Butzmetz LingerieZ Blog

Butzmetz社長による徒然音楽日記。

今年一年を振り返って

2006-12-31 16:41:59 | Weblog
今年の振り返りと来年の展望を少し。

今年は兎に角よく働いた一年でした。シルエレでのライブ2回(年初の目標達成)+横浜Jazz Promenadeの街角ライブと、3回もライブをやってしまいました。どこが「3回も」やねん、と言われそうですが、昨年は1回、一昨年も1回ですから、我々にとっては快挙と言っても良い数字です。しかもシルエレの2回のライブはいずれも殆ど新曲ですから、本当に素晴らしい(社長に拍手)。さらに、ライブ音源の寄せ集めながらも2ndアルバムも出しちゃいましたし。こちらも色々と大変でしたが、本当に良く頑張った一年でした。

さて来年ですが、11月に新譜を出したばかりにも関わらず、また半年程はおそらくライブできません。そもそも11月18日のライブ以降、リハしてないし、どうやら次回リハは1月末とか2月とか(笑)。しかしリハしない代わりに、着々とサプライズ企画を練ってまして、それがどうやら実現できそうな目途が立ってきましたので、次回ライブは本当に期待して頂きたく思います。
来年も営業部としてはライブ3回位が目標でしょうかね。フェスティバルなんかにも出たいですね。
あとはオプショナルですが、HPを大改造したり、まあそういった周辺の改造にも着手していきたいと営業部としては考えております。

といったところで本年の振り返りと来年の展望でした。
仏滅信者の皆様もそうでない方も、良いお年をお迎えください。
それでは来年もどうぞよろしく!

(仏滅営業部)

音楽ネタその14(John Coltrane)

2006-12-28 01:18:34 | Weblog
今宵のネタはあまりにベタ。John Coltraneである。

初めて聞いたのは、これまたベタで、"Ballads"だった。コアなジャズファンからは相当敬遠される作品だが(笑)、私は結構いい作品だと思う。だが、やはりもっと素晴らしい作品が目白押しだ。私がもっとも好きな作品は"Plays the Blues"と"A Love Supreme"だ。

決して天才肌ではなく、むしろ努力の人=ストイックなサックス職人という面持ちだ。自分のソロが終わって、ピアノのマッコイ・タイナーがソロを弾いている間、楽屋にこもってひたすらスケール練習をしていた、という逸話もあるくらいだ。

練習と努力を積み重ね、モード・アプローチから難曲Giant Stepsのような「ビバップの究極形(私はそう思っている)」を経て、最後はMeditationsに代表されるフリージャズアプローチにたどり着き、40歳という若さで死んでしまう。

コルトレーンの演奏を聞いていつも感じるのが、当たり前だが「サックスとギターは全く違う楽器だ」ということだ(爆)。とてもじゃないが、ギターでは到底弾けない流麗なフレーズがビシバシ出てくるし、ムーディな楽曲にピッタリはまるサックスの音色にしびれ、若い頃はサックスプレイヤーに憧れと嫉妬を感じたものだ。

Coltraneクラスとまではいかなくても全然OKだが、サックスプレイヤーと演奏するのは結構楽しいし刺激的だ。ウチらのバンドには時々、旧友である高野ヒロオ氏(ex.イル・ベルリオーネ。これ書くと奴は嫌がるけど^^)が参加してくれるが、これからもサックスとのコラボレーションは追求していきたいところだ。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその13(訃報:James Brown)

2006-12-25 22:50:56 | Weblog
日本時間の25日午前1時頃に死んじゃったらしい。ありゃ。また一人、愛すべきGiantsが死んでしまったのか。

まあ、結構好き勝手に生きてきたっぽいし(爆)、大往生かもしれませんな。

ちなみに私はFunkにそれほど傾倒していない。日本で80年代初期の頃、それこそバブル全盛期に、Funk Fusionのような感じの音楽がミュージシャン周りですごく流行っており、それに違和感を感じたこともあって結構距離をおいてきた。猫も杓子も16ビート。で、「俺はファンクやってるんだけど。。。」そうじゃないよね??JBとかスライの音楽のような「これぞファンク!」という音楽は、日本人には根っからはなじまないようにも感じる。

でも、誤解を受けたら困るので補足するが、JBは最高だ。数年前にライブ映像をテレビで見た記憶があるが、エンターティナーとしての迫力は依然強力だったものの、やはり全盛期のような声が出ておらず、「JBも年か」なんて思ったものだ。

"Shake your money maker!"なんてエロくて下品な(笑)歌詞を含む曲をヒットチャートにのっけられる数少ない真のエンターティナーだったと思う。

神の子が生まれた日に旅立ったGod Fatherってのも出来過ぎだ。最後までクールじゃないか。天国で思う存分腰ふってくれ。合掌。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその12(Stevie Wonder)

