったことは事実だ。料理(アレンジ)しやすいのと、単純に楽しめるロックナンバーなので、実に多くのアーティストにカバーされている。

まずはオリジナルであるEddie Cochrunから。むちゃくちゃ古い映像だ。1940年代とか50年代とか、そんな感じではなかろうか。

http://www.youtube.com/watch?v=97elblDi3tY

お次はThe Who.デビュー間もない頃だろう。このバンド、かわいそうなくらい日本では人気が出なかったバンドだな。でもロック史上確実に名前を残したバンドであることは変わりない。デビュー当時ハイハットの使い方を知らなかったというドラマー、キース・ムーンが笑える。The Whoにとってもこの曲は代表的なナンバーだ。

http://www.youtube.com/watch?v=t5euZ3YWLXQ

お次はなんとVan Halen. 彼らは割とカバーが多いバンドではあるのだが、この曲は多分彼らのどのレコードにも収められていないはずなので、ライブだけの選曲なのだろう。

http://www.youtube.com/watch?v=cD1KqX1paDs

お次はプログレ・トリオの代表、Rush. 複雑な楽曲が多いRushだが、こういうシンプルなのもやるんだな、という意外な感じ。

http://www.youtube.com/watch?v=O7vFjUeWzjE

お次はStray Cats. 一番オリジナルに近いアレンジでの演奏だ。このバンドも大好きだったね。ギターのブライアン・セッツァーは非常に巧い人だ。

http://www.youtube.com/watch?v=I1-y-55b5oc

最後は日本のバンドで「子供ばんど」。私が高校生の頃、日本のハードロック・シーンが妙に盛り上がりを見せた時期があり、彼らも一時期は非常に人気があった。

http://www.youtube.com/watch?v=eG5iop-03ow

いやぁ、どれもこれも懐かしいねぇ(笑)。

(Butzmetz社長)

音楽ネタその166:Char(part2)

2007-11-24 16:32:00 | Weblog
今日は再び、私にとってのギター・アイドルであるCharにいってみよう。適当にYouTube Surfしていて見つけた映像で、お馴染み"Smoky"。

もうCharといえばこれしかない、という代表的な曲だ。歌詞を聞けばおわかりいただけると思うが、これはいわゆるillegal drug,つまりは「クスリ」の歌である。彼はデビュー間もない頃に麻薬不法所持でお縄になったことがあるのだが、恐らくその頃のロック・ミュージシャンの間では海の向こうのヒッピー・ムーブメントの影響などからクスリに手を出すことが一種のステータスだったのかもしれない。

もちろん、法律で禁止されている薬物には手を出してはいけないし、クスリを肯定するわけではないのだが、かねてからの私の意見では「ロックには毒が必要」であり、こういう危険な色気を持ったロックは絶対に残していかにゃならんと思う。アブナイかな、そういう考え方?(笑)

http://www.youtube.com/watch?v=A9H7Fw8vAgA

(Butzmetz社長)

音楽ネタその165:片山広明(part3)

2007-11-22 00:10:47 | Weblog
昨晩の仕事帰りに、我がバンドButzmetz LingerieZにゲスト参加してもらっているテナーサックスの大御所、片山広明さんのライブにお邪魔した。"Dust Off(http://www003.upp.so-net.ne.jp/korochan/album.html)"というCD発売記念ライブという触込みだ。

場所は渋谷の"7th Floor"という渋谷の円山町のど真ん中にあるライブハウス。早い話がラブホ街の中心にある。編成は、片山さんのテナー、立花秀輝(as)、不破大輔(b)、磯部淳(dr)というコード楽器なしの編成。なかなかおもしろかった。片山さんもブローしまくりで、気持ちよさそうに吹いていた。

私はギタリストなので、いわゆるコード楽器の奏者になるわけだが、コード楽器のいない編成がかなり好きだ。例えばサックス・トリオなどがこれに当たる。和音が鳴らない分、上に乗っかる楽器はコード感を自由に演出できるし、逆にコードに縛られなくなる。このセッションもコードがない分、2本のサックスのコラボレーションが時にコード感、時に強烈なテンションを生み出しており(以前にも書いたが、サックスという楽器は音楽的に緊張感を生む音列を容易に出しやすい楽器だと思う)、非常におもしろかった。オリジナルもなかなか味わい深かったが(例えば「酒屋が閉まる前に」)、チャーリー・ミンガスのカバーなどは最高にスウィングしていた。

