花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

農業クラブと環境班

2022年03月08日 | 環境システム科
今日は青森県の高校入試。中学生にとっては決戦です。
入試は1日だけですがその後、入試関連の業務がどの学校もびっちり入っているので
高校生が出校する日はぐっと少なくなります。
さて最近、環境研究班といえば水に関する研究や
環境活動の発表会での活躍が嬉しことに注目されています。
そこでいつも不思議がられるのは、名農がSSHでもなく
フローラが理科部などのような部活動でもないうえに
課題研究という授業の中で結成された研究班であること。
マスコミを含めて多くの方が普通高校出身なので、この仕組みが理解できないようです。
農業高校生は農業クラブに所属していますが、大きく3つの分会があります。
ひとつは学級分会。クラスのことです。生徒会では会長といいますが、
農業クラブでは代議員といいます。名農は今年度7つありました。
もうひとつは地区分会。地域分会ともいいますが出身市町村などで分けたグループ。
昔の子供会のようなイメージですが、今は出身中学校別グループと
捉えてもいいまもしれません。こちらは8つありました。
最後は専門分会。これは研究班を意味し課題研究の授業で活動します。
今年度は12もありました。農業クラブの三大目標は指導性、社会性、科学性。
それを主に学ぶ場がそれぞれ学級分会、地区分会、専門分会というわけです。
戦後、導入されたアメリカの農業クラブに倣ったものですが
さすがに一般の方には理解できないと思います。
さて以上のことから、環境班は農業クラブの専門分会に所属し、
今は課題研究という授業の中で活動していることになります。
農業クラブは部活動と違い、成績に密着に関係しているのはこれが理由です。
したがって所属母体である農業クラブが発表会を行う際は
よほどのことがない限り、参加することになります。
しかしときどき環境班は農業クラブよりも校外の大会に一生懸命だと
いわれることがあります。確かに現状を考えると半分はあたっています。
でも決して農業クラブを軽んじているわけではありません。
そこで環境班と農業クラブについての言い訳大会をしたいと思います。
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デビューは丁稚奉公

2022年03月08日 | 環境システム科
農業クラブとは縁遠いと思われがちな環境班。
実はそうではないことを何回かに分けて言い訳したいと思います。
こちらは2014年に農業クラブの大会で発表した際のタイトル画面。
「花物語」とあり、なぜが写っているのは園芸科学科の女子メンバーです。
実は2013年、環境システム科の新設にともない園芸科学科草花班から移籍しました。
課題研究は2年生から。つまり環境システム科の活動は1回生が2年生になった2014年。
とはいっても先輩である園芸科学科3年生のお姉さんたちがいます。
そこで3年生が園芸科学科、2年生が環境システム科という混成チームでデビューします。
3年生を呼ぶときは草花班、2年生は環境班。ややこしいのですがだいじょうぶ。
共通したTEAM FLORA PHOTONICSという名前があるからです。
園芸科学科から環境システム科に大人の事情で移籍した理由は
新設した環境システム科のプロジェクト活動を牽引してもらいたいから。
そこでその年、すでにサクラソウの保全研究で農業クラブ県大会の出場を決めていた
3年生のサポートをしながら、長年培ってきたTEAM FLORA PHOTONICSの
流儀を身につけてもらうことにしました。お姉さんたちは農業クラブの役員だらけ。
さらに生徒会長もいるという歴代1位の強者グループ。彼らは先輩にいいつけられた
大会用の資料を作ったり、実際に種差海岸でサクラソウの調査などを通して
農業クラブや研究活動のノウハウを身につけていきます。
もちろんこれと並行して自分たちの研究も進めていました。
丁稚奉公状態の彼らへのご褒美は県大会への出場。
主となる3年生だけでも8名いるのですが、大会を知ってもらうのも勉強。
全13名という大人数で乗り込みます。その結果、環境分野で最優秀賞を受賞。
さらにサクラソウ保全を題材にして意見発表に出場したお姉さんも最優秀。
先輩方はその実力を鮮やかに後輩に見せつけます。さらにすごいのが農業クラブ。
頑張りに応えて混成チーム全員を宮城県で開催された東北大会に連れて行くという
素晴らしい対応をしてくれたのです。もちろん1泊しなければならず
費用もかかったと思いますが、バスでみんなで戦いに乗り込む楽しさを、
しっかり彼らに味わってもらいました。東北は全国一の激戦区。
残念ながら全国大会出場はかないませんでしたが、
1回生にとって最高のデビューとなりました。
本家である園芸科学科最後のTEAM FLORA PHOTONICSのお姉さんたちは
その後も大人にまじりアジア国立公園会議で英語で活動を披露、
筑波大学など4大進学者も複数誕生し、こちらも後輩を大いに刺激しました。
ではそんな丁稚奉公を終えた彼らは翌年、どんな活躍をするのでしょう。
それは次回。
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