私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

吉備って知っている 31

2008-10-27 21:48:13 | Weblog
 奉祝祭りは終わったのですが、千田理一写真展「ふるさとの響き」は今日まで一週間に渡って開かれていました。
 その写真展に「お竈殿の神事」を写した何枚かの写真がありました。遠来のお客さんから
「この神事とは、一体どんな事をするのですか」
 と、質問をされることが度々ありました。それに対して次のように説明しました。

 “崇神天皇の時に、吉備の国に温羅という異国の鬼が飛びきました。身の丈は1丈4尺(約4.5mぐらい)にも及び、髪の毛は燃える炎のようで、目は爛々と輝く虎か狼のようであり、もとより鬼です。その性は凶暴で、備中の新山に「鬼ノ城」を構え、下を通る都へ送る各地の品物を贈る船を襲って略奪をしていました。 周りの人々は恐れ慄くいて、朝廷にこの鬼「温羅」退治を願い出ます。天皇は武将を送って討たしますが、鬼のほうが強くて敵いません。
 そこで、今度は孝霊天皇の皇子吉備津彦命を派遣します。命は吉備の中山に陣取り温羅と対峙します。弓矢で応戦しますが、命がいくら矢を射ても勝敗がつきません。途中で温羅の投げた石とぶつかって、矢は海に落ちて、温羅までは届かないのです。(矢喰宮です)
 尚、余談になりますが、吉備の中山と温羅のいる鬼の城まではやく10kmも離れているのです。
 そこで命が一計を案じて2本の矢を強弓に番えて放ちます、一本は温羅の石と今迄のように海中へ、もう一本の矢は温羅の左の目に当たります。たちまち温羅の目から流れ出た血は谷川を血の川、血吸川へと変じます。傷ついた温羅は雉になり山に隠れますが、襲用に追いかける命に追い詰められ、自分で濁した血吸川に鯉に変身して身を隠します。吉備津彦命も鵜に変身して血の川を追い、ついに鯉を見つけ食い殺してしまします。そこに鯉喰神社があります。
 その温羅の首を刎ねて串刺しにして曝します。その曝したところが現在の首部です。
 続きは明日にでも。お楽しみに