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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

南部町らしい風景

2019年05月30日 | 園芸科学科
名農が誇る果樹園、第1農場。
遠くに日増しに緑が濃くなる麗峰名久井岳が見えます。
これだけでも十分南部町らしい風景ですが
さらに南部町らしさを醸し出しているものがあります。
それがビニールハウス。
まだビニールが張られていない鉄骨ですが
ハウスの中は野菜でもイネの苗でもなく
なんと果樹であるサクランボです。
樹高の高い果樹をビニールハウスに入れる理由はなんでしょう。
それは雨よけ。サクランボはトマトと同じように
収穫間近に水分をいっぱい吸収すると膨らみ
耐えきれず果皮がはち切れてしまうのです。
よく実が割れているトマトやサクランボがありますが、雨が原因なのです。
割れてしまうと商品価値がなくなります。
青森県の収穫時期は6月下旬から。つまりちょうど梅雨時なのです。
そこでたった数日の雨で収入がなくなってしまっては困る農家は
費用はかかりますが、このように大きなハウスを建てているのです。
そういうことからこの風景は
サクランボの産地である南部町ならではのものなのです。
さて青森県は今年500円玉ほどの大きさの新品種
「ジュノハート」を初出荷します。
おそらくとんでもない高値で取引され
私たちの口に入ることはないと思われますが、
名久井農業高校にもジュノハートの苗木があります。
今年実がなるかどうかわかりませんが、ぜひ実物を拝見したいものです。
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臨戦態勢

2019年05月30日 | 研究
農薬を泡で散布する技術開発に取り組んでいるバブルボーイズ。
いろいろな天然素材を加えたところ、当初のアイデアより
化学合成された展着剤の量を半分以下に減らすことに成功しました。
泡立ち、泡を保つ時間も十分。課題が改善できこれで一段落です。
さて今年の農業高校の甲子園ともいえる農業クラブの県大会は6月下旬。
かつてフローラも県で何度も環境部門で最優秀をいただきました。
すでに校内予選会は3月に終わり、今年の校内代表も決まっています。
では今頃結果を出したバブルボーイズたちはこの成果をどこで公表するのでしょうか。
名久井農業高校では冬と春の2回、校内研究発表会を開催します。
春はまもなく3年生に進級しようとしている2年生が、
冬はまもなく卒業しようとしている3年生が発表者です。
つまり彼らに残っている発表会は12月に開催される冬の校内発表会だけなのです。
しかし聞いてくれるのは名農生だけ。これではいくら頑張っても自己満足の世界。
彼らが卒業すると、この研究もまさに泡のごとく消えてしまいます。
それではあまりに虚しく、モチベーションも上がりません。
そこで彼らの兄貴分であるチームフローラフォトニクスは
年にたった2回しかない農業クラブの大会を当てにせず、自分磨きのために
全国でさまざま開催されているコンクールに挑戦するようになりました。
フローラはこの春解散しましたが
彼らの息のかかったバブルボーイズも同じスタイルを踏襲。
したがって昨年の秋からいろいろな大会に参加し
自分たちの考えや成果を披露してはアドバイスをいただいています。
受賞するしない関係なしにチャレンジした者には間違いなく力がつくのが大きな魅力。
度胸だったりコミュニケーション能力だったりいろいろな人間力が育つのです。
そんな彼らが令和になって新たに挑戦するのが6月に開催される環境化学会での発表。
昨年の暮れに応募したところ上位3チームに選出され、
学会でポスター発表できる栄誉を授かったのです。
とはいっても他校と違いバブルボーイズは結成してまだ半年。
視点はユニークですが、内容はまだまだ浅いものです。
でもせっかくいただいたチャンスなので精一杯取り組む覚悟のようです。
学会でのポスター発表はこれで3回目。
あがり症の彼らですが発表も質疑も慣れてきました。
新しいポスターも完成し、バブルボーイズは今、臨戦態勢に入ろうとしています。
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