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Brugge Style
フォーサイスとバランシンと
ロイヤル・バレエ豪華4本立てのリハーサル。
振付陣も豪華なら、すべてのダンサーも、音楽も、オーケストラもすばらしかった!
The Vertiginous Thrill of Exactitude by William Forsythe, music by F. Schubert
Tarantellaby George Balanchine, music by L.M.Gottschalk
Strapless by Christopher Wheeldon, music by M-A. Turnage
Symphonic Dances by Liam Scarlett, music by S. Rachmaninoff
わたしはフォーサイスのThe Vertiginous Thrill of Exactitudeが大好きなのだ。
この演目だけでもウキウキするほどなのに、痛快なTarantella、魅惑のStrapless、ワールド・プレミアSymphonic Dancesは、今年で退団が決まったゼナイダ・ヤノウスキー(Zenaida Yanowsky)で見られて眼福、眼福、眼福! だった。
The Vertiginous Thrill of Exactitudeは、バレエの身体運動を解析して構築しなおし、それをいかに流れるように美しく踊るかというフォーサイス的な超絶技巧ダンス...といえばいいのだろうか。
ただただダンサーの暗黙知(Tacit Knowledge)に驚愕させられる。
観客は、ダンサーの自然な次の動作というのを知らず知らず期待しているのだが、それが次々に裏切られ、しかもそれがバレエの理に反していず、流れるように美しい...
高田茜さん(左 写真はROHより)には、めざましくご成熟なさっているようで、存在感にも技術にもプリンシパルの風格がにじみ出ていてすばらしかった! 踊りだけでなく、容姿もさらに美しく、もう感動して完全にやられてしまった幕開け。
Straplessはわたしの記憶が正しければ、前シーズンのプレミア時から省略されたシーン(主人公のヒロインがドレスを選ぶ場面)があったはずで、より洗練されたと思う。
ナタリア・オシポヴァ(Natalia Osipova)は、数週間前のMayerlingでは、男を「生」の檻から救う、世間の何にも負けない17歳の熱狂を演じたばかり。
今回は対象的な社交界の手慣れたマダムを、サージェントの描いた絵そのものの優雅さで演じた。慢心から最後は「いいえ、世間に 負けたー」ヒロインを。
ああーもうっ! すばらしい。
何回でも見たい4本立て。
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