Butzmetz LingerieZ Blog

Butzmetz社長による徒然音楽日記。

音楽ネタその358. Tower of Power

2008-10-26 19:38:28 | Weblog
まだ取り上げたことがなかったな、このバンド。今宵のネタはアメリカを代表するファンク・バンド、Tower of Power.

80年代、私の周辺のバンド仲間には非常に人気があり、結構猫も杓子もこのバンドのようなブラス・セクションを抱えたアンサンブルをそこかしこでよく見かけたものだ。確かに、ブラス・セクションが入るとサウンドが重厚になってカッコいいのだが、如何せん、バンドの運営という点では結構大変なのだ。人数が増えれば増えるほど運営経費だってかかるし(笑)、大体リハーサルのスケジュール調整だって骨が折れる。また、ブラス・セクションが入るということは、楽曲をしっかりとアレンジする必要も出てくる。譜面も書かなきゃならんし、楽器によってはin Cではなくin Ebとかin Bbとかに書き直してあげたり・・・まあ、要するに面倒くさいのだ(笑)。

翻ってこのバンド、ほとんど白人のメンバーによるファンクというところが特徴でもあるかな。黒人のアンサンブルとは違い、あまり「うねり」のようなものは感じられないが、非常にシュアーでタイトなリズムという印象がある。

映像は彼らの代表曲の一つで98年のモントリオールでのライブから、"What is Hip?". いやぁ、Hipですな(笑)。

(Butzmetz社長)

Copyright Levy小話。

2008-10-25 19:41:14 | Weblog
この「iPod課金」の問題は私にとっては懐かしい話題である。

かつて、米系の世界最大級のPCメーカー(といえば限定しやすいだろう)の法務部に勤務していた頃、突如アメリカからメールが飛び込み、「Copyright Levyに関する外部会議が開催されるから出てくれんか」と要請された。

当初は「Copyright Levy?何じゃそら?」てな感じだったのだが、これこそ正に私的録音録画補償制度のことである。

テクノロジーの進歩に伴い、音楽作品や映像作品のコピーは容易に製作できるようになった。それはそれで喜ばしいことなのだが、権利者からみると、これは憂慮すべきことでもある。例えば私が好きなアーティストのCDを1枚買って、10枚コピーして自分の友達にタダであげてしまったとしよう。権利者から見ると、10枚分の売上が飛んでしまうことになる。そこで議論の末考え出されたのが、コピーできる機械を製造するメーカー(昔でいえばカセットテープレコーダーのメーカーなど)から予め補償金を上納してもらい、JASRACなどの権利者団体経由で権利者に還元するという仕組だ。これがCopyright Levyで、欧米ではかなり早くから導入されていた。

2-3年前、AppleのiPodが米国で爆発的にヒットし、いよいよ日本で発売となった頃にこの「iPod課金」問題が発生した。要するに、取れそうなところからむしり取ろう、という発想だ。だが、iPodはいってみればハードディスク・ドライブそのものであり、もしiPodに課金なんてことになれば、そのままパソコン・メーカーにも累が及ぶ可能性がある。というわけで、Appleだけでなく、主要なパソコン・メーカーが手を取り、世界中でロビイ活動を繰り広げたわけだ。

私がその活動に社命で参加した頃は、まだ日本における議論はそれほど活発ではなかったものの、この問題を審議するために選ばれた委員(著名漫画家や作曲家など)に対するアプローチを、並み居る外資系PCメーカーの担当者、同じく大手外資系ソフトウェアベンダー(Mソフト、Aドビなど)、国内大手電機メーカー(F通、M下、Sニー、T芝など)の担当者、大手渉外系法律事務所などと共に戦略を練っていた。まあ、このロビイ活動に一番熱心かつ当事者意識があったのはもちろんAppleであり、私が当時勤めていた会社はどちらかといえば、成り行きを見守っていたというスタンスではあったが、ロビイ活動なんてなかなか経験できるものでもないし、非常におもしろかったのを覚えている。

