外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

新四年生の激励会

2010-12-27 23:53:36 | スポーツ全般
今夜は、enjinさんのお招きにより、新大久保駅近くのお店で野球部の新四年生数名と食事しました。
岡村_新監督の下、早稲田の野球部の歴史に新たな1ページを開こうとする学生コーチらを激励しようという企画です。

2軒目は、西早稲田の源兵衛へ。
二階では、蕪木さん、徳武さん、小渕さん、応武さんらの野球部OBの皆さんが快気炎。

私たちは、現役早大生や若手卒業生たちと、ワイワイと楽しませていただきました。
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ところで、今日の午前中は、複数の国で貿易商を営むという中国人の方とお茶を飲みながらお話しする機会がありました。

よもやま話の話題は多岐にわたり、レア・アース(rare earth elements、希土類元素)が、今年9月から11月、日本への輸出が全て止まるという異常な状態が発生したことにも及びました。

中国産のレア・アースの大半は、内モンゴルあたりで露天掘りされたままの粗悪品が多く、かねてから品質のバラつきが問題となっており、訴訟が多発しています。

その貿易商の方に事情を尋ねたところ、例えば中国から1トン分の代金を支払ってレア・アースを購入しても、ただの石ころや鼠の死体などが混入していて、実際に使用できるのは三分の一程度のことが少なくないと。

このため、購入者は代金の二割から三割程度の品質管理コストをかけないと、最低限度の品質管理ができません。

その品質管理コストを購入者がケチると、最終納入先から品質不良を原因に損害賠償請求されてしまうような事態に。

それを憂慮した中国政府は、通関手続きを強化して、粗悪品が輸出されることを排除しようとしていたのだそうです。

一方、日本メディアの報道によれば、レア・アースの日本への輸出停止は、中国のいう通関上の手続きはあくまでも表向きの理由で、同時期に起こった尖閣諸島における漁船船長拿捕の報復が主な理由だとされています。

しかし、今日の話を聞いていると、事件の背景には、あまり日本メディアが報道していない背景、中国は中国なりに苦労している側面もありそうです。
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その尖閣列島の事件にも、話が及びました。

海上保安庁が撮影した画像がユーチューブに流出して、日本の国内世論を揺るがす大騒動が巻き起こりました。

その貿易商の方のお話によれば、中国国内の旺盛な消費により、東シナ海で魚の乱獲が続き、漁業資源が枯渇しているそうです。

このため、漁場を失って生活が困窮した中国の漁民たちが、政府の統制を破る形で他国の領海内で操業を繰り返しているらしいと。
いかんせん漁民たちの日々の生活に直結しているため、中国政府も厳しい措置をなかなかとれないのが現状だというのです。

一方、日本メディアの報道だけを見ていると、尖閣諸島の領有権問題に起因する中国国内のナショナリズムの高まりが原因となって勃発した事件のような印象を抱きます。

しかし、今日の話を聞いていると、この事件の背景にも日本メディアが報道していない、南シナ海を漁場としてきた中国漁民の困窮という側面がありそうです。
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もちろん、今日お話しした貿易商の方の説明だけを信用するつもりもありません。
上記の事件の裏側で、中国国家の意思が全く働いていなかったとは考えにくいですし、中国の高圧的ともとれる外交姿勢を、私も不快に感じることがあります。

しかし、報道メディアの伝え方次第で国内世論が総じて感情的になり、日本国民の多くが中国が絡む出来事を色眼鏡をかけて一面的にみるようになってしまうという恐ろしさも感じた次第です。
Comments (3)
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