2006-12-23 15:52:59 | Weblog
幸いなことにノロウィルスではなかったようだが、ここ数日風邪をひいてしまい、日記の更新どころではなかった。今回取り上げるのは、「盲目の天才」Stevie Wonderである。少しJazzから離れるが、「作曲」というキーワードからのつながりである。

もう語るまでもないのだが、いい曲が多い。特に60年代-70年代後期までの作品は、さながら悪魔に魂でも売ったのではないかと思えるくらいに「美しい」楽曲が多いように思う(例:Send one your Love, Overjoyed,etc)。ただ、音楽的に最も充実していたのはその頃までで、80年代以降は個人的には凡作が多いようにも思うが…。

シンガーソングライターとして語られることが多いが楽器の腕前も相当なものだ。大抵の楽器はこなせるマルチプレイヤーで、確か"Innervisions"当たりは一人で作成したレコードだったように思う。その中でも特筆すべきなのがクロマティックハーモニカで、例えばチャカ・カーンの作品にハーモニカプレイヤーとしてゲスト参加し、ゴキゲンな演奏を聞かせてくれる。

実はこのクロマティックハーモニカ、私がギター以外に結構真剣に取り組んでいる楽器の一つだ。今日これから、Butzmetz LingerieZ以外のユニットであるUHDAのライブがあるのだが、そこでも披露するので乞うご期待。

ではそろそろライブに行ってきます。ライブの報告は後ほど!
(Butzmetz社長)

音楽ネタその11(Thelonious Monk)

2006-12-19 22:42:05 | Weblog
今宵の御題は、個性派ピアニストであるThelonious Monkだ。私が最も大好きなジャズピアニストでもある。

彼は正直、ピアニストとしての腕前は「?」だと思う。Herbie HancockやChick Coreaといった名手と比べれば、全然手も動かないし、そもそも華麗さといった点では全く及びもつかない。恐らく、ちゃんとしたピアノのレッスンなどはまともに受けておらず、ほぼ完全に独学ではないかと思う。

しかしながら、(私の好きなミュージシャンに共通のキーワードでもあるのだが)作曲のセンスがバツグンだ。彼の作品は、メロディーラインも少し風変わりなところがあるのだが、とにかく「美しい」。これにつきるだろう。代表作ということであれば、やはり"Round about Midnight"や"Straight, No Chaser"といった曲になるのだろうが、それ以外にも"Just a Gigolo", "Ruby, my dear"といった小粋な小曲も私の琴線に触れる。

かのチャーリー・ミンガスは、自分のグループにプレイヤーを加入させる際の「試験曲」として、"All the things you are"と"Round about Midnight"の2曲を必ず演奏させたそうだ。両方とも転調の多い曲で、前者は正直メカニカルなラインで固めて多少アップテンポで演奏すればなんとかごまかせるが(笑)、モンクの曲はなかなかいいアドリブを取るのが難しいと思う(これを読まれるジャズメンの方々、如何でしょう?)

これまでの話の流れからいくと、さながら「演奏はダメだが作曲のセンスはいい」的に読み取られるかもしれないが、決してそんなことはない。なんというか、彼のピアノからは、「魂の音」とでもいうのだろうか、とにかく「必死さ」が伝わってくる。それこそ、シャレじゃないが、「どないやねん!文句あるんか!」とでもいうような、聴衆に対してケンカを売っているような、そういう印象を覚えるときがある。また演奏面での最大の特徴は不協和音、それもb9ではなく、モロ半音ぶつけて鳴らす、という思い切りクローズド・ヴォイシングだ。あれは私には「しびれる」。

彼の生涯は結構謎に包まれており、晩年は演奏活動からも遠ざかり、躁うつ病に苛まれて寂しく死んでいったようだ。

Jim Hallの段で私の音楽上の目標について書いたが、「まるでモンクがギター弾いてるみたいだ」なんて言われたら嬉しいね。
(Butzmetz社長)

We are buying "information".

