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外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

風評被害

2011-04-14 22:34:19 | 大学野球
リーグ戦開幕前のオープン戦不足を補うために本日行われた、城西国際大学との練習試合は、0対3で敗れました。
勝敗はともかく、まだ打線が湿っている様子がうかがえます。

次週の明治戦までに、土生主将を核とするクリーンアップが目覚めてくれないと…

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さて、「風評被害」という言葉が、毎日のようにメディアに登場します。

「風評」という表現には、実際とは異なる評判が世間に拡がっているという響きがあります。

原発のある福島県にとどまらず、日本というだけで、様々な農産物や工業製品を買っていただけない、
放射線チェックに合格したという証明書を添付しないと買ってもらえない、
あるいは、北海道や九州への外国人の観光旅行がキャンセルされた

これらが「風評被害」の典型的な例でしょう。

被害を受けている当事者の方々の憤り、怒りに対して、私は慰める言葉も思い浮かびません。
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しかし、考えてみてください。

東北地方の中小都市の地名を聞いて、それが福島原発から近いのか遠いのか、例え日本人であっても、大半の人は判断がつかなかったはずです。

まして、外国の人には、札幌や京都が、福島原発から十分に遠い場所であると、あるいは大きな余震があっても帰りの飛行機が問題なく運航される場所であると、分かるはずがありません。
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数年前に、中国で製造された食品の安全性が問題となり、中国製の材料を使用していないことを指す「China Free」という言葉が、日本や米国で流行ったことがありました。

その時期に、私たち日本人は、「○○省は不安だけれど、△△省の野菜は大丈夫」と考えたでしょうか。
あるいは、「○○公司は危ないが、△△ブランドの冷凍食品なら安心して食べることができる」と考えたでしょうか。

「とりあえず、中国製を買うのはやめておこう」と考えた人が大半のはずです。
ですから、福島原発の事故に対して「海外の国々が過剰反応するのは問題だ」と日本人が憤慨しても、海外から見たら全く説得力はありません。

それが、長年築き上げてきた「Made in Japan」のブランドを傷つけてしまったということなのです。
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今回の原発事故によって、日本が失ったブランド価値は、簡単に推計できないぐらい巨額です。

中国は、食品の品質に関わる犯罪には死刑すら適用するという中国流のやり方によって、ブランド回復に向けた国家の強い決意を内外に示しました。

経済産業省と東京電力の怠慢が招いた今回の大惨事。
その過ちを、二度と繰り返しませんと日本が海外に対して姿勢を示すためには、何が必要になるのでしょうか。
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