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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

プリムラの思い出

2015年12月14日 | 研究
チームにとって懐かしい花が咲き始めました。
これは西洋サクラソウであるプリムラ。
種差海岸のサクラソウとは違い、ずいぶん花も大きく派手です!
おそらくジュリアンの仲間だと思われます。
今から4年前の2011年1月下旬、
チームはなぜかプリムラの育種をしようと
一度だけ人工交配をしたことがあります。
そこで生まれたのがこの花たちです。
しかし実際は、品種に向けての研究は行われませんでした。
実は人工授粉から約1け月後、あの東日本大震災が発生しました。
そこで当時の2~3年生はすべての研究を休止して
津波に飲まれたサクラソウを救出する活動に舵を切ったのです。
プリムラの育種研究が行われなかったのはこれが理由です。
ところがこのプリムラの思い出はそれだけではありません。
チームは2011年にサクラソウを救出するため
初めての人工授粉を行い採種に成功します。
サクラソウには雌しべが長い長花柱花と短い短花柱花の2種類があり
その間で結実する特徴があります。
したがって人工受粉するにはちょっとコツがいります。
震災の1ケ月前、なぜか行ったプリムラの人工授粉は今考えると
まさにサクラソウの救出練習の何者でもありませんでした。
すべてはこのプリムラから始まったのです。
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フローラジュニア始動

2015年12月14日 | 研究
チームは環境システム科の植物研究チームです。
いろいろな研究が話題となっていますが
高く評価していただいているのはなにも研究内容だけではありません。
チームの研究には大きく2つに分けられます。
ひとつは純粋な植物研究!
2~3年生の課題研究の授業で一人一テーマで取り組んでいます。
今年のチームは2~3年生全部で10名。
つまり原則として10テーマもの研究を行っていることになります。
したがってひとつひとつの研究は、それほど深く突っ込んだものではありません。
しかし他に頼ることができないため、意欲も責任感もびっくりするほど高まります。
そして必ず個人として年に1度は校外で発表する機会を提供しています。
ゴールを示すことで各自のモチベーションが高まるからです。
もうひとつの研究は教育実験。
2~3年生とともに地域の子供たちや後輩たちに植物研究に触れる機会を提供し
早く科学の芽を育てようという取り組みです。
中学生を対象にした農学講座「アグリサイエンス」や
地域の小中学生を対象にした食と科学のコンクール
「アグリチャレンジ」の運営などがこれに当たります。
嬉しいことにチームのことを知って名農を目指す中学生もいるようです。
さらに今年は校内で、新たな教育実験を行っています。
それが1年生への研究活動と発表の場の提供。
名農の課題研究は2年生なので、春先に3年生が
1年生にフローラジュニアの募集をしたところ
なんと9名ものチャレンジャーが集まりました。
先輩の指導を受けながら数ケ月取り組んだ研究は、
確かにすごいものではありませんが、研究の楽しさを実感したはずです。
そして最後は発表。チームは数ある中で、今週末に福島大学で開催される
東北植物学会を発表の場と決めました。
今、放課後、部活動の合間をぬってポスター発表に取り組んでいます。
もちろん指導するのは3年生。1年生も3年生も成長するいい機会です。
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