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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ブランド

2019年05月10日 | 学校
名農のニンニク畑。
数えきれない数のニンニクが元気に育っています。
この地域は昔からのニンニク産地で
広く名の知れた優良品種があります。
それが「福地ホワイト6片種」。
白く大きく、そして形の良い高品質が特徴です。
以前、青森県のニンニクを使った健康食品のCMが
テレビで放映されていましたが、そこに出てくるのが福地ホワイト。
福地とは南部町にある地名(合併前は福地村)なのです。
また南部町周辺にもニンニク産地が広がっており
中でもニンニクコーラやニンニクを使ったガーリックランチで人気の
田子町は日本一のニンニクの町として全国的にも有名です。
さらに高温多湿環境に数週間置いて作る「黒ニンニク」も
ドライフルーツのような健康食品として最近人気のようです。
現在、新品種に切り替わろうとしていますが
福地ホワイトのブランド名はまだまだ消えることはないでしょう。
ところがこのニンニクが収穫直前に畑から盗まれる事件が最近増えてきました。
ニンニクは秋にりん片という球根を植えて
翌年の6月下旬頃、一斉に収穫されます。
つまりニンニクは1年間に1回しか収穫できない生育期間の長い作物。
一晩で農家の収入がなくなってしまう
盗難という心無い行為は絶対防がなければなりません。
来月になるとパトロール隊が畑を巡回するようになりますが
今年こそ盗難ゼロであることを期待しています。
さて今日は野菜苗販売の最終日。
時間は9時〜2時までと1日目より1時間早く終了しますので
どうぞお間違えなくご来場ください。
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南部と津軽が同居する風景

2019年05月10日 | 学校
今も昔も氾濫する馬淵川。
困った川ですが、そのおかげで流域には肥沃な大地が広がっています。
この地力を活用して栽培されるのが青森県の特産品であるニンニク。
青森県の特産物といえばリンゴや青天の霹靂を思い浮かべる人が多いと思いますが
実はこれらは夏暑い日本海側、つまり津軽地方のもの。
南部町のある太平洋側の南部地方では夏場に低温多湿の風「ヤマセ」が吹くため
果樹類は育ちにくく、そのかわりにニンニク、長芋、ゴボウなど根菜類の産地となっています。
理由はヤマセで気温が下がっても地温はあまり影響を受けないから。
土の中は年間通じて安定した温度なのです。
そんなことから南部地方は根菜類の産地となりました。
一般的にはこのように説明するのですが
名久井農業高校のある南部町は太平洋側でありながら
なぜか津軽地方に匹敵する果樹産地でもあります。
これはいったいどうしてでしょう。
このあたりは周囲に山があり盆地的な気候を示します。
また南部町は海岸より少し内陸に位置しているため
海岸からの距離と地形の影響で冷たいヤマセの風が弱まるからだといわれています。
したがってこの南部町周辺だけは暖かさを示す温量指数が特に高いのです。
ここは名久井農業高校の農場ですが、目の前の畑はニンニク。
その奥に広がっているのはリンゴ畑です。
南部地方の特産であるニンニクと
津軽地方の特産であるリンゴが同居する風景こそ
まさに南部町ならではの風景なのです。
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