Butzmetz LingerieZ Blog

Butzmetz社長による徒然音楽日記。

音楽ネタその132:John Scofield (part2)

2007-09-30 18:13:33 | Weblog
前回のパット・メセニーに続き、コンテンポラリー・ジャズを代表するギタリスト、John Scofieldについて書きたくなった。彼についても以前の日記に書いたことがあるので、些か二番煎じとも言いうる内容で恐縮だが暫しお付き合いいただきたい。

ジョン・スコフィールドは、エレクトリック・マイルスの後期を支え続けたギタリストであり、そのアウトサイド・アプローチがあまりに有名な人だ。実は私のギタースタイルは、この人からの影響を最も受けている。随分とコピーもしたし、エッセンスを大分パクらせてもらったものだ(そう思ってもらえないかもしれないが)。実際、自分のバンドで書く曲のアイデアはジョンスコ的なアプローチによるところが多かったりする。

今回紹介する画像は、これまた以前の日記で紹介だけに留めておいたPat Martinoとの競演画像だ。パット・マルティーノがある意味ビバップに忠実な気合の入ったソロを聞かせるのに対して、ジョンスコの方はむしろ静かにアウトしていく不気味さがある。なかなかおもしろいセッションだと思う。是非ご覧あれ。

http://www.youtube.com/watch?v=p2RRUVAD9Mc

(Butzmetz社長)

音楽ネタその131:Pat Metheny & Brad Mehldau at NHK Hall

2007-09-28 01:24:05 | Weblog
そもそも来日していることすら知らなかったのだが、ひょんなことからPat MethenyとBrad Mehldauのカルテットのコンサートのチケットを入手でき、NHKホールに足を運んだ。幸いなことに、前列から7列目という絶好のポジションで二人の音楽を楽しむことができた。

メセニーについては以前の日記にも書いたので、彼に対する詳細は省略させてもらうが、生を見るのは実に20年振りくらいだ。20年前は、彼が故・マイケル・ブレッカー、デイブ・ホランド、そしてジャック・ディジョネット(だったと思う。ドラマーだけ失念したが、多分ディジョネットだと・・・)という面子によるセッションだった。で、久しぶりにみたメセニーだが、「もう言うことなし」。カンペキだった。

もうギタリストとしては完成されている人だし、完全なメセニー・ワールドを構築しているので、安心して彼の手口を楽しむことができた。「あーきたきた!例のフレーズね」という感じだ。

翻って今日のステージ。メセニーとブラッド・メルドーは既に2枚ほどCDをリリースしているそうだが、全く聞いたことがないまま今日に臨んだ。だから却って新鮮な耳で聞くことができたと思う。最初の5曲くらいはメセニーとメルドーのデュオ、後半はベースとドラムが加わったカルテット。会社としては最近「?」だが、ホールはさすが抜群のNHKだけあって、音響が最高に良かった。メセニーはミディアムくらいの柔らかいピックを使用しているのだが、ピックと弦がすれる音まではっきりと聞くことができるくらい繊細かつ美しい響きだった。メセニーの最近のセッティングなどには明るくないので詳しくはわからないのだが、イバニーズのメセニー・モデルから2本のジャックが出ていたので、通常のピックアップ以外にピエゾの出力でもあったのではないかと思う。それくらい、弦の響きが非常にクリアだった。1曲、クラシックギターを用いていたのだが、「1弦~4弦がノーマル、5弦=Low-E、6弦=Low-B」という変則チューニングを使っていた(多分。あれは絶対ノーマルチューニングじゃないぞ)。

基本的に、フルアコ以外にもクラシック・ギターや、いつものギター・シンセサイザーも弾いてくれたし、例のピカソ・ギターも披露してくれた。ピカソ・ギターとはメセニーが特注で作らせたギターであり、優に40本以上の弦が張られているお化けのようなギターだ(笑)。YouTubeから演奏風景を見つけたのでご参考まで。

ブラッド・メルドーという人のピアノは初めて聞いたが、なかなかリリカルでゆったりしたピアノを弾く人だ。ちょっとだけ、メセニーグループにおけるメセニーの盟友であるライル・メイズにスタイルが似ている感じもした。

楽曲は全体的にオーソドックスなものが多く、基本的にはメセニーが音楽的主導権を握っているように感じた。普通の4ビートの楽曲はあまりなく、どちらかといえばラテン・フレイバーにあふれた雰囲気の楽曲が多かった。

久しぶりに、至高の芸術作品を満喫することができた。えがったえがった。

http://www.youtube.com/watch?v=dciO8HS94og
(Butzmetz社長)

音楽ネタその130:Neal Schon

2007-09-26 00:39:53 | Weblog
mixiではYouTubeの映像を日記上に直接貼れるので、最近はまっている。今回見つけたのがこれだ。70年代後期から80年代に隆盛を極めたアメリカン・ハード・ロックを代表するバンド、Journeyのリーダーであるギタリスト、Neal Schonをフューチャーした映像だが、彼がジャーニーを結成して間もない頃、ブルース・ギタリストの大御所であるアルバート・キング(フライングVを弾いてる左利きのオッサン。この人については別稿にて触れたい)とルーサー・アリソンらなどと共演したブルース・セッションの映像だ。