この記事を見ると、結局iPod課金は見送られたようだが、違法にアップロードされた音楽や映像のダウンロードは違法となる方向で著作権法が改正されるようだ。まあ、権利者保護という観点から考えれば妥当なようにも思うが、多少思うのは、「権利者」ってどのレベルのことを言うのかね?ということ。

欧米ならまだしも、日本の場合、音楽や映像だけで食っていける「権利者」なんて数えるほどしかいないと思う。そもそも著作権なんていう権利は、特許や商標などと異なり、お役所への登録は要件とされていないので、曲や絵を書いた瞬間に生じるものだ。私も自分のバンドで作曲をしているのでよくわかるが、やはり作曲者や演奏家に働くモティベーションとしては、「儲かるに越したことはないかもしらんけど、とにかく自分の作品を見聞きしてもらって評価して欲しい」というものだと思う。

作品を作った最初の段階から、「全部聞きたいんだったらカネを出せ」では、無名のアーティストは育たないんじゃないかな、とも思う。インターネットの普及によって、誰でも簡単に自分の作品を世に問うことができるようになった反面、あまりにも便利なため玉石混交状態となってしまい、もうこうなると、楽曲の品質以上に「いかにして多くの人に見聞きしてもらうか」というマーケティング戦略こそが重要だ。

多少自負となってしまうが、私のバンドの楽曲や演奏レベルは、アマチュアの域ではないように思っている。もしド素人レベルであれば、あの片山広明さんにゲストとはいえご参加いただけないだろう。ただ如何せん、サラリーマンが仕事を続けながら細々とやっているので、どうしてもメディアやネット上、あるいは実際のライブにおける露出頻度に限界がある。聞いてもらおうと思えば、それなりに露出頻度がないと難しい。こういう状態では、正直いくら曲を書いているとはいえ、「権利者」とはいえない。

要するにね、「権利者」っていうけど二分化していると思うわけさ。「それで食えている人」と「そうでない人」。意識は全然違うと思うので、この法改正は「そうでない人」にとっては結構窮屈になるかもしれないね。

「ダウンロード違法化」ほぼ決定 その背景と問題点

(Butzmetz社長)

音楽ネタその357. Jackson Browne

2008-10-22 00:54:25 | Weblog
適当にYouTube surfしていて見つけた懐かしいネタにいってみよう。アメリカのシンガーソングライター、Jackson Browne.

ちと調べてみて初めて知ったのだが、元々ドイツの生まれでアメリカの西海岸育ち。音楽だけ聴いていると、あまりヨーロッパの香りはしない。もう普通にウェスト・コースト・サウンドですな。ぶっちゃけ、日本の浜田省吾とか佐野元春、尾崎豊といった人たちの音楽は彼のパクリといってもいいくらい、一時期は西海岸サウンドの象徴的な音といってよかったのではないか。

映像は1979年の非常に有名なライブから、これまた彼の代表曲の一つ、"Running on Empty". ストレートなアメリカン・ロックで聞きやすい。奇才デヴィッド・リンドレーのペダルスティールが渋い。

(Butzmetz社長)

音楽ネタその356. Sting

2008-10-21 00:48:21 | Weblog
この音楽ネタには彼が在籍していたイギリスのモンスターバンド、The Policeのことを何度か取り上げているが、彼のソロキャリアについては触れたことがなかった。というわけで、今宵のネタはSting.

非常に頭の良い人だと思う。まずシンガーとしての力量やアピール力は言わずもがな。その歌詞の世界はどこか内省的かつ多少オタクっぽいが、プレイヤーとしても堅実だと思うね。ポリスとしてデビューする前はジャズ系の音楽をやっており、ポリスの事実上の解散後に始めたソロ活動において自らのルーツに戻ったという感じのようだが、ポリスでのニューウェイブ・パンクキャリアがなかったら、彼のソロキャリアはあり得なかったように思う。