2006-12-19 12:29:26 | Weblog
季節柄なのかどうかわからんが、仕事から帰ってきてつけるテレビのニュース番組で、大抵フィギュアスケートの特集をやっている。最近のメディアが煽っているのが、安藤美姫ちゃんと浅田真央ちゃんという2人の若い女の子のことだ。

どうやらつい最近、「なんとかファイナル」というフィギュアスケートの選手にとっては非常に重要な大会があり、2人ともそれに照準を合わせて今期は調整を続けていたにもかかわらず、見せ場のジャンプで失敗し、予想・期待されていた順位を得ることができなかったようだ。あるニュース番組で、その失敗の理由を解説していたのだが、①(確か)短期間で日本→アメリカ→ロシアと転戦したこと、②決戦前日に2人なかよく風邪をひいたこと、これらが原因だそうだ。

あほか。んなもん、理由になるか。まあいってしまえば、本人+周りのスタッフの未熟さ・経験値のなさということなんだろう。

というか、実をいうとここまでが「前振り」だ(長いねー…)。恐らくこの2人は、若くて可愛らしい女の子で、しかもフィギュアスケートという分野においては天才的な能力をもっているからこそ、メディアが注目し連日のように報道しまくる。私のようにスケートに全く興味のない人間でも、「へー、こんな子がいるんだ」ということを知ることができる。ここでのポイントは、「興味のない人間」に「ある情報」を「知らしめて」、「多少なりともその情報に興味をもたせる」ということだ。

ここ数ヶ月、Butzmetz常務が妙に張り切ってしまい、POSEIDONレーベルからCDリリースになんとか漕ぎ着けたのだが、その過程で改めて感じたことは、「人は情報にカネを出す」ということだ。

ここのラーメンはうまいとか、このレコードは素晴らしいとか、個々人の主観でどうにでもブレる曖昧な情報でいいのだ。それがマーケティングの方法により、たちまちとあるラーメンが「行列しないと食べることができない」ラーメンとなり、とあるアーティストのCDがバカ売れしたりするのだ。別に中身=質は伴っていなくてもいい。この当たりがマーケティング・プロフェッショナルの腕の見せ所なんだろうと思う。

私に言わせれば、最も大事な大会の前に風邪をひいた2人の女の子は、スケーターとしては失格で、「中身=質」という点では完全に落第だと思う。ただ、他のスケーターと比べると、彼女たちは当面の間、最も大事な大会で失敗しても「売り出すことのできる=市場価値のある」2人なのだと思う。実際ニュースでは、失敗して落ち込んでいる映像や泣いている映像も効果的に流されていた。

私は、こと音楽についていえば嗜好性も偏っており、とりわけガンコなので(笑)、あくまで自分が納得できる「中身=質」にこだわりたいところなのだが、別に音楽的に充実している作品が商業的に成功するとは限らない。むしろ、そのようなケースはほとんどない、といっていいのではないか。要は、「中身=質」はともかくとして、「これ、いいよ!!おもしろいよ!!おいしいよ!!」といい続ければ誰でも注目し、あげくにはカネを出すのだ。通常の人間心理は恐らくその程度のものだ。音楽でいうならば、最大の購買層である女子高生・女子大生に受ける音作りができればマーケティング的にはバッチリだ。

大衆心理は移ろいやすく気まぐれだ。すぐに飽きる。スポーツも含めたエンターティメントの世界は特に顕著で、個々のアイテム(例えば楽曲。メディアからみた浅田真央)は消費財でしかない。如何に多くの「タマ」を持っているかが勝負になる。

若い頃は、そのようなマーケティングが「オトナの汚いやり方」のように見えていたのだが、「すっかりヨゴレきった」今では(笑)、そのような手法を使わない手はない。もう少し勉強して、例えばウチらのバンドのアホCDを如何にして愚弄な大衆に買わせるかが来年の課題なのだ。がっはっはっ。…

でも、あくまで「中身=質」にこだわるガンコオヤジでいたい自分がいる。どこかでバランスを取ることは可能だとも思うのだが、どちらにしても、勉強は必要だ。

大変だねー、我ながら。
(Butzmetz社長)

音楽ネタその10(Jim Hall)

2006-12-19 00:01:36 | Weblog
今宵取り上げるのはジャズギターの巨匠Jim Hallである。調べてみたが、生年月日は1930年12月4日なので、御年なんと76歳。だが、ギタリストのみならず、数多くのミュージシャンから多大な尊敬を受けている、正にMusician's Musicianである。

名前とリンクしているわけではないが、プレイスタイルは極めて「地味」(爆)。音も小さいし、華麗な速弾きのテクニックがあるわけでもない。

だが、アイデアが素晴らしいのだ。やっていることは、正直いって極めて「過激」。とても70歳を超えたおじーちゃんとは思えない。ハーモニーのアイデア、リズミックなアプローチのアイデア、聞き込めば聞き込むほどスリリングである。しかも年を重ねるごとに「自由度」が増しているようにも思える。

数年前のインタビューで、「他人の素晴らしい音楽を聴くより、優れた絵画作品を見るほうが音楽的なアイデアが湧く」なんて記事を読んだことがあるが、彼がサルバドール・ダリに捧げたインプロヴィゼーションなどは鳥肌ものだ。正に玄人受けするミュージシャンなのだが、それなりのポピュラリティを確保しているところもすごい。

