Butzmetz LingerieZ Blog

Butzmetz社長による徒然音楽日記。

訃報:カール・ゴッチ

2007-07-31 00:03:58 | Weblog
今宵のネタは音楽とは関係ないが、ご容赦いただきたい。なんと、カール・ゴッチが死んだらしい。

といっても、カール・ゴッチのことを知っているのはプロレス・ファン以外にはいないだろう。いわゆる力道山などが活躍したプロレス黎明期から活躍していた人で、無類の強さを誇った人だ。相手を羽交い絞めにしたまま、ブリッジをかけそのまま肩口から後頭部をマットに叩きつける「ジャーマン・スープレックス」が有名な技である。だがタイトルにはなぜか無縁で、無冠の帝王と呼ばれていた。ガチンコのケンカであまりに強すぎたため、ショー的要素の強いプロレスには向かなかった、という分析を聞いたことがある。そうやって、だんだんと試合相手がいなくなったとも聞いた。

特に日本で多くの弟子を育てたことでも有名だ。アントニオ猪木を筆頭に、前田日明、高田延彦など、彼の門戸を叩いたレスラーは多い。

ま、つまるところ、興味のない人にはどうでもいい話題だろうが、合掌。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその112:ガムラン

2007-07-29 21:22:02 | Weblog
今宵のネタは、インドネシアの民族音楽であるガムランを取り上げてみよう。

いきなり余談だが、私の勤務先が入っているビルでは、1階にオープンテラスのようなフリースペースがあり、昼食時に定例コンサートをやっている。あるときはクラシックの声楽家とピアノによるデュオだったり、またあるときは自衛隊のブラスバンドによる映画音楽、また米軍のマーチングバンドによるニューオーリンズ・ミュージックなどなどで、結構楽しい。で、先週の出し物がボランティアによるガムラン演奏だったのだ。

ガムランとは、インドネシアの民族音楽であり、例えば青銅製の鐘や竹・金属などでできたシロフォンのような楽器で繰り広げられる。基本的な音階は、どうやらペンタトニック(五音音階)に近いように思われるが、ピッチが西洋音楽でいうところの平均律とは合致しておらず、どこか微妙にズレている。正にジャズでいうところのブルーノートなどと同じ発想なのではないかと思う。

大体、楽器の練習を極めていけばいくほど、リズムやピッチについて正確さが求められるのだが、特に最近のジャズ・プレイヤーの演奏を聞くと、あまりにリズム・ピッチがキレイすぎて、「ブルーノートはいずこに??」なんて思ってしまうことが多い。なんだか機械的なのだ。だからこそ、このような民族音楽に触れると、却ってearthyな感覚を味わうことができるし、ガムランなどは静かな音楽であるにもかかわらず、結構アドレナリンが噴出する。

恐らく、人間の耳には平均律(1オクターブを均等に12等分した音律)や純正律などよりも「心地よく」響く音律が存在するのだ。もちろん、適当に調子っぱずれの音を出せばいいのではなく、それが伝統的に積み重ねられてきたのが、例えばガムランであり、ジャズのブルーノートであり、また沖縄音楽なのではないかと思う。

皆さんも、たまには是非このようなプリミティブな音に耳を傾けて欲しい。特に暑い夏には脳みそをかきまわすのに十分な体験ができるはずだ(笑)。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその111:Eric Gale

2007-07-22 22:52:34 | Weblog
今宵のネタは、StuffのギタリストであるEric Galeだ。既にコーネル・デュプリーについては取り上げているが、ある意味対照的な二人とも言えるだろう。

スタッフにおいては、どちらかといえばデュプリーがサイドに回り、エリック・ゲイルが主旋律やソロを担当することが多かったように思う。切れ味鋭いインタープレイや、フェイザーをかました「チャカポコ・バッキング」が一世を風靡したように思う。Gibsonのスーパー400というフルアコを愛用していたためジャズ・ギタリストにカテゴライズされることが多かったように思うが、彼は典型的なR&Bギタリストである。ちなみにスーパー400だが、軽く軽自動車が買えるくらい高価だ。

スタッフというバンドの登場は、当時の日本のプロミュージシャンにとってかなりの衝撃だったらしく、ジャズ屋は8ビートに、ロック屋は16ビートに、というように「クロスオーバー」が進んだきっかけとなった、と先輩ミュージシャンに聞かされたものだ。

残念ながら10年以上前に帰らぬ人となってしまった。一度くらいは生を見てみたかったギタリストの一人だ。
(Butzmetz社長)