映像はソロキャリアのスタートとなった"Dream of the Blue Turtle"という意味深なアルバムから"If you love somebody set them free"という、どことなく哲学的な内容の歌。当代きってのジャズ・フュージョン・ミュージシャンたち(ブランフォード・マルサリス、ダリル・ジョーンズ、ケニー・カークランド、オマーハキム)にロックさせているのはスティングの実力だと思うな。

(Butzmetz社長)

音楽ネタその355. Michael Schenker

2008-10-19 01:51:53 | Weblog
今勤務している会社はドイツ系なのだが、入ってみて、例えばアメリカ系の会社や日本の会社との違いを感じることは多い。ドイツ人にはアメリカ人のビジネスマンほど強引な人はそれほど多くないように思えるし、割と人の話はよく聞いてくれるように思う。ただ話が長い(笑)。結構議論が好きで、放っておくとずーっと喋っている。また、一人のカリスマによるリーダーシップの元に集結するアメリカ型のガバナンスではなく、日本的な合議制を重視するところも特徴かもしれないな。

というわけで、この前振りから強引に音楽ネタに持っていくのだが(笑)、まだドイツ人のミュージシャンを取り上げたことがなかったので、ハードロックのカリスマ、Michael Schenkerにいってみようか。

彼の音楽を認識したのは確か高校生の時分で、アルコール中毒を克服した彼が満を持して自身のリーダーバンドが出したファースト・アルバムからだ。彼のトレードマークとなっているツートーンカラーのフライングVを股に挟んでソロを弾きまくる姿が妙にエロティックに感じたものだ(笑)。私の周辺でも非常に人気があったし、彼に憧れるギター小僧は多かったように思う。いいギタリストだし、日本人受けするメロディーを奏でる人だと思うのだが、私はそんなにのめり込むことはなかった。音楽的にあんまりトリッキーな印象はないし、ストレートすぎたのが私の琴線に触れなかったのかもしれない。

映像はインストナンバーで、"Into the Arena". いやぁ、懐かしいね。

(Butzmetz社長)

音楽ネタその354. Lenny Kravitz

2008-10-16 23:20:51 | Weblog
以前の日記にも書いたが、マイミクの大先輩の結婚式の二次会でちとギターを弾くことになった。さて、どんな曲を、と思っていたところ、選曲リストが来た。元々ロックンローラーな方なので(笑)、そちら方面の選曲が多いだろうなと思っていたところ・・・

まずはCreamの"Sunshine of Your Love." ふむ、これなら楽勝だ。次の2曲は、なんとLenny Kravitzの"Let Love Rule"という曲と"Is There Any Love in Your Heart"という曲。うぐ・・・どちらも知らない・・・(笑)ま、聴いてみたところ、そんなに難しい曲ではなかったので一安心だが、もろロックは久しくやってないので、果たしてどうなることやら。妙にロック(の演奏)から離れているので、この週末はまず譜面起こしだ(こういう発想が、そもそも既にロックでない)。というわけで、今宵はLenny Kravitz.

確か、彼のファースト・アルバムは完全なセルフ・プロデュースで、全ての楽器を彼が演奏し、プロモーションも彼一人でやりぬけたと聞いている。要するに自分一人で宣伝材料を作り、自分だけで地道に営業をした、という、いわばアントレプレナーの「どぶ板営業」てな感じだ。相当根性の入った人だと思う。とても私にはできん(笑)。

映像は彼のヒット曲で(というか、これくらいしか知らなかったのだが)"Are You Gonna Go My Way". ストレートでかっこいいロックだと思う。果たしてメタボな私にハマるのか??(爆)

(Butzmetz社長)

音楽ネタその353. Jim Hall (part xxx)

2008-10-15 00:40:08 | Weblog
ジャズ系のサイトから送られてくるメルマガを斜め読みしていたところ、このジャズ・ギターの巨匠中の巨匠が11月末頃に来日するというニュースを発見した。しかも、彼の出世作である「アランフェス協奏曲」をストリングス付で再現するらしい。ほぉ、なかなか興味深いな。まあ、私はあの作品についてはそんなに興味があるわけではないのだが(笑)。というわけで、今宵のネタは、もう何度もこの音楽ネタにご登場いただいているJim Hall.

