晴海トリトンスクエアの第一生命ホールで行われた「オペラの楽しみ」コンサートへ。
藤原歌劇団に属する4人の歌い手が、オペラの名場面を歌う「いいとこどり」のコンサートです。
ソプラノの砂川涼子は前にも聴いた事があり、この日もすばらしい歌声でした。
他の菅家奈津子(メゾソプラノ)、村上敏明(テノール)、須藤慎吾(バリトン)もそれぞれ良く、プッチーニのトゥーランドット「誰も寝てはならぬ」(フィギュアスケートの荒川静香の・・・)など盛り上がる有名な曲が選ばれており、楽しく聴きました。
クラシックになじみのない層を対象にしたコンサートのようで、ポップスの名曲も何曲かあり、また曲の解説や雑談コーナーまで。曲については詳しい解説パンフも配られたし、歌い手は入れ替わり立ち代りで登場し、のどに負担をかけないような工夫もされていたので、個人的には、歌がすばらしかっただけにお話の代わりにもう何曲か多く歌ってくれないかなあ・・・と思いました。たとえばドライブ中にラジオをかけるのでもNHK FMのように、ほとんどおしゃべりが付いていないほうが好きなので・・・。
ポップスのコーナー冒頭では、武満徹作詞作曲の2曲「小さな空」「明日ハ晴レカナ、曇リカナ」が披露されました。
武満徹といえば難解な現代音楽の巨匠、としか知らなかったのですが童謡のような滑らかなメロディーをつくり、しかも作詞もしていたのですね。
昨日ノ悲シミ
今日ノ涙
明日ハ晴レカナ
曇リカナ
昨日ノ苦シミ
今日ノ悩ミ
明日ハ晴レカナ
曇リカナ
歌詞に加え、曲調もしみじみしたものでした。
三大テノール、佐藤しのぶなど、著名な歌い手のコンサートについ目が行きがちですが、結局大ホールでの開催で「聴いた」ではなく「見た」、という感想になりがちです(以前来日した三大テノールなど確か東京ドームでのコンサートでした)。そうなると小ホールで歌い手の表情も感じられる席で生の歌声を堪能できるのは、実は贅沢な時間なのではと思いました。
若手に機会を提供し、また手ごろな値段でチケットを提供するコンサートは、朝日新聞社浜離宮ホール、紀尾井町ホールなどでもよく開催されています。国内のアーティストを支援する意味合いでも、もしご興味があればぜひ一度いらしてみてください。
当日券も結構あり、映画の指定席料金程度でプロの演奏が楽しめます。
第一生命ホールはNPO団体の運営にゆだねられているとのことで、開場運営ボランティア等募集中です。またホールのあるトリトンスクエアのロビーで月一回無料のロビーコンサートも行われています。11月にはなんと、藤原真理のチェロ無伴奏が聴けたらしいです。
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武満徹 : ノヴェンバー・ステップス / ア・ストリング・アラウンド・オータム / 弦楽のためのレクエイム 他 |