片山広明@国立No Trunks

2007-07-22 01:51:59 | Weblog
今日はButzmetz常務こと遠藤君と、以前我々のライブにゲスト参加してくれたテナーサックスの大御所、片山広明さんのライブに行った。まだ話せないが、片山さんを交えた去るプロジェクトを計画中で、その相談に行ったというのがそもそもの目的だった。

それはそうと、メンバーは片山さん以外に明田川荘之(p)、古澤良治郎(ds)及び明田川荘之氏の娘さんである明田川歩(vo)という「濃い」メンバー。フリー全開のおもしろい演奏だった。

プロジェクトの実現はかなりのハードルがあるのだが、そのうち公表するので乞うご期待。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその110:Emily Remler

2007-07-20 01:42:38 | Weblog
今宵のネタは、女性のジャズ・ギタリストの草分けであるEmily Remlerを取り上げてみよう。

残念ながらもう20年近く前にわずか32歳という若さでこの世を去っている(結構美人だ)。プレイスタイルそのものは、そこそこ巧いが驚くほどというわけでもない。オーソドックスなビバップをベースとしているのだが、そもそも女性でジャズ・ギターというところが珍しい。

私は自称フェミニストだし、(ごく一部を除き)どのようなフィールドであれ才能に男女の別などはないと考えているが、そもそもジャズという世界に女性が入ってくる余地はなぜか少ないように思う。せいぜいヴォーカルとピアノくらいで、ピアノでも世界的な名声を得ている例は女性の場合それほど多くないように思う。その理由はよくわからないが、クラシックなどと比べると演奏の「場」に多少原因があるのかもしれない。推測でしかないが、それこそ、ジャズは、演奏するのにかなり高度な技量が必要であるにもかかわらず、発表の場所として場末の酒場などのnon-high-societyで成立する音楽なので、女性というよりはオトコの場という図式になるからなのだろうか。クラシックのヴァイオリニストやピアニストなどには素晴らしい女性のプレイヤーが目白押しなのにね。

これが管楽器や打楽器などになると更に少なくなる。サックスなどには女性のプレイヤーが少しいるが、トランペットやトロンボーンなど、女性のプレイヤー人口は極めて少ないように思う。まあ、金管楽器と木管楽器の違いというのはあるかもしれないが。

昨日のライブ(エイドリアン・ブリュー@ブルーノート東京)では、ベーシストが21歳の若い女の子だった。まあ、腕前はそこそこなのだが、見ていて感じたことは「見た目があまりクールではなかった」ということがある。たまたま彼女がそうだったのかもしれないが、彼女はガイジンの割にそれほど背が高くなく(決して偏見ではないので念のため)、なんだか「逆にベースに抱えられている」ような雰囲気だったからだ。同じようなことがギターなどの比較的大型の弦楽器にもあてはまるのかもしれない。でも、よく考えると、自分の歌の伴奏という形式でギターを弾く女性はたくさんいるな(例:Joyce,小野リサ, Joni Mitchell, 中島みゆき(!), 森山良子(!!),等々)。彼女たちは非常にいいギターを弾くしなぁ。。。

うーん、書いていてわからんようになってきた(笑)。多分、ジャズという音楽の特性なのかもしらんな(意味不明な結論)。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその109:Adrian Belew (Live at Blue Note Tokyo)

2007-07-19 01:06:15 | Weblog
今日は時間があったので、終業後にブルーノート東京にライブを見に行った。キング・クリムゾンやフランク・ザッパの元で活躍した奇才、Adrian Belewのライブだ。生を見るのは初めてだ。しかもトリオなので、彼のギターが堪能できると思って楽しみにしていたが、非常にいいライブだった。

なんとベーシストとドラマーは姉弟で、おねえちゃんのベーシストが21歳、ドラマーの弟クンは20歳という若さ。だが、キング・クリムゾンの複雑な変拍子の楽曲を卒なくこなしていた。さながら、ハイスクールから家に帰る途中にエイドリアンおじさんに拉致された、というような感じだった(失礼)。

さてエイドリアン。当初期待していた、「象の泣き声」サウンドは残念ながら聞くことができなかったが、十分に変態サウンドを聞かせてくれた。むしろ、ディレイを効果的に用いて「一人多重奏」を楽しませてくれた。既述のように、再結成後のキング・クリムゾンの曲も数曲披露してくれて、なかなかよかった。いい刺激を受けることができた。

ただ。

平日だったからかもしれないが、ブルーノートに半分も入っていなかった。あれはちょっと寂しかったな。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその108:Pat Martino

2007-07-18 01:10:53 | Weblog
今宵のネタは、正に「孤高」という言葉がビッタリのジャズ・ギタリスト、Pat Martinoを取り上げてみよう。