もうとにかく美しい。コンピング(伴奏)に回ったときのバランスと、結構過激なヴォイシング。御年80歳近いのに、未だに挑戦的かつ独創的な音楽を作り続けているのは驚異的だ。

映像は、これまた名手、故・ミシェル・ペトルチアーニとのデュオで"Beautiful Love". 曲自体も大変美しく、こういうシンプルな曲こそ弾き手の腕が出るって感じですな。

(Butzmetz社長)

音楽ネタその352. 内橋和久

2008-10-12 23:52:12 | Weblog
先日の横浜ジャズプロムナードにおけるライブには何人かのお客さんが見に来て下さったのだが、その中にmixi経由でお知り合いになったジャズ・ギタリストの方がいらっしゃった。もうその方は諸事情あってmixiは辞めておられるのだが、メールアドレスを交換し、一応の交流は続いていた。その方が横浜方面在住ということもあり、今般わざわざ立ち寄って見に来て下さったというわけだ。

我々の2枚目のCDをご持参下さり、サインをしてくれ、などと言われてしまい、少し照れたが(笑)、初めてお会いしたにもかかわらず、我々のバンドに過分のお褒めの言葉までいただいて、非常に嬉しかったというのが素直なところだ。

その方からの賛辞の中に、我々のバンドの音が「Altered Statesのように聞こえる瞬間があった」というフレーズをいただいた。というわけで、今宵のネタはAltered Statesの中心人物である現代音楽家(といっていいだろう)、内橋和久氏にいってみよう。

即興音楽を追求し続けるその求道者的姿勢は圧巻で、このような人に例えられるのはある種光栄でもある。まあ、我々のバンドはここまでアバンギャルドではないかもしらんが(笑)。

映像はそのAltered Statesに山本精一氏(g)が加わった大阪でのライブから。強力ですわ、これ(笑)。眠れない夜に最適(爆)。

(Butzmetz社長)

横浜JP!

2008-10-12 00:22:00 | Weblog
横浜ジャズプロムナードでのストリートライブが無事終了しました。出来は、まあそんなに悪くなかったように思います。それなりに「ブチ切れ」感が出せたように思います。いわゆるライブハウスのような「ハコ」とは違い、開放感もありましたし、結構立ち止まって聴いてくれたお客さんも多くいたように思いますね。

恐らく今年のButzmetz LingerieZの営業は終了だと思いますが、来年以降もかぶせていきますぜ!!

(Butzmetz社長)

音楽ネタその351. レベッカ

2008-10-09 00:47:03 | Weblog
mixiに加入したことによる一つのメリットとして、没交渉になっていた昔の知り合いに発見され、また交流が再開するということがある。こちらから積極的に見つけるというよりは、友達の友達というルートによって、こちらが発見されるというパターンの方が圧倒的に多いのだが。

で、少し前に大学時代の先輩にこちらの存在を発見され、以後マイミクになっていただいている。なんとその大先輩(当然私よりも年上である)がこの度ご結婚されることになった。その大先輩も私と同じく(?)バリバリのミュージシャンということもあり、先日大先輩がライブをされているお店に乱入したことを評価いただき(だと思うのだが)、結婚式の二次会でギターを弾いてくれ、というご依頼をいただいた。もち、やらいでか、というわけで快諾させていただいたのだが、実を言うとこの先輩と演奏させていただくのは初めてだったりするのだ。で、その先輩との大学時代の思い出を自分なりに綴ってみたところ、たどり着いたのがこの「レベッカ」という日本のバンドなのだ(前振りが長いね・・・)。

確かこの大先輩に初めてお会いしたときに、好きなミュージシャンを聞いてみたところ、「レベッカとか好きなんだよね」と仰っていたような気がするのだ。というわけで、彼らのヒット曲の一つ、「フレンズ」。いやぁ、懐かしいねぇ。私にとってはバブルの象徴のような曲というイメージだな。

(Butzmetz社長)