こんなこと書いたら異論噴出かもしれないが、個人的な評価としては「世界で最も美しいギターを弾く人」の五指に数えられる名人だと思う。

ちと褒め過ぎかな?ちなみに私の音楽的な目標の一つは、私のギターが「まるでJim HallがPunk Rockに取り組んだようだ」と言われることだ(爆)。

(Butzmetz社長)

音楽ネタその9(Wayne Shorter)

2006-12-17 01:01:44 | Weblog
しばらくJazz以外のネタが続いたので引き戻してみよう。今回はJazz Giantsの一人、Wayne Shorterである。

と書き出してはみたものの、正直私が多くを語るまでもないだろう。私はこの人を、もちろんサックス・プレイヤーとしても尊敬するが、やはり作曲のセンスという点で敬愛している。Blue Note時代の作品も好きだし、Milesのバンドにおける作品も大好きだ。Weather Report時代の作品も好きだし、ソロの代表作である"Native Dancer"も大好物だ。ああいう曲が書けるようになるのが目標だな。何年かかるかわからんが(てか、普通無理か…)。

ちなみに、これを書いているBGMは"Miles in the Sky"のちょうど2曲目"Paraphernalia"だ。

しびれるねー。

(Butzmetz社長)

Yahoo動画配信!CDレビュー!

2006-12-16 00:44:01 | Weblog
http://streaming.yahoo.co.jp/c/t/00010/v00629/v0062900000000326598/

結局、元ネタはLive Cheers!と一緒ですが、こちらの方でもオンエアー中。30分弱あるので、アドレナリン注入の上覚悟して聞いて下さい。よろしく!

あと、ワールドディスクとディスクユニオンでウチらのバンドのCDを好評販売中です。レビューも是非参考にして下さい。

http://www.marquee.co.jp/world_disque/d.w.frameset.html

http://diskunion.net/progre/search_result.php?type=2&for=1&kwd=717360

(Butzmetz社長)

音楽ネタその8(民族音楽)

2006-12-15 01:49:40 | Weblog
最近、季節柄忘年会ラッシュだ。特に昔の職場の友人方面からのお誘いも多く、非常に懐かしくもあり、楽しかったりする。その中で、最近成長著しいインドへの出張話や日本からいろいろな意味で遠い位置にあるアフリカの話が酒の肴として話題になったりしたので、少し音楽に絡めて書いてみたいと思う。

表題は「民族音楽」と書いたが、これは非常に広い概念であり、書き出したらきりがないので、今回はインドの音楽とアフリカの音楽にフォーカスしてみたい。いずれの音楽にしても、特徴はリズムにあると思う。

(1)インド音楽
やはり、楽器の特性で語られることが多いと思う。シタールという弦楽器とタブラという打楽器の組合せだ。譜面は存在せず、基本的に「口伝」で音楽が継承されていく。「タカタカタタトゥン、タカトトゥン」てな感じでリズムが次世代に語り継がれる。西洋音楽にある「小節」という概念がそこにはない。なんというか、息が続くまで、といった非常にアバウトな感じだ。シタールにしてもそうだ。無理矢理、西洋音楽の理論にあてはめると、チャーチ・モード(教会旋法)のうちリディアン・スケールに少し近いメロディラインが採用されることが多いように思うが、微妙に違う。恐らくギターのような弦楽器と異なり相当弦高が低いためか、「びびった」ような音が特徴的だったりする。

前回の私のバンドのライブで、少しインド音楽を取り入れたアプローチを試みたのだが、今後も注目したいと思っている。

(2)アフリカ音楽
恐らく「アフリカ」と一括りにするのは間違いだし誤解も生みやすいと思う。東海岸・西海岸・北部・南部での違いもどうやらあるようだ。アフリカといえば黒人だが、アメリカの黒人音楽とは全く違う。なんというか、アメリカの黒人音楽に比べてアフリカの音楽は、もっと大陸的というか、決定的に「明るい」。アメリカの黒人音楽は、歴史的な背景もあるのだろうか、ブルースやソウルに一貫して「暗さ」・「執念」のようなものが根付いているように思う。

それはともかく、アフリカの音楽はやはり打楽器が特徴的だと思う。ジャンベやトーキング・ドラムといった打楽器然としたものもあれば、バラフォンのような木琴の原型となるようなものもあるし、カリンバのような「お手軽な」楽器もある。共通してあるのは「素朴なんだけど説明がつかない」点にあるのではないだろうか。アフリカ音楽の拍子も、西洋音楽的な発想では説明がつかないことが多い。無理矢理小節にあてはめると8分の13拍子のような、かなりイレギュラーな拍子になってしまうことが多い。

こいつももう少し研究して、自分のバンドに取り入れたいと思っている。

(Butzmetz社長)