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Brugge Style
moet mess
英国に「イートン・メス」という、ごきげんなデザートがある。
有名なパブリック・スクール、イートン校のデザートとしての起源を持つそうだ。
いちご(他にベリー類など)と焼きメレンゲ、クリームを、文字どうり「メス」(めちゃくちゃ)にさっくり混ぜたデザートで、あっさりしていて、かなりいける。
「メス」の語義には諸説があるらしく、ウィキペディアによると、
「メス(mess)という用語は、「皿に並べられたさま」、「料理の量の多さ」、特に「柔らかい食物を用意する事」や「材料を混ぜ合わせて、一緒に食べる事」を意味している。最近の説では、イートン・メスはイートン校の遠足で、メレンゲの菓子が犬に踏みつぶされてしまった事から着想を得て、できた物だと言う物もある」
のだそう。
ピクニックで犬に踏み潰されて...とか、大切な晩餐会で料理人が失敗して...とかのエピソードを採用するほうが、嗜好品であるデザートの役割が引き立つのではないかと思うのだがどうだろう(笑)。
昨夜のため、今が旬の生ラズベリーを混ぜ込んだ濃いピンクのビスキュイ生地にバルサミコ酢を塗り、中身はコニャックで風味付けしたマスカルポーネと生クリーム、いちご、そして仕上げに再びバルサミコ...というデザートを作るつもりだったのだが、水分の多い生地の焼きが甘かったようで、ロールに巻き終わったところでお腹がぱっくりと割れてしまうという散々な結果になった。
転んでもタダでは起きない、こういう時こそ「メス」。
生地をダイス状に切りきざみ、マスカルポーネと生クリームのクリーム、いちごをさっくり、仕上げに頂き物の高級バルサミコをかけて食べたら味はやっぱりよかった。
「メス」というデザートがこの世にすでに考案されていて、めでたし、めでたし。
写真は急ぎ生地にラズベリーを入れずに作り直したものだが、失敗作の「メス」のほうが見た目が華やかで美味しそうではあった...
いちご、マスカルポーネ、生クリーム、コニャック、バルサミコの組み合わせは鉄板なので、簡単なデザートとして機会があったらぜひお試しを。
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