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emerging dancer 2017




イングリッシュ・ナショナル・バレエが若手・新人ダンサーの中からトップを選ぶコンクールがあり、今年は絶対に金原里奈さんが受賞されるだろうと思い、いそいそ馳せ参じてきた。


結果、受賞されました!


そりゃタマラ・ロホ(Tamara Rojo)の秘蔵っ子ですわ。

金原さんの踊ったエスメラルダは、他の若手・新人ダンサーとは次元が違った。
(タマラ・ロホ本人のエスメラルダは人類の宝だ。YouTubeでご覧になってみてください)

金原さん、フッテの失敗が残念だったと言えばそうに違いないが、そんなことは問題にならない音楽性、表現力、バランスの力強さと正しい美しさ、すばらしい存在感で、あの難しい踊りで会場を沸かせた。

つくづく、何かが「上手い」というのはその都度、瞬間瞬間、今がどんな状況か判断し、最適解を見つけるのが早くて上手い、ということなのだなと思った。

その、「直感」と呼ばれる「その都度、瞬間瞬間、今がどんな状況か判断し、最適解を見つける」能力は、なにも才能のある人だけに備わっている超能力などではない。自分の過去の地道な訓練の中から最適解をひっぱりだしてくる能力だ。
つまり、練習の積み重ねが多ければ多いほど、正解分母が大きくなり、たったひとつの最適解を取り出すチャンスも大きくなるということですな。


若い人はそれだけで美しい。
若いダンサーはさらに色々な意味で(容姿は当然、努力、虚心、高い目標を持つこと、矜恃、謙虚さのバランス)ほんとうに美しく、見ているだけでこの世界を肯定でき、幸せになれる。

世の中が暗からこそ、心からの尊敬と祝福を捧げたい。
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