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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

南部と津軽が同居する風景

2019年05月10日 | 学校
今も昔も氾濫する馬淵川。
困った川ですが、そのおかげで流域には肥沃な大地が広がっています。
この地力を活用して栽培されるのが青森県の特産品であるニンニク。
青森県の特産物といえばリンゴや青天の霹靂を思い浮かべる人が多いと思いますが
実はこれらは夏暑い日本海側、つまり津軽地方のもの。
南部町のある太平洋側の南部地方では夏場に低温多湿の風「ヤマセ」が吹くため
果樹類は育ちにくく、そのかわりにニンニク、長芋、ゴボウなど根菜類の産地となっています。
理由はヤマセで気温が下がっても地温はあまり影響を受けないから。
土の中は年間通じて安定した温度なのです。
そんなことから南部地方は根菜類の産地となりました。
一般的にはこのように説明するのですが
名久井農業高校のある南部町は太平洋側でありながら
なぜか津軽地方に匹敵する果樹産地でもあります。
これはいったいどうしてでしょう。
このあたりは周囲に山があり盆地的な気候を示します。
また南部町は海岸より少し内陸に位置しているため
海岸からの距離と地形の影響で冷たいヤマセの風が弱まるからだといわれています。
したがってこの南部町周辺だけは暖かさを示す温量指数が特に高いのです。
ここは名久井農業高校の農場ですが、目の前の畑はニンニク。
その奥に広がっているのはリンゴ畑です。
南部地方の特産であるニンニクと
津軽地方の特産であるリンゴが同居する風景こそ
まさに南部町ならではの風景なのです。

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