不覚にも不破大輔氏のベースを聞くのは今回が初めてだったが、なかなか雰囲気のあるベースを弾く人だ。決してテクニシャンではないかもしれないが、すごくツボを押さえたベースだと思う。

そのものずばりではないが、YouTubeで動画を見つけたのでご参考まで。このテナーの人と2月に我々はライブをやります!

http://youtube.com/watch?v=I1ED3UQ-BsI

(Butzmetz社長)

音楽ネタその164:Miles Davis (part2)

2007-11-20 01:27:26 | Weblog
今宵のネタは帝王マイルス。以前からこの人のことは迂闊に取り上げられないと思っている。あまりにマニアが多くて、ヘタなことを書くと普通の日記が「2ちゃんねる」状態で攻撃を受けそうだからだ(爆)。ま、それはともかくとして。

映像は無難なところで、黄金のクインテットから。意外にこの黄金のクインテットの映像はYouTubeでたくさん見つけることができるのだが、あえてこいつにしたのは、曲が大好物だから。ベタかもしらんが、さすがショーター、いい曲書くねー。

このクインテットによる活動を経て、マイルスはエレクトリック路線へと変貌を遂げる。今の時代でも、こんなすごいジャズ演奏している人たちなんていないんじゃなかろか?

http://www.youtube.com/watch?v=bkUULYE-LAA

(Butzmetz社長)

音楽ネタその163:Led Zeppelin (part3)

2007-11-18 12:39:51 | Weblog
再来週くらいにロンドンで予定されていた再結成ライブは、なんだかジミー・ペイジの怪我だかで延期になった、なんて噂も聞いた。なんだかねぇ、ということで再びLed Zeppelin。非常に珍しい映像を見つけたのでご紹介しよう。1977年のロスでのライブのようだが、なんとThe Whoのキース・ムーンが飛び入り参加している。ジョン・ボーナムがいつもセッティングしているティンパニを乱打している変な映像が収録されている(笑)。全体的にブツ切りの映像なのが惜しいが、いかにも海賊盤というライブ感が生々しいともいえる。

ちなみに、レッド・ツェッペリンはその海賊盤の多さでも有名なバンドだ。以前の日記にも紹介したことがあるが、かつて渋谷にマザーズというレコード屋があり、フランク・ザッパ、トッド・ラングレンというロックの奇才のアルバムと、ツェッペリンの海賊盤だけを扱っていた。それだけで商売が成り立つくらい、音源には事欠かなかったということだろう。

ツェッペリンはデビューしてからしばらくするとメディアへの露出が少なくなり、その活動の場はほとんどライブとレコードのみに限られるようになったため、海賊盤の需要が高まったようだ。しかしバンド側にしてみればたまったものではないので、バンドが存在していた頃は海賊盤業者との間で摘発&訴訟合戦と、かなり「いたちごっこ」が続いていた、なんて話を聞いたことがある。

この映像も直に消されるかもしれないので、お早めに。

http://www.youtube.com/watch?v=vct-K0ijRS4

(Butzmetz社長)

音楽ネタその162:Joni Mitchell

2007-11-15 22:46:07 | Weblog
今宵のネタはアメリカのフォーク・ミュージック・シーンを代表する大物、Joni Mitchellである。ウッドストックにも出演したことがあるほどキャリアの長い人だが、楽器をたしなむ人間からみると非常に有名なライブ・アルバムを発表している。"Shadows and Lights"という名盤だ。若き日のパット・メセニーとライル・メイズ、マイケル・ブレッカー、そして極めつけがジャコ・パストリアスという、当時のコンテンポラリー・ジャズを代表するミュージシャンらが出演している。メセニーは当時まだ20代前半ではないだろうか。もう何度も聞いた(&ビデオで見た)素晴らしい音楽の記録である。