若い頃に見た記憶があり、あまりに懐かしく引用させてもらった。ちなみにジャーニーだが、私の高校生の頃は流行りまくっていた。何度も来日しており、当時好きだった女の子と一緒に大阪府立体育館に見に行った「あまーい」記憶がある。一部の評論家からは「産業ロック」と呼ばれて酷評されていたが、私は結構好きだった。

ジャーニーにおけるニール・ショーンは、レコードが売れるに従ってアンサンブルに徹するようになり、正直ギターの聴き所が少なくなってきたが、彼は実は非常に高度なテクニックを持つギタリストなのだ。

この映像では、若くてトンがったニール・ショーンを聞くことができる(多分19歳か20歳くらいではないだろうか)。よく聞いてもらえればわかるが、ニールは途中明らかに間違ったキーで演奏している(オリジナル・キー=Bbに対してAで弾いている。これはジョンスコ的なアウトサイド・アプローチとは到底言うことはできず、単なるミス)。恐らくアルバートやルーサーの存在感に圧倒されたのかもしれない。直後に無表情でギターを弾くニールのアップが映されるが、内心相当あせっていたに違いない。

なかなか貴重な映像だと思う。是非ご覧あれ。

http://www.youtube.com/watch?v=upQiz1pyO9I

(Butzmetz社長)

音楽ネタその129:Jim Hall (part3)

2007-09-24 03:50:02 | Weblog
若干引っ張るが、再度Jim Hallネタ。ジャズ史上に燦然と輝く名盤の一つである、ジム・ホールとビル・エヴァンスによるデュオの名演、"Undercurrent"に匹敵する演奏ではないだろうか。

あまりに静謐で美しいギターだ。私の究極の目標は、このテイストをもってパンク・ミュージックを奏でることである(爆)。なお、ここでの相方である名人Michel Petruccianiは既に故人である。

http://www.youtube.com/watch?v=PKDEzOA4wdQ

(Butzmetz社長)

音楽ネタその128:スペクトラム

2007-09-23 01:22:02 | Weblog
今日の昼食は近所にある餃子の王将ですませたのだが、有線放送を何気なく聴いていたところ、スペクトラムの"In the Space"が流れていた。

なんと懐かしい。

というわけで、今宵のネタはスペクトラムだ。ごちゃごちゃ書くよりも映像を見た方が早いだろう。というわけでリンク。新田良一というスタジオミュージシャンが中心になって結成された、ど派手な格好のブラスロックバンドで、In the Space以外にも、かの「ブレーキの壊れたダンプカー」ことスタン・ハンセンの入場テーマもスペクトラムの曲だったりする。基本的にスタジオ・ミュージシャンの集団なので、テクニックはかなり巧い。惜しくも解散したが、最近流行りの再結成でもしてくれないかね?

http://www.youtube.com/watch?v=LaSomj050go
(Butzmetz社長)

音楽ネタその127:Jim Hall (part2)

2007-09-21 00:48:20 | Weblog
前々回のBB Kingを書いた後に書きたかったネタで、ジャズ・ギターの巨匠Jim Hallについて今宵は書いてみたい。

ちょうど敬老の日ネタ続きで、BBのことを紹介していたラジオ番組で、ジム・ホールについても紹介していた。

最近part2続きで、ジム・ホールについても以前の日記に書いているので詳細は省略させてもらうが、そのラジオ番組では、ニューヨーク・ヴォイシズというコーラス・グループとジム・ホールが競演した"Waltz for Debby"がon airされていた。

最高に美しかった。

全然ややこしいことをしていない。単にあの名曲の美しいメロディをなぞっているだけなのだが、やはり巨匠らしく、ゆったりとした間、メロディを大切にする姿勢、こういう感覚がひしひしと感じられる素晴らしい演奏だった。

暴論かもしれないが、あえて言おう。ジム・ホールの演奏を聞かずしてギター・ミュージックを語ってはならない。ジャズ、ロック、クラシック、音楽のジャンルは関係ない。彼のギターは人類の宝だ(あーあ、言い切っちゃった^^)。

ただ、一般に彼の名盤と言われている「アランフェス協奏曲」はイマイチ(爆)。ジム・ホールはトリオものがお勧めである。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその126:Sex Pistols (part2)

2007-09-20 01:36:18 | Weblog
先に紹介したLed Zeppelinに続き、また大物バンド(?)の再結成のニュースが飛び込んできた。今度はSex Pistolsの再結成だ。BBCニュースのリンクも紹介しておこう。

http://www.bbc.co.uk/6music/news/20070918_sexpistols.shtml

このバンドについても以前の日記に書いたので詳細は省略するが、個人的な意見として、このバンドこそがパンクであり、このバンドを最後にパンクは終わったと思っている。

活動期間もわずか数年しかないが、残したインパクトはあまりに強烈。確かこれまでも企画ノリで再結成しているはずだが、もうデビュー当時のインパクトを期待することは難しいのではないだろうか。

