河童の歌声

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五右衛門風呂

2020-10-09 12:36:50 | 旅行
五右衛門風呂を知らない人・・多分知らない人の方が多いと思います。
私は一度だけ入った事があるのです。

もう40年くらい前だったか、
義兄に頼まれて義兄が育った家(熊本・阿蘇)へ、
紫檀の家具などを引き取りに行った時でした。
義兄の話では、今ではあまり見る事も無くなった紫檀の家具は高価で、
恐らく数百万円はするだろうという事でした。

何日か前に福岡のレンタカー会社に、
〇〇日に車を借りに行くから手配をよろしくと電話をして、
当日、私は飛行機で福岡に行きました。
所が行ったら車の手配をしていないというチョンボ。
既に横浜から飛行機で来てしまっているので、
大あわてで車を準備していました。



荷物は大きく、数もそれなりに多いので、
こういったワンボックスを借りました。
それに乗って熊本まで九州自動車道で向かったのですが、
関東と違ってあまりの交通量の少なさには驚きました。

今と違ってナビなど無いのですから、
あらかじめ義兄に詳しい地図を描いてもらったのを見ながらの走行。
何とか辿り着いたのは阿蘇外輪山の内側に位置する、
確か、高森という場所でした。

家は昔ながらのとても古い造りでした。
家人が遠い横浜から来た初対面の私を歓迎してくれたのですが、
もうあまり記憶が無いのです。



夜になって、さあお入り下さいと言われて入ったのが五右衛門風呂。
こんなタイル貼りの新しい造りではなく、古色蒼然たる造り。
風呂に浮いている板は外すのではなく、
それを踏んずけて入らないと足の裏を火傷してしまうんだそうです。
しかし、周囲の鉄はそんな心配はないのですね。
いい経験でした。
今後、五右衛門風呂に入る事なんか絶対に無いと感じていましたから、
ゆっくり味わいながら入らせて頂きました。







黒ずんだ家の壁に、
誰の物なのか、昔着ていたと思われるセーラー服が掛けてありました。
それは実に写真的に写欲をそそられるシーンで、
私は角度を替えて何枚も写真を撮りました。

家の庭には4.5メートル四方の池があり、
こんこんと水が湧き出ています。
義兄の父親は戦争から帰還した時に、
ものも言わずに、その湧き水をガブガブと飲み続けたそうです。

翌日、家具類一切の積み込みを終わった私は、
川崎行きのフェリーが出る、宮崎県・日向港を目指しました。





途中、立ち寄ってボートに乗ったのが有名な、高千穂峡。
素晴らしい所でした。



宮崎・日向港から乗った船は、
今とは写真も違っていますが、12000トンくらいの、
大型のカーフェリーでした。
夜に出港して翌日に川崎に到着です。
外洋に出ると噂通りの快速、24ノット(時速44キロ)
かなり速いなと感じました。

船に弱い私は酔い止め薬を買うのも忘れていたのですが、
全然、船酔いする事無く川崎へ着いてしまいました。

さて、その翌日、
車の家具類を横浜高島屋の査定員に見て貰いました。
数百万円になる筈だったのに、
現実は厳しく、百万円にも行かなかったのでした。
査定員に「いい物を見せてもらいました。またありましたら宜しく」
などと慰めともつかない言葉をかけられたのでした。
まあ、そういったもんですね、よくある事です。




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