私の個人的な意見では、このメンバーの中ではジャコが一際存在感がある。とても歌バンしているとは思えないくらいベースが目立ちまくっているのだが(笑)、それを許容したのがジョニの寛容なところなのかもしれない(ほんとのところはわからない。「うるさいベースねぇ」くらいは思われてたかも^^)。最初の映像ではメセニーがソロをとっている。彼らしいソロともいえるが、まだ若いという感は否めず、今のメセニーのような強烈な個性・凄みは感じられない。

http://www.youtube.com/watch?v=o5Pbn5Wga7k

次の映像はチャーリー・ミンガスの名曲で、ジェフ・ベックなどにもカバーされている"Goodbye Pork Pie Hat"。マイケル・ブレッカーが、これまた彼の独壇場ともいえるフレーズ満載の、気合の入ったソロを聞かせてくれるが、ジャコのバッキングが圧巻だ。あんなライン、ジャコ以外には弾けないだろうね。

http://www.youtube.com/watch?v=7bSuCOcL39U

残念ながら、ブレッカーもジャコも故人となった。こんなすごい面子でのライブは、もう拝めないのではないか。合掌。

(Butzmetz社長)

音楽ネタその161:Fred Frith & 大友良英

2007-11-14 22:51:27 | Weblog
きっついネタだ。アヴァンギャルド・ギタリストの巨匠といっていいだろう。フレッド・フリスと大友良英の競演だ。両者ともそのキャリアは長く、フレッド・フリスはジョン・ゾーンなどの大物との競演も多いし、片や大友氏も日本国内のみならず海外での評価も高いアーティストだ。2人ともギターという楽器にこだわらず、フレッドはさながら大道芸人のごとく背中にドラムを背負ったりもするし、大友氏もターンテーブルなどを駆使してノイズの洪水による音空間を作り出す。

なかなか刺激的だが、きっついでっせ(笑)。

http://www.youtube.com/watch?v=d9aOWSemwcs

(Butzmetz社長)

音楽ネタその160:U.K.

2007-11-13 23:08:14 | Weblog
我がバンドのドラマーこと仏滅常務君から「最近精彩を欠くのでそろそろ止めればどうか」という忠告をいただいたこの音楽ネタ。確かにそうだ(笑)。だが、私は身奇麗なうちに引退するという行為を潔しとせず、ボロボロになって非難を受けながらも頑張ることに美学を感じる方なので、しばらくは続けようと思う。単に意地っ張りなだけともいえるが。

というわけで、今宵のネタはアイドル・プログレ・バンドこと"U.K."だ。なんというか、イギリスのプログレ全盛期を支えた人たちのネーミングのセンスはかなり疑わしいところがある。別の意味を込めているのかもしらんが、国の名前をバンドの名前にしてしまうってのはどうなんだろね?日本人が「日本」という名前のバンドのサウンド、聞きたいと思うかね?(笑)

ところでサウンドの方だがプログレという言葉から連想される割には非常にポップ。2つの映像を紹介しておこう。最初は結成初期のU.K.であり、アラン・ホールズワースが参加している。ドラマー仲間からは非常に評価が分かれるビル・ブラッフォードの姿も見える。この2人はすぐにバンドを脱退するが、恐らくビル・ブラッフォードはギャラの兼ね合いではなかろうか(爆)。アラン・ホールズワースについては、彼の居場所がなかったともいえるのではないか。彼はキーボードよりもむしろ広がりのある和声を展開できてしまう人なので、こういう饒舌なキーボードの存在は邪魔でしょうがなかったのではないか、と想像してみる。

http://www.youtube.com/watch?v=30c-wEGRwig

お次はトリオになってからの映像。ドラムはかつて「世界で一番ギャラの高いドラマー」と言われた若き日のテリー・ボジオ。ザッパのバンド脱退後すぐに参加したバンドがこれじゃなかったろうか。ザッパ時代の音楽とは異なり、かなりポップなサウンドを楽しんで演奏しているように思う。しかし、改めて聞いてみて、懐かしいし、同時にプログレには似つかわしくないくらいポップだねぃ(爆)。

http://www.youtube.com/watch?v=ZYvbdFv_IjA

てなわけで、しばらくは続けるぞ、この音楽ネタ(笑)。

(Butzmetz社長)