外苑茶房

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文武両道

2010-12-15 21:09:19 | 大学野球
日本高野連は15日、来春の第83回選抜高校野球大会(2011年3月23日から12日間・甲子園)の21世紀枠候補9校を発表しました。

9校の内訳は、地区別に遠軽(北海道)大館鳳鳴(東北=秋田)大田原(関東・東京=栃木)佐渡(北信越=新潟)松阪(東海=三重)守山(近畿=滋賀)総合技術(中国=広島)城南(四国=徳島)西都商(九州=宮崎)となっています。

ご存知のとおり、21世紀枠とは、各都道府県の秋季大会でベスト8以上(北海道、埼玉、千葉、神奈川、東京、愛知、大阪、兵庫、福岡はベスト16以上)で地域の過疎、練習困難、模範校、文武両道など、様々な視点からの評価で各都道府県の高野連が選び、最終選考にて2校が選抜大会に出場できる枠です。

高校野球の情報に疎い私ですが、上記の9校がノミネートされた理由を「○○は、文武両道かな?」「△△は過疎地だろうな」等々、あれこれと考えてみるのは楽しいものです。
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文武両道といえば、雑誌「野球小僧」の少し前の号で、文武両道が特集されていました。

その中では、早稲田実業と慶応義塾高校の野球部員たちが、いかに高校入試を突破してきたか、そして入学後は野球の練習と学業をどのように両立しているか、監督や現役部員のインタビュー、そして、部員たちの毎日の過ごし方などが紹介されていて、なかなかハードな日程を部員たちがこなしていることに、感心しました。

もっとも、両校とも私立大学の付属高校。
一定の成績を積み上げていけば、内部進学という形で大学に進むことができます。

ですから、都立高校出身者の私としては、「文武両道」をタイトルにするならば、大学入試への準備と部活動とのギリギリの両立で苦労している、スポーツ推薦とは縁のない高校の野球部にもスポットライトを当てて欲しかったと思います

これは、決して付属高校をけなすという意味でははなく、「両親は心配するけれど、俺なりに、きちんと最後は帳尻を合わせてみせるぞ」という、普通高校の心意気みたいものとご理解ください。

もっとも、私の場合は、からっきし両立できずに代々木ゼミナールにお世話になりましたから、全く説得力はありませんが
(><)
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「野球小僧」では、プロ野球選手から、野球と学業との両立に対する考えを聞くという記事もあり、その中で文武両道の代表格として、田中浩康くん(尽誠学園-早大-ヤクルト)が登場しています。

田中くんは高校時代に、指導者になりたいと将来の目標を見定め、そのためには大学進学が必要だと考えて、受験勉強に励みました。
そして、彼は早稲田を独力で受験して見事に現役合格。
合格後に安部寮に挨拶に行った時、初めて早大野球部関係者は田中くんが早稲田を受験していたことを知ったそうです。

そんな「ノーマーク」の新人として入部してきた田中くんが、一年生の春から正二塁手となって4連覇にフル貢献。
四年生では主将を務めるとともに、教職課程もきちんと修了。
そしてドラフト自由獲得枠(すなわちドラフト一位)でプロ入りして、レギュラーとして活躍しているのですから、分からないものです。

いま田中くんは、人気ゴルファーによるCMでお馴染みの英会話教材で勉強していて、外人選手とのコミュニケーション能力の向上に励んでいるといいますから、田中くんの真面目さは、まさに金入りです。
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「野球小僧」には、和田毅投手(浜田高校-早大-福岡ソフトバンク)の紹介もありました。

和田くんは、小学校3年生から高校卒業まで、通信添削で学習していたそうです。

その間、練習で疲れた時には、一旦睡眠をとってから朝3時に起床して答案を作成。
高校卒業まで、答案未提出が一度もなかったというのですから、恐れ入ります。

和田くんのストイックな自己鍛錬ぶりも、筋金入りだといえるでしょう。

田中くん、和田くんが、改めて超一流の人物であることを認識いたしました。
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彼らのような球児が全国の高校から集まってくれるからこそ、学生野球の世界で東京六大学リーグが一目置かれる存在であり続けることができるのだと思います。
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