非常に巧い人だ。とにかく正確無比で、如何にして短い小節の中に音を詰め込むか、という感じの演奏が驚異的だ。同じようなジャズ・ギタリストとしてジョージ・ベンソンを挙げることができるが、やはりベンソンの方が黒人であるからだろうか、ブルース色がかなり強い。パット・マルティーノの方はといえば、ブルー・ノートが強調されたラインは比較的少ないように思う。

この人の全盛期は70年代前半くらいまでで、その後は脳腫瘍だか脳梗塞を煩い、一時期記憶喪失となってしまって再起不能とまで言われたらしいが、奇跡的に復活している。一度YouTubeにて、ジョン・スコフィールドと競演している映像を見たことがある。曲はお馴染み、彼の得意中の得意であるR&Bの名曲"Sunny"だったが、なかなか気合の入ったソロだった。是非検索して聞いてみて欲しい。

私個人としては、この人から特に影響があったわけではない。むしろ、自分の周辺にパット・マルティーノ・フリークがいて、いわゆる「コピー魔」の存在により彼の音楽に触れる機会が増えたという感じなのだ。確かにパッセージは速いのだが、それほど難解なラインを選択しているわけではないので、私としてはそれほど興味を惹かれることはなかった。むしろ私は、ジョン・スコフィールドやジョン・マクラフリン、あるいは(究極的には)ジム・ホールのような、「わけがわからんけど、なんだかインパクトがある」という方向にどんどんシフトしていったので、パットのような正統派からは距離が離れていったというのが素直なところだ。

もうこの人も還暦を越えている。意外と来日回数は多いのだがまだ一度も見たことがない。まあ一度くらいは生を見てもいいかな(笑)。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその107:Yngwie Malmsteen

2007-07-17 00:53:03 | Weblog
今宵のネタはヘヴィメタルに行ってみよう。スウェーデンの天才ギタリスト、Yngwie Malmsteenだ。

私が初めて聞いたのは、確か大学に入った頃だったと思う。アル・ディ・メオラがヘヴィメタルに転向したのか、と思わせるくらい、とにかくすごい速いパッセージに驚かされたものだ。でも、音楽的にはそれほど真新しいことをやっているわけではなく、ハーモニック・マイナー・パーフェクト・フィフス・ビロウ・スケールとディミニッシュ・スケールのコードトーンのアルペジオといったところが彼の音楽の全てといってもいいだろう。

全て、といってしまったが、要するにどれを聞いても一緒だ。だから飽きるのも早かった。19歳か20歳くらいでデビューし、その頃から天才ともてはやされていたためか、発言内容も極めて「ゴーマン」。「俺以外のギタリストはカス」的なことをいけしゃあしゃあと言いふらしまくっていたが、ある意味彼なりのパフォーマンスだったのかもしれない。

ヘヴィメタルの貴公子も既に44歳のおっさんだ。今の彼の音楽については全然追いきれていないし、あえて追おうとも思わないが、相変わらずだとすれば、偉大なるワンパターンとして尊敬に値するかもしれない(笑)。
(Butzmetz社長)

次回ライブの告知!!!

2007-07-16 03:49:07 | Weblog
Butzmetz LingerieZの次回ライブの告知です。久しぶりにゲストを迎えない3人だけのライブです。お盆休みの帰郷前の「悪夢」を是非!乞うご期待!!

2007年8月12日(日)吉祥寺Silver Elephant
17:30 open, 18:00 start
Charge 前売り\1700, 当日\2000 + Order\400~
出演:
 Butzmetz LingerieZ
 Enigmatic Drive
 ほか
 (出演順未定)
(Butzmetz社長)

Fried Pride @ Cotton Club

2007-07-11 17:53:30 | Weblog
昨晩はお友達のヴォーカリストであるACHICOちゃんからお誘いを受け、Cotton Clubに"Fried Pride"というユニットのライブを見に行った。Cotton Clubに行くのも初めてだったし、このユニットについても全く知らなかった。

編成は歌とギター、一部にパーカッションという非常にシンプルなもの。1曲目からスティービーの"Parttime Lover"をファンキーに演奏しており、なかなか良かった。ギターの横田氏はもう御年48歳の「オジサマ」だが(失礼)、なかなかロック・スピリットに溢れるギターを聞かせてくれた。どうやらジャズにカテゴライズされているみたいだが、彼のギターは基本的にロックだ。ヴォーカルのSHIHOもなかなかソウルフルで良い。

最近のミュージックシーンについては全然追いきれておらず、こうやってお友達からの口コミなどからの情報入手が多いが、いいライブを久しぶりに見たね。ライブセットを組めるほどオリジナルがたまっていないのかもしれないが、カバーが多かったのが少し残念。もう少し彼らのオリジナルをたくさん聞いてみたかった。
(Butzmetz社長)