私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

吉備って知っている 12

2008-10-03 18:53:23 | Weblog
 鴨別命が神話時代の吉備三大名将の一人だと昨日お話ししました。この鴨別については、江戸期に上田秋成の雨月物語「吉備津の釜]に見ることができます。
すなわち、この物語の主人公「井澤正太郎」なる道楽者がいます。この正太郎と夫婦になるのが、吉備津の神主「香央造酒(かさだみき)」の娘「磯良(いそら)」です。
 この香央が鴨別の末裔だという設定を秋成はしています。よく吉備の歴史を研究していたかわかります。
 まあそれはそれで、日本書紀では、鴨別命は、この熊襲征伐の勲功に対して応神天皇より波区芸県主に封じられます。波区芸の縣がどこにあるか、いまだこれという定説はありません。笠岡だ、伯耆だ、いや、備前一宮だと諸説プンプンです。
  
 なお、あまり面白くもないとは思いますが、鴨別命が一気呵成に熊襲を征伐ができたのには、それなりの理由があるのです。
 吉備津彦命の兄日子刺肩別命が豊国臣となって九州で勢力を伸ばしており、そこから熊襲の情報が鴨別命に沢山入っていたために、戦いを有利に進めることができたようです。
 まあ、いろんなつてを頼って戦いは勝利を呼ぶことができるということは大昔でも現代でも変わらない事実なのです。所詮は人がすることなのです。昔も今もそんなに頭の回転には違いはないと思います。
 ここにも吉備が日本全国いろんな所へ影響を及ぼしているということがわかります。