なお、ライブはロンドンのBrixton Academyというところで、11月8日(木)に開かれるようだ。チケット代は£37.50(約8,600円)と、ツェッペリンに比べればまだ安い。

しかし、ツェッペリンにしてもピストルズにしても、なんで平日開催なんだ??客呼ぶ気あんのかね?(笑)
(Butzmetz社長)

音楽ネタその125:BB King (Part2)

2007-09-17 23:35:57 | Weblog
敬老の日にちなんで。

昨日ドライブがてらに聞いていたラジオの中で紹介されていた。9月16日はブルースの巨匠・生ける伝説、BB Kingの86回目の誕生日に当たるとのことだった。

BBのことは以前の日記にも書いたので詳しいことは省略させてもらうが、86歳にもなって未だに健在なのはうれしい限りだ。

BBキングが一生をかけて追求してきたブルースという音楽は、アフリカ大陸からアメリカに奴隷として連れてこられた黒人が、その日々の暮らしから感じるがままに綴った喜怒哀楽の記録ともいえる音楽である。基本はギターによる弾き語り(ちなみにBBがやっているようなブルースは、ギターによる弾き語りが中心のデルタ・ブルースではなく、どちらかといえばアーバン・ブルースと呼ばれるものだ)。プリミティブでシンプルな音楽ながらも、心にストレートに訴えかけてくる音楽が多い。「今年の綿の出来はよかった。神様、ありがとう」とか、「女房に逃げられちまった。最悪だ。酒でも飲むしかねぇ。頼むから帰ってきてくれ。行かないでくれぇ」とか、素朴で情けないんだけど本当にグサッと来る音楽なのだ。

BBも若い頃はアメリカ全土をサーキットしまくっていたようだが、いかんせんブルースはアメリカのローカル・ミュージックの域を出ることはなかった。それが大きくクローズアップされたのは、イギリスのロック・ミュージシャンによるところが大きい。エリック・クラプトンやストーンズのキース・リチャーズといったロックの大御所が、「若い頃にBBキングやマディ・ウォーターズといったブルース・ギタリストの音楽を聞きまくった」といった話が紹介されて初めてブルースは日の目を見たともいえるのだ。BBやマディ・ウォーターズは彼らのリスペクトを素直に感謝しており、なかなかヒューマニティに溢れる話なのだ。

それはともかくBBキング。大分足腰が弱っているらしく、今でもステージには出るものの、立って弾くことができないようだ。最高のおっちゃんだ。私もBBのように、死ぬまでギターを弾き続けて、80歳になってもディストーションを踏んで「ギュイーン」とやらかしたいもんだ(笑)。

Happy birthday, King of Blues !!!
(Butzmetz社長)

音楽ネタその124:Led Zeppelin (part2)

2007-09-13 22:03:23 | Weblog
レッド・ツェッペリンが一夜限りの再結成をするそうだ。以下のURLはBBCニュースからの引用である。あいにく英語だけなので恐縮だが。

http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/6990704.stm

彼らは1980年にドラマーのジョン・ボーナムが不慮の死を遂げてから活動を停止しているわけだが、何度か一時的に再結成をしている。例えば1985年のライブ・エイドなどだが、その折のドラマーはジョン・ボーナムの息子であるジェイソンである。今回の再結成も彼がドラムを担当するそうだ。このコンサートは、彼らがデビュー当時に所属していたアトランティック・レコードの創業者の死を悼む趣旨で開催されるとのことで、チケット代は£125(約29,000円。高い!)、しかも抽選、ロンドンのO2アリーナというところで今年の11月26日に開かれる。

うーん、見てみたい気もするが、抽選だしねぇ。しかも11月26日って平日じゃんよ。でも、残った3人は既に還暦を超えたおじーちゃんだ。もうプラントにあの艶やかなハイトーン・シャウトを期待することはできないように思うし、ジミー・ペイジも更にヘタクソになってるような気もするし…。

悩むな。仕事休んで行くか(爆)。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその123(訃報):Joe Zawinul

2007-09-11 22:49:23 | Weblog
Joe Zawinulが今日ウィーンで死んだらしい。皮膚がんなどを患っていたとのことだ。享年75歳。

ザヴィヌルといえば、なんといってもウェザー・レポートだろう。ジャコ・パストリアス、ピーター・アースキンという「野獣」リズム隊、そして御大ウェイン・ショーターという芸達者を統制していたということだけでも賞賛に値するのではないだろうか。

正直いって、私の中ではプレイヤーとしても作曲者としても、それほど評価が高いわけではないのだが、間違いなく一時代を築いた人だと思う。

合掌。

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2007091101000968.html

(Butzmetz社長)